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今から40年ほど前、私は東京都の労政事務所の職員として採用されました。 当時も事務所では労働相談の窓口を開いていました。 職場の先輩は古くてボロボロになった紙の手引きに、たくさんのメモをセロテープで貼り付けて使っていました。 そこには、手引きに書かれていなかった「判例」「参考」などが、びっしりと小さな文字で書きしたためられていました。 今から20年ほど前、私は初めてインターネットの画面を見ました。 画面をクリックすると、次々と詳しい説明が出てきます。 「これは、昔の先輩の自家製手引きと一緒だな」と感じました。 今から15年ほど前、私自身、労働相談の担当になりました。 そこで、インターネットを使って、html仕様の労働相談サイトを立ち上げました。このサイトです。 サイトはひじょうに注目を浴び、アクセスカウンターはどんどん上がっていきました。 実際、津々浦々の担当者に活用されていたようです。 しかし、続けるうちに、次第に限界を感じました。 第一に、それはいわゆる「まとめサイト」ですから、手短にまとめたものに過ぎません。 「労働判例」を載せますが、その後、当事者の和解で決着したものもあります。和解内容は公表されません。 その不合理を指摘されました。 まとめサイトは、ごくわずかの情報を提示したものでしかないので、そういう事態は避けられません。 また、職業人をやっていると人事異動があり、まったく別の職場にいくと、生の情報に接触できなくなります。 労働分野では法律の改正が頻繁に行われていましたが、追いついていけなくなりました。 しかし、決定的な理由は別にあります。 私は、「情報を流せば流すほど、世の中の労働紛争が減るはずだ。労働者の生活は向上するはずだ」と考えていました。 ですが、そんなに単純なものではなかった。 「正社員の解雇は事実上困難」と知らしめれば、会社は有期雇用の非正規社員の雇用が増やします。 「退職直前に未使用分の年休の使用を宣言してそれから出勤しなければ、会社は手の打ちようがない」と周知すれば、 それが賢い退職の仕方として世間に流布することになります。会社を困らせることは、本意ではありませんでした。 「未払いの残業代は受給権利が2年間はある」と言ったって、それを実証することは困難だし、 裁判までして請求するだけの体力は普通人は持っていません。 そんなこんなで、折れてしまって、労働相談のサイトは閉めました。 当時の私のデータは、「社長のための労働相談マニュアル」というサイトが引き継いでいただいていて、 私がやってた頃とは、はるかに見ばえも良くなっています。感謝しています。 そんなこんなで月日は流れ、この「亀」のサイトは、商工振興の内容で細々と続いていたのですが、 ここに来て、「補助金相談のときに窓口担当者が使う、“使い勝手のいいサイト”があると便利」ということに気づきました。 相談担当者は、多岐に渡る補助金情報を頭の中に仕込んでいて、その都度、最適な情報を提供できるのだ、という話は聞きましたが、 いちいちそんなことを覚えるのは、効率的ではありません。 そこで、相談窓口のお役に立てるよう、Excel表で「補助金一覧」のようなものを作りました。 ところが、アベノミクス以来、ひじょうにたくさんの補助金制度ができて、表はとても大きくなり、一覧性が失われました。 しかも、補助金のキモは補助対象経費(というより補助対象外経費)です。これは、募集要項を打ち出さないと、確認できない。 それを打ち出すと、数十ページににもなってしまう・・・。 一覧性が確保され、なおかつ、そこそこの内容も見られるサイトを作ろう。 今回は、そう考えた次第です。 はたして、私の目論見通りのものになるか・・・。今暫くお待ちいただくしかないのですが。 |