「今昔お金恋しぐれ」
文学に見るカネと相場99話
          鍋島高明著            
             河出書房新社                        

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作家も偉人もお金に弱い!?

ユニークな視点で語る、お金にまつわる偉人・奇人?伝。要チェック!

商品番号:M−2  定価1,800円

   

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  特集 野坂昭如  文庫本100円市

<書評>

★日本経済新聞★元新聞記者である著者が、お金にまつわる文章をより抜き、人間の業や喜怒哀楽を浮き彫りにする。明治の文壇に異彩を放つ斉藤禄雨は「一攫千金、これ当代の呪文なり」と言い切る。また、「相場は間と申すべし」と書いた永井荷風は、かなりの相場好きだったと見える。
 古今東西、文学作品には「お金持ち」「貧者」「相場師」などが登場する。この本が示すとおり、「お金の魔力」はこれからも「人の心を惑わし続ける」にちがいない。

★産経新聞★この本は、文学にみる相場・投資、ケチ、借金、金銭観をめぐる古今東西の99話。
 中世ペルシャ王朝文学のカイ・カーウース著「カーブースの書」にはこうある。「怠惰を恥とせよ。富は苦労してこそあつまる。物を盗まれないようにするには、人を見たら泥棒と思え。」福沢諭吉は「財産保存増殖の安全法を著し、分散投資など細かくお金の運用を提言した。死の2年前、「家計は自分でする」と宣言した夏目漱石。借金をしまくったバルザックと石川啄木。相場や株で大損した有名作家たちのドタバタ劇など。

★日本証券新聞★一読して、その薀蓄(うんちく)には脱帽する思いだった。北村透谷、樋口一葉など誰もが知っている明治の文人が相場に熱をあげていた時期があった。そうした意外なエピソードを含め、相場とお金にまつわる99の小話にまとめたのが本書だ。
 とにかくおもしろい。文章も見事だ。前編は興味津々な六つの章で構成されている。相場とお金の問題を幅広く考えていこうとする投資家には最適の一冊といえる。

★本の雑誌★古今東西、小説やエッセイなどに表れたお金に関する記述を集めた本だ。大作家たちもことがお金に及ぶと人格も変わっちゃうんだねぇ。意外な人物が相場に手を出し、お金に執心していたんだよ。こっぴどい目に遭った北村透谷やニュートン、一獲千金の夢を生涯追い続けたバルザック、作品と実生活が正反対のドストエフスキー等々、偉そうな人たちがお金で悪戦苦闘している姿が目に浮かぶ。過去のバブル崩壊を描いた作家たちの文章を読むと、歴史は繰り返すってことを実感するね

★早稲田学報★お金や市場の世界と文学の世界は縁遠いと考えがちだ。ところが古今東西、文学の原点にはお金という現実が潜んでいる場合が多い。この不思議なかかわりを鮮やかに浮き彫りにしたのは、筆者が日本経済新聞記者として長く「市場とは何か」を見つめるとともに、文学をこよなく愛してきたからだろう。異色の文学好き経済記者ならではの読み物と言える。
 各コラムを読んでいくうちに、日本経済を今も苦しめるあのバブルとは何だったのかが何となく分かってくる気がする。重いテーマをさらりと語るさわやかな筆致から、筆者の暖かさが伝わってくる。


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