「Sweet Silence」
−　５　−









「ご･･う･･･」

掠れた声は、まるで現実感を帯びていなくて。
到底自分のものだとは思えなかった。


だけど、これは紛れもない現実。



わかってる。



もう、目をそらしちゃいけないんだって。




そらせないんだって。








豪が気まぐれや思いつきで言ってるんじゃないってわかってる。
きっと、ずっと、苦しんで。






















僕は、同じ痛みを知ってる。






























だから言ったのに。




豪に、本気をぶつけられたら、自分の気持ちをごまかす自信なんてなかったから。




ダメだと、言っておいたのに。






















でも。























否定する心と、罪の意識と、不安、恐怖。

圧倒的な負の感情の根底に。

歓喜の気持ちが隠れてて。

だから、きっと。






















自分は、豪がそう言い出すのをどこかで期待して待っていたんだと。
























認メテシマオウカ。



























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