diary / 2002年05月下旬
2002年05月中旬
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toppage(without frame)5月9日発売
井上雅彦・監修『異形コレクション 恐怖症』(光文社文庫/光文社)
最新作「あのバスに」が掲載されました
買っていただけるととっても助かります、ええそれはもう
初版に一部訂正個所があります。
内容的な影響はありませんが、
ご確認のうえ適宜修正下さい。
こちらから
(なるべくでしたら読了後に一読願います)
2002年05月21日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day21『ココリコミラクルタイプ』が夜11時台から10時台に進出すると聞いて、最初に危ぶんだのは時間延長によるコントの劣化だったが、別の新番組『ハッピーボーイズ』とカップリングし放映時間に柔軟性を与えることで自由度を高める、という一風変わった戦術を選ぶことで、ひとまずコントの質そのものは保ったようだ。
――が、恐らく制作者にとっても誤算だったことに、カップリングされた『ハッピーボーイズ』が想像以上に面白く、すっかりミラクルタイプを食ってしまった。爆笑問題におすぎとピーコを組み合わせ、彼らに毎回あるテーマに添って集められた10人くらいの人々から話を引き出させる、というただそれだけの番組なのだが、爆笑問題もおすぎもピーコも水を得た魚のように躍りまくってかなり見応えがある。これはミラクルタイプ、相当割りを食っているんじゃないか、と思ったら案の定明日の放送は一時間まるまる『ハッピーボーイズ』に占拠され、今日見たCMでは「ミラクルタイプも忘れないでね」と言う始末。内心、次の改変期には分割してミラクルタイプだけ11時台に逆戻りするか、最悪吸収されて跡形もなくなってるんじゃないか、と危惧していたりする。最近珍しく出演者のキャラがよく立ったコント番組なので(ブチ切れと走りすぎた一人芝居が秀逸な松下由樹とか、明らかに必要以上にアドリブかましている八嶋智人とか)、あんまり影を薄くしないで欲しいのだけど。『リゲイン』のCMが長瀬智也に変わった。それに伴い、BGMも変わったのだが――あれを聴きながら歌詞を口ずさんでしまうか否かに、世代の分水嶺があるような気がする。ちなみにあなたは歌えますか? きいろっとーくーろはゆーきのしるし、にじゅーよじかんたったかーえまっすかっ、……ちなみに、うちにはCDシングルがある。
本日のお買い物
1,紺野たくみ『どきどき☆リトル・ウィッチーズ ディアーナの娘たち』(デュアル文庫/徳間書店)
2,『CHRISTOPHER NOLAN 2-TITLE BOX』(東芝デジタルフロンティア、Amuse Pictures/DVD Video)
……なんとなく買ってしまった1。お約束のオンパレードっぽい粗筋に却って心を打たれました(?)。
で2は昨日触れた待望の一本。クリストファー・ノーラン監督の『メメント』と、第一長篇『フォロウィング』の二本をカップリングしたもの。何せもう一回劇場で観ようと思っていたのに時間的にも予算的にも余裕がなくとうとう機会を逸してしまったので、本当に楽しみで仕方なかったのである。DVDならではの特典としては、映画では約10分ごとに遡っていた物語を、時系列に添って並べ直す《リバース・シークエンス再生》機能を追加したこと。無論いきなりこのモードを利用するつもりはないが。ちなみに、デビュー作『フォロウィング』のほうも時間軸が交錯して描かれているそうで、こちらも順行に並べ直す《クロノロジカル・シークエンス再生》機能を採用(名前ぐらい統一せえよ、と思わなくもない)。帰宅後、早速『メメント』を鑑賞……できない。営業活動が立て込んで、画面に集中できないのだ。内容が内容なので、「もうじっくりと見直す必要はない」或いは「完全にBGVと割り切って再生する」と決めたときでないと、作業と同時に眺めるのは無理。この日記を書き終えて、いつも見ているテレビ番組が終わってからゆっくりと集中いたします。ああ、しかし、早く書くことに集中したい。同人誌以外で執筆以外の作業にかまけるのは、なるべく最小限にしたい……疲れるよー。
ところで、『メメント』には『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークの曲が採用されていることに気づいた人ってどれくらいいるだろう。私自身、サントラで名前を見て初めて知ったのだけど。
2002年05月22日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day22宣言通り、昨晩は作業もうっちゃって『メメント』を鑑賞する。そして今日の夕方、作業のためにPCが使えないのをいいことに、傍らで《リバース・シークエンス再生》を試みる。
時間に添って並べ直すと、実によく練られた作品であることが解る。当然ながら最初には本来の順序で見ていただきたいが、劇場含め一度でも見た方はこの《リバース〜》で筋を再確認することをお薦めする。現実として、本来の時間通りに並べ直すと映画本来の並べ方と較べればやはり退屈なのだが、ストーリーは無論登場人物の細かな所作においても配慮がなされており、全く矛盾を来していないのが解る。私自身、劇場での一回だけで大筋は掴めたつもりでいたのだが、拾いそこねていた脈絡や感情の推移が結構あって、見ながら何度も膝を打っていた。何より、それでもまだ回収されていない謎があるのがスタッフの深甚な企みを感じさせる。これくらい買って損のないDVDもちょっとないぞ。『ムーランルージュ!』とともに隅々まで吸い尽くしてみよっと。オリジナル連作短篇が漸く軌道に乗る。作品が求めているのと自分のコンディションとの波長が合わずに随分手こずっていたのだが、これからは早い――はず。一日経ったらまたずれてました、なんてのもしょっちゅうだから予断は許さないのである。
