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1618 BLUES IN THE NIGHT /SONNY CLARK |
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「息なり」「打ち込み」「掠め取り」・・・クラークのピアノを長年聴いてきたにも拘らず最も中る(あたる)言い方を未だに見出せずにいるが、「息なり」とは息遣いに任せてというような意味だが、ウエス・ランディのブラシの掠める勢いとあわさってクラークの息遣いが感じ取れるのだが、それは決して深い息ではなく寧ろ浅く短い息だろう。
「打ち込み」は始終起きることはなく、間合いを計って「掠め取った」浅い音列にメリハリをもたらす硬質の打鍵で、決して多彩とはいえないクラークのピアノテクニックのなかで楔のように打ち込まれる音である。
「掠め取り」とは簡単に言えばスウィングをもたらす音の拾い方。
というようなところにクラークらしさがにじみ出ているように思う。
繰り返すが、クラークのピアノは多彩じゃない。ゴテゴテしていない。淡く淡白ながら妙に愛される要素を持っている。
これはシングル盤用にレコーディングされたものが収録されている純正ピアノ・トリオ盤だ。BNではクラークのピアノ・トリオだけのアルバムは意外というほどない。
ソニー・クラークを思い浮かべるイメージ通りの稀なアルバムと言えよう。
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SONNY CLARK-p PAUL CHAMBERS-b WES LANDERS-ds
Dec 7.1958
1.CAN'T WE BE FRIENDS 2.I COVER THE WATERFRONT 3.SOMBODY LOVES ME 4.DANCING
IN THE DARK 5.BLUES IN THE NIGHT 6.BLUES IN THE NIGHT (ALT)7.ALL OF YOU
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