diary / 2002年06月上旬
2002年05月下旬
2002年06月中旬
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toppage(without frame)5月9日発売
井上雅彦・監修『異形コレクション 恐怖症』(光文社文庫/光文社)
最新作「あのバスに」が掲載されました
買っていただけるととっても助かります、ええそれはもう
初版に一部訂正個所があります。
内容的な影響はありませんが、
ご確認のうえ適宜修正下さい。
こちらから
(なるべくでしたら読了後に一読願います)
2002年06月01日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day01芦辺 拓幻のハチャメチャ冒険小説
『保瀬警部最大の冒険』
復刊リクエストにご協力を!
『殺人喜劇の13人』によるデビューから3年半の後に、
『殺人喜劇のモダン・シティ』に先んじて刊行された真の「鮎川賞受賞第一作」。
大方の期待を裏切る、奔放不羈の趣味に走りまくったストーリーにより、
作者でさえ評価の定められない特異な地位を築きつつ、
現在市場では入手不能となっている作品です。
ちょっとでも興味がおありの方は、是非とも投票をお願いいたします。
(個人的には、改訂版でいっこーに構わないとも思うので、
同感の方はその旨併記の上で投票していただければ、と)昨日『Ethos』の感想を書いたので、そろそろいーだろうとばかりもう一つの内田竜宮丞シナリオ担当最新作『ハヤシ迷作劇場』もインストール・プレイ開始してみる。
…………面白いやん。
『Ethos』とは対照的にポジティヴな見解を示していた作品で、実は内心却って不安を覚えていたのだが、こちらはシンプルに楽しい。所謂「名作劇場」のガジェットに18禁の要素を埋めこみ徹底的に遊んでみた、という雰囲気で、ちゃんと第一話・第二話と駒が進むわOPとEDがちゃんとあるわアイキャッチも入るわしかも本物のCMが入る(テレビでは放送されるはずもない、アダルトソフトハウスの広告ばっかし)わ次回予告もちゃんとついてる、と隅々まで徹底しているのが心地よい。キャラクターが多少約束に従っておいたを働いてもあんまり気にならない。無論、こーいう遊び心に理解がないと辛い世界なのも事実だが、シナリオ面でも起伏があり、第三話までしか終わらせていないが先が見えず、結構楽しんでいたりする。システム的にもよく練られていて、音声のオンオフがキャラクターごとに可能だったり、と痒いところに手の届く作りで殆ど貶しようがない。唯一、フルスクリーン・ウィンドウの切り替えはワンステップで出来ていれば、と感じたぐらいか。
と、こちらはライター本人の自信も頷ける良作だったが、取り敢えず気づき気になってしまったのでひとつだけ。第二話での「思い余る」の用法、間違ってます。「思い誤る」か、寧ろ「はやまる」ぐらいで片づけておいた方がすっきりした場面でした。それと、『Ethos』では結城という青年を内田さんに比定したのだが、こっちはゲスなオウムに彼を比定してみたいと思ったり。ハケーンってあんた。某氏の某ゲームへの嵌りようを傍観していた所為なのか、そこから派生したようなとんでもないミステリのアイディアが降ってきた。最近無茶苦茶なネタばっかり降ってきてあとで処置に困るパターンが増えているのだが、その中でもとびっきりの荒技。着想そのものがトリックからプロットまでに一定の線を引いてくれるので、下調べも実際の執筆も、始めてしまえばそれほど困難はないようにも思えるのだが……問題は、どこまで説明をすれば一般の読者に理解して貰えるのか、どの程度ならその道の識者にとって煩雑でない書き方になるのか、という基準が見えないこと。書くのも楽しそうなんだが……表現的にも難物が多いかなぁ……。某社なんかこれで持ち込みしたら一発で拾ってくれそうだけどなあ……
ここからよーやく6月の日記。観たいものが溜まってきたので今日あたりハシゴしようかと漠然と考えていたのだが、上映時間をチェックすると殆ど11時以降に初回があって、二本続けるとあとが辛い。それ以前に何を観るのかも決めずに、10時30分頃に自宅を出る。最終的に、前売券を確保しているものの中でいちばん初回の時間が早いもの(でも11時20分)を選ぶのだった。マイケル・ダグラス主演、ゲイリー・フレダー監督『サウンド・オブ・サイレンス』(20世紀FOX・配給)。感想はこちらから。『少林サッカー』初回は10時からなのだが、前評判が災いして個人的にあまり劇場では観たくない吹き替えが初回に置かれてしまったので、平日やハシゴが可能なスケジュールが立ったときに観ることにする。