来月8日までにでかいの一作(二冊)読まなきゃいけないしー、その間にはお祭り(?)があるしー、で当分障害物に事欠かないのだけど、ま、なんとかなるだろ。昨日の営業活動に対するレスポンスはなし。本日のお買い物
1,黒田研二『ふたり探偵 寝台特急「カシオペア」の二重密室』(カッパ・ノベルス/光文社)
2,フリードリッヒ・デュレンマット『約束』(ハヤカワ文庫HM/早川書房)
3,依澄れい『Kanon & AIR スカイ』(Kadokawa Comics/角川書店)
4,秋月りす『OL進化論(19)』(ワイドKCモーニング/講談社)
1は黒田氏カッパ・ノベルス初参加、と言うのは間違いだな。人形を使ったカバーがいけない匂いを醸し出しているのはどーいう意図だろう。
2は先日、日本公開決定を知って私が大騒ぎしていた映画『プレッジ』の原作。そういう知識のみしかなかったのだが、あとがきによると作者も舞台もスイス、しかも本来は映画の脚本として書かれたものを、作者が結末に不満を覚えて小説の体裁で発表し直したのが本編、ということらしい。待望の映画の原作として、ちょっとした予習のつもりで手に取ったのだが、作品扉の脇に「推理小説へのレクイエム」と記してあるほどで、小説としても非常に興味を惹かれる。折角だから、果敢な挑戦を続けたという著者の他の推理小説も読んでみたいものだが――はて。それにしても、刊行後42年を経ての文庫化(初出はポケミス)とは。
3はコンプティーク誌などで作品を連載中の漫画家さんが、同人や商業誌で発表した『Kanon』『AIR』の漫画を集めた単行本。なんかもー、最近はこういうのをチェックしないと気が済まなくなってます。てゆーか、(訳あって以下略)
4は長期連載の最新単行本。とうとうあと一冊で20巻。続くなあ。ひと桁台のコミックスでは「求人難」なんて単語まで見られる事実が、その息の長さを如実に物語っております。同人原稿のうち仕上がったものをひとまずプリントアウトする。そろそろ最初の校正をお願いしようと思ったからなのだが、意外にもてこずる。一番最初に割付を行った作品が、手順そのものを模索しながらだった所為もあってかなりミスが多く、後半は同じ文章を何ページにも貼り込む(コピーをキーボードのショートカットで行い、それをページデザインに貼り込んでいたのだが、データが大きすぎてコピーの処理が追い付かず、ずっと同じデータをクリップボードに置いたまま作業を進めていたらしい……って言ってる意味解ります?)なんてイージーミスを繰り返していて、その修正やプリンタそのものの動作確認などをしているうちに予想よりかなり時間が経ってしまった。今日こそ書き物を進められると思ったのになー。ちっ。
祝・光原百合さん第55回日本推理作家協会賞短篇部門受賞! 思わず画面の前で拍手なんかしてみたり。
2002年05月23日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day23昨晩、特に感動もなく『Only you -リ・クルス-』CG・回想イベントコンプリート。必死こいて残りひとつのエンディングを見たら、あんましハッピーじゃなかったのでやや脱力。ともあれ、これで心置きなく封印できるというもの。さあ、明日はお祭りだ。
いやね、石原慎太郎の芥川賞受賞作『太陽の季節』には、障子を魔羅で突き破るという有名な一節があるので、だからこそ中尾彬氏の「障子」ヒントが秀逸だったわけだけど、そーゆーのは東野幸治ぐらいの世代には馴染みが薄いんだろうね基本的にあーゆーコーナーの司会が出来るほどものを知らないようではあるけれどそれ以前にお昼の番組では説明できないけどさっ。って俺は何様だいったい昭和何年生まれだ。中尾彬氏にだけ「氏」を付けるのは微妙な事情による。
本日のお買い物
1,外薗昌也『犬神(13)』(アフタヌーンKC)
2,高田裕三『3×3EYES[愛蔵版](3)(4)』(ヤンマガKCDX/以上、講談社)
3,和田慎二『ピグマリオ(12)』(MFコミックス/メディアファクトリー)
4,『月姫 コミックアンソロジー』
5,『こみっくパーティー コミックアンソロジーVol.10』(4と5、DNAメディアコミックス/スタジオDNA)
1は何と今月だけで三冊も新刊が出たぞ一体どうしたんだ、の外薗氏代表作最新刊。あと一冊で完結、予定。ゆえに特にコメントなし。伝説の魔術師のエピソードはすっかり霞んでるけど。
2も今夏完結予定、といいながらなかなか終わる様子のない長期連載の、完結を記念した愛蔵版第2回配本。いま読み直すと、このへんのパイと三只眼のほーが絵柄的にも性格的にも可愛かったなあとか、この辺はごくシンプルな妖怪退治もののエピソードも入っている分、最近の地盤沈下気味な内容と較べると厚みがあるなーとか思うことも多い。
3はこれが完結巻。漠然とそんな感じになるだろうなーというところに落ち着いてしまった作品だが、この場合完結させたことそのものに意味があるのだろう。そして意外にも、結構重い。面白かったっす。
4は……もう言葉が出てこないな。同人ソフトをモチーフにこれだけアンソロジーが刊行されるということだけでもいい加減驚きなのに。てゆーか2000年の冬コミではあんなに苦もなく買えたのに買えたのに買えたのに。帰宅後、漫画を読み終えた次の瞬間、
「うあーあっついわ畜生っ!」
と反射的に叫ぶ。そういう季節がまた来たのです。西陽の射す部屋に。まーたtok2サーバがメンテナンスやってるよ、と思ったら、メンテナンス終了と共にカウンター関連のcgiが突如復活する。なんのこっちゃあ、と思いつつ、様子を見るためにひとまず一部のページにカウント用のタグを埋め直し、カウンターの数値もこの日記をアップした後に合わせる予定。どうしたことでしょ、ほんまに。
