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灸療法は熱刺激によって組織に活力をよみがえらせ、全身的な機能を正常化させようという治療法です。 灸療法は古代中国の戦国時代の中期には存在しており、「荘子」や「孟子」に記載があります。中国で誕生した灸療法が日本に伝わったのは6世紀 欽明天皇の時代になりますが、民間に広まったのは江戸時代中期以降になります。 安土桃山時代 織田信長・豊臣秀吉にかけての名医といわれた曲直瀬道三が灸を奨励し「鍼灸集要」や「指南鍼灸集」を著してから庶民のあいだにも灸療法が広まっていきました。江戸時代 灸は寺院や鍼灸医によって灸点の場所に印をつけてもらい、家庭で治療をしていました。どこの家にも艾があり、誰もが灸をすえていたと言われるくらいに灸療法は普及していたそうです。 「灸をすえないものを 道ずれにするな」という諺が言われだしたのは灸がはやりだしてからで、当時の川柳に「襟足を のぞけば灸が ひとつあり」 「婚礼に 灸も支度の 数に入れ」 などがあります。 近江地方では灸のことをヤイトと呼びます。 |
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江戸時代 2月2日、8月2日に灸をすえると効果が著しいと伝えられて、大人は健康増進のため、子供も捕まえられてすえられていました。下記のような川柳が残っています。 二日灸 味方と思う 乳母も敵 可愛さが あまり泣かせる 二日灸 |
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灸に用いるもぐさは蓬からつくられます。蓬の葉のやわらかい白い毛を臼でついて篩にかけて、綿状に加工したのがもぐさ(艾)です。芳香の良い、淡黄白色で、手触りよく柔らかい、繊維が細かく不純物が少ないものが上質の条件とされています。 蓬の効用は灸ばかりではありません。蓬はキク科の多年草で日本各地に分布し、昔から薬草として知られていました。生の葉には殺菌と止血の作用があり虫さされや切傷等に用いられてきました。古くから蓬は邪気をはらう力があるとされ、食べたり飲んだりすると寿命が延びると言われ草餅、草だんごなど庶民のあいだに親しまれてきました。 おらが世や そこらの草も 餅になる 一茶 両の手に 桃と桜や 草の餅 芭蕉 大仏に 草餅あげて 戻りけり 子規 |
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飛脚に三里の灸 (このツボにお灸をすえると足腰を丈夫にする言われるところから)健脚の飛脚に三里の灸をすえると、ますます速くなる、ますます勢いが加わるという意。 薬の灸は身に熱く、毒な酒は甘い 耳に痛い忠言、忠告よりも甘い言葉や誘惑の方が身に心地いいたとえ。 遠くの火事より背中の灸 遠方の大事よりも、差し迫った身近な小事の方が痛切に感じられるたとえ。 |
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船橋市 出張マッサ-ジ鍼灸 あそ阿蘇治療院 |