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5月9日発売
井上雅彦・監修『異形コレクション 恐怖症』(光文社文庫/光文社)
最新作あのバスにが掲載されました

買っていただけるととっても助かります、ええそれはもう

初版に一部訂正個所があります。
内容的な影響はありませんが、
ご確認のうえ適宜修正下さい。

こちらから
(なるべくでしたら読了後に一読願います)


2002年06月11日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day11

 降るなら降れ降らないなら降るなとにかく白か黒かはっきりしろこの馬鹿台風――――――――っ!!!! 低気圧になるならもっと早く変われ――――――――っ!!!! おかげでのんびり秋葉原を散策するつもりが、早々と帰宅するしかなかったやんか――――――――っ!!!

 ……私は一体何に対して怒っているのでしょう。

 昨晩、久し振りに『あずまんが大王』アニメ版を見る。この時間帯の放映は習慣になりづらい……いつかのあれのように一挙二話放映とかがたがたに予定が崩れていると却って意地で合わせてしまうのかも知れず。
 まあ、雰囲気は最初の方で掴んだままなので今更違和感は覚えない、が、たぶん私は今回初めて聴いた木村先生の声は、このアニメ版最大のミステイクだ。顔も喋っている内容も変なのだから、口調だけでも冷静にしないとただの変態になるだろう、と漫画で読んでいたときから思っていたのにー。

 相変わらず本業が暇で色々と危機感は募るが取り敢えず8月の祭典までは余計なことを考えているゆとりもなく時間が空いているのが半ば有り難かったりもする。買い物したりちまちまと仕事が入ったりで一気に進むことはないのだが、着実に進行中。刮目して待て。……んなこと言っていいのか。

 本日のお買い物
1,祥伝社文庫の400円文庫最新刊全部
 2日連続だとインパクトがない。損した気分だ。
1,倉知 淳『まほろ市の殺人 春 無節操な死人』
2,我孫子武丸『 〃 夏 夏に散る花』
3,麻耶雄嵩『 〃 秋 闇雲A子と憂鬱刑事』
4,有栖川有栖『 〃 冬 蜃気楼に手を振る』
5,歌野晶午『館という名の楽園で』
6,折原 一『樹海伝説 騙しの森へ』
7,鯨 統一郎『文章魔界道』
8,柄刀 一『天才・龍之介がゆく! 殺意は幽霊館から』(以上、祥伝社文庫/祥伝社)
9,栗本 薫『グイン・サーガ85 蜃気楼の彼方』(ハヤカワ文庫JA/早川書房)
10,『月姫FANTASY 同人誌ベストセレクション【アダルト編】』(Twin Heart Comics DX/MISSY★COMICS/宙出版)
11,『Kanon Band 3 [初回限定版]』(東映アニメーションMovic/DVD Video)

 まあ、そんなわけで1から8まではすっかりお馴染みとなりつつある祥伝社の中篇文庫最新刊。そんなつもりはなかったのだが結局全部買ってるし。
 1〜4は「幻想都市の四季」と銘打った競作。架空の都市を舞台に、それぞれが執筆した本格ミステリのようだ。全巻に舞台となる「まほろ市」の地図が付してあるが、あまりにらしい地名にちと苦笑する。
 5はすっかり作品供給がコンスタントになった歌野氏、2度目の400円文庫登場。ある意味、かなりストレートな館ものの雰囲気である。6は例によって「叙述トリック」であることを宣言した作品。粗筋を見ると明らかに『ブレアウィッチプロジェクト』を意識しているのだが、さてはて。
 7は……本当にミステリなんでしょうかこれ、と首を傾げたくなるような設定と粗筋、しかも文章は戯曲調という異色編。8はノベルスで展開中のシリーズ出張版、粗筋も煽りもいつもの柄刀作品と同じ雰囲気。
 10は、先月に発売された【萌え編】に続く同人誌セレクション第二弾。ベストセレクションなのだから出来は大丈夫だろう、と、思っていた、の、だが…………設定をきちんと利用した作品が多い点は本来評価するべきだろうが、原作が堅牢だから余程煩悩に走らない限りはそうなるわけで、……うーん。あと、トーンではなくCGのグレースケール彩色を利用した作品がかなり多いが、基本的に画面が煩くなっているだけなので抑えた方がいいんでないかい、とも。
 11は、段々突っ込むのが楽しくなってきたTVアニメ版第三巻。「ああっ、落ちる、落ちるっ?!」(何のことやら)のエピソード含む。何回見ても間の詰め方がおかしいのだが、それが次第に愛嬌に見えてくるのだから恐ろしい。

