Today is


カテーテルと清潔操作

 カテーテルの種類
 中心静脈用カテーテル(CVカテーテル)

このカテーテルは糸で固定されます。
固定している糸は皮膚の新陳代謝により皮膚から抜けてしまうので、数ヶ月に1度固定し直します。
カテーテル(インジェクションプラグが取り付けられている側)は皮膚の外に露出しています。

 皮下トンネル式カテーテル(ヒックマンカテーテル)

7〜8cmほど皮膚の下を這わせてから太い血管に挿入されています。
皮下にしっかりと固定されているので、カテーテルが抜けにくくなっています。
カテーテル(インジェクションプラグが取り付けられている側)は皮膚の外に露出しています。
また@の中心静脈用カテーテルより感染しにくいので、長期間入れておくのに向いています。
手術室で挿入します。

 皮下埋込み式ポート

カテーテルの先にポートと呼ばれる針を刺す部分が接続されているものを皮下に手術により埋込みます。
ノンコアレス針と呼ばれる針を皮下に埋込まれたポートに皮膚の上から刺します。
ポートは22Gの針で約2000回程度(約5年)刺すことができます。

 ※インジェクションプラグ

どちらのカテーテルも先端に栓(インジェクションプラグ)を取り付けます。
ゴム栓になっており、点滴をはずす時に血液の逆流や感染、空気が入るのを防ぐ役割を果たします。
インジェクションプラグは約70回刺すことが可能です。
穿刺回数によりますが、2〜3ヶ月に1度交換します。
原則的には外来で看護師が行います。

 清潔操作
 清潔操作

石鹸で洗った手や洗濯されたタオルなど一見きれいそうに見えるものでも、実は細菌が付着しており、医療上は清潔と言えません。
中心静脈栄養法では、バックや接続チューブなど輸液が触れる部分は手で触ったりして、細菌が付着しないようにしなければなりません。

 感染

中心静脈栄養法を行うには感染に注意しなければなりません。
感染は点滴を作る時、ラインを接続する時、交換する時、カテーテル挿入部などから起こります。
清潔な操作によって感染を予防します。
もし細菌が入って感染すると、高い熱が出る、カテーテル挿入部が赤く腫れるなどの症状が出ることがあります。
このような症状があったらすぐに受診します。

 手洗い

中心静脈栄養法はできるだけ清潔な状態で行うことが必要です。
輸液を作ったり、ラインの交換、カテーテルの消毒を行うときは、石鹸(液体石鹸の方が良い)を使って念入りに手を洗います。

 消毒

中心静脈栄養法の消毒は、イソジン消毒あるいはアルコール綿で消毒します。
@ イソジン消毒
イソジン液は1ヶ月分を滅菌容器に小分けし、日付を記入して1ヶ月毎に交換します。
常温で保存します。
A アルコール消毒
アルコール綿は揮発により効果を現すので、適度な湿り気が必要です。
乾燥していたり、逆にびしゃびしゃでは消毒効果がありません。
びしゃびしゃな時は軽く絞って使います。
アルコール綿はきれいに洗ったタッパーウエアなどに入れて常温で保存します。