フカヒレスープを一度飲んだだけで大いに満足して、この料理の事を知り尽くしたように思われる方は少なからず居られるでしょう。でも残念ながらフカヒレスープを飲んだくらいでは、フカヒレを食べた事にはならないんです。本当の美味しさを味わうなら姿煮に尽きます。少々値は張りますが、あなたの大切なものを質に入れても、一度はご賞味される事をお勧めします。何故って中華料理の特色はこの一品に凝縮されていると言っても過言ではないのです。フカヒレスープもフカヒレラーメンも所詮子供だましに過ぎ無い事をご理解頂けるでしょう。
まずは栄養価からお話ししますね。
流通量の多い「ヨシキリザメ」のヒレの場合、カロリーは352kcal。タンパク質83.4g。
カルシウム65mg。可食部100g中こんなにあるんですね。(日本食品成分表より)
さめはアンモニア臭が強いんですが、フカヒレは無味無臭の状態に戻します。
一番美味しくて、一番手間の掛かる『原鰭』(げんびれ)と呼ばれる状態から戻す方法でご説明しますね。
この方法は使えるようになるまで一週間はかかります。
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水に紹興酒と香味野菜(ネギやショウガ)とフカヒレを入れ、火にかけて沸騰直前で止めます。
そのまま冷まして皮を剥きます。新しい水と紹興酒と香味野菜に入れて、再度加熱します。
冷めたら流水にさらします。3日目くらいから中骨や薄皮を取っていきます。
この繰り返しを柔らかくなるまで続けます
さて、いよいよ味付け。の前に今度はスープの旨みを染み込ませます。
繊維の一本一本に、丁寧に採ったスープの旨みをじっくりと染み込ませます。
このスープが、また手間がかかるんですよ。たっぷりの水に香味野菜のエキスを溶かし込んで、
そこに鶏肉・豚の赤身のミンチを入れます。
沸騰直前まで強火ですが、ミンチが焦げ付かないように絶えず木ベラで混ぜ続けます。
全体に浮き上がってきたら火を弱めて、90℃を保ちつつ30分くらい火にかけます。
それをさらしで漉して、冷まします。
冷蔵庫に入れて表面の油脂分が固まったら取り除いて
やっとスープの完成です。お疲れ様〜。
今度はスープのみで煮込んでフカヒレが琥珀色になったら、やっと味付けです。姿煮は形を崩さないように慎重に、しかし芯まで味が染み込むように、細心の注意と愛情を込めて仕上げていきます。
と、まぁ駆け足でご説明しましたが結構手間ひまかかるでしょう?
こんな感じで、熟練の職人が一週間付っきりで仕込んでいくわけです。さらに原料となるヒレの水揚げ量が減少しているんです。
水産資源を護る国際条約で、気仙沼船籍の船が半分以下に減らされたんです。
入荷量は減るし、手間ひまはかかるわで、あんなに高価な商品になるんですね。
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