 ……博多の女の謎。
 ……ハワイの女の謎。
 ……エジプトの女の謎。
 かむばっくモダンチョキチョキズ。


2002年06月12日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day12

 相手に届くまでにタイムラグがあると解っているメールアドレスを仕事で使うな。お願いだから。こと、雑誌や新聞の広告であれば、タイトな締切で動いていることは先刻承知だろうに、何故関連企業でそんないー加減なアドレスを使い続ける。何度も何度も何度も何度も「送受信」ボタンを押し続けて終いには疲れ果てた。しかもどーにも届かないので結局処理は明日になったし。

 久々にハモネプをまともに見る……軽い。軽すぎる。趣向に溺れすぎてこぢんまりと纏まっているだけで、聴いていて面白みもないし本気で聴き惚れることがない。そして……ハーモニーが大切なのは言うまでもないのだが、昨今のR&B(と呼ばれているもの)はリードヴォーカルひとつで聴かせねばならない曲が多いのに、個々の技術がそれ程高くないから、ことソロの部分は聞き苦しいとさえ思うことが多すぎる。素人・学生中心でやっている分には別に文句はないが、テレビ番組主体で展開次第ではプロに直結するイベントとしては、このレベルの低さはどうだろう。個々のドラマにまでツッコミを入れるつもりはなく、その辺だけを割り切って眺めていればいいことなのだが…………
 …………どっちにしても、今日のレベルなら、俺、「通過なし」にしたなあ…………とまれ、ハモネプを見ただけで気が殺がれて、一旦テレビを消す。他のコーナーはそんなに嫌いじゃないんだけど……てゆーか、ブームになる前はもっと気楽に観ていたんだけどハモネプも……

 本日のお買い物
1,北村 薫『詩歌の待ち伏せ 上』(文藝春秋)
2,大沢在昌『氷舞 新宿鮫VI』(光文社文庫/光文社)

 1はオール讀物などに掲載された、詩歌に纏わる随筆を集めた単行本。上と言うからには下、或いは中も刊行されるのだろうか? 取り敢えず店頭にも、新刊目録にも掲載されている気配はないので、後日発売されるのだろう――しかし、初出一覧を見た印象では、下巻一冊纏まるほどの原稿は残っていないような……。いいけど。
 2は……とうとう追い越されてしまいました。何のことかと? 察してください。
 驚いたのは、2に大沢オフィス発行の小冊子が挟み込まれていたこと。しかもVol.002である。果たして001はいつ発行されたのだろう? 入手する方法はあるのだろうか? なんか悔しいぞ。

 最近、作業中はお気に入りのDVDを流しているのだが、ぼちぼち見飽きてきたので、無理を承知で未鑑賞のものをかけてみることにした。
 ……やはし失敗であった。しかも、あまり派手なお話は気分的にもちと避けておきたい、と思ってかけたのが『恋愛小説家』。……買う以前から絶対に好みだと思ってたんだよ。十分ほど見てこらあかんと気づいたがもはや手遅れだった。食事などで中断されることがあっても、すぐに世界に引き戻されてしまう。くああああ。大好きなんだよこういうお話。DVDでは久し振りに感想を書いてしまうかも知れず。ジャック・ニコルソンの悪人顔がこーも愛らしく見えたことはあったかほんまに。


2002年06月13日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day13

 特に何もない。仕事の方は微妙な問題ばっかりでいちいち説明するのも鬱陶しくなってきました。

 梅雨の時期となると途端に平日の行動半径が狭まる。出勤時に雨が降っていると、同じところに向かう都合上、合羽を着るよりも両親の車に便乗する方を選んでしまうからだ。すると職場で私の自由になる足は自転車のみとなり、必定空き時間に移動できる距離も大幅に短くなる。お陰で今、早めに欲しい本が二冊ほどあるのに、確実に売っているところまで出かけることが出来ない。あああこのままでわ日曜日のお出かけが行き当たりばったりになってしまうっ?! お絵描きも記憶のみで仕上げねばならなくなるぞっ?!

