表

北京の中医古籍出版社１９９１年発行の

『全国中医図書連合目録』に拠れば、

『保幼新編』は、西暦１６４４年

（仁祖二二年甲申＝和暦寛永二十一年

／正保元年）の刊行となっているが、

この書については、別添の『成立と伝本』の

ページを参照願う。

所蔵本（左写真）の仕様は下記の通り。

一巻一冊、整版。十二行二十字。

縦２９．７Ｘ横２０．０ｃｍ

汎

例

と

思

わ

れ

る

部

本書の内容：

『小児諸病目録』、『保幼新編』

（凡例と思われる数箇条）の後、

『運気流行法』、『小児病原総論』、

『胎熱預治方』等、小児の病症を

１１３箇条に分けてその症候を述べ、

経

絡

と

疾

病

・

小

児

病

源

総

本書の和刻本は無い。北京の中医古籍出版社

より、１９８８年に珍本医籍叢刊として、

同名で中国中医研究院図書館蔵本をベースに

活字刊行されている。『全国中医図書連合目録』

では、中国の公立図書館での伝存は同図書館のみ。

韓国・朝鮮については、朝鮮総督府発行の

『朝鮮圖書解題』には本書に関する記述なく、

調査した他の朝鮮本分類目録にも見られない。

三木栄著『朝鮮医書誌』によれば、同氏記する

所の本には序があり、『此古皇明成斯文、其名

無忌先生所撰『保幼新編』也。（後略）盧光履撰』

とあるも、『成氏の伝も盧氏の伝も未詳』と

書かれている。その本の版式は『朝鮮医書誌』

初刊の昭和３１年頃から数十年以上を出ないと

しているので、近年の刊本かとも思われる。

なお、左の写真の右頁に『入門曰』という言葉が

見えるので、『医学入門』が出版された１５７５年