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 11月29日(金)晴れ

 S君の誕生日会


 明科公民館に荷物を置かせてもらい、S君の誕生日会に飾る物を探しに出かけました。
 「今日は、軽くていいなあ」と年長のT君。
 あやめ公園内に入ると、2人でつないでいた手を離し、それぞれで歩いて行きました。
 霜が降りるような寒さでしたが、そのような中でも、シロツメクサ、アカツメクサ、ナズナ、
 オオイヌノフグリの花が咲き、紅葉した楓の葉や枝などを見つけて公民館に戻りました。
 朝の会の後、体重測定をし、誕生日会の用意をしました。

 誕生日会のセレモニーでS君の生まれる前から今までの物語を話しました。
 S君のお母さんがS君にメッセージを言ってくれました。すると、他の子どもたちも
 メッセージを言いたいと言いました。
 「S君はやさしい。これからも、ずっとあそぼうね」
 「お誕生日、おめでとう。これからも、仲よくしてね」
 「小学校へ行くまで、くじら雲でいっぱいあそんでね」ひとりひとりの思いを伝えました。

 S君のお母さんが豆乳を使ったシチューとチョコレートのカップケーキを作って来てくれました。
 S君がお母さんと一緒に ケーキを手渡してくれました。


 1128日(木)晴れ



 明科公民館から浄化センター方面を歩きました。

 できるだけ、車の通らない道を選んで歩きました。細い道だったり、田んぼの畦だったり。
 明科高校の土手は広いけれど、車が通らないので、ゆったりと歩けました。
 昨
日のように歩きながら、「氷鬼」をしました。

 年少のAちゃんは、朝、集合場所に来ましたが、疲れていてお休みしようかとお父さん、
 お母さんと相談しました。「リュックサック、背負わないで歩いて行く?」と声
をかけると、
 お父さん、お母さんから離れてみんなの所へ来て、先頭を歩いて行きま
した。

 年長のT君も今朝は車からなかなか降りて来ませんでした。T君のお母さんが後から

 追いかけてくれるということで、「待ってるよ」と言って出発しました。明科高校の

 近くで暑くなった子どもたちが上着を脱いでいると、T君がお母さんと一緒に来ました。
 今日はお休みすると言いに来たようでしたが、「残念だなあ。氷鬼やろうって話
していたんだよ。
 リュックサック、背負わないで歩く?」と言うとT君もリュック
サックを背負わないで参加する
 ことにしました。

 週の後半になると、子どもだって疲れるものね。

 でも、AちゃんもT君もゆっくりスタートでしたが、1日元気に過ごせました。



 1127日(水)晴れ



 明科公民館に集合しました。今日はあやめ公園を通って、犀川の堤防を越え、川岸を

 水辺の楽校に向かって歩いて行きました。

 明科公民館でお母さんたちに見送られ、近くのお店の前を通ると店員さんがいました。
「おはようございます」と子どもたちが挨拶すると、「どこの子たち」と訊かれ
ました。
「くじら雲です」と答えると、「やっぱり。いいねえ。いってらっしゃい」

 と言ってくださいました。地域を歩くっていいなあと思いました。


 それから、あやめ公園付近で工事をしている人たちに会いました。「こんにちは。何

 してるんですか」と声をかけると、古くなった鉄塔を今日、明日で撤去するというこ

 とでした。「だから、明日は、ここ、通れないよ」と言われました。

 いつもの山道ではあまり知らない人に会いませんが、町中ではいろいろな人に出会います。


 堤防を越えて、川岸を歩く時は、手を離してそれぞれのペースで歩きました。車の通

 りを気にせずに歩けるので、気持ちもゆったり。年長のT君が「氷鬼やろう」「入れて」と
 歩きながら氷鬼が始まりました。鬼にタッチされると「助けてー」と仲間を呼
び、
 助けにきてもらいました。

 