終了後、この間から予告編を観るたびに「絶対これは私のツボだ」と確信を深めている一本があったので、受付で前売券を買う。当日の出費を抑えるために前売りを買うように務めているのだが、そーして訪れた劇場でまた前売りを買っているのではあんまし意味がない気もするんだが。購入したのは、『ハンニバル』の脚本を手掛けたデヴィッド・マメット監督脚本、ジーン・ハックマン主演によるクライムサスペンス『ザ・プロフェッショナル』――サントラがどー聴いてもジャズなのが特に嬉しい。その後、書泉ブックタワーに立ち寄って二冊購入し、東大方面にちょっと寄り道して、MYSCONの際に政宗さんらと食事をした蕎麦屋で昼食を摂る。大盛りで頼んだら、おまけまで出してくれた。味が好みなので久々に訪れてみたのだが、今後も贔屓にしよっと。
帰宅してからはだらだらだらだら。上着なしでも長袖だと辛い陽気になってきた。本日のお買い物
1,ラムゼイ・キャンベル『無名恐怖』(BOOK PLUS/Artist House、角川書店)
2,あすか正太『総理大臣のえる! 撃破!日本消滅計画』(角川スニーカー文庫/角川書店)
1は衝動買い。BOOK PLUSのシリーズは1000円前後で価格が一定しているため、ふらふらと買わされてしまうパターンが多い。気を付けねば。これは訳出こそ初めてだが、評論家などの間では以前から知られていたらしい、ブリティッシュ・ホラーの名匠20年前の作。今年の夏に映画が日本で上映される(内容的にはかなり潤色が施されているようだが)のに合わせて出版されたようだ。20年前だけにガジェットには若干古めかしさを感じたものの、推薦文の絢爛ぶりと不気味なカバーに惹かれて、やっぱりふらふらと購入。
2は、取り敢えず揃えているので、としか言えません。漫然とページを繰っていると……あ、実況スレだ。土日はなるべく作業は休む、と決めたものの某掲示板での遣り取りや同人誌の現実の進行状況などを見ると迷う。……ゲームも始めちゃったしなー。
2002年06月02日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day02↑の『保瀬警部最大の冒険』復刊リクエスト、冗談ではありませんので、気になる方は是非ご協力お願いします。私含め、オリジナルを知っている人間には、正直ほんとーにあのままでいいのか、という意識があるかと思われますが、実現した場合はたぶん間違いなく芦辺さん御自身の手で全面改稿が施されるはずですので、きっと大丈夫でしょう(何が)。ともあれ、折角『名探偵Z』にもゲスト出演したこの異色探偵をどーにか復活させましょう。個人的に、ある場所で一部分だけでも未読の方にお披露目できないか(無論改稿前のもの)などと考えていたりしますがそれはまた別の話。
ちょっと普段とは違うところでチャットに参加。密かに営業活動をしてみる。真面目に働けば、来年は二冊ぐらい出せる……のかなあ。肝心のものが年内に出ない……という可能性は……考えないことにしよう。
割り切って完全休養と決めた一日。次の土曜日に映画が公開される前にと手を付けた大物を極力読み進めよう――と思っていたのだが、午前中はカバーかけ(昨日買ってきた二冊と、一部の資料のカバー変更)に費やし、午後ちょこっと昼寝をしたら微かに頭痛がし始め、それでも堪えつつ読んでいたら友人からの電話があって、頼まれたものを作りつつ片手間に読んだりしていたら思いのほか進まなかった。まだ四分の一にも達しない。長いなー。話そのものもあんまし進んでいない気がするが。面白いのは確かなんだが。
『ハヤシ迷作劇場』昨晩のうちに三つほど(!)エンディングを見届ける。結末が終盤付近の選択肢を二つ三つ替えるだけで別物になってしまう安易さは内田氏の――というより、18禁ゲーム業界全体にある傾向なんだろうか。そうでなくても選択肢と変化の因果関係が希薄な代物が多く、選択による変化を推理するゲーム、というより虱潰しにしていく作業、という印象の作品が殆どだという現実を憂えているのに、これ以上単純にされたくないんだが。
まあ、それでもシナリオなり演出なり音楽なり、どこかしら楽しめる・評価できるポイントがあればだいたい納得はしてしまう質である。『ハヤシ迷作劇場』はその点、ノーテンキとも言えるシナリオが一旦嵌るとそれだけでなかなか楽しく、ちょこっと選択肢を変えただけでヒロインの性格が一変してしまうという不自然さも、引っかかるよりは笑い飛ばしてしまいたくなる。あと、各章に登場するサブヒロインの扱いがかなりお座なりだったり、ミスタッチや誤植がそのまんま残っている箇所が多すぎる(「リーはナ」には笑った)という不満はあるが、気軽に楽しめるという意味では『Ethos』よりも上だろう。
