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5041 THE AMAZING BUD POWELL VO.2 |
BUD POWELL-p GEORGE DEVIVIER-b ARTHUR TAYLOR-ds
1953.8.14
SIDE1
1.BEETS AND I 2.SUTUMN IN NEW YORK 3.I WANT TO BE HAPPY 4.SURE THING
SIDE 2
5.GLASS ENCLOSURE 6.COLLARD GREENS AND BLACK-EYE PEAS 7.POLKA DOTS AND
MOONBEAMS 8.AUDREY
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何か聴いた事あるなと思えば、それもその筈アメージング・バド・パウエルのVOL2(そのままだが)要するに、1504としてクレジットされているのと同じわけで、驚異のだぶり買いをしてしまったわけだ。であるからそのままのコメントを残すとしよう。
鬼気迫るUN POCO
LOCO 三連発のVol.1と違って穏やかに聴けるのは、今の僕には有り難い。ささくれ立ったものは、ご勘弁という気分だからだ。とはいえ、毛色の違うものに仕上げたのは、アルフレッド・ライオンであって、常軌を逸したドラッグ中毒によって奇行が耐えなかったこの49年から53年に録音した「破片」には違いがなかった。それらの「破片」の中には、これぞハードバップという猛々しいものも散らばっていて、それは主にVol.1で聴ける。 だが、どこでどう心を治めて来たのか知らないが、静かなパウエルがVo.2に多い。適度な躍動感はあっても、殺気だった緊張感が走ることはない。躍動と言えば3曲目I
WANT TO BE
HAPPYなどは素晴らしい。ジャズ・ピアノ・トリオの原型をつくったと言われる所以の一端を感じる。これは53年のものだから、覇気を感じさせるブラシを聴かせているのは、アート・テイラーだ。同じ53年のもので、対位法的なSURE
THINGなどは巧みな掛け合いがあって面白い。その幾分凝りに凝った感じのが7曲目GLASS
ENCLUSUREでも聴ける。まさにこれなどは奇才という感じであって、アメイジングなパウエルの片鱗が覗いているわけだ。この着想はいったいこの時代のピアノ・トリオに有りなのか。こんなのを考えているからドラッグで何とか平衡感覚を保っていたのかも知れないなんて思ってしまう。 このアルバムにはソロも入っていて、4曲目と9曲目がそうだが、これを続けて聴くと可笑しいことに気づく。全く同じ出だしなのだ。曲が変わっただけで弾きっぷりも殆ど同じである。つまらない発見だが、オーソドックスなソロ演奏には、エロール・ガーナー等を彷彿とするものがあって、伝統的な側面も残していたりする。
10曲目のAUDREYも含めてピアノ・トリオとしての僕が感じる好ましさは53年のものに集中するが、それにしても、そこここで感じる痛々しい程の「狂気」は、空耳なのだろうか
P.チェンバースとのデュオから始まるLOVER
MANは印象に残る。今回の1500シリーズで24bit盤となって強調された(のだろう、多分)ベース音の締まりも良い。 |
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