キャリアアップ助成金・人材育成コース

有期雇用の契約社員やパート、派遣スタッフに対し職業訓練を行った事業主が受けられる助成金です。

だれがもらえる助成金?

  1. 雇用保険に加入しているなど「各雇用関係助成金に共通の要件」に該当する事業主
  2. 労働者名簿、賃金台帳、出勤簿などを整備・保管し、提出を求められたら応じること
  3. 職業訓練計画を提出した日の前日の6ヵ月前からその職業訓練についてのキャリアアップ助成金の支給申請書の提出日までの間に、事業主都合による解雇や退職勧奨を行っていない事業主
  4. 職業訓練計画を提出した日の前日の6ヵ月前からその職業訓練についてのキャリアアップ助成金の支給申請書の提出日までの間に、雇用保険加入の社員が、解雇、勧奨退職、事業縮小や大幅な賃金低下などによる正当理由自己都合退職により、支給申請書提出日の雇用保険加入社員の6%を超えて辞めさせていない事業主
    (特定受給者として特定受給資格の決定が行われた者が3人以下である場合を除く)
  5. 支給申請時に、対象労働者について、事業主都合による解雇をしていない事業主
    (天災その他やむを得ない理由により事業継続が困難になった場合や、労働者の責め帰すべき理由による解雇を除く)
  6. 対象労働者に訓練経費を負担させていない事業主
    (中長期的キャリア形成訓練のうち、対象労働者本人の申し出による自発的な訓練の受講を支援する場合や、育児休業中訓練を除く)

(注) 派遣労働者に職業訓練を実施する派遣元・派遣先事業主については、派遣元と派遣先のどちらかでも上記3~6に該当する場合は、両事業主とも受給することができません。

何をするともらえる助成金?

「有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」に沿って「対象労働者」に対し、下記1~3を実施すること

ガイドライン→http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/dl/gaidelines.pdf

対象労働者

・・・次の(1)~(4)のどれかに該当する者

(1) 次の①~⑦のすべてに該当する者
  ① 「一般職業訓練」を実施する事業主に雇用されている、または新規に雇用された有期雇用契約社員
  ② 訓練終了日または支給申請日に雇用保険に加入している者
  ③ 支給申請日に退職していない者
  ④ 正規雇用者等として雇用することを約して雇い入れられていない者
  ⑤ 事業主が実施する一般職業訓練の趣旨、内容を理解している者(育児休業中訓練である場合を除く)
  ⑥ 育児休業中訓練である場合は、育児休業期間中に育児休業中訓練の受講を開始する者
  ⑦ 事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者
(2) 次の①~⑥のすべてに該当する者
  ① 「有期実習型訓練」を実施する事業主に雇用されている、または新規に雇用された有期雇用契約社員
  ② 次のア、イに該当する者  ア.ジョブ・カード作成アドバイザーから、職業能力形成機会に恵まれなかった者(*)として「有期実習型訓練」に参加することが必要と認められ、ジョブ・カードを作成した者
(*)次のaまたhbに該当する者
a.訓練実施分野において過去5年以内におおむね3年以上継続して正規雇用されたことがない者 b.aに該当しない者であって、過去5年以内に半年以上休業していた者、従事していた労働が単純作業であって体系立てられた座学の職業訓練の受講経験がまったくない者など、過去の職業訓練の実態等から有期実習型訓練への参加が必要と認められる者
 イ.正規雇用することを約して雇用されていないこと
  ③ 訓練終了日または支給申請日に雇用保険に加入している者
  ④ 事業主が実施する有期実習型訓練の趣旨、内容を理解している者
  ⑤ 公共職業訓練、求職者支援訓練、若者チャレンジ訓練、または実践型人材養成システムを修了後6ヵ月以内の者でないこと
  ⑥ 事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者
(3) 次の①~⑤のすべてに該当する者
  ① 紹介予定派遣による派遣労働者として「有期実習型訓練」を実施する派遣元会社に雇用され、派遣先企業で働く者のうち一定の者
  ② 上記(2)②に該当する者
  ③ 「有期実習型訓練」を実施する派遣元事業主において、訓練終了日または支給申請日に雇用保険に加入している者
  ④ 派遣元、派遣先が実施する有期実習型訓練の趣旨、内容を理解している者
  ⑤ 公共職業訓練、求職者支援訓練、若者チャレンジ訓練、または実践型人材養成システムを修了後6ヵ月以内の者でないこと
(4) 次の①~⑥のすべてに該当する者
  ① 「中長期的キャリア形成訓練」を実施する事業主に雇用されている、または新規に雇用された有期雇用契約社員
  ② 訓練終了日または支給申請日に雇用保険に加入している者
  ③ 支給申請日に退職していない者
  ④ 正規雇用者等として雇用することを約して雇い入れられていない者
  ⑤ 事業主が実施する中長期的キャリア形成訓練の趣旨、内容を理解している者
  ⑥ 事業主または取締役の3親等以内の親族以外の者

