★ トレパニ殺人事件

 トレパニで聞ける噂の1つに、「昨夜スヴィンの1人が刺客によって殺された」というものがある。この事件、下手人は一体誰であろうか?

 第一の容疑者はフランカーである。この男は第一巻で登場する、ただ1人の刺客と呼ばれる人物だ。遭遇場所もトレパニ~ビリタンティ間と、現場に近い。しかもこの男、殺し屋を自認しており、出会った旅人を相手にしばしば格闘の訓練をするという。このような危ない人物なら、スヴィンを殺していても不思議ではない。だが、この人物を犯人とするのには問題もある。トレパニの噂が正しいのであれば、スヴィン殺しの翌朝、フランカーは我らのアナランド人と遭遇している。場所は先にも述べたとおり、トレパニ~ビリタンティ間だ。しかしアナランド人はほぼ1日かけてトレパニに到着している。夜の間にフランカーがトレパニで一仕事してきたのであれば、彼はトレパニからビリタンティに向かう途中にアナランド人と会っていると考えるのが自然である。
 だがアナランド人相手に格闘の練習を仕掛け、敗北したフランカーは、自分はカレーに向かっていると話すのだ。確かにフランカーはカレーの住人ではあるが、南門を抜けてシャムタンティに来たからには何か用事があったはずである。トレパニを経由してビリタンティ方面へ向かっている彼が、アナランド人に反撃されてカレーへ向かっていると言っている。思いもかけず手負いの身になったが故に、一度カレーに戻るべきと判断したのだろうか。これならわからんでもないが、多少不自然な気もする。刺客を名乗る彼に限って物見遊山の旅でもあるまい。何かしらの成すべき仕事があったはずである。
 フランカーはその後、アナランド人と同行はしていないが、翌々日にはカレーに戻っている。アナランド人が鬼神の洞窟に挑んでいる間にトレパニを通過したと考えられるが、もしも彼の用事がビリタンティにあったのならアナランド人と別れたあとにビリタンティに行き、そこから引き返す時間は充分にあったとも考えられる。となると、やはり事件の容疑者からは外すことはできない。

 次なる容疑者は、七大蛇である。彼らがアナランドへと偵察に行き、アナランドからマンパンへ向かった者がいることを突き止めるのは、確実に我らのアナランド人が出立してからである。七大蛇がアナランドでノンビリとしていたということは、彼らの気性からしてないだろうから、どこかでアナランド人と七大蛇はすれ違っているはずである。七大蛇はバク地方での暴れっぷりを見ていればわかるが、行く先々でトラブルを引き起こしている。一方的な虐殺などだ。フェネストラの父親や渡し守テク・クラミンらがその被害者である。
 七大蛇がアナランドへ向かったのは、大魔法使い直々の命令だろう。おそらく冠を失ったアナランドが何か動きをみせていないかどうか調べるために派遣されたに違いない。となれば、大蛇たちには遊んでいる暇など無い。我らのアナランド人の存在を知った彼らはすぐさま取って返し、件のアナランド人がカレーを抜けてバク地方に入ったところで、位置的には追いついたのである。
 問題はどのあたりでアナランドへ向かう大蛇たちと、マンパンへ向かうアナランド人がすれ違ったかだが、自分はこれをトレパニのあたりと推測するのである。大蛇は行きがけの駄賃にスヴィンを1人殺していったというわけだ。

 第三の容疑者は、誘拐事件を起こした夜盗である。この説をとるならば、スヴィンたちに嫌がらせをした連中は、まだ飽きることなく嫌がらせを続けているのだ。

 さてこの事件、一体犯人は誰なのであろうか?

(8/7/12)

★ ポケモンゲットだぜ! の旅
【任務】 カーカバードのモンスターをなるべく多くゲットし、モンスター図鑑を完成させろ! 旅立ちに際し、君にはマスターボールが無限個支給される。こいつはサイコロを振るまでも無く敵を捕まえるアイテムだ!

・ 先ずはカントパーニで買い物としゃれ込み、ゴブリンの歯と巨人の歯を入手しておく。店を出た後に
 盗賊と遭遇するので、これをゲット! 最初の得物が人間というのもなんだが、幸先のいいスタートだ!