今後は全イベント・全CGの収拾に務めるつもりだが……それにしても、現時点の印象では、リーナの性格バリエーションは純真ないいコと金と欲望の亡者の二通りしかないように思えて仕方ないのだが。恐らく他の性格に隠れているに違いないイベントはどーやって引きずり出したものか。肝心のライターは昔の仕事で扱った選択肢のことは基本的に覚えてなさそーだし。何はともあれどーにかして関西方面行きを実現させたい、と再び念じ始める。だからさ、あの企画がちゃんと動いてくれればさー……
『ミステリ系更新されてますリンク』、方法によっては正しく更新時間が取得できるようだ。暫くはこちら http://65.108.147.174/m/ であれば確実に捕捉できる模様。それでも確認できない、という方は松本楽志さんの用意した「がくしのアンテナ」を利用するよろし。自分の便宜のためにも、しばらく下にリンクを貼っておきます。段々『nowadays』のページがごてごてしてきたがまー気にしないでください。
2002年06月03日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day03昨晩のうちに『ハヤシ迷作劇場』だいたい終了……したのかな? イベントが二つほど埋まっていないのだが、CGはコンプリートしているので(つまり、多分残り二つはCG使い回しで文章だけ手を入れたものなのだろう)ほぼ終わりと見做す。いちおーエンディング五種類全部見たし。
やっぱり気になるのは、いいコ方面での結末がふたつしかなく、あとは「如何にリーナを屈折させたか」、その度合いで三段階に分かれているだけ、という単純な仕様。要するに、如何に早い段階からリーナをねじくれさせるか、でだいたい進行が決まってしまうのである。攻略目的としてみると単純すぎて、段々ルーティンワークになってしまうのが辛い……ってそんなのはAVGという方法論がそもそも孕んでいる欠点ではあるが。
が、そーした点を疵として捉えても、ねじくれたリーナは見ていて楽しい――犠牲者に同情しすぎたりしないかぎりは、という但し書き付きだけど。『Ethos』同様、終盤にもーちょっと盛り上がりを添えたり、サービス的なシナリオをもっと追加して欲しい、という難癖は付けられるが、息抜きには(こーいうジャンルに抵抗がない限りは)最適な一本。本編が終わるまでは、と封印していたドラマCDも明日あたり聴いてみましょう。
関係ないけど、何故林さんは自分でシナリオを書かなかったのでしょう。そのくせ何故ドラマCDとか雑誌のシナリオは自分で書いているのでしょう。謎。仕事……ちょぼちょぼ。帰宅すると、相方から郵送でコミケのサークル通行証などが届く。確かに、デザインし過ぎに見えなくもない。どーでもいいが、こういう場合代表者の氏名は誰にしておけばいいんだ俺か貴様か。ま、時間はあるからゆっくり考えるか。……てゆーか潜伏かよっ?! 6月末締めだとぉ?! 共作絶望的ぢゃん!!!
……とりあえずそれはおいといて、その後、某所に電話連絡してちょっと新しい方向を探ってみる。もーちょっと早く試みてみても良かったかも知れず。本日のお買い物
1,槇原敬之『雨ニモ負ケズ』(Warner Music Japan/CD Maxi)
先月22日に発売していたらしいニューシングル一枚だけ。最近新譜はあまし熱心にチェックしておらず、他の捜し物のついでに立ち寄った店頭で初めて存在を知る。槇原敬之のシングルは割とアルバムに収録されやすいので些か逡巡したのだが、初回限定で収録されているボーナストラックが、私にとってマッキーの最高傑作のひとつ『PENGUIN』のリミックスヴァージョンと知って瞬時に迷いが消えた。冒頭の謎のコーラスがクローズアップされて、如何にもリミックスしましたみたいなサンプリングも施されていたが、やっぱりこの曲は感動的。表題曲もカップリングも悪くないのだが、復帰以降の説教臭がちときついか。と言いつつ、山弦のふたりをフィーチャーしたギター中心のサウンドそのものが良質なので、全体として不満はあまりない。それでも何回も何回も『PENGUIN』を聴き直してしまうのであった――ああああああ素敵。ちなみに、創作文芸ながらLeaf&Keyの区画と極度に接してたりして。ある意味理想的。相方が来たら拷問になるシネー♪