 本日のお買い物
1,太田忠司『紅の悲劇』(NON NOVEL/祥伝社)
 だけ。話題の文庫アンソロジーは、読みたい作家がやや少な目なので一旦見送り。
 霞田志郎シリーズ久々の最新作――この方もすっかりペースが遅くなってしまったが、無理無理に書き続けるよりはいいのでは、と思うのは他人事だからか。新宿少年探偵団の新刊、首を長くしてお待ちしております――このシリーズもちゃんとリアルタイムで追いかけておきたいんだけど。
 しかし、帰宅してから「他の新刊は何があったんじゃろ」と思いふと目録をチェックしてみたら――『霧越邸殺人事件』が入っていた。なにおう。どーして今になって新書判で、と激しく首を捻りつつも、親本も文庫版も持っているのにと自らを罵りつつも、恐らくは探してでも買ってしまうのでしょう。……でも、店頭では見かけなかったよーな……

 ともあれ、昨日の予告通り『恋愛小説家』(Sony Pictures Entertainment/DVD Video)の感想を書き上げてしまったのでアップ。こちらからどうぞ

 もひとつ、昨日購入した『氷舞』に挟んであった大沢オフィス発行の小冊子『太極宮通信』について、送信フォーム経由でご教授いただいたので以下該当部分をそのまま引用(やや修正有り)。

「大極宮通信」は、000号(創刊準備号)が大沢氏の「未来形J」(角川文庫)と「怪0012号」(角川書店)に、001号は大沢氏の「らんぼう」(新潮文庫)「新宿鮫風化水脈」(カッパ)「ザ・ジョーカー」(講談社)、宮部氏の「あかんべえ」(PHP研究所)、京極氏の「巷説百物語」(C★ノベルス)に、それぞれ挟み込まれています。
 ついでに公式ページより抜粋。
「原則として奇数月1日発行で、発行月とその翌月に出版される新刊初版に挟み込まれることになります。
例えば002号の発行日は5月1日で、挟む込まれるのは5月・6月に発売される新刊です。」

 なるほど――がしかし、そうすると私はVol.001を二部持っていてもいい計算になるのだが――??? あとで確認してみます。兎も角、ご連絡有り難うございました。


2002年06月14日(禁)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day14

 そんな目で俺を見るな。

 午後3時頃。仕事が来ないのを見計らって、慌てて職場を出る。急いで家に帰る――のではない。この2時間程度のうちに懸案の買い物を済ませよう、と思ったのだ。
 元バイト先はまだ夕方分の荷物が届いていないようだったので素通りし、まずは上野界隈まで。人で賑わう一帯からは微妙に隔たったあたりにある某まんがの森でまず捜し物をする……発見できず。日本のあちこちで大騒ぎしているであろう出来事については、帰宅後終息してからの情報を冷静に眺めるつもりでいたのに、ラジオ中継は流れているわ店員どーもテレビで見ているらしいわ、でなんとなく状況が理解できてしまう厭さ。それが理由ではないが、さっさと店を離れる。
 ちょこっと移動して、ヨドバシカメラにて頼まれた買い物を済ませる。手早く片付くだろうと軽く考えていたのだが、置き場が特定できず思いのほか苦戦した。しかも、客が少ないのを見越してかこんな時間帯に店員が模様替えを試みていたようで、そうでなくても狭い店内が宛らリアル倉庫番の様相を呈しておりかなーり不愉快になる。無言で不愉快オーラを発散していたがどうやら気づいた店員は一人もいなかった。
 頼まれた物が揃ったあとで、心置きなく秋葉原へ。金曜日の午後4時前後、いつもならば上野から秋葉原あたりまでの中央通り沿いはところどころで渋滞が発生しているはずなのに、今日はいやに移動がスムーズである。そう言えば上野に着くまでも、普段と較べると車の動きが速やかだった――つまり、渋滞のもととなる下手なドライバー=職業的・日常的に車を運転する習慣がなく、仕事の退けたあとに繁華街へ繰り出すだけの人々、が今日のこの時間帯に限って現れなかった、ということの如実な証明。
 適当なところにバイクを停めて、延々とモノを探し回る。先日の某雑誌を見つけた店は、規模のわりに品揃えはいまいちですぐさま撤退した。次に向かったのは、裏通りにある某とらのあな。モノがモノなだけに、今回ばかりは恐らく一番確実だろう、と思い上から下へ歩きまわる――店を出たときには、用事は終わっていた。しかし躊躇や探索の時間があったため、中央通りに戻ったときには午後五時近い。
 いつもの金曜日、終業前後のこの時間帯はかなりの人出となっているはずが、車の量と較べると解りづらいが確実に平常より少ない。しかし、その中で一箇所だけ、異常に人口密度の高まっている一画があった――中央通りにある交叉点のひとつ、その角に面した店の前。迂闊にも、店頭のディスプレイに中継を映し出してしまったらしいのだ。私がバイクを停めたところに戻ろうとしていたその頃には、半ば車道にまで人が溢れていた。誰がどの組織から、は知らないが、たぶんあとできつ〜いお叱りを受けたことだろう。
 そして、やっぱりいつもよりも走りやすい帰り道を行き、自宅に着いたのは午後5時30分頃。テレビを点け、結果が出ていることに一安心する。
 ――しかし、だ。
 確かにあちこちで中継を流していたし、一心不乱に鑑賞していた人々があちこちにいたはずなのに――決まった瞬間、私はそれらしき変化を目にも耳にもしなかった。たまたま注意が逸れていただけかも知れないが――結局のところ、あの状況であの辺に屯していた人々は、中継に気を惹かれても結果に対して大袈裟に一喜一憂するほどの熱意は持っていない、ということなんだろう。