2002年05月24日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day24電話したりしなかったり雨に降られたり降られなかったりんで結局おれはどーしたらいいんだ。……書こう。そして作業しよう。漸く筆が乗りつつあるのだが、リライトなのになかなか進まないのは、そして主人公たちが初登場した場所からなかなか動けないのは何故でしょうって停滞している所為だろうが。
本日のお買い物
1,『Ethos 〜天使(ゆき)の降る場所(まち)〜』(forte/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)
2,『ハヤシ迷作劇場 [初回限定版]』(林組/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)
3,新世紀「謎」倶楽部『堕天使殺人事件』
4,北村 薫『冬のオペラ』
5,西澤保彦『スコッチ・ゲーム』(以上、角川文庫/角川書店)
6,『ONE 〜輝く季節へ〜 アンソロジーコミック』
7,『こみっくパーティー アンソロジーコミック(7)』(6と7、Twin Heart Comics)
8,『月姫FANTASY 同人誌ベストセレクション【萌え編】』(Twin Heart Comics DX/6から8まで、MISSY★COMICS/宙出版)
さあ祭りの始まりです。それにしても同一人物がシナリオを担当したソフトが何故同じ日に出るか。
詳しくはお祭りが終わってから感想を書く予定だが、ざっと作品解説。1はクリスマスに雪の代わりに降ってきた天使をめぐるお話。それは解るが、タイトルの中にふたつも当て字があるとかなーり落ちつかないんですけど。購入店では一部で(どこの一部だ)話題になっていた小冊子もちゃんと添付してくれました。横書きの小説ってどーも違和感があります。そして本当に「見え無かった」と書いてありました。
2は……シチュエーション的に1と似通っているか? 明らかにギャグ中心だ、というだけで。限定版にはお約束のサントラに加えて、ドラマCDまでついててお得感大きめ。
3〜5は全て親本所持。でも「この作家は買っておく」と決めたものばかりなので逃げ場がないのです。逃げ場って何や。
6〜8はそろそろ追いかけるだけで大変になってきたアンソロジーもの。6は特に、なぜ今頃、とちょっと思う18禁ゲームの既に古典的名作のアンソロジーである――相変わらず、どーして読むのに邪魔なポップを巻頭附録にしているのが困りものだが。8は題名にもあるとおり、書き下ろしではなく同人誌で発表された作品からチョイスしたもの。書き下ろしよりは精度が高い……ことを祈る。今夜はお祭りのため更新はこの程度に控えます、というより色々な事情から作業効率を上げないといけない気分になってきたので、お祭りまで少し気張って働いてみます、ということで。明日の映画鑑賞も、本業絡みとか諸般事情で二本観る予定を一本に減らしたり(……いや、二本観ようと思っていたことがそもそも異常なんだけどね……)。
2002年05月25日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day25昨晩の更新後、午後11時30分より某所でハレの日を遊ぶ。くすくすくす。何故本人があれほど謙虚に、というか腰が退けていたのかがよく理解できた。が、そー卑屈になるほど不出来ではない、とは思うのだが。不満を論えば、遊んだ冒頭部分だけでもかなり出てきてしまうのも事実だが。ともあれ、もーちょっと団体で吊して一人・二人くらいクリアしてから改めて感想を纏めるとしましょう。
何にしても、場面転換したときしばしばBGMのヴォリュームが最大になってしまうバグだけは早急に何とかしていただけないものか。鬱陶しくて仕方ない、というのが祭り参加者共通の見解でありました。週末恒例の映画鑑賞、あとで用事があるためにハシゴは無理、同時になるべく午前中か、一時前に終わるものが望ましい、という具合に選択肢を狭めたら、偶然にも残ったのは本日封切りの『ALI』(松竹、日本ヘラルド・配給)なのだった。封切りの初回にしてはスムーズに入場でき観客も少ないじゃん、と微かな危機感を持ったが、退場するときに上映館が二階席もあり、初回に限り全席自由席であったことを思い出すのだった……そんなことは兎も角、感想はこちら。予想していたよりもハードな仕上がりであった。作中最大の収穫は、「ぼんばいえ」の意味を初めて知ったことだった気がしなくもない。
本日のお買い物
1,『耳をすませば』』(ジブリがいっぱいCollection/ブエナビスタホームエンターテイメント/DVD Video)
2,『RAIN デラックス版』(Pioneer LDC/DVD Video)
3,椎名林檎『唄ひ手冥利〜其ノ壱〜』(東芝EMI/CD)
1はだいぶラインナップも揃ってきた『ジブリがいっぱいCollection』最新作、同時発売の二本からまずこちらを購入したのは、……購入特典があったから。ジブリの作画監督として手腕を発揮し、本編の監督に抜擢されたものの『もののけ姫』に参加した後惜しくも急逝してしまった近藤喜文氏、つまりは唯一の監督作。そーいう辛い話を別にすれば、妙に地に足のついた恋愛物語でしかない。実は、この潔さが近年のジブリ作品の中では特異で、密かにお気に入りの一本だったりする。
