HAPPY、HAPPY、LOVELY !
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いきなり、好きって言われた。

…っていうか、アンタだれ??



HAPPY、 HAPPY、 LOVELY !








可愛い女の子…というのは認めよう。
しかし、俺好みか?と訊かれたら、ハッキリ言って違う。それは間違いない。

ロ〜ングヘアに、でっかい目。真っ白な肌。ちっこい身長に、華奢な身体。
世間一般にいう、美少女ってワケ。

最悪だ。
俺はもっと健康的な女が好きなのに。


まあ、なんというか変な女だ。
いきなり現れて、貴方が好きです、結婚してください、だぜ?
俺は茫然として口が利けなかったね。
それをどうしたことか、肯定と取って、そのまま式場に連れて行かれるところだった。


あ、自己紹介が遅れました。
俺はいたって平凡な高校三年生、受験生です。
名前は一宮竜也(りゅうや)。名前はワリと気にいってる。

んで、その女はどこだったか、どっかのデカイ会社のお嬢様、ご令嬢。
伊集院真琴。
興味がないのでそれ以上は知らん。
なんでか知らんが、俺に一目ぼれしたとかで日夜追いかけてくる。
ちなみに、俺は別に容姿端麗どころか、眼鏡さえ掛けてるような普通の高校生。
一目ぼれされる要素なんてどこにもない。

なのに、その伊集院は俺とどこで会ったか白状しない。
大事な思い出だから、思い出してほしいとのこと。
っつったってなあ。覚えてないものは、いくら考えても出てこないぜ?受験生の俺は身にしみて知っている。
ヒントぐらいくれ。

『なぜ結婚してくださいませんの!?』

できるかっつーの!

あんた、自分のことを好きじゃない人間は頭がオカシイと思ってるみたいだけど、そっちの頭の方がおかしいぜ。


ハッ!! 殺気!!?


「竜也さまぁ〜〜!!!」

うわ、この甘ったるい声は!!



「どこに行かれるのですか?」
はあはあと息を弾ませて駆けてくる。


・・・逃げよう。

「ああ、お待ちください〜〜!!」

アホらしい、付き合ってられるか。
俺はダッシュで逃げる。


…あ。
アイツ、俺を追いかけてコケた。

無視。

…おい。ソコのあんた!いま俺のこと、サイテー!って思っただろう。

そう、その通りだ!!

覚えてないところで、あのお嬢様を助けて惚れられた、なんて思ったら大間違いもいいトコだ!!
俺は未だかつて人助けなんてしたことないんだからなっ!!!


そうして、俺は伊集院真琴を振り切り、家に無事辿りついた。
毎度大変なんだよ、ホント。

伊集院も家までは押しかけてこない。まあ俺が、家に来たらストーカーだと言ったからな。
あっちは道で偶然会ったような振りをして、待ち伏せしている。

マジ勘弁してくれよ…。



そして。

畜生…、アイツは俺の高校に転校してきたんだ…




続く







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