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N14 額縁    (2010. 7. 29)
  
 帰省したおり、子供時代の「お絵かき作品」の中にサルを主題にした日本画の模写を見つけました。
たしか中学の教科書に載っていたのをそのまま模写したと思うんですが、原作は誰だったかなぁー?

 ちょうど翌年が申年(2005年)だったので、この絵を年賀状に使おうと考えました。
年賀状のデザインは以前は結構いろいろと自分で考えていたのですがだんだん気力がなくなってきて、インターネットからフリーの画像を探したり簡単に済ませることが多くなっています。
サルの額縁
歳ですかねー。

 ところで自画自賛になってしまいますが、この絵がなかなか良くできていて毛並みが実にすばらしい!
(^v^)

 年賀状にだけ使うのはもったいない! 
申年の1年間はこの絵を玄関に飾ろう!
...で、この絵にふさわしい額を作ることにしました。
絵はほとんど彩色されていませんので、あまり考えることなく、表面をバーナーで焼いた38mm幅×18mm高さの杉材の組合せとなりました。

 飾ってみると、なかなか良いではありませんか。
よーし、毎年干支にちなんだ絵や写真を使って、額を1年1作でシリーズ化しよう...と、その時の意気込みは半端ではなかったのですが、年賀状で四苦八苦しているわけですから、皆様ご推察の通りシリーズ化は翌年の酉年で挫折。


 酉年の次が戌年。いぬの額縁
「101匹わんちゃん大行進」のジグソーパズルがあったので、この額をモールディング材で作成しました。

モールディング材とは家具、あるいは建物の壁面や床面の境に施される帯状の装飾用造作材でいろいろな形状があります。
モール材断面
 結果的に写真にある形状のものを選びましたが、これだとそのまま4辺で枠を作ったら立派な額になります。


...実は干支シリーズはこれだけです。 とっ、とてもシリーズなどと呼べません。
反省!



干支シリーズ以外を2点。

 以前(と言っても一昔前ですが)、タイに仕事で駐在していた時、フリーマガジンの中にタイ野菜を紹介した写真を見つけ、なかなかおもしろかったのでそのページを切り取っておきました。
それを思い出しパネルにしてみました。

タイ野菜のパネルアクリル板とベニヤで挟み、百円ショップで見つけた木製のボルトをアクセントとして4隅に使いました。

木製ボトル







3枚並べてみると1枚と比べてぐっと見栄えが良いようです。


 次はマッチ棒のギター。ギターの額
 模型自体は10代半ばに作ったものです。
小学生の頃にプラモデルにハマっていた時期があり、その延長で戦車をマッチ棒で作ろうと試みたことがあったのですが、これは無謀過ぎました。見事に挫折。 

 その後ギターをポロポロやりだして、これなら出来そうだと1/4スケールで作りました。
当時一生懸命フレット間隔の計算した覚えがあり、簡単なメロディなら"それなり"に弾けます。
ギター中世ギター

 これに気を良くして当時購読していた「The Guitar」(だったかな?)という雑誌にのっていた中世のギターの写真を元に第2作目を作りました。
これはサウンドホールに見事な透かし彫りが施されており、いかにも中世を感じさせるものでしたが、とてもそれらの細かな部分は模倣できませんので少しでもその雰囲気をだそうと苦心した覚えがあります。
引き出しの奥にしまっておくにはもったいないので、壁に飾るための額を作りましたが、写真を見ての通り厚い木製縦枠の上下にアクリル板をはめ込んだ簡単なものです。

 今時こんな手の掛る模型を作るのは、時間的余裕もなく、且つ気力もないのでとても無理というものです。なにより最近ではほとんどマッチを使わなくなりました。


 額はあくまでの飾るべき素材の引立て役であり、主役より目立ってはいけません。(こんなお酒のコマーシャルがあったなー)


●制作メモ

 上にあげたように、手作り額縁は主題の雰囲気に合わせて材料、形を自由に構成しましょう!
 