2002年06月04日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day04同人の共作が不可能気味になってきたので、代わりに必ず<s>踊り子</s>売り子としてくるように<s>脅迫</s>説得してみる。
更に、同封の配置図を参考にしつつ、お知り合いとか寄ってみたいところを早々とチェックしてみる。2日目が現在空白、その代わり3日目は早くもいったいどこから手を付けたらいいんだかという状態になる。お知り合いも一般にはほとんど……って、あ、違うところにいた。先日、VectorからのDMで『原稿エディタ』なる縦書きのエディタを紹介していたので、試用してみた。
何せ、Webに上げる文章は基本的に横書きなので現在使用しているエディタで充分なのだが、小説はやはり正確な原稿用紙枚数がその都度把握できた方が有り難いし、何より印刷されるときは縦書きなのだから、執筆中も縦であるほうが違和感がない。実際、その意味では明朝体がデフォルトで指定されていることまで含めて、非常に理想的なツールなのだ、が。
謎の多いツールである。どうしてベタテキストのまま保存しても、再度開いたときに反映されているのが不思議だ。しかも他のソフトでも問題なく開けるのに、どこにルビを指定してあるのかが解らない。便利と言えば便利だが、複数のエディタを同時に利用することを考えると、さまざまな相性が怖い。何より、こっちではルビが指定できても、恐らく先方でこのソフトを使っていない限りは解らないだろう。見本を一緒に提示すれば済むことだが(実際、最近はデータとワープロソフトからの出力とを一緒に送るようにしている)、これでは折角のメリットも大した意味がない。
あと、半角数字の回転が出来ないのも、些細ながら辛い。縦で印刷される場合は漢数字を、と自分を律してはいるものの、それでは言葉の印象が変わってしまうため、出来れば英数字で書きたい場合も往々にしてある。そういうとき、入力した英数字が横になったままなのはなんだか悲しい……軽快さを売りにしたエディタにそこまで求めてどーする、と自分でも思うが。
ルビを振る際にしてもファイル展開・保存の仕組みにしても些か癖がきつく、3800円という安さながら即座に導入するには躊躇いを覚える。現在使用しているEmEditor v3の使い勝手の良さも捨てがたく、縦書きできないくらいどってことないやん、という気持ちもあり、悩む。
……挙げたような不利を前にしても、縦書きの誘惑には抗えないものを感じていたりするわけだね、結局。ふんとにもう。んなことしてないでさっさと書くもの書け自分。というわけで漸く真面目に書き始める。自宅のPCに入れているエディタのファイル履歴から、今書いているはずの小説のデータが押し流されていたのがなかなか情けない。30個ぐらい表示できるのになあ。おかしいなあ。
本日のお買い物
1,ほったゆみ・小畑健『ヒカルの碁(17)』(ジャンプコミックス/集英社)
第一部終了。ここで終わっても私は悪くないと思う。改めていい作品だ。小畑 健氏の巧さも恐らくこれまでで一番引き立っている――何せ、若者はもとより中高年の描き方がいい。そう思うだけに、最近始まったという新シリーズがどんな展開になるのか今から微妙に気懸かりだったり。
2002年06月05日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day05……詰まらないものを切ってしまった。でも完全に切れてないのであと2日ぐらいは一生懸命引かないと……暗喩。
本日のお買い物
1,なかじ有紀『ビーナスは片想い(7)』(花とゆめコミックス/白泉社)
2,七月鏡一・藤原芳秀『闇のイージス(7)』(ヤングサンデーコミックス/小学館)
また漫画も積もりはじめたので書くことなし。2は閑話休題っぽい。それだけ。本日は映画サービスデー。鑑賞券確保してなくて仕事のあとで移動しやすい場所で、と絞り込んでいったら意外にもこんな目玉が残ってしまった、究極っつーか極北のサッカー映画『少林サッカー』(KLOCKWORX、GAGA-HUMAX・配給)。感想はこちらから……何も書いていないに等しい。
しかし、映画サービスデーということを差し引いても世評の高さが窺い知れる入りようだった。自宅から自転車で行ける範囲の、設備にしても集客力にしてもいまいちな劇場なのだが、今日は待機客の列をホールに収めきれず、3階にあるもう一つの劇場に通じている階段に列を流し込むほどだ。しかもその顔ぶれを観察するに、普段はあまり劇場に足を運んでまで映画は観ない、という雰囲気の人々ばかり。思わず普段よりも一列前に座ってしまった。
