先生の発言にみる国会の米百俵(平成17年)

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平成15年 小泉内閣以前の米百俵の故事

平成17年10月19日衆議院文部科学委員会
○山口壯委員(民主党) 
 着実に文部科学省の予算は減っているわけですね。米百俵どころろか、これではうそ八百ではないか、こう言わざるを得ないわけです。
  
○中山成彬国務大臣 
 総理は、さきの所信表明演説におきましても、「子供は社会の宝、国の宝です。学校や家庭、地域など社会全体で、新しい時代を切り開く心豊かでたくましい人材を守り育てていかなければなりません。」ということで、教育の重要性について触れられているところでございます。

○山口壯委員(民主党) 
 要するに、減っているということですね。ここが問題なんです。これをよしとする立場にはないんです、大臣。文部科学大臣として、こういうことはきちっとふやしていこうということをやはり大臣には思ってもらわないと、何だ、言っていることとやっていることがやはり違うではないか、米百俵と言いながら結局予算は減らしているのか、こういうことになるわけです。


平成17年9月30日衆議院予算委員会
○糸川正晃委員(国民新党) 
 では、時間の関係で最後に一言、義務教育費につきまして総理にお尋ねいたします。
 私の所属する国民新党の綿貫民輔代表は、米百俵の今ごろどこへ行ったやらと評したことがございます。総理が、かつて、長岡藩の故事を引いて教育の大切さを訴えられたことは記憶に鮮明なところでございます。

○小泉内閣総理大臣 
 教育の重要性は言うまでもありません。日本がここまで発展してきたのは教育を重視してきたからだ。よく外国からも、資源がない日本がどうしてここまで繁栄したのか、日本の教育に学ぼうという外国の首脳も多いわけでありますから、これからも日本は、人が人材であります、人間が人材であります、財産であります。


平成17年4月20日衆議院文部科学委員会
○加藤尚彦委員(民主党)
 少なくとも小泉総理が誕生したときに、いわゆる世の中の人が拍手した、国民が拍手した米百俵、要するに、食べるよりも教育だ、この意思、精神、これを小泉政治の方針にすると言ったわけですよ。にもかかわらず、文科省に焦点を合わせて、どんどん厳しくしているように思えてならないわけであります。今度の学費値上げもそういうふうに私はとっております。

○中山成彬国務大臣
 小泉総理の米百俵の話をされましたが、総理の頭の中には、やはり教育が大事だということはわかっていらっしゃると思うので、私は時々参りまして、そのことを再認識させるべく努力しているわけでございます。
 国会の所信表明のときには、人材が基本であるとか、あるいは子供は社会の宝であるとか、こういうことをおっしゃっているというのは、教育は大事だということを忘れてはいないということだと思うわけでございます。

○加藤尚彦委員(民主党) 
 僕は、義務教育費の国庫全額負担論者の一人なんですけれども、同時に高等教育もそうだと思っているんです、実は。それは、財政が厳しいとわかった上で言っているんです。でも、米百俵なんですよ。削るものはどんどん削ったって、教育は絶対削らない、そういう国が未来をつくると思うんです。


平成17年2月25日衆議院予算委員会
○大畠章宏分科員 
 小泉総理は、米百俵と言いましたね。米百俵を節約して何に使うかといって、アメリカにお金をやってしまってはだめなんですよ。教育に使わなければだめなんです。ですから、もしも米百俵を言うんであれば、小泉政権の中山大臣は、米百俵はおれに渡せということを言う権利があるんですよ、大臣。

○三日月大造分科員(民主党)
 四年前の平成十三年の五月に、小泉総理大臣が就任をされて、あの有名な米百俵の精神でというお言葉を引用されました。
 その後が大事で、米百俵の精神で教育をと言っていただければよかったんですけれども、国民は痛みに耐えてというような形で、構造改革全般を指されたようなところがありましたので、事教育といったことに重点を置かれた意味合いにはとられなかったところはあるんですけれども、しかし、あの言葉に私は非常に心を打たれました。
 実際、私は、平成十五年の初めに、学校現場で三カ月間、研修、実習をさせていただいていたんですけれども、そのときに学校には、米百俵の精神といってあの長岡藩の話が張ってあって、国もこうやって私たちの教育に目を向けてくれているので、どうか皆さん、頑張って勉強しようと校長先生がおっしゃっていたんですね。私は、非常に印象的だったんです。

