−6月−

−朝の歌1−
この学校では,朝会時に全クラスが毎月毎に決められている「今月の歌」を歌わなくてはならないことになっています。静かにさせることは得意でも,歌声を大きくさせることが苦手な私は,この学校に来るまで「朝の歌」はしないことにしていました。しかし,ここでは毎朝歌わなければなりません。高学年になると歌声が小さくなります。とうとう先日は廊下を通りかかった音楽専科の先生に「もっと大きく!」と手拍子をつけて指導していただく状況になってしまいました。

−朝の歌2−
声の大きさは気になっていましたが,1日の始まりの朝から下手な指導で「もっと大きく!」というのは,殺伐とした感じがして,そこを避けてきたように思います。しかし,音楽専科の先生にご苦労をおかけするようになってはいけません。何と言っても本当は小学校では全教科を担任が指導して当たり前のはずなのです。また「歌声」というものは如実にそのクラスの人間関係や集団づくりそのものの質を示すバロメータでもあります。

−朝の歌3−
例え人間関係等に問題がないにしても,やはり指導がなければ,歌声も大きくはなりません。もし私や専科の先生にそれなりの指導力があれば,もうとっくに歌声も大きくなっているはずです。今回,歌声に対する課題を示されて,やはり何か手立てを講じなければと思いました。しかし歌声の盛り上げ方の下手な自分にできるのはやはりプレッシャー方式しかありませんでした。

―朝の歌4―
音楽専科の先生にご苦労をおかけしている。ということが分かったので,急遽歌声の大きさの指導をすることにしました。ラジカセを持って子どもたちを多目的教室に連れて行き,最初のフレーズだけを班毎に歌わせました。声が大きいとすぐ合格を出します。班によっては全く声の出ないところもありました。

−朝の歌5−
どの班も最初のフレーズだけで判定し,合格した班だけ座らせていきました。結果は当然思わしくないので,次に一人ずつ声の大きさを聞くことにして,また最初のフレーズだけ順に歌ってもらいました。しかし実際は時間もそんなにとれないので,2,3人目で止めて,続きはまたにしようということで教室に帰りました。これだけです。何の指導もしていませんが,次の日の朝の歌声は隣の教室からも変化が分かるだけの大きさにはなっていました。原始的なプレッシャー方式です。

−通信−
新採の時から学級通信はずっと手書きで出してきました。今もここで紹介している連絡日記の紹介等は全て手書きです。別に確固とした信念があるわけではありません。手書きならちょっとした時間にどこでも書けるし,訂正する時もいちいちPCの電源を入れるような必要もありません。また今の時代は手書きの方が,見てもらえる確率が高いように思います。

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