……個人的に衝撃的な現実に気づいてしまったのだが、それはまた別の話、ってゆーかあくまで個人的問題。緊迫する社会情勢経済情勢にも触れずW杯さえ一切合切無視して淡々と我が道を行く日々。某所の編集さん早く連絡をくださいたぶんここ見てないだろうけど。
なにゆえこんなに淡泊な日記なのかというと、そんなこんなで眠気と興奮が入り交じってよく解らない精神状態になっているから。
2002年06月06日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day06……うーん、本当に詰まらないものだった。間延びした攻略過程をどーにか乗り越えて得られる報酬がこれじゃなあ。まあ、文句は言える立場じゃないんだけど。
暇だ。本業的には。それ以外は言うまでもなく忙しい。作業の便宜のために一旦小説書きを脇に置いて、同人誌用のコンテを描いているのだが……ここ数日睡眠のリズムが若干平常から崩れてしまい、眠気が切れずになかなか進まない。特に自宅で。悲しいので昨日から日記は簡略化しているのだが、それでも作業のペースが上がるわけではないのがミソ。
本日のお買い物
1,岩井志麻子『チャイ・コイ』(中央公論新社)
2,インタビュー:東 雅夫『ホラーを書く!』(小学館文庫/小学館)
3,うえお久光『悪魔のミカタ(3) パーフェクトワールド・平日編』(電撃文庫)
4,あずまきよひこ『あずまんが大王(4)』(電撃コミックスEX/3と4、メディアワークス)
1はベトナムを舞台にした官能小説。柴田よしきさんの日記と一緒に読むと無駄な妄想が膨らみます、たぶん。2はその岩井氏が解説を手掛けた、ホラー作家たちへのインタビュー集。職場に持って行ってから、終わり近くの20ページほどの綴じが歪んでページが縒れていることに気づいて、あとで取り替えてもらった。交換してもらうこと自体久し振りだが、あーいう異常が理由で、というのは初めて。念のために新しいものもチェックしたが、こちらは正常でした。
3はやけにハイペースな第三作、しかも『休日編』は来月発売予定。どんどん第一作とカラーが違ってきているように思うのだが(まだ読んでないが)。
そしてとうとう出てしまった最終巻の4。思わず最終話だけ抓み読む――新しい単行本は出ないが作品世界そのものは続いている終わり方なので良しとしよう。最後までゆかり先生はゆかり先生だし。たとえ1000円の図書カードでも無駄にしない。文庫版でも資料一冊買えるかどうかだが、助かることに違いはないのだ。こと、一瞬とは言え財布の中に小額紙幣が一枚と小銭がちらほら入っているだけだったのを思えば。
『百鬼』3000円ってお買い得だろうか。もうちょっと待ちだろうか。なんか、システム的に問題があるらしいが、elfらしからず。
2002年06月07日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day07しんたろーさんの漫画が載っているという雑誌が発見できません。時期が遅かった、というのもあるようだがそれにしてもあんなマニアな店を覗いても見つからないってどゆこと。明日も映画の行き帰りに探索予定。
……中華キャノンプラモの付録付き雑誌を前にしばらく悩む。最終的に880円でも高い(収支率の問題でなく、感覚の問題)と思ったのが最たる理由だが、それにしても、なぜ、いまごろ、しかもソフトバンクが。
真偽を確かめたい方は書店にて『ネットランナー』最新号をお探しください。880円は据置価格だそうだが――いま話題のウイルスKlezが届く。最近はそんな頻繁に届かないので、またか、という感慨もなく普段通りに処分されるのを眺めていたのだが、――知人のアドレスで、しかも送信者の名義もきちんと本人のハンドル入りで届いたことにちょっと驚く。このウイルスは性質上、名義人が感染している可能性の方が低いので、多分本人は別に問題はないと思うのだが――知った名前からウイルスが届いたことそれ自体が久し振りだったのだ。
ガイ・ピアーズはよりばたくさい羽賀研二だ、と母が言ってきかない。
『ミリオネア』の大ヒットに気をよくして、海外の人気テレビ番組を日本に移植したものが幾つか始まったが、なんかことごとく失敗しているように思う。特に『サバイバー』は……いくら裏にW杯があったからって、1.8%はどーだろう。何分か見ていたが、知的生存競争と言うよりはただの足の引っ張り合いで、陰湿なものしか窺えないのがバラエティとしては失敗ではなかろうか。『ウィーケストリンク』はそちらに較べれば、一回りごとに切れ目があるのでまだましだし、伊東四郎の司会にテンポがあるのでそれなりに娯楽にはなっているのだが、しかしやはり駆け引きに陰湿さと不条理さが付きまといすぎて、微妙な印象がある。正直、どちらも次の改変期には姿を消すだろう、と思う。