○中山成彬国務大臣 
 小泉総理が米百俵の精神を説かれたときには、みんながそうだともろ手を挙げて賛成したと思うんですね。その後、どうなっているんだという話でございますが、昨年の臨時国会でも、新しい時代の国づくりの基盤は人である、こういう文言がございました。
 今回の所信表明でも、子供は社会の宝、国の宝だという言葉がございました。そういう意味で、小泉総理も教育の大切さということについてはしっかりとした考え方を持っておられるな、こう思うわけでございます。


平成17年2月7日衆議院予算委員会
○津川祥吾委員(民主党) 
 この教育問題でありますが、総理大臣も、米百俵の精神というのを挙げて教育の必要性を強調されたというふうに私は受けとめました。実はそうではなくて、苦しいものに耐えなさいというメッセージだったのかもしれませんが。
 ただ、先日も、米百俵の精神の話をされるときに、きょうの食べるものだけではなくて、あすのための投資、特に人に対する投資というものが大事だというお話を総理もされました。


平成17年2月3日衆議院予算委員会

○石田勝之委員(民主党)
 小泉さんは郵政民営化というのはかなり力説されるわけでありますが、小泉さんの教育改革について私は余り聞いたことがないんですね、米百俵というぐらいしか。私は、郵政改革とこの教育改革、今起こっている、教育の荒廃を含めた中でのいわゆる学力低下だとか、あるいは子供の数が減ってくる。そういった子供がこれから日本を支えてくるわけですね。
 だから、子供に対する教育というのは極めて私は重要だというふうに思っておりますし、最優先でこの国の課題として私は取り上げるべきだ。ところが、聞こえてくるのは、郵政民営化、郵政民営化、そればかりなんですね。私は、教育改革を最優先に掲げてやるべきだ。
 郵政改革と教育改革はどちらが大事なんですか、総理。

○小泉内閣総理大臣 
 郵政改革と教育改革、どちらが大事かといえば、これは教育が一番大事ですよ。
 しかし、よく考えてくださいよ。施政方針演説でも述べたように、郵政改革ばかり言っているんじゃないんです。皆さんからは総花的と批判されているぐらいあらゆる分野に私は触れて、重要性を指摘しているんです。教育改革は日本にとって最も重要な問題なんです。資源のない国、教育こそ日本が発展するために重要である。
 しかし、教育改革にしてもほかの改革にしても、だれが総理大臣になっても重点的に取り上げなければならない課題なんです。なぜ私が郵政改革を言うかというと、郵政改革は、私が総理大臣でなかったらだれも取り上げない改革でしょう、与野党反対しているんだから。
 だから取り上げているんです。ほかの改革は、社会保障の改革にしても雇用の対策にしても、みんな重要ですよ。しかし、私が総理大臣をやめたって、これはもう最重要課題ですから、どんな人が総理になっても取り上げなきゃならない改革なんです。
 しかし、私が総理をやめたら、あるいは今だれが総理をやっても、郵政改革なんというのは必要ないといってだれも触れないでしょうね。与党も野党も、これはもう、こんなことは触れたら大変だというので黙っちゃう。だから今まで政界のタブーなんですよ。それだからこそ私は、ほかの総理大臣だったらこれは触れないであろうし、やらないであろうけれども、大事な改革だから私は今取り上げているんです。
 教育は、私は、米百俵の例ですけれども、外国へ行って驚いた。サミットへ行ったら、日本は教育について随分重視していると。あの米百俵の本は、今のいろいろな、食料が足りないとか飢えで苦しんでいるとかいうときに、あの長岡藩小林虎三郎が、いや、このもらった米を藩士に分けたら、わずかな量だけれども、何日かで食べてしまえばそれっきりなくなっちゃう。
 当座の飢えをしのぐ足しにはなるけれども、それよりも将来の人材を育てることが大事だということで、そのもらった米を藩士に分けないで、これを売って学校を建てようということであの米百俵の話は有名だったんです。

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