現代社会では生活が便利になり、どんな近いところへ行くのにも自動車・自転車を利用してしまい歩くことが大変少なくなってしまいました。この運動不足解消のために、まずは歩くことから始めるのは腰痛や肩こりの予防にとても効果的です。少しの距離でもいいので毎日の歩行を心掛けることが大切です。はじめはマイペースで歩きながら段々と距離や時間を延ばしていきましょう。
歩く前には準備運動をして、水分摂取をして絶対にムリをしないでください。ハイヒールでの歩行はやめていただいて、なるべく足底に柔軟性のある靴をはいて歩いてください。
体を動かさなければカルシウムが体内に取り込まれても吸収しないし、吸収されても骨に沈着しないのです。歩いて体重をかけることで骨や関節は強くなりますので、歩行は骨粗鬆症の予防につながります。 室内の運動に比べて外に出て日光を浴びることはカルシウムの吸収を促進します。また老化は足元からと言われるれるように、普段足を使っていないと足が上がらなくなり、突っ掛かってしまったり、バランスを取りづらくなったりと怪我をしやすくなります。歩行は足腰を鍛えることになるはもちろん、重力に抗して立つということによって身体全身の筋肉運動になります。
またスポーツ競技や作業中の姿勢などにおいて身体の使い方はどうしても左右を均等に使わず偏ったかたちになりやすいものです。人間の体(骨盤)はこうした偏側性の動きを歩行をすることで、ある程度自動的に修復する機構を持っています。腰痛や肩こりの予防にもなります。ふだんからできるだけ歩くようにしましょう。
散歩は奈良時代にさかのぼる漢方の用語です。鐘乳石・硫黄・白英石・紫英石などをを含むこの薬は虚弱体質を改善し、身体を強壮にする効果があったそうです。
この五石散を服用するとまもなく身体が温まってきます(散発)。この散発がないと身体に熱がこもってしまうと考えられていて、散発を促すために薬を飲んだあとは必ず歩きまわることをさせたそうです。 この歩いて発散させることを散歩と呼んだわけです。現代の我々も健康を保つために心身にこもった熱やストレス、とりすぎた余分なエネルギーなどを発散させるために毎日の散歩をおすすめします。