……どっちも見てないから個人的にはどーでもいいんだけど。我が家の猫はいまフリスキーにまっしぐらだ。
買い物が特になし、という結果に終わったので小ネタに走ってみた。結果的に、だが。
2002年06月08日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day08本日の映画鑑賞は、鑑賞券確保済の中から公開が一番早かったものを選ぼう、とやや怠惰な気分で昨日まではいたのだが、念のために他に観たいものの上映時刻を調べてみたら、一本が思いがけない早さで公開終了となる事実に気づき、急遽予定を変更する。
が、上映開始時刻は初回が11時50分と遅めなので、10時頃に家を出て、昨日に引き続きしんたろーさんの漫画が掲載されている雑誌を探し回ってみることにする。
……最初に入った店であっさり確保できてしまった。時間が余りすぎたので、何ヶ所か冷やかして廻り、有楽町に移動してからも本屋に一軒寄って二冊ほど仕入れ、それから漸く劇場へ。
というわけで、たった2週間で公開終了、という事態を知って泡食って観に行ったのは、ジェット・リー主演最新作『THE ONE』(東宝東和・配給)。感想はこちら。しつこいようだが、これだけ楽しくて何故2週間で終わるのだ。次が『ブレイド2』だからってそれはあんまりと違うかおい。
その後、行き付けの書店まで遠回りしてアレが入っているか確認するが……ない。それ以前に休配日で今日は新しい入荷そのものがない。がっでむ。本日のお買い物
1,『コミックピンキィ 2002年7月号』(オークラ出版)
2,ローレンス・ブロック『殺しのリスト』(二見文庫/二見書房)
3,朧谷 寿『藤原氏千年』(講談社現代新書1322/講談社)
てなわけでやっと入手できたことを記念して、普段漫画雑誌はここに書き留めないのだが敢えてお買い物に数えてみました、の1。早速しんたろーさんのを読んでみる……4ページだしそれだけの話になるのは仕方ないとして、しかしやっぱりしんたろーさんの清潔な絵柄だとそんなに嫌味はないし、正直に言うと結構好きだ。が……なんか、妙に、他人が書いた話に見えないんだが……
2は『殺し屋』に続く殺し屋ケラーシリーズ第2長篇。前作は読んでいないのだがブロックだし田口俊樹氏の訳文だし、と購入してみた。3は例によって資料目的。道長の造型についてひとつ腹案があるのだが、それが史実と矛盾を来さないか検討してみるのが主な目的である。
さて、目敏いあなたはそろそろ疑問に思われていることだろう、何故私がアレを買っていないのか。実は行き付けの書店にはそれを買いに行ったのだが、どうやら配本が全くなかったらしい。最近、行き付けの書店は配本状況が悪くなっている。ことに小説に顕著で、最近ひっじょーに困っているのだ。こんなに熱心に買っている人間がいるんだから一冊ぐらい送るのが義務ってもんじゃないのか。そのうち小一時間問い詰めに行くぞちくしょ。
何はともあれ、面倒なのでここで宣言しておく。今月の講談社ノベルスは全部買います。ええ買いますとも。誰か褒めろ。DVDでしょっちゅう見直していて、筋も全部暗唱できるというのに、今日テレビで放送されていたのまで殆ど全部観てしまった『ボルケーノ』。理屈などを絡めると決して上位には出さない作品なのだが、「理屈抜きに好きな作品は?」と訊かれたらいの一番に挙げるかも知れない。だって面白いんだもん。吹き替えも概ねオリジナルの印象を壊しておらず好感触。でもDVDではオリジナルの音源で観るんだが。
ちなみに、全く差し支えはないのでご遠慮なく>政宗さん。
2002年06月09日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day09ちょこっとだけ片づけたりちょこっとだけ作業したり、の淡々とした一日。どのくらい淡々としていたかというと本気で書くネタが思いつかないくらいに。
本当は少しだけ買い物をしてくるつもりだったのが、あまりの風の強さに断念したのだ。バイクを移動手段として常用している身には、強い風が何より手強い(台風は論外)。なので、自宅で大人しくのんびりたらたらと過ごしていた次第。楽しみは、Pat Metheny GroupのライブDVDと鉄腕Dash! だけ。
……と思っていたら、いきなり不運が襲いかかった。
