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皆さんが一番最初に読んだ漫画とは何でしょうか?
「一番好きな」ではなく「一番最初に」です。
僕が初めて読んだ漫画は杉浦茂さんの「猿飛佐助」です。
これって戦後すぐのとても古い作品みたいですけど、もちろんリアルタイムでは無いですよ(笑)。
僕が読んだのは幼稚園より前じゃないでしょうか、まだ物心つくかつかないかのころ、お盆やお正月の季節には今は亡き祖父の家に行っていたのですが、そこに集英社おもしろ漫画文庫の「猿飛佐助」と「続猿飛佐助」があったんです。
当時はまだ「漫画」というはっきりした認識も無く絵本か何かを見る感覚に近かったんじゃないかと思うんですが、とにかく面白くて大好きになりました。「猿飛佐助が読める」というのが祖父の家に行く楽しみとなりました。
それで、さるとびやみよし、コロッケ五円のすけ、おもしろかおざえもんなどのキャラクターをずっと描いていて楽しかった記憶があります。
理屈とかじゃなくてとにかく楽しいんですよね。今回このエッセイのために久しぶりに描いてみましたがやっぱり楽しかったです。だから、もし最初に出逢った漫画が杉浦茂さんの猿飛佐助じゃなかったら僕の漫画やイラストを描くことについての認識が少し違っていたんじゃないかとさえ思います。
この「猿飛佐助」の魅力についてみてみますと、全体的に「朗らかで明るく、全く邪気が無い」ということがあります。
これって、すごくシンプルなことですけど一番大切だと思いますし、ここまで明るく朗らかな漫画には僕は未だ出会っていません。手塚治虫さんや藤子F不二夫さんの作品でも良くも悪くも何らかの毒は入っていますし、杉浦茂さんが割と年月がたって描き直したヴァージョンの猿飛佐助でも、残念ながらそういう部分は下がってしまっているように感じられて残念な気持ちになりました。だからこそこの作品は本当に貴重だと言えるでしょう。
基本的に戦の話であって史実では猿飛佐助達は徳川の軍勢に敗北するわけですが、この漫画ではいつも団子やら干しイモやらを食べながら朗らかに大活躍して最終回は真田十勇士が結集したところでみんなでカレーを食べて終わるという物語りは、本当に爽快なんですよね。文章にしたらアレですけど見て頂ければ一目瞭然かと思います。
実際、この作品の影響力や評価は高いようで、赤塚不二夫さんの人気キャラクター「レレレのおじさん」は杉浦茂さんのキャラクターを拝借したと本人もおっしゃってましたし、詳しくは知りませんが初版本は(現在の製本技術では逆に出版できない等の歴史的事情も手伝ってか)古本屋の市場では最も高値で取引されると言われますように、本当に色々な方が色々な所でこの作品を評価されているようです。ただ、中には単にレトロだとかコレクター的な感覚で見ている方もいらっしゃるようなのでちょっと…って思いますよね。もっと素直に内容を楽しんでほしいな、と。でもアニメとかで絵柄とポーズだけ杉浦茂さんのパロディーをやっているものなどを見ると、気持ちはわからなくも無いけど、もうちょっと大切にしてほしいって思ってしまいます。
あと、杉浦茂さんの猿飛佐助以外の作品について、「太閤記」「ドロンちび丸」「少年西遊記」とか色々見まして、とてもおもしろい作品ばかりです。しかし僕にとってはやっぱり「猿飛佐助」がナンバー1であって、他の作品とは全く格が違うっていう感じですね。
それはやっぱり、僕が猿飛佐助で「育った」からっていうのが大きいのでしょう。
だから他の人がどのような評価をしようと関係なく、僕が一番最初に読んだ漫画は杉浦茂さんの「猿飛佐助」であって、一番大切な作品です。そして、最初に出逢った漫画が杉浦茂さんの「猿飛佐助」で本当に良かった、と思っています。
※詳しいデータなどに関しましては詳しい方に聞いて下さい。細かい記述に誤り等があるかもしれませんが、それはそれでご容赦下さいませ。 |
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