 といったところで、漸く本題本日のお買い物
1,有栖川有栖『ペルシャ猫の謎』(講談社文庫/講談社)
2,『サンシャインクリエイション16 カタログ』(コミケプランニングサービス)
3,篠房六郎『家政婦が黙殺』(COLORFUL COMICS kids/ビブロス)
4,みかんR『少女のままで。』(ホットミルクコミックスシリーズ/コアマガジン)

 世間が騒がしい時期に一体何を買ってるんだおのれは。
 唯一まともに見えてくる1は、先頃漸く最新作が発表された国名シリーズ、一冊前の文庫化。この辺は一通り揃えておく、という決意のもとに。他に『ウロボロスの偽書』『複製症候群』『殺人! ザ・東京ドーム』などを買う予定が、元バイト先に配本がない、といういつもの理由で先送り。
 2は、日曜日の準備。チェックしてみてもやっぱり強いて行きたいところは2箇所だけ。とほ。
 3と4は、人の言葉にあっさりと影響されたが故の若気の至り。3は確かに(一部の人)必読です。しかし、「テカテカ」は元ネタを思い出すのに一苦労したんだが。「ビンビン」は確かにその通りにしても言われてみるまで大半の人は気づかないと思うんだが。一方の4(ちなみに著者名のRは丸囲みつき)、絵柄が流麗なだけに凶悪さ百倍のそっち系の漫画、しかしアイディアは練られているのでなかなか面白い。しかしこんなところでジャコを目にするとは夢想だにしなかったわ私ゃ。

 そろそろ印刷に持っていくことを考えないと拙いので、某大手印刷所の料金表を参考にぼちぼちと計算してみる。――何にしても、一冊は今月中に完成させないとならないのだなー。


2002年06月15日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day15

 昨日の記述はどこまでネタとして認識されたんだろうか。

 毎週金曜日になると「明日は何を見ようか」とあれこれ迷い悩むのも、最近の映画鑑賞における楽しみのひとつなのだが、先週の『THE ONE』同様、思いのほか早く終わる一本に気づいてしまって、またしても迷う余地なく決まってしまったのだった。
 てなわけで本日のお題はファレリー兄弟の最新作愛しのローズマリー』(20世紀フォックス・配給)感想はこちらから。空模様が怪しげだったので、傘を片手に電車で出向いたのだが、差すまでもない小雨が続き帰宅するときには留め金を外すこともなかった。

 バイクで出かけていたなら途中で片づけたい買い物もあったが、電車で途中下車すると余計な運賃がかかるのと、明日も出かける用事があるので一切先送り、映画観賞後は自宅でのんたらのんたらと過ごす。伊藤俊人氏追悼として『踊る大捜査線』DVD2巻(伊藤氏演じる爆弾魔が和久に手榴弾を仕掛けた椅子を送った話)を見たり。