午後7時20分頃、突如テレビの画面が荒れた。いちおう何が映っているのかは認識できるのだが、砂嵐の向こうにモノトーンの物体が蠢いているだけで、チャンネルによってはステレオグラムのような有様。我が家のテレビは全てケーブルテレビを利用しており、一括して同じ現象が起きている以上、原因はケーブルテレビの回線状態にあるはず。というわけで、早速サポートセンターに電話する。説明しながら、ケーブルモデムのほうもケーブルテレビからの線を認識していないことに気づいたのでそれも報告する。
現在7時34分、未だに画面もインターネットも改善せず、サポートセンターからの連絡と恢復を待っている状態。しかし、私はそれほど興味がないからいいようなものの、あと20分ちょっとでW杯のロシア対日本戦ではないか。このまま8時になってしまったら、うちの近所で暴動おきかねんぞおい。気が気でないながらも食事をしつつ、我が家で一番映りのいいテレビで一番映りのいい日本テレビを鑑賞しつつ待っていると、7時50分、突如画面が平常に戻った。食後自分の部屋に戻ってみるとケーブルモデムも回線を正しく認識している。
その後なかなか連絡がないのでこちらから問い合わせてみたが、サポートセンターの方でも技術からの連絡を待っている状態で、まだ原因を把握していないようだが、何にしてもケーブルテレビ会社が殴り込みに遭うような事態に発展しなくて良かった良かった。そして私は午後8時から『劇的ビフォー・アフター』を見ているのだった。……この番組、ただデザイン費用だけ番組持ちで改築をする、というだけの内容なのだが、依頼者の無茶なしかし切なる要望に応えて、華麗なアイディアで希望通りの改築を実現していく様がミステリ的、というが娯楽漫画の基本線を見事に辿っていて面白いのだ。『笑う犬の発見』はコント以外の部分での増長が目に余るし『特命リサーチ200X II』はリニューアルしてもドラマ部分の無意味さと雑な演出が鼻につくのは変わらない、ということで最近はこの『ビフォー・アフター』ばっかり見ております。
――でも今週は今までのダイジェストと裏話だけなので、同じく特命リサーチの特番と見せかけながら『世界まるみえ』シリーズ番外編のような作りの特番を流している日本テレビにときどき換えながら見ている状態。……てか、今日は8時以降、通常通りの番組が少ない……
2002年06月10日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020601~.htm#Day10……勝っちゃったね。そんだけ。あまりに世間が騒がしいので自分で触れるのはもー面倒臭くなってしまった。
最近妙にテレビの話題が多くて恐縮だが、今日もCMをひとつ取り上げてみる。
半端にいいイメージを作ろうとしているのが常に微妙に失敗している、JAのCM。この一・二年ほどずっと竹内結子が出演しており、演技に対する評価は兎も角決して嫌いではないのでさして気にも留めず眺めているだけだったのだが、現在流している最新ヴァージョンに関しては、流石にどーかと思ったのだ。
いわば、テレビ画面の向こうから竹内結子が視聴者に向かって暑中見舞いを出しているような雰囲気の作りである。明るい色調で統一し、終始こちらに向かって語りかけてくるスタイル。それ自体は、凡庸ではあるが別に構わないのだけど、問題は、その第一声。
「みなさん、おかわりありませんか?」
――普通なら当たり前の出だしだ。しかし、アクセントの位置がおかしい。いわば時候の挨拶として投げかけられる台詞なのだから、この「おかわり」は「身辺の変化」を意味するおかわりであって、椀にもう一杯よそってもらう「おかわり」ではない。前者と後者は、シチュエーションの違いが把握できない場合は、アクセントの位置で区別する。前者は四つの音を平坦に発音し、後者は「か」を強調して発音する、のが所謂標準語(この標準語というのが実は既に鵺のような代物なのだが、その辺の説明もすると煩雑になるので省略します)での区別である。従って、特に方言や珍妙な喋りを売りにしていない竹内結子の場合――というより、対象の広いJAの広告であれば標準語に従った発音、つまり前者の平坦なアクセントになるはずだ。
が、CMの中での竹内結子は、明らかに「か」にアクセントをつけて話している。昼食時に見ることが多い私はその最初の一言に思わず顔を挙げてお茶碗を出そうとしてしまうくらい、間違いなく「もう一杯いかがですか?」と訊ねている。
しかし、ここで別の疑問が浮上してくる――果たしてそれは、竹内結子はもとよりスタッフにも生じた日本語の乱れに起因するものなのか、確信的に施した罠のいずれなのか。