 しばらく歩いて一休み。川や山を眺めながら、おやつを食べました。手で金のお皿を

 作った子どもたちが目を閉じて「サンタさんになって」と言いました。そこで、サン

 タさんになって子どもたちの手のお皿におやつをプレゼントしていきました。みんな

 に配って「メリークリスマス!」と言うと、子どもたちが「ありがとう」と言い、食

 べ始めました。子どもたちと一緒に座っていると、年長のIちゃんが「はい、プレゼ

 ント。プレゼントくれたから、お礼だよ」と言って、先程配ったおやつのクラッカー

 の1枚を半分にしてくれました。「ありがとう」と受け取ると、続いて年長のNちゃ

 ん、年中のT君、年少のAちゃんと次々にプレゼントを届けに来てくれました。気分

 はもうクリスマス。


 水辺の楽校を目指していましたが、なかなかたどりつかないので、今日は途中で引き

 返すことにしました。年中のM君のリクエストでSLを見に行くことにしました。
 S
Lの手前で県水産試験場で魚を眺めました。以前、チョウザメを見たので、みんなサ

 メに食べられないように用心しながら、魚を観察しました。

 


  1126日(火)晴れ


 くじら雲までの山道の松の木を切る作業が行われるということで、くじら雲の子ども

 たちは1ヶ月間、里へ下り、明科公民館のお部屋をお借りして過ごすことになりました。

 

 朝、明科公民館の駐車場へ集合し、明科駅方面へ出発しました。いつもは、ひとりひ

 とりで歩いて行く子どもたちですが、車がよく通る道を歩くので、しばらく2人ずつ

 手をつないで並んで歩いて行きました。

 9:20篠ノ井線の上りの普通列車と下りのしなのを見送りました。子どもたちが眺めて

 いると車掌さんや乗客の皆さんが手を振ってくれました。

 その後、小中学校方面へ向かいました。丘を登って行くと、雪景色の北アルプスがき

 れいに見えました。常念岳を見て、前、お父さんたちが登った山だという話が出ました。
 

 「おなか、すいた」という声が聞かれたので、お寺の下の小道でおやつにしました。

 グミを一粒ずつ食べると、元気になった子どもたちでした。

 線路を渡ると、さっき見た電車を思い出したようで、「電車が通る所ってこうなって

 るんだ」と年中のY君。

 保育園の前を通ると「お昼寝しているかも。静かにしなくちゃ」と年長のSちゃん。

 県の水産試験場で魚を眺め、SLを見て、公民館に戻りました。

 お部屋に入って朝の会をし、年長児が昼食用の席を作ってくれました。今日は年長児

 が考えた座り方でお弁当を食べました。

 昼食後は折り紙やカルタをしたり、お部屋の中でかくれんぼをしていました。あまり

 隠れる所がないように思いましたが、子どもたちはよく考えてかくれていました。

 ゆっくりお弁当を食べていた年少児も自分で片付けて仲間に入りました。

 年長児は「巣立ちの日(卒園式)」に歌う歌を練習し始めました。まず、何の歌を歌

 うか相談しました。毎年、卒園児が歌う「さよならぼくたちのくじらぐも」に決まり

 ました。2回ほど歌うと「始めからやりたい」と言って式のリハーサルのようにやっ

 てみました。すると、「シロナガスさんだけでなくて、みんなでやりたい」とT君。

 みんなで歌う歌を決めて歌ってみました。

 おうちに帰る時間が近づいてきたので、片付けをして、お話しをしました。焚き火が

 焚けないので、蝋燭に灯をともして、まわりに集まりました。

 