2002年06月16日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day16

 ……暑かった。

 本日は、いつの間にやら行かねばならない空気が出来上がってしまったため、依然全体として行く理由を見出しかねながらも、ひとまずは午前11時に池袋へ。途中、お金を崩すためにリブロに立ち寄り一冊文庫本を仕入れ、文化会館へ。
 ――『サンシャインクリエイション16』。
 移動が複雑であったが、某有明でのイベントと異なり入場までは比較的スムーズ。聞いていたのと違い、入口で最初に入るホールごとに列を作らせていたのにちと戸惑ったが、まあ気にせずに一番下のDホールから廻る。早速、某所で話の出ていた半端マニアソフトさんのところを訪問して、『冬は幻の鏡』体験版と、中島望インタビューという記事に惹かれて評論集の最新号を買う。
 ついで、ケロQSCA−自さん・基4%さんの『赤い子犬艦隊』を訪ね――ようとするが、案の定もの凄い行列。ひと段落した頃合いを見計らって、と思いつつDホール内の別の島を廻ったあとで再び様子を見に行くと、あまりの混雑に場外に机を設置して販売している大騒ぎ。ふたたび散策し、ちょっと気になったものを何冊か購入してから、11時30分頃に戻ってみると、間もなく売り切れになった――1000部はやっぱり少なかったと思う。ご挨拶しようと思ったがタイミングが掴めなかったので、あとでもう一度来てみることにしてひとまず上へ。Cホールでは気になるサークルがなかったので、一番上のBホールに直行する。
 しかし蒸し暑い。狭いところに人が密集しているから明らかに外よりも。噴き出る汗に不快感を覚えながらも必死にあちこち歩きまわるが、もはやめぼしい物も見つからず、適当に脱出。一旦外に出てから再びDホールに入場し、『赤い子犬艦隊』のところを訪れてみると、見知った顔が基4%さんらと話をしていた。ちょうどいい、とばかりに割り込んでご挨拶。SCA−自さんにもご挨拶しておきたかったが姿が見えず、しかしこちらは11時からの彷徨ですっかり疲れ果てていたので、会場を出たところで某氏(まだリンクフリーになってないので一旦言及を避ける)としばらく雑談したのち、SCA−自さんへのご挨拶などを託してその場を去る。
 池袋駅の構内にあったファーストフードで昼食を買って、自宅で食べたあと2時間ほど沈没する。……ふう。
 なお、本日購入した同人誌については思うところあって言及を避けます。全部で6冊に過ぎないが、まあ、色々ありまして。

 夕方、ちょっと買うものが溜まっている可能性がある、と思いバイクで行き付けの書店に向かい、更に大回りして秋葉原のとある店でちと大物を仕入れてくる。てなわけで、同人誌以外の本日のお買い物。
1,岡嶋二人『殺人! ザ・東京ドーム』
2,乾 くるみ『Jの神話』
3,竹本健治『ウロボロスの偽書(上)(下)』
4,西澤保彦『複製症候群』(講談社文庫)
5,『IN☆POCKET 2002年6月号』(1から5まで、講談社)
6,『AIR ARTWORKS』(PARADIGM)

 1が池袋で購入したもの。別についでのみで買ったのではなく、はじめから買うつもりだった。完成直後の東京ドーム球場を舞台にしたサスペンス。なんか別版で持っていそうな気はしたが、ここ数年のうちに講談社文庫ですっかり作品が網羅されていることもあって、折角だから揃えることにした。
 2は『マリオネット症候群』が好評の乾くるみ氏、メフィスト賞受賞作ようやくの刊行。
 3は親本から実に11年という時を経てようやくの文庫化。これを発売当時に嬉々として読んでいた私はいったい何者でしょう。
 4は、西澤さんのノンシリーズ物……とうとう追い付かれてしまった(?)。
 約1年のプレッシャーにとうとう屈しました、の6。本日最大のお買い物はこれ。全年齢対象版発売以前のものなので、その辺の原画が網羅されていないのが悩みだが。

 電車で移動するときのお供は軽めの方がいいだろうと選んだ、倉知 淳『まほろ市の殺人 春 無節操な殺人』(祥伝社文庫/祥伝社)、その日のうちに読了。流石は400円文庫読みやすいぜ。感想はこちら。しかし、久し振りの感想なのに大したことが書けないのがちょっと悔しい。

