靱帯の断裂再建術
今日は、ラブラドールレトリバーちゃんの前十字靭帯断裂の靱帯再建術を行いました。前十字靭帯断裂の最新治療は当院では対応できないので、最新治療が可能な大学病院の受診を含め飼主様とご相談させて頂きましたが、現在、新型コロナウイルス対策の為、大学病院は新規の診察を受け付けていない為、数年前から封印しておりました靱帯再建術を行う事となり、本日執刀させて頂きました。
この手術は、本犬の太ももの筋膜を利用して、断裂した靱帯を再建する手術となります。今回の患者様の筋膜は、とても分厚くしっかりしていたので、かなり強固な靱帯を再建する事が出来ました。今回の手術により、痛みが取れて跛行なく歩けるようになってくれると考えております。但し、再建した靱帯が違和感なく働いてくれるには、少し時間が必要だと思います。
前十字靭帯は膝関節内の靱帯で、人だとスポーツ選手が運動中に断裂してしまうことが多い靱帯ですが、犬では高齢期に入ると、普通の生活の中で、ちょっと滑ったとか、ジャンプしてソファーに上ろうとしたとか、本当にちょっとしたことで断裂が起きてしまうので、高齢期のワンちゃんは、体重管理をしっかりして、気をつけましょう。
先日、椎間板ヘルニア手術を行ったダックス君は、驚異的な回復力で、術後3日目には歩けるようになり、4日目の退院時には、待合室でお待ちの飼主様のもとへ、入院室から自分の足で歩いて向かうことができました。
患者様の病気が快方に向かい、退院してくれる瞬間は、至福の瞬間ですU^エ^U。