2は今年上半期に鑑賞した映画の中で、現時点でベスト5にランクインさせているほど高く評価している作品。タイ在住の映像作家・パン兄弟の計算され尽くしたカメラワークとストーリー展開が、乾いたイメージと登場人物の不思議な純粋さを際立たせ、悲痛なクライマックスまで引っ張っていく。格別なひねりはないが、だからこそ一見の価値のある名作だと思う、からこそDVD発売を待ち焦がれていたのです。最近いー映画、そのうえ目頭の熱くなるような結末のある映画を観ていないという方にお薦め。てか買え。廃盤になられると俺が困る。
……しかし、本編を見る前に、と特典をちょっと眺めていたら、メイキングに登場したオキサイド&ダニー・パン兄弟の佇まいがチューヤンそっくりだという事実に気づいてしまい腰が砕けた。
3は、待望の活動本格再開となった林檎姫(……子持ちでバツイチの女性に対して「姫」もないもんだとは思うが……)の最新作。個人的に、技術のあるヴォーカリストが何はさておき手掛けなければならない仕事は、名曲のカバーではないか、と考えているだけにまさに待望の一枚、否、二枚なのである。しかもその選曲ときたら、有り体のオールディーズや歌謡曲に縛られることなく、そのうえ『木綿のハンカチーフ』『枯葉』(シャンソンとして有名だがジャズのスタンダードでもある)『I Wanna Be Loved By You』(モンロー!)とこちらのツボをちくちくと突いてくる代物ばかりなので、実は金銭的事情から購入を悩んでいたのだが、本日とうとう店頭で根負けして、他のことに使う予定だったポイントを利用して入手。まだ1枚目しか聴いていないが、完璧に林檎色に染め抜いたものもあれば、『i wanna be〜』のようにオリジナルの曲想をなるべく残したアレンジもあり満足。いやー、やっぱりいいわ。
……本当は『スパイダーマン』のサントラを買うかどうかずっと迷ってるんだけどね。
2002年05月26日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day2624日深夜に続き、昨晩も某所でお祭り。次第にイベントの乏しさやシナリオの起伏の乏しさ、それにフラグの甘さ(というかてきとーさ)が発覚してきているが、全体としてはまーそれなりの出来という気がしてきた。寧ろ最大の弱点は、サブキャラのシナリオが進むとメインヒロインの存在がこれ以上ないほどお座なりになる点ではなかろうか。そう、遠野家シナリオにおけるアルクに匹敵するほど影が薄い。多分、あとちょっとでシナリオコンプリート。それから何の話をしていたのか詳述します。
午前中に秋葉原に出かけ、職場のMacにケーブルテレビ回線によるインターネット導入のため必要なソフト数本とルーターの買い出しをする。無線だと35000円ぐらいするが、有線なら必要最小限の機能に絞れば10000円も行かない。内心自宅にも導入しようかとも考えたが、まーしばらくそんな余裕はないし第一自分専用のノートとデスクトップしかないのに何でそんな手間をかける必要が。
夜、同人仕事のために面倒なプリント作業をしながらルーターのマニュアルに目を通す。言葉の意味は解るがそれでも段々不愉快になってくるのはどうしたことか。明日、午後にはケーブルの工事が行われるので、午前中の三時間程度で受け手の準備を整える必要がある(尤も、接続の確認ぐらいは持ち運びしているノートPCだけで済むのだけど)。戦争だ。我が家の近所に、サービス精神旺盛すぎのマスターを擁する料理屋がある。諸般事情からマスター以外全員日本語が話せず勢い料理の説明も接客も大半マスターがこなさねばならず、客が増えるにつれマスターの負担増大で、私は訳あって一回しかお邪魔していないのだが、頻繁に訪れている両親などは健康を心配しているほどである。
その店を、SF系の読書日記をWebで公表しているある方が訪れたらしい。頻繁ではないがたまーに覗かせていただいている身としてけっこー驚き、その店を贔屓にしている両親に昨晩話したところ、それがきっかけで今日も食べに行ったらしい。私はバイクで行き付けの蕎麦屋まで走ったのだが。
で、問題のマスターにその話をしたところ、条件を三つほど並べただけで
「あー、覚えてる覚えてる」
と言ったらしい。店のことを気に入っていることを伝えたら喜んでくれたそうだ。……こーいうのも「世間は狭い」と表現するべきなのか否か。同人作業。
取り敢えず、冬完成予定の本のためにお預かりした原稿のうち、必ず掲載することになっている三本のデザイン及び大雑把な校正が終了した。これをプリントアウトして、近日中に作者にお送りして著者校を行っていただく予定。……正直、しばらくこの原稿見たくない。ルビが多いわデザイン上調整しなきゃならない箇所は多いわ。つくづく早い時期から準備を始めて正解だった、と思いつつ、プリント自体にもひじょーに時間がかかるので(デザインのし過ぎによる)、明日帰宅後からゆっくりと残りを刷る予定。あーーーー。お買い物はしたが個人のものではないので省略。何はともあれリンクページのらじさんのHPアドレスを修正する。
某氏への私信:
本業の方? ええ問題ありませんとも明日は格闘ですけどねー、と某氏の言う本業と私の認識する(ちょっと不本意ながらの)本業とは異なっていることを大いに自覚しつつボケてみる。何にしても、最近土日は半ば諦めているのです。映画鑑賞とか平日の疲れを癒したりとかで精一杯なので。……体力的には兎も角精神的に負担の多い毎日で……そして午前1時30分、あるゲームの攻略終了。詳細については明日の日記で。とりあえず、
「マグネシウムの方がすごいよ、水かけたら萌えるんだから」
に名台詞大賞を勝手に授与。萌えとけー♪
2002年05月27日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day27てなわけで、職場のMacにネット環境が導入される日。
