第4回

「タイ〜バンコク〜」(2002.2)

ジャッキー・チェン

- 昼近くまでゆっくり寝て、いよいよ高級ホテル「ペニンシュラ」へ出発。途中特製Tシャツが配られ、必ず着るようにと指示され少しがっかり。とびっきりのおめかしをしてきた女の子がとっても可愛そうでした。20分ほどで到着すると、なんと中国、韓国、オーストラリア、アメリカからのファンも合流して400人の大昼食会であると知りびっくりしました。大半はアジア人ではあるものの、3分の1は西洋人で、ジャッキーの世界的な人気にあらためて驚かされます。この大人数を相手にツーショット写真なんか撮ってくれるんだろうか、と半信半疑。何せ度々日程や内容が変更になるツアーでしたから・・・。タイ風料理満載のランチをとって、いよいよジャッキー登場。かと思ったらプロダクションの社長のウィリーさんが登場。大歓声が上がっていましたので、その筋では(?)有名な方なんでしょうね。愛嬌も有り、人気も頷けます。が、関係ない。じらさずに早く出てきてよ。と、いよいよ登場。ウィリーさんとは比べ物にならない大歓声とフラッシュの嵐。会場総立ち。負けじと僕も一生懸命カメラ小僧に変身(あとで大半がピンボケである事も知らずに)。ラッキーな事にたまたま彼が通ってくる脇のテーブルに座っていたので、すぐ近くを通っていきました。さらにラッキーな我奥さま、どさくさ紛れに彼と握手ができたようです。大きい手だったけどぷにぷにだったとのこと。

- やっとのことで壇上に上がった彼は日本語韓国語広東語英語でご挨拶。恵まれない子供たちの救済や世界平和を幾度となく口し、世界的な大スターになってもファンを大切にして、交流を大事にする彼は心優しい立派な人です。そんな彼の優しい人柄を満喫できる楽しいショーでした。途中、撮影で使った小道具などのプレゼント抽選では、全く当たらず、相変わらずのくじ運のなさ。続いて彼が撮影等で使った服や身の回り品のオークションは、日本人の独壇場。シャツが16万円なんて高値で落札されたりとんでもないことに。あまりに日本人が買い占めるので、優しいジャッキーは1万円と声をかけた西洋人に即決で渡していました。高値で落札していた日本人にはちょっと複雑な心境かもしれませんけどね。しかし不況といいながら、皆さんお金がありますねえ。1万ぐらいなら買ってもいいな、と臨んだ私は甘すぎたようです。

- そしていよいよツーショット写真へ。しかもサインもしてくれるようです。持ってきたDVDが役に立ちました。そして、「この映画はあなたのベストだ」と絶対言ってやると決めて順番を待ちます。400人のファン一人一人に最期まで笑顔で丁寧に接する彼は本当に良い人です。そしてついに僕の番に。カメラとDVDのディスクをスタッフに渡すとなんとディスクを机の上に放り投げる。「傷つくと見れなくなる」と怒ると、「どうせ飾って拝むだけでしょ、ハイハイ」となんとひどい態度。この女、最初から壇上に上がって場の雰囲気もつかめず一人ずうずうしく進行するひどいやつで、進行は間違えるわ、適当なことばかり言うわ、ファンを見下した態度は取るわで、とんでもない大馬鹿野郎。ジャッキーの爪の垢でも煎じて飲ませてやりたい。そんな興奮もあったけど、きっちり思っていた言葉をジャッキーに伝えると、ふんふんと言って、軽く流された後、「どの映画だって?」と聞き返してくれた。「Who am Iだよ」。というと「あー、Who am Iね」とお返事。話せただけでもよかった。(後に雑誌で「Who am I?」みたいな構成の映画が一番好きだと言っていて、余計嬉しくなりました)本当はいろいろしゃべりたかったけど、もうベルトコンベアーの製品状態でどんどん流されちゃうし、一言が精一杯。そういえばカメラの方に向いてない。撮られたのも覚えてない。肩組んでもらったのは覚えてる。しゃべることに頭がいっぱいだった…。案の定、出来上がった写真は変な方を向いてました。続く奥さんはどこにサインをもらうか決めてなかったのでDVDのジャケットに書いてもらうことに。しっかり者の我奥さまきっちりカメラ目線でパチリ。こうして昼食会は無事終了しました。2時ぐらいまでの予定が終わったのは4時過ぎ。ずっと立ちっぱなしのジャッキー・チェン。お疲れ様でした。

- 次の日は、早起きして新作映画の撮影見学でした。しかし撮影風景を見学できるのかと思ったら、体育館の中に組まれたセットの見学のみでちょっとがっかり。セットはバンコク郊外にある体育館の中に組まれており、3階建の割と大きなセットでした。到着後、ジャッキーを待っている間に外をぶらぶらしてると特撮機材を積んだ車やスタッフカーがとまっていました。もどって、さらに待っているとセットの上から突然ジャッキーが顔を出してご挨拶。てっきり外からくるもんだと思っていたら、最初から中で待ってたんですね。見学中も幾度となく、階上から顔を出してくれてフラッシュの嵐を浴びていました。セットは映画のクライマックスに使用されるようで、窓にはブルースクリーンが張られていました。どんな風景画合成されるのでしょう。楽しみです。帰り際、また上から顔を出してくれたジャッキーは「今日帰るの?」「気を付けてね」と優しい笑顔と流暢な日本語で皆に話しかけてくれました。なんて良い人なんだと感激して今回のツアーの殆どは終了しました。

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