ADHDの原因については、いまのところいろいろな考え方があり、必ずしも明確になっていない状況です。
 たとえば、一卵性双生児ではきわめて高い頻度で発症したり、血縁者でも共通してみられることから、遺伝的・先天的な原因が関与しているという研究もあります。

 しかし、一般的には、中枢神経系の何らかの機能障害のため、フィルター機能が低下することが原因ではないかと考えられています。それ以外にも、神経伝達制御物質であるドパミントランスポーターの欠損により脳内のドパミン量が減少し、興奮や過活動が起るのが原因であるという考え方もあります。
 さらには、低体重出産、てんかん、脳炎や頭部外傷などの後天的な要因が原因であるという考えもあります。とくに、ADHDの児童の約3割に脳波異常、特に、てんかんに似た脳波が記録されることから、てんかんとの関連も注目されています。
 ただ、はっきり言えることは、本人が怠けていたり、能力が劣っているためではありません。ましてや、しつけや教育の問題でないことは明らかです。



 
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