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HDDの障害例

HDDはメカ、サーボ、エレキ、HDI(Head Disk Interface:ヘッドとディスク間の磨耗に関わる技術)等、様々な高度の技術が利用されているため、障害要因も様々です。ここでは私が経験した、あるいは聞いた事のある障害の例を挙げる事にします。かなり昔だからこそ発生したという障害もあると思うので、へぇ〜 そんな事もあったんだ〜 と言う程度に読んでいただければと思います。

ユーザサイドの要因による障害

外部からの衝撃

良く見られるのがHDDに外部から衝撃を与えてしまう事により、ヘッドがディスクを叩いてしまい、ディスクにキズが発生してしまう障害です。
現在のHDDはランプ方式と言い、静止している状態では、ヘッドがディスクの外に退避しているタイプのものが多いですが、そうでないタイプのものはCSS(Contact Start Stop)方式と言って、静止時はディスク上に設けられたCSSゾーンと呼ばれるデータのない場所に着陸し、ディスクが回転を始めると気流により離陸する機構になっています。
CSS方式のHDDの場合、静止時に衝撃を与えるとヘッドがディスク上で跳ね、ディスクを叩いてしまうため、ディスクにキズが発生する場合があります。データがない場所なのでキズが発生しても構わないように思えますが、キズが発生するとディスク、あるいはヘッドからダストが発生する事になるため、HDD内を浮遊する硬質ダストが増加する事になります。これが動作時にヘッドとディスクの間に噛み込まれると、ディスクのデータゾーンにキズが発生したり、ヘッドにダメージを与えたりする事になります。
ランプ方式はCSS方式のものより静止時の衝撃には強いと思いますが、過度の衝撃が加われば、ランプがディスクに傷をつけたり、ヘッドのサスペンションがたわんでヘッド同士が接触し、ダメージが発生したりダストが発生するといった可能性はあると思います。
動作時の衝撃は二つの方式に違いはありません。動作時に衝撃を受けると、ヘッドがディスクに接触し、ディスクのデータゾーンにキズを発生させたり、ヘッドにダメージが発生したりする事になります。キズがユーザエリアに発生すればRead or Write Errorになるでしょうし、内部制御用のシステムデータエリアに発生すればNot Readyになる可能性があります。

 

外部からの振動

外部から振動を受けることで、ヘッドの位置決めが出来なくなり、HDDが規定時間内にコマンド応答しないと言うことでタイムアウトとして処理されるケースや、データを書き込む際に、トラックのセンターからずれて書いてしまうオフトラックライトと言う事象が発生し、Read Errorになる場合などがあります。
振動も酷ければヘッドとディスクが接触してキズが発生する事もあると思います。

 

Write処理中の電源Off

Write処理を実施時、セクタにデータを書き込んでいる最中にHDDの電源がOffされると、そのセクタが最後まで書き込めずに中断されてしまうため、そのセクタをReadするとErrorとなります。そんな事しないよと言う人もいると思いますが、ATAのHDDは通常Write CacheがOnですので、Writeが実際にはディスクに書き込まれず、キャッシュメモリにあるだけの状態でも、ホストにはWriteは終了しました、と報告するため、しょぼいホスト(OS?)だとそこで電源を落としてしまう可能性があります。今時そんなOSはないと信じていますが・・・

 

低温、高温環境での使用

低温で使用された事で、モータに回転ムラが発生し、Writeを失敗した等と言うケースもありました。
仕様を超える高温で使用された事で、ディスク上に塗られたオイル(Lubericant)がなくなってしまったなんて事もあります。間が悪い事に、そのモデルのオイルが特に高温に弱かったと言う・・・(-_-; 高温で事前に試験して確認すればわかったんでしょうに。
それと、高温で使用した事で、HDD内部からアウトガスが発生し、それがヘッドに多量に付着して、ヘッドが正常に飛行出来なくなりRead、Writeができなくなった、なんて事もありました。
その他、高温、低温で使用された事で、温度に対するマージンのなかったモデルが、磁化が足りない、逆に磁化しすぎて隣接トラックの磁化まで変化させてしまったと言うのもありました。

ヘッドの定点浮上

この障害は良く色々なところで聞きました。特定セクタの読み書きを頻繁に行なわれると、ヘッドが常にディスク上の同じトラック上に位置することになります。するとディスク上に塗られたオイルにわだちが発生し、その近辺ではヘッドが正常に飛行できず、Read、Writeが出来なくなったり、最悪ヘッドとディスクが接触を繰り返し、クラッシュすると言う障害です。
いや〜怖い怖い。今でもこの障害モードは存在するんでしょうか? これは加速試験で確認できるのでしょうか?


To Be Continued!!

 

HDD自体の問題による障害

To Be Continued!!


 



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