てっきり午後に来るとばかり思い込んでいた業者が午前11時には工事にやって来ると聞いて、些か慌てて環境整備を開始する。まずはルーターの箱を開けて、機材を設置。特にドライバなどは不要ゆえ、取り敢えず置き場所と配線だけ頭の中に描いておく。
ついで、MacのOSをヴァージョンアップ。今まで一体いつのOSを積んでいたのかというと……8.1。調べて自分でも驚いた。このヴァージョンでは、ケーブルテレビ回線が発するIP自動更新の命令を受けるとフリーズする危険が高いので、もう少し新しいヴァージョンが必要と言われたのだ。現在最新のOSはX=Ver10だが、あるソフトの動作に疑問符がつくので導入できない。代わりに、Xに訳あって同梱されている9.2の方をインストールする。流石にマニュアルは入っていないので、CD-ROMの中にあるテキストを参照し、その指示に従ってCDからOSを起動しインストールを行う。終了後、再起動――
爆弾。
おいおいおい、と思いつつ再起動をかける。そうこうしているうちに業者の方が来て、既に決められていた手順通りてきぱきとコードを通している。私は画面に眼を戻す。
爆弾。
しかも警告文が文字化けしている。もう一回、起動すら出来ないことを確かめると、早速サポートセンターに連絡する。人の話を手前勝手に解釈していー加減な方向に導こうとする応対に苛立ちつつ、取り敢えずマウスとキーボード(当然モニタも)を除く周辺機器を全て外し、テキストには書かれていなかった「オプションの項で「新規インストールを行う」にチェックを入れた上でインストールをやり直す、という方法を教えてもらって電話を切る。そうこうしているうちに業者の方は工事を終えていて、彼らが持ち込んだノートパソコンで接続を確認し、工事完了の書類を置いて帰っていった。何はともあれLANカードの端子は直した方がいいと思うぞ、と。
で、指示通りにインストールし直すと、無事に起動した。だが、システムフォルダを完全に入れ替えるインストールが災いして、必要な設定が殆ど飛んでいた。お陰で、出力装置導入以来全く手を付けていなかったプリント用の設定を再現せねばならなくなり、この作業にまた一時間半ほど潰す。
その傍ら、ケーブルテレビ回線でのインターネット接続も検証する。ルーターの設定も、繋いだMacのブラウザから変更可能なのだが、この設定用ページは見えるのに、肝心の変更がうまくいかず外部のホームページがなかなか確認できない。痺れを切らして、こちらもサポートセンターに問い合わせてみるか、と思った次の瞬間、突然接続が確立した。感激ついでに柴田よしきさんのところに職場のMacで書き込んでみる。ことえりで文章を入力するのはほぼ拷問だ。ついで、メールの設定も行い、取引先に試験的にデータを送ってもらい、読み込めることを確認する――一個、出せればそのまま仕事として成立するはずの方が、アウトラインを取っていないという初歩的極まりないミスで使い物にならなかったのが悔しい。
さて、これで完璧に環境が復元できた――と思ったら、今度はシステムがMOを認識していないことに気づき慌てる。しかしこちらは、既に接続してある回線からMOドライブ発売元のホームページにアクセスし、最新のドライバを落としてきて無事に解決。実は消えていたフォントもMOでのバックアップから入れ直し、仕事の上で必要な設定を終えた。……他にもまだひとつインストールしてないソフトがあるし、そもそもそれぞれのユーザー登録をしておかないと拙い、というのもあるのだが、あとは全部明日以降、ちょっとずつ片づけることにする。疲れた。本日のお買い物
1,あざの耕平『Dクラッカーズ4 決意-resolution-』
2,太田忠司『レンテンローズ』(以上、富士見ミステリー文庫/富士見書房)
3,『ゲームコミック To Heart(1)』(ラポートコミックス/ラポート)
4,坂田靖子『坂田靖子セレクション第13巻 水の森綺譚V』(潮漫画文庫/潮出版社)
1はちょっと厚めの第四巻。一巻が、不純な目的で買ったわりにはなかなかのヒットだったので買い続けるのに躊躇はしてないんだけど――ふえぇ、旧刊分全て装幀イラストリニューアルですかぁ。……金ないんだけど……
2はもともとこちら方面の志向が強かった作者にしてみれば極めて自然な富士見ミステリー文庫初登場作品。7月号から連載開始、ということはやはりシリーズものになる、ということなのだろう――そういや、この方も完結したシリーズって思いつかないが……いいけど。
最近ちょっと倦んできた気がするアンソロジー系統の3、だが今回は大ヒットかせ幾つかあったので満足。聴いてみたいぞ『チコタン』。
4は『水の森〜』最終巻。これまでの文庫版はいずれも親本があったが、この巻は全て単行本未収録のエピソードを集めたものらしい――オリジナルを持っていないからそういう感慨はないんだが。といったところで、本来ならば昨日の約束通り某ゲームについて詳細な感想を述べるつもりだったのだけれど、日中の格闘で満身創痍ゆえ明日以降とさせていただく――いや、予定では明日も語っている時間はないんだけど――ま、そのうち。
寝る前に急ぎの分だけプリントアウトしてしまおう、と夕方から稼働しているのだがどーもプリンタの調子が良くない。ある程度動かすと、すぐに黒のインクが出なくなるのだ。これはヘッドを替えないと駄目か、お金ないのになー、と嘆きつつヘッドをよくよく調べてみると、――黒のインクカートリッジが外れかかっていた。そら出るわけないわ。填め直して無事に印刷が出来るようになった――と思ったら、程なくイエローのインクが切れてプリンタが止まってしまった。マゼンタも残量警告が出ている。結局買うのが先らしいとほほほほ。日曜日西地区“ね”16b、だってさ。ほんとにあとには退けなくなったねえあはははははははは、と本当に笑い事ではないのは多分私の方だ。果たして全作業恙なく終えることが出来るのか?!