 11
25日(月)曇り時々雨、風


 今日は場所を穂高有明に移して活動しました。

 アートヒルズの駐車場をお借りして集合させていただきました。そこから、畑の中の

 道を通って年長のT君のおうちへ向かいました。

 いつもと違う慣れない道に大きい子たちはわくわくし、小さい子たちはちょっとどき

 どきしているようでした。小さい子たちの手を大きい子たちが引いてくれ、小さい子

 たちも安心したようでした。

 大人の足では15分ほどですが、子どもたちの足では1時間かかり、T君のおうちに着

 きました。T君のお母さんが温かい善哉を作って待っていてくれました。みんなでお

 うちへ上がらせていただきました。薪ストーブが暖かく燃えているお部屋で一休みさ

 せていただきました。

 みんな善哉をいただくと、また、支度をして出発です。「今度はどこへ行くの」「森

 の子だよ」

 また、畑の中の道を歩いて行きました。少し雨が降ってきたので、レインコートを着

 ました。畑の向こうに同じような格好をした子どもたちの姿が見えました。森の子の

 子どもたちとすぐにわかりました。あちらも、くじら雲の子どもたちが来たとわかっ

 てくれたようで、森の子の先生が駆けて来ました。

 森の子でお弁当を食べさせてもらえるようにお願いしてあったので、早速、ランチス

 ポットに案内してくれました。

 雨や風がある時に使っているグミの木の下でした。そのグミの木は枝がドームのよう

 になっていて、そこで雨宿りができます。くじら雲の子どもたちはそこで、おうちの

 人に作ってもらったサンドイッチやおにぎりを食べました。くじら雲の子どもたちが

 食べ始めていると、森の子の子どもたちもそこへお弁当を食べに来ました。「食べ物

 を作ってくれた空と大地にありがとうの気持ちを込めて、お弁当を作ってくれた人に

 ありがとうの気持ちを込めていただきます」と言いました。くじら雲の子どもたちは

 不思議そうに「くじら雲と同じ言葉だ」と言いました。11年間、森の子とくじら雲で

 言われてきた言葉に時の流れとつながりを感じました。

 お弁当を食べ終わるとリュックサックにザックカバーを付け、再度、出発しました。

 森の子のみんなに「いってらっしゃーい」と見送られ、手を振ってお別れしました。

 いよいよ、最終目的地の足湯を目指します。今度は森の中の道を歩いて行きました。

 分かれ道で止まっては後から遅れてくる子を待ちました。待っている間に「おてむし

 てむし・・・・」とどっちの手に石が入っているか当てたり、「やきいもぐーちー

 ぱー」でじゃんけんをしたり、歌を歌ったりしました。

 年中のM君が仲良しの年長のSちゃんに「Sちゃん、足湯、楽しみだね」と言うとS

 ちゃんも「うん」と言いました。

 年中のKちゃんは年少のM君のザックカバーが取れかかっているのに気付くと直して

 くれました。

 そんなふうに1時間半近く歩き続けると「足湯、まだ〜」という声があちこちで聞こ

 えてきました。

 「ピン ポン パン ポン、くじら雲の皆様にお知らせいたします。間もなく、左手

 に足湯が見えます」と言うと、子どもたちは「ピン ポン パン ポン」と言いなが

 ら、歩みを進め、ようやく足湯に到着しました。リュックサックを下ろし、タオルを

 出して、長靴や靴下を脱いだ順に足湯へ足を入れました。

 そこへ次々とお母さんたちがお迎えに来てくれました。

 今日は足湯に入りながら「さよなら あんころもち またきなこ さようなら」

 少し入っただけでも、ずっと足がぽかぽか温く、帰りの車ではヒーターを入れなくて

 も十分暖かく帰ることができました。


 11月23日(土)晴れ

 父の会

 お父さん8名が軽トラックの乗ったり、チエンソーや鉈を持って集まり、薪作りをしました。
 木を伐採し、枝を払い、軽トラックに積みました。
 軽トラック8台分の薪や枝がくじら雲の薪置き場に積まれました。
 かつてない程の薪の量、次の冬も暖かく越せそうです。
 急ぎ足で来そうな冬を目前に、作業は来週も続きそうです。



  1121日(木)晴れ後曇り


 焚き火パンとスープ、リンゴジャムを作りました。

 来週から年明けまで子どもたちはくじら雲にしばらく来れなくなります。子どもたち

 にやりたいことを訊くと「焚き火パン」と言う声が返ってきました。

 

 今日は年少のAちゃんとS君がスープの野菜を切ってくれました。玉ねぎの皮をむい

 たり、じゃが芋や白菜、えのきだけを包丁で切りました。

 S君は野菜を切り終わると、火の番をしました。この頃、S君は毎日うちわを持って

 火の番をしています。今日も忙しくあっちであおぎ、こっちであおぎ。

 年長のT君が「焚き火パン、まだ?もう、並ぶ」と、焼くまでにはまだ1時間かかり

 そうですが、言ってきました。

 「まだ、熾きを熾さなくちゃいけないんだ」と伝えると、T君も焚き火で熾き作りを

 始めました。その後は年長のY君と食卓を用意したり、みんなの準備を確認したり、

 そして、ようやく焚き火パンを焼く準備が整いました。

 焼き始めるとT君は「もう焼けた?」と訊きました。「まだ、真ん中が焼けてないよ」

 他の子も「もう、焼けた?」竹の棒を持ちながら、あっちでも、こっちでも「もう、

 焼けた?」の声。

 