・ 最初の分かれ道だ。しばしここからどういうルートで進むか悩む。エルヴィンの村にはエルヴィンと狼犬、
 鉱山にはゴブリンと鬼、そして首狩り族のやつらの村の三択だ。エルヴィンはカレーの牢で会えるし、狼犬も
 一応夜間エンカウントで遭遇できる。鬼はカレーにもマンパンにもいるし、ゴブリンにいたってはどっかで
 GOBを使えばいい。となると、ここはやはり首狩り族ということだろう。

  先ずはシャンカー側へ道を登り、食事休憩。残りの食料を食い散らかす緑の栗鼠を発見! 世が世ならソーサリー!の
 マスコットキャラになってたかもしれないこの畜生目を無事ゲット!
  その日の夜はエンカウントモンスターに遭遇。狼犬をゲットだぜ!

  翌日ついに首狩り族の村へ続く分かれ道に出る。ここは是非にも運試しに失敗するように祈りつつ、連中と遭遇。
 リブラに祈り、脱出のめどが付いてから首狩り族ゲットだぜ!

・ 道なき道をかきわけながら進む。そうして出たのはシャンカー鉱山である。管理職ゴブリンをゲットした後、
 ボリン革の長靴を入手。こうするとスカンク熊が残念なことに出てこないが、まぁスカンク熊は第四巻でも遭遇
 できたはずなので、よしとしておこう。そうこうしている内に、クリスタタンティに入る。
  そういやゴブリンをゲットするために歯を買っていたんだが、まぁいいか。

・ 次はどっちへ行こうか。リー・キへ向かうとトロールと木のゴーレムが手に入らない。逆だと丘巨人と、
 夜のエンカウントの機会が無く、大蝙蝠もしくは人狼が手に入らない。
 これは困った二択であるが、ここはゴーレムとトロールを優先することにする。巨人は一応、YOBで魔法の巨人を
 手に入れることができるからだ。蝙蝠と人狼は断念せざるを得ない。この時点で既に図鑑の完成はなくなってしまった。

・ アリアンナの家へ向かい、鍵を壊して彼女を助け出してやる。ご褒美に木のゴーレムをくれるというので、
 ありがたくこれをゲット。
  ダンパスを経て、トロール小屋へ。トロールを無事ゲット。ついで豆人をゲットし……とやると第四巻で詰む
 (ジャンが登場しないと)と思ったので、ここはまだ捕まえるのは待ってやることにする。ビリタンティへ。

・ フランカーと遭遇。刺客ゲットだぜ! ガザ・ムーンの小屋を通過し、トレパニに入る。トレパニでスヴィンを
 1人失敬しようと思ったが、どうせなら族長の娘を頂こうか。洞窟へと入ったら娘をゲットし、そのまま
 マンティコアもゲット。そのままトレパニには戻らず、カレーへ一直線だ!

・ カレーでは、実は四行詩を集めずに北門に到達することで、何度でもやり直しができる。そういう風に読む
 ことが可能な文章なのだ。そこで、北門から南門へ戻って旅を繰り返すことで、全てのモンスターをゲット。
 カマキリ男から銀魚まで、あまねくカレーの連中を手中におさめた。ここで普通に鎖職人のスヴィンが手に入ったが、
 まあいいやな。どうせなら女の子のほうがいいよね!
  最後にわざと呪文の並びを間違え、硫黄霊もゲットしておこう。そしてもう一度呪文を唱えて、さらばカレーよ!

・ バクランドでは先ず夜鷹をゲット。ついでにアナランドから使者である金冠鷲もゲットだぜ!
 ここから先は結構取捨選択しなければならない。さてどうするか…… 先ず七大蛇は全て抑えたいところだ。
 となると、目下のところ、蛇使いマナタと姉さんたち/バドゥ甲虫の二択が発生する。人間は一応カントパーニの
 盗賊をゲットしているし、蛇たちは大蛇がいればそれでいいような気がするので、ここは甲虫でいこう。
  人馬、甲虫、幻術士レンフレン、岩魔人ときたところで月大蛇をゲット! いいねぇ。

・ 土大蛇を捕まえるためには、残念ながら火狐をあきらめなくてはならない。黒エルフ既にカレーでゲット済みなので
 ここは北上、夜襲をかけてきたクラタ族をゲットする。そして土大蛇をゲット!