2002年05月28日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day28日曜日西地区“ね”16aだそうです。右か左かの違いだが。予定通りなら三冊は出す羽目になるんだが、って嘘だろうそれは、と自分でも思う。しかし某M氏のツッコミは秀逸だ。手も足も出ない。
職場のネット環境検証。
折角ルーターで取り付けたのだから、と手持ちのノートPCも接続できるようにしてみた。――あっさり成功する。しばらくサボっていたWindowsのアップデートも試してみる。――あっという間に終わった。ある意味、詰まらない。
昨日帰宅直前に「送信した」という連絡を受けていたデータを受信し、読み込んでみる。読み込めるは読み込めるのだが、同梱している写真データがデザインに配置されておらず、見本もないのでこちらで勝手に貼り込むことも出来ない。何やってんだ、と思って確認したら、Illustratorのヴァージョンが違っていた。どうやら、うちの社長がヴァージョンアップしたという意味を満足に理解しておらず、データは上位のものでもみんな読み込めるようになった、と錯覚したらしい。アップグレードしたのはOSを8.1から9.2にしただけであって、Illustratorは8.0のままだっちゅーの。
未だにパソコンとの付き合い方を理解してくれないのでいつも社長への説明に苦慮するのだが、ネット導入に当たっての苦労はこれまでの比ではなかった。昨日なんか、メールアドレスを得意先に伝えようとするのはいいがそのためにパスワードも一緒に記された紙をそのままコピーしようとするし。T○Cかあんたは。
ユーザー登録したり、使用不可になったスクリーンセーバーに代わるものを導入したり、USB装備してないのにi tunesインストールしてみたり、と仕事に直接拘わらない部分での調整を行っている、ふりをして遊んで半日過ごす。仕事もちゃんとしたよ、いちおう。多分本番は明日からだが。最近流石に観過ぎ、という気がしているがそれでも止められない映画鑑賞。本日は、劇場鑑賞券の期限が今週末まで、ということもあって、夕方に日比谷みゆき座を訪れ『スパイダー』(東宝東和・配給)を鑑賞する。感想はこちらから。それにしても、『スパイダーマン』と同時期に昨年アメリカ公開の『スパイダー』をかけねばならなかったのは、やっぱし不運だったと言うべきではなかろーか。
なお、プログラム裏表紙に書いてあるurl、間違ってます。頭のwww.は要りません。帰り道にプリンタのインクを購入し、家に着いてからはプリント三昧。20枚ほど刷り、漸く大部が一旦自分の手を離れるぞー、と喜んだ矢先にページ毎のデータに校正を反映し忘れていた事実に気づいてまた一から刷り直す、という手続きを踏んでいる間に買ったのとは別の色のインクに残量警告が点いてしまってはらはらしながら、どーにか日付の変わる前に一通り印刷終了。上に書いたような事情でケツに火が点いてしまったこともあり、今夜は小説書きを諦めてそっちの作業を優先することにする。明日からは、職場での空き時間もまたなるべく執筆に割くようにせねば。
そんなこんなで、一日目一杯に使ったため本などのお買い物はなし。明日をお楽しみに……と自分で振ってどうする。
2002年05月29日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day29……なんて書いてからふと時計を見たら既に1時44分。ぎゃふん。ろくに作業する時間もなく就寝時間と相成った。同人誌の基本となるデザインを仕上げるだけで精一杯である。
というわけで、職場で暇を見つけて頑張ろう、と思うも、本来の業務を片付け初稿を某氏に送るためコピーを取っているうちに午前中は瞬く間に過ぎていったのであった。昨日し損なった買い物にも出かけたからなんだけども。実際のところは。
本業は、案外暇。……そうか、正念場は六月末から七月以降だったっけ。帰り道、昨日新たに残量警告の灯ってしまったインクを購入する。本を買う以外のお金はあんまし残っていないので、某ソフマップにて貯まったポイントを利用して購入する。やや足りず、39円だけ現金払い。
……そこでふと思い出した。昨日は別の店でインク2種類を購入したのだが、そちらでもポイントを利用したのだ。やはり若干足りず、一部を現金で支払った……39円を。
だからどーした、と訊かれても困るんだが。本日のお買い物
1,高橋しん『さよなら、パパ。 「いいひと。」another story集』(BIG SPIRITS COMICS SPECIAL/小学館)
2,宇佐美 渉『メイプル・フール・デイズ』(零式コミックス/シュベール出版)
3,川原 泉『ブレーメンII(3)』(JETS COMICS/白泉社)
4,坂木 司『青空の卵』(創元クライムクラブ/東京創元社)
5,瀬戸内寂聴・訳『源氏物語 [新装版] (十)』(講談社)
6,初野 晴『水の時計』
7,武田日向『やえかのカルテ(1)』(DRAGON COMICS/以上2冊、角川書店)
8,稲川淳二『稲川淳二のすご〜く恐い話 PARTV』(リイド文庫/リイド社)
9,デイヴィッド・ピース『1980 ハンター』(ハヤカワ文庫HM)
10,小林泰三『海を見る人』(HAYAKAWA SF SERIES J-COLLECTION/以上2冊、早川書房)
激しく御期待に応えてしまいましたしくしくしく。
story集、という書き方がやけに気になる1は、題名通り「いいひと。」の登場人物のその後を追ったエピソードで纏めた短編集。しつこいようだが私はこの人の短篇こそ偏愛しているのである。
2は……自分でもどーしてこんなにまめにチェックしているのか解りません。予定表に入れ忘れていたことを半ば悔しがっているのも。