 「焼けたね」と言われると、すぐにタオルを持って来て、あつあつのパンを竹から外

 してもらいました。リンゴジャムやスープをもらって食べました。

 早く食べ終わった子はおかわりをしました。後からおかわり用に焼いたパンを食べた

 年長のSちゃんは「こっちの方がおいしい」「ゆっくり焼いた方がおいしいかもね」

 リンゴジャムは「シナノゴールド」という品種のリンゴで作ってみました。砂糖は一

 切使わず、塩ひとつまみとリンゴジュース少しを加え、薪ストーブに載せておきまし

 たが、おいしいジャムができました。りんご4個分のジャムも3kgの小麦粉で作った

 パンも完食しました。

 

 おなかいっぱいになると、もう帰る時間。「からすのぱんやさん」の絵本を楽しんで

 から「さよなら」をしました。


  1120日(水)晴れ


 集会センターからくじら雲までの山道を歩きました。いつもの山道、でも、この風景

 を歩けるのは今日が最後です。

 松くい虫の被害より、山道の松は度々倒れるようになりました。それで、来週から1

 カ月間に山道の松をすべて切ることになりました。

 今日は山道を歩きながら、松の木とお別れをしました。お父さん2人とお母さん2人も

 一緒に歩きました。

 子どもたちはいつものように山道を歩いて行きました。ミミズやトンボを観察したり、
 竹を持って歩いたり。

 でも、いつも一休みする松の木の丸太のベンチに座った時、「写真撮ろう」と子ども

 たちが言いました。それで、松の木と記念写真を撮ることにしました。

 

 くじら雲に着いて、早めのお昼を食べました。昼食後、年長児は卒園記念製作の時計

 の文字盤を糸のこで切り始めました。

 文字盤の板はヒノキと赤松、年長のNちゃんのお父さんが用意してくれました。子ど

 もたちは好きな板を選んで自分のデザインを板に描きました。

 年長のSちゃんが「糸のこで切るって、難しいね。でも、おもしろいね」と言いました。

 お父さんやお母さんたちに見守られ、複雑な形を根気よく切っていきました。



  1118日(月)晴れ

 