 

●概略予算

 今回は、ほとんど手持ちの材料(木材とアクリル板の端材、接着剤、木ねじ)を使いましたので、新たに購入したのは、犬の額縁のモール材と百円ショップでの木製ボルトだけでした。

   
(2014.3.1 追記)

  

 身内から依頼された高田正彦作の型染作品用の額縁です。

 作品は20cm角が1枚、11cm角が3枚で、小さいサイズの作品は3枚一緒にひとつの額に収めることにしました。

 素朴な作品の味を壊さないように、あえて節のある34mm角の赤松材をモール加工などしないでそのまま使い、シルバーグレー塗装でアンティック調に仕上げてみました。
 裏蓋の縁にフレームの段欠きで出た端材を厚み調整用に貼り付けています。


 フレームの留めは<J22-3 45度横挽きフェンス>で加工、裏蓋をはめ込むためのフレームの段欠きは<J22-2 縦挽きフェンス>を使用してテーブルソーでカットし、そして組み立て後のカンザシ補強は<J22-5 垂直挽き治具>で溝堀りをしました。


(2014.4.1追記)

 前回の型染作品用額縁を作ったいきおいで同じ仕様の額縁を更にふたつ作りました。
 但し、塗装はクリアニスです。


 ひとつはお気に入りのエベレストの写真用で、フレームは30×40mmの杉材でサイズが800×450mm。





 もう一つが、トイレのドアの内側には掛けているA4版の手作りカレンダー用で、フレームは15mm角のレッドシーダー材です。

 カレンダーには家族の行事(誕生日、結婚記念日等)も入っており、毎日否応なく目にする場所なので大事な行事を忘れて一悶着などということも解消されますので、我が家ではなくてはならないアイテムのひとつとなっています。


 従来クリップボードに挟んで吊り下げていたのですが、こんなものまで専用額を作るなんて、ホント、自分ながら暇ですねー


(2015.11.21 追記)

 既に別のページに載せており重複するのですが、まぁ、視点が異なると言うことで・・・・・・  
m(_ _)m

 縦枠と横枠の幅が異なるタイプです。
 留め継ぎ線が中心に収斂するようにアスペクト比(縦横比)を調整し、幅37mmと25mmの焼杉で、外寸は150mm×100mmとしました。
 万能留め継ぎ治具で作成。

 このタイプはデザイン的には小さいサイズで面白みが発揮されます。
 画像データはこちらです。
 ケヤキの耳付材の額。

サイズがA5版、万能留め継ぎ治具で作成。

 原画データはこちらです。
 枠が若干外側に傾いている四方転び額。

 サイズはA5版、材料は20×30mmの杉角材で、作成治具は、こちら


  (2017.2.26 追記)

 
 杉の耳付き材の額縁で、内寸は425×325mm。 
 耳部分がかなり荒れていたので表面をバーナーで炙り、たわしで磨きましたが、焼杉の木目を引き立てて見せるこの手法は”浮造り(うづくり)”と呼ぶようです。
 
 入れているのは、2006年大町アルプスマラソンのポスターに使われていた、長野県大町在住の画家・齋藤清さんの作品。
 
 
 同じく杉の耳付き材の額縁ですが、外周部を落とて材幅を一定にし、更にたわし磨きを強めにしました。

 内寸は180×130mm。



 


 
  (2019/9/16 追記)

 毎年恒例の新木場木工交流会のコンテスト、2019年のテーマは2L版の「フォトフレーム」で、3点作成して下記の1と2を出品しました。



1. 合板の特徴を活かすために、木口を敢えて表面にだした作品。

 材料は厚さ9mmの合板で、縦枠/横枠の幅比を3にするために、横枠は2枚、縦枠は6枚積層、更に内側には傾斜を付けました。

 写真はパノラマが似合いそうなので、越後山脈浅草岳の稜線。


2. 耳付きの虫食い白樫材を使った作品。

 材料が足りないので、縦割りにしましたが、薄っぺらな印象になってしまい、締まりがないので紫檀でラインを入れました。

 写真は世界自然遺産の白神山地。


3. 20°の転びのある作品で、材料は20mm角のケヤキ。

 以前も同様な額縁を作りましたが、今回は新しく考案した治具の検証で作ったもの。

 塗装は全て、オイルフィニッシュです。


 20点の出品があり、 例によって8月に幕張メッセで開催された「DIYホームセンターショウ2019」で、ブースに並べて来客者に投票してもらいました。

 
1が4位、2が5位で、メダルは逃したものの入賞といったところで、本人は予想外に健闘したと喜んでいます。
 (^^;;

         



 
  (2023/9/21 追記)

 楕円盤作成治具を使った作品です。
 最初は掛け時計でしたが額縁に応用してみました。

 材料は厚さ12mmのOSB合板です。


 
 L版写真用で短径=130、長径=190mm。

 サイズが小さいので吊り下げた時に傾かないように、裏の鍵穴は左右上下4箇所全て開けました。

 絵てがみ用で短径=180、長径=220mm。

 頻繁にはがきを交換するので、ゴムテグスを使った表四隅留め方式を採用。


 
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