・ スナタ森に入ったら、何は無くとも火炎大蛇をゲット。スナタ猫、縊り藪とゲットしつつ、フェネストラの塚へ。
 ここでも黒エルフゲットできるな……いや、あの目が怖いのでやめておこう。だが日輪大蛇は頂く!

  野生の熊をゲットしてからイルクララ湖畔へ。風大蛇、水大蛇、沼ゴブリン、時大蛇と続けざまにゲット!
 飛び魚は残念ながらあきらめるしかなかった。水大蛇との天秤だったので、大蛇優先ということです。

・ ザメンに入ったので、先ずはスカンク熊、ジブジブをゲット。あくる日は女サチュロスの村へお呼ばれし、
 狼をゲット。ついでに女サテュロスも1人いただく。

・ マンパン砦に入る際に、毛むくじゃら種族の衛兵をゲット。そして中庭で物見をゲット! ヴァリーニャの部屋へ
 向かう際にノームと粘液獣をゲット。どうせなら黒豹とセットでヴァリーニャも頂くか。黒髪の侍女も忘れずに。

・ 天守閣ではマンパンの鳥人をゲット! 篤志家たちシンの鳥人は後回しだ。こっちには便利なRESがあるのだから。
 ホブゴブリンのスログと、彼女のミニオンたちはあきらめるしかない。デッドエンドルートだからな。
 クリアが第一だ。
  ナガマンテから秘密を聞き出したら、即座にゲット! 鬼はカレーでゲット済みだが、この著名な鬼を捕まえない
 手は無い。一撃君やゴブリンミュータントたちは残念ながら(以下略

・ 衛兵隊長をゲットしたのち、眠らぬ雄羊をゲット! ファレン・ワイドもゲットしてしまおう。

・ 大魔法使いの塔へ入って神頭ヒドラをゲットしたと思ったのだが、手に入ったのはただのヒドラの死体だった。
 まこと残念だ……。詐欺だろうこれ。そして大魔法使いとの戦いでは、迷わずGOBを使用する。敵もホブゴブリンを
 生み出してくるので、このチャンスは逃さない。スログは無理だったが、これでホブゴブリンゲットだぜ!
 そしてジャンと再開。ZEDの秘密を聞いたらゲットしよう。これでZEDで死んでしまうことはあるまい。

・ ファレンの元へ戻ったら、奴に秘密を告げてやる。こちらにはマスターボールという天下無敵の武器があるので、
 変身が終わるまでじっくりと待ってやることにする。冥府の魔王ゲット! 冠を奪還したら、ファレンをRESで
 生き返らせてシンの篤志家と出会う。彼らの翼によってアナランドへ帰還。

  ……帰還と同時にシンの鳥人をゲットするのを忘れずに!

(8/7/12)

★ 『Crown of kings -The SORCERY! Campaign』を買った

 ここしばらく『ソーサリー!』熱を上げていた要因である『Crown of kings -The SORCERY! Campaign』が、ついに届いた。万歳ーTRPG『アドバンスドファイティング・ファンタジー』用(以下、AFF)のキャンペーンシナリオサプリメントである。自分にとっては、『ソーサリー!』を原作とした第二級資料だ。スティーブ・ジャクソン監修というのは大きい。(第一級資料はもちろん、翻訳版を含む『ソーサリー!』本編である。自分が考える第二級資料は、世界設定資料集『タイタン』と、FF(AFFの前身であるTRPG)用サプリメント『モンスター事典』であろうか。)
 ゲームブックとは違い、TRPGではプレーヤーがとりうる行動は多岐にわたる。これらの可能性や、質問に対して円滑にマスタリングするための資料となれば、おのずと情報量は増えてくる。原作ゲームブックでは触れられなかった事項に関しても情報が期待できるというわけだ。