 朝の会、にじみ絵の後、畑で工事をしたり、年長児3人は室内のコタツでカルタを

 したり、それぞれ思い思いに過ごしました。

  今週、お母さんたちが障子の張り替えをしてくれるので、古い障子をはがし始めま

 した。霧吹きで障子を湿らせ、はがしていると、カルタをしていた年長のY君が1

 戦が終わった所で、見に来ました。Y君はすぐに興味を持って一緒に障子をはがし始

 めました。

 そこへ外にいた年長のT君が「きつねとひよこ、やろう」と誘いに来ました。障子は

 がしは一休みして外へ行こうとすると、Y君は「これ、やってから行くね」と言いま

 した。すっかり、障子はがしにはまってしまったようです。すうっと障子が破れずに

 はがれるのは快感ですものね。

  外ではこの頃よくやっている「きつねとひよこ」の鬼ごっこが始まりました。始め

 はひよこ役が4人、ひよこのお母さん役が2人しかいませんでしたが、続けている内に

 仲間に入る子が増え10人位になりました。障子はがしをしていたY君も仲間に入って

 きました。実はY君とT君は朝、けんかしていました。T君たちの「きつねとひよ

 こ」にY君が入ってくると、T君はすぐに「さっきはごめんね」「いいよ」とY君、

 仲直りができました。

  今日は少し走ると暑くなり、みんな着ていた物を脱いで、何回も繰り返し「きつね

 とひよこ」をやりました。ひとしきりやった後でT君が「今度は、はないちもんめ、

 やりたい」と言って「はないちもんめ、やる者、この指とまれ」と歌うと「きつねと

 ひよこ」をやっていた子たちが次々とT君の指にとまりました。

  T君は小さい子たちに「○○ちゃんは○○ちゃんの所に足蹴って。でも、本当に

 蹴っちゃだめだよ」とひとりひとりに教えました。

  「はないちもんめ」も繰り返しやっていると、お昼を知らせる音楽が聞こえてきま

 した。そこで、お弁当を食べてから続きをやることにしました。

  先週末、Y君のおじいちゃんが届けてくれた手作りの机を畑に敷いたシートの上に

 置いてお弁当を食べました。


 1115日(金)雨

年長のNちゃんがとんぼを見つけました。年中のCちゃんが手で屋根を作り、雨宿りできるようにすると、「羽を動かした」とNちゃん。

年長のNちゃんのレインコートのフードが取れかかっていると、年中のK君が直してくれました。


 朝から1日雨降りでした。雨の中、集会センターからくじら雲までの山道を歩きまし

 た。 

 レインコートにザックカバー、手にはスキー用の手袋、長靴に雨が入らないようレイ

 ンコートの裾を長靴にかぶせ、服装を整えました。今年入園した新入児の中にはちょ

 うどいい手袋の用意が間に合わない子もいましたが、先輩のお母さんたちが出発前に

 「これ、あるよ。使って」と差し出してくださり、おかげで、誰も「寒い」「冷た

 い」とぐずることなく、快適に雨の山道を歩いて行けました。

 

 3歳のKちゃんは、週末の疲れか、お母さんから離れられないでいました。しばらく

 お母さんが一緒に歩いてくれました。3歳の子にとって、1年目の冬は厳しい季節で

 す。まして週末ともなると、甘えたい気持ちが出てくるのは自然な姿です。でも、そ

 のような姿も2年目になると変わり、成長を感じます。Kちゃんもきっと来年には今

 年のような姿があったとは思えない年中児になっていることと思います。

 Kちゃんのお母さんは一つ目の坂道を上がった所まで一緒に歩いてくれました。そこ

 で、Kちゃんも納得してお母さんと離れることにしました。でも、別れの時には涙が

 出てしまいます。それでも、お母さんと手を離し、歩みを進めました。すると、仲良

 しのAちゃんが手をつなぎ、一緒に歩き始めました。年長のY君もAちゃんの反対の

 手をつなぎ、一緒に歩き始めました。Aちゃんはもう泣いていませんでした。元気な

 Aちゃんの笑顔が見られました。

 

 この頃、年長のY君はきれいな物をよく見つけてくれます。今日は星型のきのこや杉

 の花など。年中のK君がその杉の花を手袋に挿して持って行きました。

 

 年長のT君は道に寝て空を眺めました。

 

 山道でおやつを食べた後、昨日やった鬼ごっこ「きつねとひよこ」が始まりました。

 年長のT君が「この指、とまれ」と言うと、スキー用手袋の手が集まってきました。

 山道を登りながら鬼ごっこしました。上り坂も平気で走りあがる子どもたちでした。

 何度か繰り返している内に年中のG君が泣きだしました。年中のK君や他の子も集

 まってきて、「どうしたの」と訳を訊きました。「T君(年中)がひよこのおうちの

 中でタッチしたから」年中のT君は「じゃあ、いいよ」と言いましたが、涙がこみ上

 げて、目ににじみました。「T君が泣いちゃうよ」と誰かが言うと、T君は急いで涙

 を手で拭き、「雨で濡れた」と言いました。みんなは2人の気持ちを訊いて、G君が

 落ち着くと、G君もT君も一緒に歩き始めました。

 

 くじら雲に着いて、栗の木の下で朝の会をして、外で活動する子とうちへ入る子に分

 かれました。

 土間には年長のY君のおじいちゃんが作ってくれた木の小さなテーブルが10個置いて

 ありました。今朝、届けてくださったのでした。

 年長のIちゃん、Nちゃんが喜んで包んであった新聞紙を外しました。年少のM君も

 一緒に外しました。全部外し終わると部屋へ運び入れました。2人で一緒に運んだ

 り、1人で運んだり、みんなうれしいプレゼントに進んで早く使えるように準備して

 いました。

 部屋へ運び入れられると、喜び勇んでそれぞれ使い始めました。年長児は学校の机を

 思い浮かべたようで、まるで学校の机のように並べて使い始めました。

 

