京都大学の1回生の時に、教養部長であった上田正昭先生と、なぜか関係を持った。
2回生の時に、上田正昭先生の「国史学ゼミ」を受講した。2回生の時は、歴史理論に興味を持ち、泉が25歳の時にまとめた歴史理論の雛形を作った。この頃は、歴史ばかり研究していた。
3回生の時は、一心不乱と言えるほど、数学に興味を持ち、数学ばかりしていた。当時の印象に残っている講義は、「幾何学」の戸田宏先生、「環論および体論」の永田雅宜先生、「数学解析」溝畑茂先生の講義である。
また、「代数学演義」と「幾何学演義」では、一生懸命問題を解き、最後の方になると、受講人数がだんだん減っていき、泉宏明と助手の方が、一対一で問題を解いていくという形になった。
「解析学演義」では、溝畑茂先生の「積分方程式入門」と「偏微分方程式論」を読み進めていった。
この時身に着けた数学が現在の数理的モデリングの展開の基本となっている。
4回生の時に、いろいろあったが、中岡稔先生の「不動点定理とその周辺」の「Poincare-Hopfの定理」の証明をリーマンメトリックのExponential
mapと、Lefschetzの不動点公式により証明した。また、同書の「中岡稔先生のSteenrodの同型定理」の証明を不完全ながら行った。
「Poincare-Hopfの定理」の証明でリーマンメトリックのExponential mapを使ったのは、中岡稔先生や服部晶夫先生は、証明で1助変数群を使っておられるが、
それでは、0点の集積の問題で私は証明できなかった。そこで、リーマンメトリックのExponential mapを使うと、Jacobianが0でないため、コンパクト多様体では
0点の集積の問題が生じない。
大学を卒業し、大同生命保険に入社して、「歴史理論」を完成させ、さらに、その背景となる「経済理論」のモデリングを行った。
その後、「マクロ経済学」に興味を持ち、現在も続けている。
泉の代表作である、「RBC理論による景気循環の存在の証明」と「相転移現象としての景気循環のミクロ的基礎づけ」を「RBC理論」と「ゲーム理論」をもとに書いた。
現在、上記二つの論文は、物理学の種々の問題を一気に解決できるのではないかと考えるに至った。「相転移」「平均場近似」「スケール不変」「対称性」「対称性の破れ」等、理論物理学の基本的概念が、近似でなく数学的に正確に解かれている。いわゆる「ゲージ理論」に対する「ゲーム理論」の革命とよべるものができたのではと、泉はひそかに思っている。
現在は、「マクロ経済学」のまとめと、「物理学」に興味を持っている。