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HAPPY、HAPPY、LOVELY ! − summer festival −





その夜、伊集院家の屋敷には大きな叫び声が響いた・・・




「な、な、なにやってんだ伊集院!!」
「なにって・・・もう竜くんってばv





夜・這・い v


「な、な、」
「新婚さんがするっていったら1つしかないでしょ?」
にっこり笑って伊集院は「ね、奥さんv」とか言っている。

ちなみに体勢は、ベッドの俺に伊集院がのしかかっている、そんな状況です。

「おおおち、おち、おちつけ、伊集院、な?」
「竜くんが落ち着いて」
落ち着けるかアホーー!
「いつ結婚したんだ!?え!?」
「さっき」
「さっき!?」
「誓い合ったでしょ?」
ふたりの心の結婚式でしたねv などと のたまうコイツを一体どうしたら。
貞操の危機です

「実際の結婚式が済むまではダメって常識だろ!」
「そんな前時代的な」
くそぅ。ああいえばこういう・・・

「まあ聞け伊集院。 っつーか俺の上から どけ。」
「なんですか? イヤv
「シズカはな、はじめてシたときに世の中にはこんな良いものがあるのかと、うっかりハマりそうになってしまったそーだ」
「ええ、それが?いいじゃないですか
「あああ、馬鹿め! 俺は受験生だぞ!? 肉欲に溺れているヒマなんぞ無い!!!
「・・・肉欲って・・・」
俺に のしかかったままの伊集院は眉をひそめた。
「な、そういうのは良くないだろ?」
うむ。
「大丈夫! 愛がありますから!愛が!」
「・・・論点がずれてるぞ・・・」
だからそーゆーことしてるヒマがないとゆっとるんだが・・・

「じゃあコレは鈴木の体験談だ」
「あ、鈴木先輩っていうと相手は・・・」
「生々しいことは想像しない!」
「ハイっ」
「お互いに初心者で、それはそれは ひじょ〜ぉに 痛かった そうだ。男も女も」
「え・・・」
「もー鈴木は自分でやった方が何倍もいいじゃないかと思ったらしいぞ」
「・・・・・・」
「俺、痛いのキライだからパス」
「・・・・・・」
なんだか伊集院は茫然としている。あれ?
まぁいいや。
俺はもう寝る。
「・・・竜くん」
目をつむった上から声が降ってくる。
いい加減 寝かせてくれないかな〜。
というか、上からどいてくれ。
「そ、それで二人は、今は・・・?」
「あ? ああ、二人で勉強して工夫して、今はうまくできるようになったらしいけど」
「なぁんだ!そうですか!」
パァと伊集院が顔を輝かせた。
ああ!
しまった!!
私たちも練習あるのみですね!!
あああ〜〜〜・・・
なーんで、そんなにやる気なんだよー・・・

「りゅーうくん v
ちゅっと音を立ててキスをされる。
うー、どうしたもんか・・・

「あ!」
「え?」
「俺、コ◎ドーム持ってねーよ」
「コン◎ーム?」
「そーそー」

大切です避妊。
常識ですセーフセックス。
性感染症はピルでは防げません!
症状が出ていなくても感染している場合がありますヨ
(HIVの潜伏期間は10年以上あることもあります)

〜陵湘高校 保健体育より〜

「とゆーわけで、ダメです」
ふう、やっと寝れる。

「・・・って」

「持ってますよ」
人差し指と中指に挟まっているソレは!

なんで持っているんですかーー !!?


「母さまがくれました」
おおーい!朝季さん!!
「伊集院家では性教育もきちんとしますから v
無駄にハートマークをつけるな!ハートマークを!!
「父さまは兄さまに練習用として2ダース渡したそうですよ」
「練習用?」
「上手に自分で着けられるようになるまでは女性に手を出してはいけませんって」
「わーお!」
豪気だなオイ。
「上手に着けられるか判らなくて、格好悪かったり雰囲気壊すのがイヤで着けない男が多いらしくて(←調べた人がいる)。さいて〜い」
伊集院の性教育って・・・??

「じゃあ俺ダメじゃん」
着けたことねーよ。
「待ってますよ。そのくらい」
「あ、そう?」
「はい」
「まぁそれなら・・・って何やる気になってんだよ!!
やらねーよ!
「・・・・・・・・・ちっ
ちょっと!
聞きました!?
いま舌打ちしましたよ、この娘さん! 舌打ち!
「気のせいですよ」
にっこり。
「誤魔化されるか!!」
くっそー・・・

「・・・ヒドイ・・・」

「竜くん?」
「ヒドイわ! 伊集院さんはワタシの身体だけが目当てだったのね!?」
「そ、そんなこと!」
「まだ心の準備ができてないのに・・・好きなら、待っててくれるわよね?」
「もちろん!」
「ありがとう!!おやすみなさい!!!」
「おやすみなさい!」

パタン。
(↑ドアの閉まる音)





「・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・」






「・・・・・・あ!」






あーやっと寝れる。






「竜くんにノせられた〜〜!!」









なんか悔しそうな声がドアの向こうから聞こえてくるけど関係なし!
ボクは寝るざます

ま、その辺はまた今度な、伊集院。

そんな慌てなくても言ったことを取り消したりしないって。

おやすみ〜。






HAPPY、HAPPY、LOVELY !
第一部

これにて終了






感想(別窓)
一言








第二部







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