3は意外にも(失礼な)長続きしている川原 泉最新作。しかもまだ続いている。いまいちどこに話を持って行こうとしているのかが謎なのだが、そーしてのんびりと稼いで生き残ってもらいたいと思う描き手故諾々と購入する。
4は新人のデビュー作。予め某氏から噂を聞いていたところへ、とあるサイトで「耽美系の作風らしい」という記述を眼にして俄然気になり始めていたのである。探しに行こうかと思っていたらきちんと私がバイト時代に流していた「日本人作家のみの定期」という身勝手な注文依頼がまだ活きていたようで、ちゃんと元バイト先に届いていた。有り難く購入……していいんだろうかそんな簡単に。
5は寂聴訳新装版完結巻。さー、読むぞー。
6は今年の横溝賞受賞作、ようやくの刊行。装幀にしても厚みにしても妙にシンプルなのが、この賞従来のイメージと異なっているように思うがいかがか。
7からは夕方のお買い物。7は先月の買い物だが、返品中に来店したのが災いしてその場で薦められてしまい何となく買ってしまった……いや、題名と絵柄と内容にみょ〜に惹かれるものを感じていたのも事実なんで。ギャルゲーの絵柄で『動物のお医者さん』を描く試み……という捉え方でいいのか? 各所で名前を見る程度の評判はあるはずなのだが、返品間際のその本はやけに綺麗でした……踏み外してないんだねここの顧客は、まだ。
もういい加減ネタ的にも表現的にも限界が来てはいまいか、と思いつつ今年も買ってしまった8。どう見てもかなり昔に聴いた覚えのあるエピソードが収録されているのに「最新」と謳われてもなあ。
9は開始当初やけに持ち上げたわりには世評がいまいちなノワール四部作の第三作。お陰で(?)まだ一冊も読んでませんが、それでも好みではなかろーかと思いきっちり揃えてます。しかし、「――」が多すぎやしませんか。
10は早川書房の日本人作家によるSF叢書第2回配本。意外にも著者初めてのSF作品集らしい。以後、一年ほどは月刊ペースで新作が出るらしい。ミステリワールドはどーしたんだ、と首を傾げてみたり。買い物報告だけでご勘弁ください。あれこれ格闘していたらまたカバーかけが溜まってしまった……
2002年05月30日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day30メールによるデータ入稿でトラブルがあった。向こうは出力ミスと思ったらしいが、メールで送られてきたデータを受け取ったそのままの状態で出しているのだから、データの配置とメールでの送り方に問題があったわけでこちらに非はない。送るのに慣れていないから、と社長は捉えているようだがはっきり言ってただいい加減なだけである。メールによるデータ授受では出力見本を直接遣り取りできない(メールに同梱したら送受信時の負担が大きくなる)のだから、ファクスなどで見本を早急に送るなどして貰わなければこちらはチェックも出来ないのだ。午前11時頃にデータ授受、午後二時に入稿という至急のスケジュールで焦っていたせいか、出力ミスだと思い込んだ途端に担当者は「余所に廻す」と言い出したらしいが、同じ方法で遣り取りしている限りどこへ持って行っても同じ失敗を繰り返すだけだと思う。
ほんとーはどうしてこういうミスが発生したのか、ここで詳細に解説しようかと思っていたのだが面倒臭いので止める。どっちにしても、データという不確定性の高い代物を遣り取りする場合に必要な常識についてみんなもーちょっと勉強してくれないだろーか、と思う今日この頃。うちの他の職員も含めて、ね。相手方で開けるデータ形式や圧縮方式を確認するとか、複雑なデザインについては必ず見本をすぐさま送るとか、写真などのデータを改竄した場合は解るように名前を変えるとか、そんなこといちいち説明させないで欲しいんだが。本日のお買い物
1,赤川次郎・有栖川有栖・ほか『金田一耕助に捧ぐ九つの狂想曲』
2,影崎由那『大正小町事件帖 櫻の一番! 参ノ巻』(DRAGON COMICS/以上、角川書店)
3,『こみっくパーティー 4コママンガ劇場(3)』(ENIX)
1は横溝正史生誕百年記念企画のひとつ。新旧の書き手が金田一耕助に挑んだアンソロジー……って昔そういう企画なかったっけ、もしかして復刻か? と思いあまり興味を持っていなかったのだが、見たところ書き下ろしらしいので購入。しかし、初出があるのか書き下ろしなのか、そのへん分かり易いところに明記してくれないものだろうか。確認できないまま勢いで買うには1900円は高い。ところで、京極氏の作品には「『陰摩羅鬼の疵』より抜粋」とあるんだけど……色々な意味で「おい」と激しく突っ込みたくなる。
2はいよいよダークな領域に踏み込んでいる気配のある大正活劇。どーでもいーが相変わらず登場人物のひとり、手書きでは「」で写植では「操」になってるんだけど。いよいよ直接訊ねたくなってきたぞおい。
3は……もー面倒なのでノーコメントにしておきたい。でも、最近どこのを買っても面子が似たり寄ったりだな、とは書いておこう。
2002年05月31日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020521~.htm#Day31まず、昨日付の下書きに入れておきながら、ファイルに貼り付けるのを忘れていた話をひとつ。大した話じゃないけど。
午前中の空き時間を利用してお買い物と入金に出かける。私が利用している銀行は割と最近合併して支店が増えたはずなのに、職場から歩きで気軽に行ける距離にない。とは言え、幼少の頃から自転車で彷徨っていた一帯ゆえ、自転車ならば幾らでも裏道抜け道回り道を思いつく。今日はふと思い立って、観光名所でもある寺を突っ切って銀行まで行くことにした。
