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音楽プロデュースに冬杜花代子さんと小坂明子さん、演出・脚本を『江戸っ娘。忠臣蔵』等で定評のある平光琢也さんという実力派スタッフによるミュージカル『美少女戦士セーラームーン新・伝説光臨』。この舞台はキャラクターミュージカルという枠を超えた素晴らしい感動の作品でした。
それは作品そのものの良さももちろん、やはりキャスト一人一人の力によるところが大きいでしょう。
舞台というものはやはり嘘がつけない、気持ちが入っていなければすぐに見透かされてしまうし失敗して撮り直しができる訳でもない、まさに真剣勝負、「毎日がオーディション」とも言われる厳しい環境で行われるわけですが、その一ヶ月以上に渡る公演を感動のステージにすることが出来たのは、ひとえに主演キャスト達が一生懸命に頑張ったからという事に尽きると思います。 |
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『美少女戦士セーラームーン』というミュージカルの魅力-それは登場人物の一人一人が個性を持って輝いているところにあります。人数が多いため全員がずっとステージ上にいれば中心キャラクター以外は単なる無個性な記号に過ぎなくなりかねませんが、登場人物を太陽系内部戦士、外部戦士、アマゾントリオ・・・等といった形で分けて各シーンで個性的に描くことであたかも現実に存在しているかのように一人一人が輝く、それがセーラームーンを介して様々に出逢い、別れ、そして最後に別々だったものが結集し一堂に会したときのその感動、そのカタルシス!-これがこの舞台の作品としての魅力でしょう。
しかし物語の構成上でそうなっていても、そこで「役を演じながら個性を出し、しかもその役を壊してはならない」というのは演じる側にとって非常に高いハードルだと言えます。原作アニメのキャラクターのように振舞ったり先代キャストの演技を模倣したとしても、そこから自分の持っている個性的な輝きが生まれる事は難しいでしょう。
その意味でセーラーマーキュリー/水野亜美役の由起子ちゃんは一生懸命に頑張って自分にしか出せないセーラーマーキュリーを創り上げたといえます。具体的にはいろいろとありますが、一例を挙げればダンスシーン、同じクラシックバレエの経験を持つセーラーヴィーナス役の小谷美裕さんがシャープにカッコよく決めるのに対して由起子ちゃんの同じシーンでは「ふわっ」と優雅に決めています。こうしたちょっとした部分にもオリジナリティを出しているし、それがそのままヴィーナスとマーキュリーのキャラクターにつながっているといえるでしょう。
また作品上もそうですが、時間的な目で見ても同じ様な事がいえます。もちろん公演開始当初から輝きを放っていましたが、自分の良さを出して一生懸命に頑張っていくことで、公演を重ねるごとに-単に「成長した」とか「舞台に慣れた」とかいう言い方では言いあらわせないほどに-その輝きを増していったというのが素晴らしいことだと思います。完成されたプロフェッショナルの舞台という意味ではありえないことでしょうが、これこそが他の舞台には無いこのミュージカルの良さであったと思います。
一つ一つ輝きを増して一つのものを創り上げる素晴らしさ、『美少女戦士セーラームーン 新・伝説光臨』、愛と勇気と浪漫に満ちた本当に素晴らしい作品でした。 |
| ●DATA |
【公演】1998.7.10〜8.31サンシャイン劇場/岡山市民会館/新神戸オリエンタル劇場/,広島郵便貯金ホール/愛知厚生年金会館【ファン感謝イベント】1998.6.27/28サンシャイン劇場
【スタッフ】演出・脚本:平光琢也、作詞:冬杜花代子、作曲・編曲・音楽監督:小坂明子、振付:柳昭子、ゼネラルプロデューサー:山科誠、企画・製作:バンダイビジュアルミュージカルオフィス
【主題歌】『EverlastingMoonlight』
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ビデオ『98サマースペシャルミュージカル美少女戦士セーラームーン新・伝説光臨』YYV-156 136min
ビデオ『98サマースペシャルミュージカル美少女戦士セーラームーン新・伝説光臨』YYV-1002 176min
(※公演会場限定予約販売・・・映像特典として『ファン感謝イベント』を収録)
ビデオ『美少女戦士セーラームーン新・伝説光臨 公式ガイドビデオ』YYV−1001 58min(公演会場限定販売)
CD『Memorial Alubum of The Musical 6 PRETTY SOLDIER SAILORMOON』 COCC-15259
DVD『スペシャルミュージカル美少女戦士セーラームーンメモリアルDVD-BOX 原史奈編』(歌詞表示機能付。DVD−BOXのみ当時の資料満載の写真集と公式ガイドビデオ・ファン感謝イベント(一部再編集/ビデオ版特典からスリーライツのコーナー等がカット、原史奈インタヴューを追加収録)を収録した映像特典ディスク付。) |
| 2004.09.01/2005.05.03(一部加筆訂正) |