ADHDと間違われ易い病気や同時におきやすい症状もいくつかあります。中枢神経系の機能の障害が原因で起こるものとして、LD(学習障害)や知的障害、自閉症、アスペルガー症候群などがあります。これらの障害は同時に起こることもあります。

ADHDとLD:
 LD(学習障害)とは、全体的には知能の遅れはありませんが、学習に必要な能力(聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する)のうち、1つまたは2つ以上をうまく身に付けることが出来ない障害のことです。ADHDの約半数にLDが認められるとも言われています。ADHD単独であれば、環境を改善することなどで学習の成果を高めることが可能ですが、LDを合併すると、それだけでは学習の成果を高めることは困難となります。

ADHDと知的障害:
ADHDは原則的には知的な遅れはなく、集中できる環境を作れば、年齢にあった学習が可能です。しかし、知的障害のなかには、多動性を示す場合があり、ADHDと間違われる場合も少なくありません。

ADHDと自閉症・アスペルガー症候群:
 自閉症(人と上手に付き合えない、コミニュニケーションがうまくとれない、想像力が乏しい)のなかには、知的な遅れのある人がみられます。アスペルガー症候群とは、自閉症でも知的な遅れが少ない人のことです。いずれも落ち着きがなく多動性を呈することが多いようです。アスペルガー症候群の人は、興味や関心のあることに関しては、並外れた集中力や注意力を発揮します。なお、ADHDとアスペルガー症候群が、同時にみられる場合は、医学的にはアスペルガー症候群と診断されます。



 
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