竹内結子もスタッフも気づかなかったとしたら言語道断だが、罠であった場合、脱帽せねばならないだろう。何故なら、このちょっとした細工で、スタッフはCMに求められる最大の要素――視聴者の目を惹き付ける、という一事を確実に成し遂げているからだ。標準的な発音に収めていれば、特に眼につくところのない凡庸な内容でしかないものを、たったひとつの違和感を取り入れることで、一瞬なりとも興味を惹き記憶に留めさせる仕上がりに変えている。意図的であれば、実に効果的な手法と評価することも出来るのだ。
……さて、真実はどっちだろう。本来の主張は完全に脇に置いて、その一点のみでいま一番興味を惹かれるCMなのだった。
(※などと愚にもつかない考察をしながら、しかし一般的には「おかわり」のアクセントについて認識の違いがどれだけあるのだろうか、或いは私の認識そのものが世間一般とずれていないだろうか、という疑問も生じてきたのだが、そこまで悩んでいると作業に差し支えが出てくるので考えないことにしておきます。詳しいところを御存知の方、この点について解説している書籍を御存知の方などいらっしゃいましたらご教授いただければ幸いです、まぢで)劇場鑑賞券を二種確保。しかし、28日までが有効期限なので、映画鑑賞を週末だけに絞ると次とその次の土曜日に観に行くものが決まってしまったことになる。だが、今月は確保済の前売券も結構あり、最近の回転の速さを思い合わせると、やはり週末一本ずつのスケジュールでは間に合わないのだった。今月も8本ぐらい見ることになりそうだにゃー。
本日のお買い物
1,講談社ノベルス今月の新刊全部
……一度やってみたかっただけ。全部書きます面倒だけど。
1,石崎幸二『袋綴じ事件』
2,大塚英志『リヴァイアサン 終末を過ぎた獣』
3,黒田研二『笑殺魔 <ハーフリース保育園>事件日誌(1)』
4,今野 敏『宇宙海兵隊 ギガース2』
5,殊能将之『樒/榁』
6,高田崇史『試験に敗けない密室 千葉千波の事件日誌 夏休み編』
7,法月綸太郎『法月綸太郎の功績』(以上、講談社ノベルス)
8,北森 鴻『狐闇』(以上、講談社)
9,花見沢Q太郎『花ごよみ 自撰作品集』(TSUKASA COMICS/司書房)
あと、祥伝社文庫の400円シリーズも確認しているが、肩が抜けそうだったので一日店に預かってもらった。……つまり明日も多いのよとほほ。一冊あたりの単価が安めなのが救い。
1と5は恒例密室本。中身を見ていない所為もあるのだろうが、なんかこのシリーズはみんな一発ネタに逃げてないか。
2は大塚英志氏の作品で唯一まともに読んでいる漫画のノヴェライズ。連載誌も持っているが、全部漫画版の文章化と気づいたのはこれを買ってから。ちゃんと見ろ自分。しかし、挿絵は漫画版と違うし装幀は意表を突いてCLAMPだし、となかなか遊びを感じさせるので良し。
3は黒田氏初のシリーズ物……とあるが、カッパノベルスの『ふたり探偵』はシリーズと違うのだろうか? それよりも、同じ月に「事件日誌」という副題のつく作品を一緒に出していいのか? 6のことだが。
4は他の新刊とはちと毛色が違う、スペースオペラの第二作。第一巻の時も思ったが、この密度でこの価格はちと高いのではなかろーか。無論、期待しているから継続して購入しているのだけど。
7は今月待望の一冊。日本推理作家協会賞を獲得した『都市伝説パズル』を含む作品集。このさい新刊が出てくれるだけで嬉しいのだけど……前回の作品集から三年、そして最後の長篇から八年経過している、と思うと感慨深いとゆーか苦笑いするしかないとゆーか。『生首』はいったいいつ出るのでしょう、ほんまに。
8は『狐罠』に続く「狐」シリーズ……なのだろうか。発売から若干時間が経ってしまったのは諸般の事情による。
本日唯一の漫画9が成人指定とゆーのはどーゆーことか。9年間に発表した作品の中から作者自らが選んだものを収録した作品集。ノリはいまと大して変わっていないが、全般にクオリティは高いので結構面白い。買い物が増えると作業に支障を来す。
2002/06/11 am00:30ごろ追記
「本日のお買い物」にてめーでミスを発見。
3,黒田研二『笑殺魔 <ハーフリース保育園>推理日誌(1)』
6,高田崇史『試験に敗けない密室 千葉千波の事件日記 夏休み編』
赤字部分が間違い。ごっちゃにしてました。従って、3と6について一緒に触れている項目もお詫びして撤回いたします。でもこんなよー似た副題つけるのはやっぱりむにゃむにゃ。「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)。
あせあせあせ。
2002年05月下旬
2002年06月中旬
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