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症例 咳、味覚・嗅覚の異常

35歳 女性 会社員

【診療日】X年7月1日(金曜日)
【症状】咳、味覚・嗅覚の異常

【病歴】
その週の日曜日から咽喉の違和感が出始め、月曜日に38.5度の発熱と咳が現れたそうです。火曜日には熱は下がったそうですが、それから金曜日になっても咳が一向に改善しないとのことです。

咳は起きていても寝ていても、ふとした瞬間に出始め、止まらなくなるとのこと。また、痰を出したいけれど、なかなかスッキリでないそうです。

加えて、味覚・嗅覚が鈍くなっているとのことでした。

診察所見・診たて

手首の脈を診ると、脈のリズムが速いです。これは身体に熱が存在しているサインです。

後頭部、首肩、背中を触診するとやはり熱っぽいです。また皮膚の状態をよく診ると瘀血(汚れた血)が皮膚表面に浮かびあがっていることが確認できました。

さらに咽喉の下から胸の上部にかけても熱っぽさが触れました。これらの所見は全て、風邪による呼吸器系のダメージが治りきっていないことを示しています。

味覚や嗅覚の異常は、風邪による影響で一過性にでることがあります。風邪がきちんと抜ければ治るものと判断しました。

鍼灸治療

まず手にある呼吸器のツボに鍼をします。続いて、咽喉の周辺、胸の上部、後頭部、首、肩、背中にも鍼をします。全て熱を抜き取り、散らすような手技(瀉法といいます)で鍼を施しました。

治療の直後、「痰がでやすくなった」とのことでした。

経過

2回目(7月8日 金曜日)

治療後に「目やに」が多くでて驚いたそうです。また痰がでやすくなり、緑っぽい色の痰がでたそうです。この日の咳の程度は、初診を10とすれば10分の4とのことでした。咳をしすぎたせいか、腹筋が痛いとのことでした。

初診と同様の治療に加え、背中や腹筋のストレッチをお伝えしました。

3回目(7月11日 月曜日)

咳は10分の1になりました。味覚や嗅覚も元に戻ったそうです。初回に比べ、脈のリズムは正常になり、咽喉の周辺、胸、首、肩、背中の熱も減っていました。

ひとまず治療終了とし、また何か不調があればご連絡いただくということにしました。

コメント

初診の治療の後に目やにが多くでたのは、鍼灸によって誘発されたデトックスと思われます。これを「瞑眩(めんげん)」といいます。

東洋医学では身体の様々な不調を体内の毒によるものと考えます。鍼灸の後は自然治癒力が活性化するので、身体が毒を排出する作用が高まるのです。

呼吸器系の毒が痰としてでるのは自然なことですが、目やにとして風邪の毒がでるのは少々珍しいかもしれません。

この患者さんの場合、嗅覚・味覚異常など、顔面部の症状が現れていました。この場合、頚から上のどこからデトックスが起こっても不思議はないのです。

また、緑色の痰は体内の毒がしっかり排出されたことを意味します。鍼灸をきっかけに自然治癒力が活性化され、治癒に到った好例といえます。

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