 お弁当はその机を宴会のように並べて食べました。机の高さは子どもたちにぴったり

 で、2人並んで正座して食べられるものでした。

 天板はいろいろな材でできていて、木の名前が書いてありました。

 お弁当を食べ終わって、その机を好きな所へ持って行って使ってもいいことがわかる

 と「わーい」と言って運び始めました。いつも、畳の上でしていることを机の上でや

 り、その回りにみんなが集まり、まるで学校の休み時間のようでした。でも、きっ

 と、学校より楽しいと思いますが。

 お迎えに来たお母さんたちも感心して見たり触ったりしていました。

 

 Y君のおじいちゃん、素敵なプレゼントをありがとうございました。


  1113日(水)雪後晴れ


 朝、雪が降り、驚きました。でも、子どもたちは大喜びでした。

 集会センターからくじら雲までの山道も、雪が降ったら「雪だるま、作るんだ」と雪

 の話題に足も早まりました。

 年中のKちゃんが「あっ、ちょうちょ」見ると、栗のイガがぺっちゃんこ。蝶の形に

 なっていました。Kちゃんは「いい物、見つけた」という顔で見せてくれました。そ

 んなKちゃんの姿にうれしくなりました。



  1112日(火)晴れ後曇り

 
 今朝は冷え込みましたが、午前中は陽の暖かさを感じる陽気となりました。

 集会センターからくじら雲まで山道を歩きました。

 今日は片道だけだったので、のんびりのんびり進みました。1時間に1kmも進まず、

 くじら雲にたどり着いたのはお昼過ぎでした。

 昨日、寒さで泣けてしまった年少のKちゃんも今日は暖かい肌着や靴下を着こんで、

 友達と坂道を駆けあがったり、駆け下りたりしてにこにこ笑顔が見られました。前は

 駆け下りる時、つまづいて転び、その時も泣いてしまいましたが、今日はつまづかな

 いことにも自分自身で気が付き、うれしそうでした。

 くじら雲付近で焚きつけ用の杉の葉を拾って行きました。焚き火を付けて朝の会を

 し、すぐにお弁当を食べました。お弁当も焚き火を囲んで食べました。

 年少のKちゃんは自分の片付けが終わると、シートを畳むのに難儀していた年少のS

 君の手伝いをしてくれました。Kちゃん、少し大きくなったのかな。



 1111日(月)曇り時々雨


 にじみ絵


 寒い週明けとなりました。年少のKちゃんはお気に入りの靴下を履いてきたのです

 が、今日の天候にはちょっと薄めだったようで、足が冷たくて泣けてしまいました。

 焚き火でお湯を沸かし足湯で温まると、ようやく笑顔が見られました。それでも、

 時々、風が吹くと寒そうにしているので、うちの中にこたつを作りました。Kちゃん

 だけでなく、四方にみんながもぐってきました。服をしっかり着こんで寒くない子

 も、わざわざ服を脱いでこたつにもぐっていました。

 もうすぐ七五三、おうちでお参りにいったと話してくれた子もいました。

 そこで、今日は年長児がきな粉飴を作って「千歳飴」ということにし、小さい子たち

 に配りました。


  119日(土)晴れ


 父の会

 


 午前中、お父さんたち7名が作業で集まりました。

 今日の作業はピザ窯の屋根作りと薪の整理です。

 910時作業をし、10時〜焚き火を囲んで休憩。話が弾み、11時作業再開。

 終了予定が12時だったので、それまでに終わるかなあとみんな心配していましたが、

 チームワークの良さで予定通り12時に屋根が完成し、作業は終了となりました。

 さすが、くじら雲のお父さんたちです。


 118日(金)晴れ

 T君の誕生日



 「芋掘り、十間夜、その次が誕生日会」と指折り数え、楽しみにしていたT君の誕生

 日会の日がやってきました。

 お父さんもお仕事を抜けてセレモニーに来てくれました。

 セレモニーでT君の物語が語り終わると、みんながT君に手作りのプレゼントを渡し

 ました。

 年中のT君はセレモニーが始まる前に、得意の紙切りで動物を作り、プレゼントしま

 した。

 

