動画のコーナー

youtube動画

2010年よりyoutubeに動画をアップしています。youtube游心流チャンネルはこちら

游心流武術セミナー2010.9より

八卦掌の応用法/形意拳の応用法/八極拳の応用法/蟷螂拳の応用法/簡化24式太極拳・改/居合術の応用例(無刀捕りと体術)

八卦掌の応用法
八卦掌は、董海川によって創始され、程庭華によって民間に広まり、尹福によって宮廷の護衛武術として伝わった武術の一門です。拳ではなく掌を用いて円周上をぐるぐる回りながら演武する姿が龍の舞い踊る様に似ているとされ、“龍形八卦游身掌”などの呼び名もあり、女性の柔軟な身法に適しているために女性武術家 が多く演じています。そのため、日本では軟弱な武術と誤解され、実戦的ではないと思われていましたが、実際には数多くの中国武術の中でも極めて実戦向きの戦術的な戦法を用います。一説に、日本の合気道の創始者、植芝盛平は、中国で八卦掌を見て合気道を創始するインスピレーションを得たのではないか?とも言われています


形意拳の応用法
形意拳は、中国武術の中でも最も古い伝統があるのではないか?といわれている門派です。古くは“心意拳”と呼ばれ、いくつもの分派が伝わっています。形意拳は、十二種の動物になぞらえた十二形拳と、それらの打法原理をシンプルにまとめた五つの基本母拳“五行拳”をベースにして編み上げられています。形意拳の 有名な遣い手には、“半歩崩拳、打遍天下”の呼び名で称賛された郭雲深がいて、郭の晩年の弟子であった王向斎は、型を捨てた拳法“意拳”を生み出し、更に、王の弟子だった日本人の澤井健一は日本で太氣至誠拳法・通称“太気拳”を伝えました


八極拳の応用法
八極拳は、“神槍李”“李書文に二の打ち要らず”と恐れられた中国武術史上最強とも目される李書文の門として有名です。もともと、中国では無名な門派でしたが、日本人の武術研究の大家、松田隆智先生が台湾で李書文の最後の弟子であった劉雲樵より学んで、著作(『拳児』など)で紹介されたために、中国武術の秘 拳として日本で有名になり、それが飛び火する形で中国でも評判になりました。八極拳は打撃力の強大さが有名ですが、それは全身でぶちかますように当てる肘打ちの威力によるものと思われます。身体を真半身にして潜り込むように中段にぶち当てていく八極拳の肘打ちは、まるで対戦車ライフルの銃口を当てておいて撃つような 迫力があります。また、意外に細かい手技足技があり、近間で相手を封じておいて固定して打ち倒す戦闘法は恐怖心を覚えるくらい巧妙です


蟷螂拳の応用法
蟷螂拳は、少林寺の僧侶だった王朗という人物が、様々な拳法の技を集大成し、仕上げに蟷螂が餌を捕る時の鎌手の遣い方にインスピレーションを得て創始した拳法と伝えられます。カマキリというと、ひ弱で奇をてらった印象を受けますが、中国武術の技法を全般的に集大成したオールマイティーな門派であり、非常に実 戦に遣いやすい優秀な門派として事情通の間では評価が高く、武田鉄矢が『刑事物語』シリーズの中で演じた秘門蟷螂拳のドロ臭いケンカ殺法は、今も語り草です。動画中では特徴的な蟷螂手の用法を中心に紹介しています


簡化24式太極拳・改
太極拳と一口に言っても、陳氏、楊氏、孫氏、呉氏、武氏などの多くの派閥がありますが、簡化24式太極拳は、中国国民の保健体操として楊氏太極拳をベースに短く編纂されたもので、日本では楊名時太極拳の名前で広く普及しています。外にも“24式”、“簡化”と呼ばれたりしますが、本来は、李天驥が中心になっ て編纂した型なので、李氏24式太極拳と呼ぶべきかもしれません。ただ、“24式”とか“簡化”という呼び方は、例えば陳氏太極拳を短く編纂して簡化24式(陳氏)太極拳と称することもできるので、注意が必要でしょう。ちなみに、ここで北島師範が演じているものは、簡化24式太極拳をベースに、纏絲勁(全身をひねっ て連動させる)、沈墜勁(重心を瞬間的に落とす)といった発勁打法の威力を高める要素を組み込んだ、游心流内で中級以上の会員向けに稽古する型です。床をズシンと踏み締める“震脚”を強調して演武していますが、これは武術用法で演じているためで、初心者が真似をすると脳震盪を起こす危険性がありますから、御注意ください


居合術の応用例(無刀捕りと体術)
居合術は、林崎甚助重信によって創始されたと伝わる抜刀術が、江戸時代に緊急の護身術として広く普及して確立したとされます。居合術は護身術としての柔術と通常の剣術の中間的な技法体系を持つため、剣・柔・居合を日本武術の三本柱とする見方もあります。現代では剣道も柔道も居合道も、まったく別々に発展して 確立されていますが、本質的な日本武術の原理原則に沿った形態を研究した結果、居合術の原理が無刀捕りに応用でき、更に、通常の体術(柔術)とも原理的に通じている事実を御理解いただきたいと思って演武してみました。ちょっと合気武術っぽくなってしまいましたが、たまたまです



游心流武術・上級編教材DVDより

ここに御紹介する演武は、游心流の師範(修行歴6年)、師範代(3年)、教練(1年半)の三名による打ち合わせ無しの即興(アドリブ)で行ったものです。未熟ながら、武術の読み・体捌き・歩法・発勁・崩し・無刀取り・気配の察知などの要素が現れているところをご覧ください



セミナーでの指導風景

WindowsMediaVideo9形式です。画像をクリックすると動画を再生します。


発勁演武

発勁の連発

「単発で発勁が打てても当たらなければ意味がない」と考えて研究した結果、開発した“発勁を連発しながら相手を追い詰める”というコンセプトの技です。これは丹田に腹圧をかけて、エンジンが圧縮・爆発してエネルギーを生み出して車を走らせるような身体の使い方をします。が、単に外見を真似しても手先だけのパンチにしかならず、震脚を連発して動くので身体を故障し易い。基礎錬体と歩法をみっちりやって身体の動きを根本から作り替えないと、実戦に使えるどころか身体を壊すのがオチです。ハイリスクなので私も普段の練習では滅多にやりません。ホームページ閲覧者のために、ちょびっと頑張ってみました〜。


その他

↑ページトップへ