……学生ばっか。
梅雨直前の今ぐらいが修学旅行のピークとなる。それは解っているのだがしかし何も一時にこんな大挙してこなくてもいいだろうに、と疎ましくなるくらいに学生ばっかし。集合場所に利用している学校も困りものだが、彼らはたいてい班単位で行動するため裏通りを5・6人で広がって歩いているのもひじょーに邪魔。個別で来る分にはさほど意識しないのだが、いったい何種類の制服がこのあたりを彷徨いているんだと首を傾げるほど大挙すると流石に鬱陶しいのだった。
まあ、都市圏の学生と異なりやっぱりどこか素朴な制服姿を見かけると、それはそれで和むのでいいんだけど。そういえば、先週のお祭りについて詳述するのを忘れていた。以下、その正体と感想をざっと。
要は、内田竜宮丞氏のシナリオ最新作のひとつ『Ethos 〜天使(ゆき)の降る場所(まち)〜』(forte/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)を、数人で同じ時刻から遊び始め、リアルタイムで感想を内田氏の管理するBBSに書き込んでいこう、というかなーり凶悪なお遊びである。発売に際して本人の姿勢がやったら謙虚だったために私含む数人の関心を却って煽り、そーいう展開になったのだ。基本的にこーいうゲームはひとりで細々と遊ぶのが常で、そういう意味ではなかなか貴重で興味深い体験だった。
で、その日から三日程度で全キャラのシナリオ、CGを確認したので、やや時間が経ってしまったがざっと感想を述べてみる。
ああまで謙虚にならねばならないほど不出来な作品だとは思わない。少なくとも、メインヒロインともう一組のヒロインのシナリオについては、こうした「純愛」をテーマにした18禁ゲームに必要な水準を充分に達成している。取り分け、神社の巫女姉妹の片割れ「美卯」のキャラクター造形は絶品だった。先日ここでちょこっと引いた「マグネシウム〜」云々の台詞は彼女のものだし、独特のハイテンションとその後の葛藤の描き方は、ここ暫くに遊んだゲームの中では突出して巧い。
ただ、如何せんシナリオが薄いのが問題なのだ。美卯・美羽の巫女姉妹のシナリオは終盤駆け足で食い足りないものを感じさせるし、それまでの選択と関わりなく、終盤一つ二つの選択肢を変更するだけで3人ものキャラクターを攻略できる分岐の乏しさも、AVGとしては薄すぎる。メインヒロインのエピソードにしても、殆ど選択肢で悩まされることがなく、一旦そのルートに入ってしまえば一直線で結末に辿り着いてしまうのも物足りない。しかも、この二つの大きなシナリオを除くと、他のキャラクターのシナリオはまるでついでのように簡単に終わってしまうのも問題ではないか。恋愛と呼べるほど深い展開もなく、殆ど勢いのままエンディングになってしまうのでは、攻略している、という楽しみに乏しい。
そして、最大の問題は、作品の主題であるはずのフェイランが、他の登場人物のエピソードではオマケほどの活躍もしないこと。ために、全体に何の話だったのか散漫な印象を与えてしまっている。唯一、麻奈というキャラクターのシナリオでは若干、ラストで存在感を示したものの、シナリオライターが異なる所為かフェイランの設定が他のエピソードと矛盾しており、また肝心の活躍もその能力があまりに御都合主義的で取って付けたような感が強すぎるなど、ない方が良かったんじゃないかと思われる出来であったのもいけない(それ以前に、麻奈のシナリオは全体にお話作りのイロハを勉強し直した上で、文章力も見直した方が宜しいのではないか、という悲惨な出来だったのだが……)。
バランスに問題を強く感じるが、しかしひとつを除けば気楽に遊べる仕上がりで、いっときの娯楽としてならば満足な作品だろう。記述の矛盾や取材不足など、不満を並べ立てれば切りがないのも事実だが、そうした不満を突き破る程度にはキャラクターが良く立っており、勢いもある。もっと突っ込んだシナリオと、飽きさせないだけの選択肢を注ぎ込んでいれば、手放しで評価してもいいくらいの一本になったかも知れない。……まあ、悔いが残ると言いたくなる気持ちもよく解りました、ってことで。本業は暇。その代わり、出勤途中に短篇のネタが纏まったので慌ててテキスト方式で書き留めておく……と、届いたメールによって締切が7月であることを知り、急減速してしまう。別に締切が遅めでも、早く書いておくに越したことはないのだが。ちなみに、次回のテーマは書きたいネタが多すぎて取捨選択に困っているという奇妙な状況に陥っております。嗚呼。
本日のお買い物
1,ロバート・オコナー『バッファロー・ソルジャーズ』(ハヤカワ文庫NV/早川書房)
だけ。時間潰しに出向いた職場近所最大の本屋で、他に『ジュノ&ジュリエット』という作品に激しく惹かれたのだが、ハードカバーを衝動で買う余裕は、いまない。
内容は、ドイツ駐留米軍の腐敗を背景に、金とドラッグとセックスに溺れる兵士のひとりを描いたピカレスク。内容的にも私の嗜好に合うものを感じたのだが、例によってホアキン・フェニックス主演によって映画化されているという情報を耳にしたこともあっての購入。しかし、昨年映画祭で最初の上映が行われている間に例のテロ事件が発生したことで配給会社が後込みしたのか何なのか正式な公開に至らず、今年になって漸くアメリカでの公開が決定したらしい――つまり、日本に来るのがいつなのかはまだまだ解らないらしい。でもいいの、面白そうだから。「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)。
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