 本日最大の衝撃。はじめから一般書店には存在しないだろうと高を括り秋葉原界隈を探して購入した『黙殺』が、行き付けの書店に置いてあった。ひっそりと、棚に一冊だけ。……素晴らしい。


2002年06月17日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day17

 昨晩のその後(といいつつこの部分の原型はその当時に書いているああややこし)。
 日中の暑気中りか、夜半過ぎから日中に勝る気怠さと頭痛とを覚えたので、薬を呑んでやや安静にする。伊藤俊人氏追悼と称して再生していたはずの『踊る大捜査線』がいつの間にか歳末スペシャルまで進んでいるなか、カバーかけたり『冬は幻の鏡』体験版をインストールしてみたり(冒頭少しだけ遊んでみた現時点では、非常に好感触。これだけ何度もフィックスしながら未だに誤字脱字が残っているのが不思議だが)して自堕落に過ごす。が、それでもある程度時間が経つと体調不良に危機感が勝って何かしら手を付けてしまうのだが。

 やっと、やっと、よ――――やっと第一段階終了。でもこれから急ピッチで本番に入らないといけないのよ。ひー。来週頭ぐらいまでに仕上げるのが最善なのだが間に合うか。てゆーか次のアレはちゃんと書けるのかネタはもうあるのに。

 うちのポストの構造上、メール便で荷物を届けられると配達人の性格によっては折り曲げられたり、雨に濡れる危険がある。そのため、bk1では基本的に「宅配便を利用する」にチェックを入れていたはずなのに、今回どういう訳かメール便のまま注文してしまっていた。
 うっかりしていたのかも知れないが、配送方法の変更をするページを目にした覚えがない。レスポンスが遅かったために、読込中の操作が知らないうちに反映されて変更画面を飛ばしていたのかも知れないし、またいらんシステム改変を行って以前の注文内容を採用したのかも知れない――が、前述の利用からここ数回ずっと宅配便指定で注文しているのにメール便優先となっているのがそもそも解せない。
 更に、今朝届いた出荷連絡には、文庫本中心とは言え五冊もあるはずなのにメール便で送られてしまった――こんな分量、一般的な民家のポストでも入るかどうか解らないだろうに。慌ててカスタマーデスクに問い合わせたところ、メール便の許容範囲を大きくしたとのことだが――留守がちな家にとってはサービスであっても、常に誰かいて、仮に留守でも数日中に再配送の手続が採れる状況ならば宅配便の方が安全なのだ。選択肢が広くなりすぎたが故に、サービスを選択するとき混乱が生じるのは致し方ないことにしても――。
 とりあえず、既に送られてしまった分は仕方ないとしても、未出荷のものについてもメール便で送られては堪らないので(五冊もあるのにメール便で送られたことからして、まず間違いなくポストに投函されてしまう)、一旦キャンセルの上再度宅配便指定で注文し直して貰う。最初の注文では発生しなかった送料が今回は請求されてしまうが、それについても別途返金して貰う手筈となった――全て向こうからの提案である。こんなスムーズに進むほど手順が確立していることを評価すべきか嘆くべきか。

 本日のお買い物
1,綾辻行人『霧越邸殺人事件』(NON NOVEL/祥伝社)
2,皆川亮二『ARMS(22)』(SHONEN SUNDAY COMICS SPECIAL)
3,藤田和日郎『からくりサーカス(23)』
4,高橋留美子『犬夜叉(26)』(少年サンデーコミックス/2から4まで、小学館)

 予告通り買いました、の1。ミステリ系サイト多しと言えどもここまで物好きな真似をしている奴は他にあるまい。デザインの雰囲気が好みであったこと、あとがきと解説(恩田陸)が追加されていることも一因であるが。
 2は遂に完結。連載でも読んでいたが、ちゃんと続けて読むとやっぱり感慨深い。個人的には高槻両親がその後一体何をしているのか(昔と変わらない気もするが……)に興味があったり。3・4については今更語ることもなく。

 微修正のついでに、ず――――――――っとリンク不許可だった某氏こと冬野佳之氏のサイト『黎明なる庭園』リンクページに追加。アドレスの「Index2.html」の「2」さえなければもっと短くて済むのにと思いつつ。……上が深津絵里というのがびみょーに変。

