(別紙1)主な骨盤底出口閉鎖症 |
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直腸瘤(レクトシール): 息み時に直腸が膣の後壁に向って膨隆突出する状態 |
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アニスムス: 息み時でも直腸肛門管が開かない状態 |
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直腸重積: 息み時に直腸粘膜が畳まれて内腔が狭くなってしまう状態 |
(別紙2)病状説明書(排便障害) |
患者名: 様 説明年月日: 年 月 日
説明を受けられた方:本人,配偶者,子( ),父,母,その他
診断名:
【排便造影検査】点線は正常の場合 |
安静時
<骨盤底出口閉塞症>
1. レクトシール(直腸瘤)
2. 直腸重積
3. 会陰下垂
4. 前方粘膜脱
5. アニスムス(恥骨直腸筋症候群) |
息み時
【直腸肛門内圧検査】
・最大静止圧 mmHg
・最大随意収縮圧 mmHg
・最小便意出現量 ml
・最大耐容量 ml
・陰部神経機能
正常 障害
片側 両側 |
【腸管通過時間測定】時間 (正常/遅延)-治療法-
A. 便を硬くしない
B. 長い間息まない
C. 内服薬(酸化マグネシウム・緩下剤・漢方薬・ポリカルボフィルカルシウム・その他)
D. バイオフィードバック療法
E. 骨盤底体操
F. 手術治療 |
(別紙3)直腸脱の手術と問題点 |
直腸脱は息み時や排便時に直腸が肛門から外へ翻転・脱出する疾患で、多くの場合肛門括約筋不全を合併しています。根本治療は手術療法で、100種類を越える術式が報告されていますが、当科では以下の4種類を行っています。それぞれに利点・欠点があり、麻酔法・入院期間にも差がありますので次項に一覧に示しました。 |
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スデック手術
開腹・直腸挙上固定術(同時にS状結腸切除併施)
麻酔法 全身麻酔+硬膜外麻酔
手術時間 約2時間
再発率 1%未満
入院期間 約2週間
問題点 開腹手術必要・腸閉塞や排便障害など |
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アルテマイアー手術
直腸切除 + 恥骨直腸筋縫縮術
麻酔法 全身麻酔 + 硬膜外麻酔
手術時間 約2時間
再発率 5%未満
入院期間 約2週間
問題点 直腸が短くなる・便意頻回・縫合不全 |
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デロルメ手術
粘膜環状切除 + 筋層縫縮術( + 恥骨直腸筋縫縮術)
麻酔法 硬膜外麻酔あるいは全身麻酔
手術時間 1.5時間
再発率 12-13%
入院期間 1-2週間
問題点 再発率がやや多い・便意頻回 |
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ガント・三輪手術 |
注1: いずれの手術においても、肛門括約筋不全を完全に治すことは難しい。 |