 T君のお母さんがさつま芋の蒸しパンにクリームとルバーブのジャムを載せたデザー

 トを作ってくれました。さつま芋はT君が先日掘ったお芋です。

 焚き火を囲んでお弁当の後にいただきました。年中のM君はルバーブのジャムを味わ

 うと酸っぱかったので「梅」とT君のお母さんに訊きました。するとT君のお母さん

 は「梅だと思うでしょ。でも、ちがうんだ。実はルバーブ」と言いました。年中のM

 君は「ジツハって」と質問しました。「本当はってことだよ」と知らせると、M君は

 すっかり「実は」を気に入り、「ジツハ」と何度も口に出していました。

 お迎えに来たM君のお母さんがそのデザートを口にすると、すかさず「実は」と言っ

 たM君でした。



 117日(木)曇り時々雨

 
 十間夜の餅つき


 夏の間、田んぼで稲を守ってくれたかかしのかかちゃんに感謝の気持ちを込めて餅つ

 きをしました。

 「ぺったんこ ぺったんこ」とみんなのにぎやかな掛け声に合わせてY君のお父さん

 がお餅を搗いてくれました。お米が少しずつお餅に変わっていきました。子どもたち

 もY君のお父さんに手伝ってもらいながら、杵を持ちました。小さい子は杵にぶら下

 がっているような感じでした。搗きたい子たちが搗き終わると仕上げを年長のSちゃ

 んがやってくれました。年長児にとっては最後の餅つきでした。

 搗きたてのお餅にきな粉、あんこ、醤油をからめてみんなでいただきました。

 


  116日(水)晴れ

 さつま芋掘り

 


 朝からさつま芋畑に集合しました。霧の立ち込める中、リュックサックを置いて早速

 芋掘りを始めました。

 大きいお芋を掘りだす度に「見てー」「おっきいの掘れた」と声が聞こえ、自分の顔

 の横に上げたお芋は子どもたちの顔よりはるかに大きいものでした。

 朝、寒くて、いっぱい着てきたのに、暑くなって、上着を脱ぎました。

 

 しばらくお芋を次々に掘りだしていった子どもたちでしたが、ちょっと、休憩して泥

 団子作り。そして、また、芋掘り再開。

 とうとう全部のお芋を掘り出しました。

 

 「お芋と重さ比べ」お芋が積まれた一輪車の持ち手に年少のAちゃんがぶら下がる

 と、一輪車はびくともしませんでした。年長のT君も試してみると、T君でも動きま

 せんでした。

 

 お芋を1級品と2級品に分けました。傷がついているのは2級品、傷なしは1級品。1

 品はおうちへのお土産用、2級品はすぐ食べるようにします。

 

 お芋の仕分けが終わると、今度はさつま芋の蔓を牛を飼っているおうちへ届けに行き

 ました。一輪車にいっぱい積んで年長のT君が押し、他の子たちはそれぞれに蔓を抱

 きかかえてお届けに行きました。一回では届けきれなかったので、2回行きました。

 牛を間近に見た子どもたちは牛の勢いに圧倒されながらも興味深くそばで見ていまし

 た。

 

 みんなとてもよく働き、お弁当を食べ始めたのは12時半。おやつも食べず、よく頑張

 りました。畑にお座敷のように茣蓙を敷いてお弁当、焼き芋や蒸し芋も食べました。

 年少のS君はお弁当を食べた後もお芋をおかわりして食べていました

 


 115日(火)晴れ


 集会センターからくじら雲までの山道を歩きました。

 ようやく、押野山も紅葉で秋の深まりを感じるようになりました。

 私が赤い蔦の葉を感動しながら集めていると、年長のY君が「これ、俺からのプレゼント」と
 黄色に染まったクヌギの葉を差し出しました。

 素敵なプレゼントと素敵なY君にまたまた感動の一瞬でした。
 

 「ここのもみじはまだ赤くないね」と言うと、年中のR君は「うちのもみじ、全部赤いよ」と
 教えてくれました。


 山道を歩きながら、年少のAちゃんが「Aちゃんのおうちはなーんだ」とクイズを出してきました。
 私がAちゃんのおうちのお店の名前を言うと、Aちゃんは「ぶっぶー、おっきいおうち!」すると、
 年中のT君が「東京タワー?」