 法月氏は既に依頼を受けていると思われ。その上で書き上げていないのだと思われ。想像ですけどね、想像。(6月17日付の項を参照)


2002年06月18日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day18

 職場の元住居区画で雨漏り。トイレだからあんまり問題がない、かと言うとそんなこともなく、柱づたいに床に広がってかつてなく迷惑な自体になってしまった。しかし昼間しかいないから誰も「修理しよう」とは言い出さないのがなんだか素敵。

 第二段階突入。スムーズに行くかと思いきや、本番前になるべく資料に当たって正確を期そう、と心懸けたら不安材料があとからあとから溢れてきてなかなか先に進まない。準備作業のお陰で勘は戻っているので、描くこと自体に不安はあまりない分余計にもどかしい。
 しかし、製作作業よりもいま頭を悩ませているのは、ページ数の問題。恐らく半端が出るだろうから別のネタも並行して用意しようと思っていたのだが、第一段階で用意したデータをもとに台割を作ってみたら、意外にも規定のページ数ぴったりになってしまったのだ。一個レベルを上げると、8ページも別に準備しないといけない――そんな無理な枚数でないだけに余計に悩む。本編がわりとまともな話になってしまったので、バランスを取るためにももーちょっとネタを追加したい、というのが本心ではあるのだが。

 本日のお買い物
1,たかしげ宙・皆川亮二『スプリガン [愛蔵版](8)』(SHONEN SUNDAY BOOKS/小学館)
 のみ。昨日購入の『ARMS』に続き(予定表では同じ今日発売なのだが)これで愛蔵版も完結である。親本発売後に発表された後日談、というかその後のスプリガンの活動を描いたエピソードも収録したお徳用。今見ると、少々迫力に欠いた結末だったよおな気がしないでもなく。

 俺も大阪襲撃しようかなあ、冬野氏と一緒に。企画が通れば遠慮なく(取材もかねて)行くんだけど――って、その前にやること沢山あるやん。


2002年06月19日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day19

 グラシン紙のストックが尽きた。しまった。梅雨の時期だと週末ぐらいしか銀座方面に行けないので、それまで耐えねばならない――たった2日かそこらのことで「耐える」という表現を用いてしまう自分がそもそも変なんだけど。

 嵐の前の静けさというか。来週から来月中旬までがどえりゃあ騒ぎのようなのだが……少し前倒しで来てくれないかなあ。このままだと七月下旬は倒れてるよ私。いや8月上旬か?

 本日のお買い物
1,遠藤淑子『狼には気をつけて(4)』(花とゆめコミックス/白泉社)
2,真保裕一『ボーダーライン』(集英社文庫/集英社)
3,真鍋俊照『邪教・立川流』(ちくま学芸文庫/筑摩書房)
4,ピーター・ラヴゼイ『降霊会の怪事件』(ハヤカワ文庫HM/早川書房)
5,フレッド・ヴァルガス『死者を起こせ』
6,矢口敦子『家族の行方』(5と6、創元推理文庫/東京創元社)
7,森口誠之『鉄道未成線を歩く 国鉄編』(JTB Can Books/JTB)
8,『デッドマン・ウォーキング』(Asmik東芝デジタルフロンティアPioneer LDC/DVD Video)

 1は、ちょこっとストーリー的に停滞期に入ってしまったシリーズ第4巻。そのため、寧ろ併録の短篇二本、とりわけ個人的には『チェスナット』のほうが収穫。非常にフォーマルな少女漫画なのだけど、この人が描くとちょっと印象が異なる。
 2は……追い付かれました。最近この台詞が多くて自分でも厭。
 3から7まではbk1での注文品。17日に言及した奴である。幸運にも晴天の日に届いたため、雨による被害はなかったものの、やはりこのサイズをメール便扱いで発送するのはどーかと思った。冊数のわりに薄いとは言っても。
 落語の立川流でなく平安末期に発生した密教の一派を扱った、つまりは資料目的で購入したのが3。いつネタに出来るのかやっぱり解らんのだけど。
 ラヴゼイの新作、と厳密には言えまい、の4。何せ原書の発刊が1975年、しかもクリップ刑事シリーズ久々の訳出である。題名といい粗筋といい、カーの長篇を彷彿とさせて期待大。……アルテといい、そういう気運が高まっているのだろうか?
 5は内容をよく知らずに注文出してました。フランス発の、一風変わったミステリらしい。奥歯に物の挟まったような粗筋がひじょーに気に掛かる。6は最近幻冬舎から著した作品が好評らしい矢口敦子氏の、鮎川賞最終候補作。珍しく親本を持っていなかったので購入してみた。
 7は3同様、いつ役立てるか解らないながらも資料目的で注文。実は「写真が多い」というのがポイントだったりする。
 8は「2枚買って1枚もらおうキャンペーン」の賞品として本日到着。対象商品を買ったときにも「忘れた頃に届くんだろーなー」と思っていたが案の定本気で忘れてました。死刑囚と修道女の交流を描いた作品で、本編の演技によりスーザン・サランドンがアカデミー賞主演女優賞を獲得している。