 ざっと目を通したところ、原作では明らかになっていなかったいくつかの情報があった。首狩り族やジブジブの戦闘ステータスも載っている。その中でも女サチュロス(技術点7 体力点7)、スログのミニオン(技術点5 体力点5)らのステータスは嬉しい。これらは首狩り族やジブジブとは違い、『モンスター事典』にも載っていなかったからだ。
 ヴァリーニャら一部のNPCにも戦闘ステータスが設定されている。中にはガザ・ムーンやフェネストラなど戦闘ステータスが記載されていないNPCもいるのだが、彼女らは戦闘を回避するだけの魔法手段を持ち合わせているということが証明されたと考えて差し支えあるまい。
 また、七大蛇や衛兵隊長カルトゥーム、拷問頭ナガマンテらはステータスが強化されている。中ボスクラスにふさわしい盛り上げを期待されてのことだろう。

 個人的に大きい収穫だったのは、正体不明だった「棘のあるやつら」、旧訳における「スパイニー・ワン」の正体がわかったことだ。『Crown of kings -The SORCERY! Campaign』によれば、これは大山嵐であるという。戦闘ステータスも載っている。技術点、体力点ともに7。2回攻撃。針を飛ばす能力はもちろん持っており、これは長弓のダメージと同じ算出方法を使うべしとある。暗闇の中で戦っていたとはいえ、あの強敵っぷりからするとちょっと拍子抜けな気もする。
 そしてとうとう、一撃君の正式名称戦闘ステータスも判明した! 彼は『Crown of kings -The SORCERY! Campaign』では Nibdum と呼ばれている。技術点は驚きの9で、体力点は期待通りの2だ。思っていたより随分と強いが、まぁこんなもんだろう。彼の正体もここで判明した。自分は以前彼はゴブリンミュータントの1人ではないかと推測していたのだが、彼はマンパンで行われた交配実験で生まれたミュータントたちの生き残りだという。鬼と人間のハーフに、ドワーフを掛け合わせて生まれたのが一撃君だったのだ。ゴブリンミュータントたちも変異現象団子によるものではなく、こういった交配実験の結果なのかも知れない。これは、マンパンの幹部に科学実験部門を設立しなければなるまい。

 詳しい情報は今後の考察に影響を与えるであろうし、ここでは省略させていただく。さて最後にもう2つほど判明したことを紹介しよう。元気な状態の時大蛇と、完全に姿を現した冥府の魔王の戦闘ステータスだ。原作では絶対に勝てないデッドエンドだったかれらも、TRPGでは戦闘しうる相手なのである。


時大蛇
技術点 16!(5回攻撃!)
体力点 24!

 さすがのステータスである。5回攻撃ということは1度に5人までを相手にしつつ、全員にダメージを与えられるということで時を遅くすることで素早く動くというこの大蛇の特性が見事にルール化されている。間違いなく『ソーサリー!』最強の敵だ。


冥府の魔王
技術点 12(2回攻撃)
体力点 20

巨大な鉤爪により、与ダメージのロールに+1
被ダメージのロールに+1
呪文によるダメージは最大で4までしか通らない。
炎の息による追加攻撃(1~3点のダメージを与える)を行うこともある。


 こっちは原作での無双っぷりに比べるとちょっとおとなしい感じ。一撃死だった息が随分と弱体化している。それでも強敵には違いない。ところでこの数値、『モンスター事典』に載っている地獄魔人(『地獄の館』のラスボス)とは違う。個体差はあるだろうが、現時点では同じ種族という確証はもてないようだ。

 ……英語のテキストを自分で適当に訳したものなので、多少の間違いは目をつぶってくれると嬉しい。かな。

(8/7/12)

【追記】
 変異ゴブリンたちはニブダムとはまた別の手段で生まれたらしい。ニブダムの説明記述を読むかぎり、彼こそが最後の生き残りとある。やはり変異現象団子によるものなのだろうか。一部屋に押し込められ、暴れれば衛兵隊長が鎮圧に出動するという、変異ゴブリンたちの扱いを見ていれば、主人公が象団子を食べてしまったときのスログのあわてぶりも判るというものだ。

(8/9/12)

【追追記】
 ずいぶん経ってしまっているが、一応の補足をしておこう。二冊目のモンスター事典である『超・モンスター事典』には冥府の魔王ことネザーワールド・デーモン、そしてミニオンが載っている。そしてスパイニー・ワンこと大山嵐、女サテュロスは三冊目である『真・モンスター事典』にて補完された。一方 Nibdum については『ソーサリー・キャンペーン』にしか記載がないレアモンスターとなっている。

(1/11/24)

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