1.キャリアアップついて次のことを実施する

  • 「キャリアアップ管理者」を配置する
  • 「キャリアアップ計画」を作成する
  • 「キャリアアップ計画」について労働局長の認定を受ける

2.職業訓練計画の認定

  • キャリアアップ計画の認定後(または同時)に、
  • 「職業訓練計画」を作成する。
  • 「職業訓練計画」について労働局長の認定を受ける

「職業訓練計画」・・・次の要件に該当する職業訓練を実施するための計画

(1) 「一般職業訓練」(「育児休業中訓練」含む)、「有期実習型訓練」、または「中長期的キャリア形成訓練」であること
(2) 「一般職業訓練」の場合、①、②を満たしていること
  ① 1コースあたり20時間以上(「育児休業中訓練」の場合は10時間以上)、かつ1年以内の職業訓練であること ② 通信制の職業訓練でないこと(スクーリングがあるものを除く)
(3) 「有期実習型訓練」の場合、次の①~④のすべてを満たしていること
  ① 実施期間3ヵ月以上6ヵ月以下の訓練であること ② 総訓練時間数が6ヵ月あたりの時間数に換算して425時間以上であること ③ 総訓練時間に占めるOJTの割合が1割以上9割以下であること ④ 訓練終了後のジョブ・カード3-3-1-1:企業実習・OJT用により職業能力の評価を実施すること (全国のジョブ・カードセンター一覧:https://www.jc-center.jp/center.html
(4) 「中長期的キャリア形成訓練」の場合、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練の指定期間内に受講を開始する必要があること

「一般職業訓練」

・・・Off-JTのみの訓練

「有期実習型訓練」

・・・Off-JTと OJTを組み合わせた訓練

「中長期的キャリア形成訓練」

・・・中長期的なキャリア形成に資する専門的かつ実践的な教育訓練として厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練(Off-JT)

3.職業訓練の実施

(1) 認定された職業訓練計画に基づいて、対象労働者に対し職業訓練を実施すること
(2) 対象労働者に対して訓練時間内の給与を支払うこと
(「中長期的キャリア形成訓練」で労働者の申し出による職業訓練の受講に対する支援の場合、および「育児休業中訓練」を除く)

いくらもらえる助成金?

訓練の種類 助成対象 支給額
Off-JT 賃金助成 1時間あたり 800円
(1訓練コース1人1,200時間分が上限)
訓練経費助成 Off-JTの訓練時間数に応じた次の金額
[一般職業訓練(育児休業中訓練含む)、有期実習型訓練]
100時間未満
100時間以上200時間未満
200時間以上
10万円
20万円
30万円
[中長期的キャリア形成訓練]
(有期実習型訓練修了後に正規雇用等に転換された場合)
100時間未満
100時間以上200時間未満
200時間以上
15万円
30万円
50万円
(実費額が上限)
(育児休業中訓練は訓練経費助成のみが支給される)
OJT

訓練実施助成 1時間あたり 800円
(1訓練コース1人680時間分が上限)

 (注) 1年度1事業所あたり500万円が上限

支給対象とならない経費・費用

次のどれかに該当する場合は支給対象になりません。

1. 訓練に対する経費について、事業主が負担していない部分の経費
2. 支給申請時までに職業訓練に対する経費支払いが完了していない部分の経費
3. 「一般職業訓練」(育児休業中訓練を含む)、「有期実習型訓練」、および「中長期的キャリア形成訓練」のうち通学制の訓練について、職業訓練を開始した対象労働者が訓練コースの計画時間数(有期実習型訓練の場合はOJTとOFF-JTの各々の計画時間数)の8割以上を受講していない場合の訓練に対する全費用
4. 「中長期的キャリア形成訓練」のうち通信制の訓練について、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練の受講・修了基準を満たしていない場合の訓練についての全費用
5. 育児休業中訓練」のうち通信制の訓練について、訓練修了時に訓練受講者が訓練を受講することによって修得した職業能力の評価が行われなかった場合の訓練についての全費用

手続は、何を、いつまで、どこへ?

手続 何を いつまで どこへ
1.キャリアアップ計画の認定申請 キャリアアップ計画・添付書類
(派遣労働者が対象の場合は、派遣元・派遣先のそれぞれが作成)
職業訓練を実施する前 労働局
ハローワーク
2.訓練計画届の認定申請 職業訓練計画・添付書類
(派遣労働者が対象の場合は、派遣元・派遣先が共同して書類準備→派遣先が提出)
職業訓練を実施する前 労働局
ハローワーク
3.訓練開始届の提出 訓練開始届
(派遣労働者が対象の場合は、派遣先が提出)
職業訓練開始の日の翌日から1ヵ月以内 労働局
ハローワーク
4.支給申請 支給申請書・添付書類
(派遣労働者が対象の場合は、派遣元・派遣先が共同して書類準備→派遣先が提出)
訓練終了日の翌日から2ヵ月以内 労働局
ハローワーク

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