 久々にジャズ熱が再燃しているのだが、懐の寒さにただただ手許にあるCDを聴き直すのみ。ちょっと悲しい――が、その流れでやっぱり久々にリチャード・ボナのセカンドアルバム『Reverence』をかけているのだが――最初の印象よりも、いい。こちらが彼の特徴あるヴォーカルに慣れ親しんできた所為もあるのだろうが、テクニックよりもその大らかさと聴き心地の良さを前よりも強く感じる。相変わらず何言ってんだかさっぱりわからんのだけど。

 ――ところで、雑誌の附録CD−ROMに掲載された小説って読みますか? 私自身が附録の封を切ること自体珍しい人間なので、読み心地がどうなのかとか、判断に苦しんでいるのです。何故こんなことを訊くのかというと……まあ、そのときが来れば解る……来るのか?

 本人の証言に基づき冬野佳之さんサイト紹介文を訂正。おかしーなー、論旨は兎も角やったらあっち関係の記述が多かったような認識があったんですけど。

 山本直純氏逝去。クラシック方面の業績は全く存じないのですが、さだまさしの最高傑作のひとつ『親父の一番長い日』を二人三脚で作り上げた人物として尊敬しておりました。心から御冥福をお祈りします。

 ……どうも、年に最低一本は「何故貴様がこんなものを」と他人様に思われそうなものを描(書)かないと気が済まない模様です。フラストレーション溜まってきました。二年振りに書くか『LOVEマシーン』続編を。或いは……?


2002年06月20日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020611~.htm#Day20

 ……原作を先に読み終えるのは諦めよう。来月後半、落ち着いてからゆっくり読もう……

 必死に作業。背景が地味に大変です。はあふう。このために予習をとうとう諦めざるを得なくなったが、それでも計画通りに完成するか微妙な情勢。8ページの追加は難しいかもなあー。早くも気力に不安が出てきたし。

 本日のお買い物
1,『GIALLO No.8 2002. SUMMER』(光文社)
2,村枝賢一『RED LIVING ON THE EDGE(10)』(アッパーズKC/講談社)
3,木原浩勝・中山市朗『現代百物語 新耳袋 第七夜』(メディアファクトリー)
4,稲川淳二『稲川淳二の怖い話 ベストランキング!!』
5, 〃 『稲川淳二の最新・超怖い話 -怪異-』(4と5、ザ・テレビジョン文庫/角川書店)

 大変遅ればせながら1を購入。行き付けの店に入荷したのはたった一冊、しかも荷造り用の紐によってコーティングの端が剥げていたので厭がっていたのだが、代わりが入荷できそうもないので仕方なく我慢する。まあ、あとでカバーかければいいことだし。それにしても某氏倒壊もとい韜晦しすぎ。
 2は、けっこー久々刊行、祝二桁突入……って……イエローっ?!
 カバーを外してみるのは基本です、の3。今回、表紙側の写真は本文を読まなくてもよくよく眺めれば解ります。こわ。カバーも初めてコーティングされて素敵な手触りになりました。
 4と5はだいぶ悩んでからの購入。ほんとにここ数年どんどんレベル下がってますから――と言いつつも買ってしまうのは、私が怪談に興味を持つようになったきっかけであり、何だかんだ言って芸能人でまともに「怖い話」が出来るのはこの人ぐらいだ、という意識があるから。しかし、いつの間にかリニューアルしていたHP、妙に格好良すぎ。


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あせあせあせあせあせあせあせあせあせあせあせ。

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