 年中のR君は道から上の斜面を登り始め、みんなより高くなったことを喜んでいました。すると、
 年中のT君やY君も後から登り始め、年中3人組が斜面に揃いました。
 3
人とも、高い眺めを楽しんだり、落っこちないように注意したり。

 

 くじら雲に着いて朝の会の後、年長児は卒園記念製作の時計作りに取り組みました。
 焚き火スペースに机と椅子を用意してデザイン画を描いていると、年少のKちゃんも「絵、描こうっと」
 とスケッチブックを持ってきました。年長児の傍らで赤、青、黄色のクレヨンを使ってぐるぐる描き
 「きれい」と3原色が混ざり合う色彩を楽しんでいました。年中のT君も「からす、作ろうっと」と言って
 折り紙と折り紙の本を持って来ました。

 年長児は時計のデザイン画を描くと、鬼ごっこをしに行きましたが、年中のT君と年少のKちゃんは
 お昼までの間、しばらく焚き火スペースで折り紙を楽しんでいました。



 

 11月1日(金)晴れ

 長峰山登山

 
 毎年10月には週に1回のペースで長峰山登山をしますが、今年は台風の影響で
 1回しか登ることができませんでした。
 とても心残りだったので、本日、今年度最後の長峰山登山をすることにしました。
 年長児は「最後だよね」と言い、年少児は「早く、うどん屋さんに行きたい」と言いました。
 いつもは頂上でお弁当を食べるのですが、この季節はもう寒さを感じる位なので、頂上近くに
 ある「天平の森」でうどんをいただくことにしたのでした。
 また、いつもは往復するのですが、今日は天平の森にお迎えに来ていただくようにしました。
 そのせいか、いつもよりのんびりペースの登りでした。いつもなら8時半過ぎに登り始め、
 11時過ぎ位に頂上へ到着するのですが、今日は11時半過ぎに到着しました。

 「あの黄色い木はなあに」前に登った時よりも紅葉が進み、あちこちに黄色に変わった木が
 見えました。
 ガマズミの実もすっかり熟していました。
 頂上へ到着すると子どもたちはいつものように開放的となり、リュックサックを下ろして
 リラックスしようとしました。しかし、今日はもうひと歩きしなければならないので、
 頂上の景色を横目に最終目的地・天平の森へと出発しました。
 初めての道、久し振りに歩く道、子どもたちはいつもと違うコースを楽しみながら、
 天平の森への期待を胸に歩みを進めました。
 天平の森へ到着し、スタッフの方に挨拶し、マイ箸やマイお椀を用意してうどんができるのを
 待ちました。
 お仕事をお休みして一緒に登ってくれたお父さんたちやお母さんたち、天平の森で待っていて
 くれたお父さんたちやお母さんたちも一緒に席に着きました。
 温かいうどんが運ばれ、みんな勢いよく食べ始めました。いつも、お弁当は少なめな年長のT君も
 「おかわり」と、いつもくじら雲で味噌汁を作る時のようにお椀を出しました。
 他の子たちからも「まだ、食べたい」という声が聞かれました。
 くじら雲の子にとっては量が少な過ぎたようです。おにぎりを持ってくればよかったかなあと
 大人たちは話しながら、干しブドウをデザートにあげることにしました。
 手で「金のお皿」を作って、干しブドウを配ってもらいました。干しブドウ1袋は数分ですっかり
 無くなりました。

 昼食後は天平の森の広場に移動しました。
 広い場所に来ると「あずき、やりたい」「きつねとひよこ、やりたい」と鬼ごっこが始まりました。
 広い芝生スペースで思い切り走りました。
 一部の子は親子で山を歩いて下りました。年長のIちゃんは「すすきがあったり、黄色い葉っぱが
 あって、秋って感じだね」と大人のように言いました。