CD気まま聴き・・・



その1

その2
その3
その4
その5

その6
その7
 
VOLUNTEED SLAVERY / ROLAND KIRK
コーラスとブラスで賑やかに彩るラサーン風ザ・バンド、若しくはセルジオ・メンデス風?とも言えようか。1968年のニューポート・ジャズフェスティバルの記録である。
ジャズ、ロック、ブラジル音楽等々混在させた楽しく親しみやすくノリノリなステージ。
 ラサーンの音楽の根底にはこういう、なんでもありで渦巻くカオスがある。これを竜巻のようにぶちまければ、こうなっちゃうというのも自然な成り行きだろう。
 壮絶なラサーンの至芸を聴かせるONE TUNEのあとコルトレーンのトリビュートナンバーも演奏。濃い。
ROLAND KIRK-ts,fl,manzello,strich,gong,vo CHARLES McGHEE-tp DICK GRIFFIN-tb RON BURTON-p VERNON MARTIN-b SONNY BROWN,JIMMY HPPS or CHARLES CROSBY-ds
1968-69ATLANTIC
1.VOLUNTERED SLAVERY 2.SPRITS UP ABOVE 3MY CHERIE AMOUR 4.SEARCH FOR THE REASON WHY 5.I SAY A LITTLE PRAYER 6.ROLAND'S OPENING REMARKS 7.ONE TON 8.OVATION & ROLAND'S REMARKS 9A TRIBUTE TO JOHN COLTRANE A)LUSH LIFE B) AFRO-BLUE C) BESSIE'S BLUES 10.THREE FOR THE FESTIVAL
METHNY MEHLDAU/PAT METHNY, BRAD MEHLDAU
 メセニーは聴かないと決めていた筈だったが、不思議とトレーに乗せたい衝動が起きて何度か聴いているうちに、店の天井の梁に吸い込まれるように染みこんでいく響きがこのうえなくアートな雰囲気を醸しだすのを「あー・・・・」とため息混じりに感じ入っている自分に気づいていた。
 しかしこれは、メルドーとのコラボレーションだからこそ得るに違いないとも思ったし、音響と空間もそこに加味されて得た一期一会だろう。
 ECM系の透明感が実はうちの店には一番合うのか?・・・とひょいと思ってしまって、ぞっと?!したが、好みが違いますから!と、つっぱる気持ちが揺れ動く。
PAT METHNY-g BLAD MEHLDAU-p LARRY GRENADIER-b* JEFF BALLARD-ds*
Dec 2006
NONESUCH
1.UNREQUITED 2.AHMID6 3SUMMER DAY 4RING OF LIFE 5.LEEND 6.FIND IN YOUR DREAMS 7.SAY THE BROTHER'S NAME8.CASCHLORS V 9.ANNIE'S BITERSWEET CAKE 10.MAKE PEACE
KLAVIER FEUER / WOLFGANG DAUNER
今まで聴いたダウナーのなかでは最もノーマルで聞きやすい、いわばダウナー流イージー・リスニングというところか。いずれもコンパクトにまとめたトラックが続き、65年のDREAM TALK等で聴かせたような凄みの効いた奇才ぶりを危うげに覗かせかけてはほどほどに納めているところが、かえって皮肉にきこえる。
テンション高めでいながら丸く収めた作品と言えるのではないか。
WOLFGANG DAUNER-p EBERHARD WEBER-b PIERRE FAVRE-ds
March 1967
SAWANO
1.WHAT NOW MY LOVE 2.THESE BOOTS ARE MADE FOR WALKING 3.A MAN AND A WOMAN 4.MERRY-GO-ROUND 5.YESTERDAY 6.THESHADOW OF YOUR SMILE 7.MICHELL 8.NOA NOA 9.WATERMELON MAN 10.GIRL FROM IPANEMA 11.A HARD DAY'S NIGHT 12.TYPICALLY ENGLISH
CUBAN ROOTS /MARK WEINSTEIN
 「パーカッション・アンサンブルとショーター、コルトレーンのメロディ、ハーモニーの融合を果たしたジェリー・ゴンザレス&フォート・アパッチ・バンドのサウンド」でそれを更に15年遡って既にそのサウンドを実現していたのがこのマーク・ウエイステイン等だった・・・との説明書きだが、はー、さよか・・・という具合でまるで知らなかったジャズの潮流であることだけはわかった。
 強烈なホーンがパーカッション・アンサンブルをバックに吹きすさぶ激しいサウンドである。このメンバーになんとチック・コリアがクレジットされている。あまりに強烈にバリバリ吹くトローンボーン等に比べて印象薄だが、マイルスのバンドに起用される以前の記録としては面白い。
MARK WEINSTEN-tb ARNIE LAWRENCE-as MARIO RIVERA-bs CHICH CORREA-p BOBBY VALENTINE-b KAKO,JULITO COLLAZO,TOMMY LOPEZ etc-cuan ds
1967.11.15
MALANGA 2.MICHELLE 3.OCHOSI-OM-MI 4CHANGO 5.OCHUN 6.JUST ANOTHER GUAJIRA7.EL DESENGANADO DE LOS RONCOS 8.EL BARRACON
ANTIBES 60/CHARLES MINGUS
ドルフィーがミンガス・ワークショップに参加したばかりで南フランスノアンティーブ・ジャズフェスティバルでの実況録音。しかしこのワークショップ、いずれ劣らぬエキセントリックなメンバーでよりによってよくも・・・と改めて感心する。アバンギャルドに驀進してもフリーにはならず、ハーモニーを強調するところではしっかりと融和しする。
 D.エリントンに心酔しているミンガスのポリシーが、このコンボでも良く感じ取れる。
 締めるところは締めてるのだが、思う存分吹かせる懐の深さが、少々おどけたやりとりもするミンガスとドルフィーの掛け合いなどでも感じ取れる。
 一曲だけ.I'LL REMEMBER APRIL でB.パウエルが参加してるが、これも聞き物。ピアノが入っただけでこんなに雰囲気がかわるものかと驚くが、軽快にスウィングするパウエルのピアノの響きが心地よい。ここではドルフィーとアーヴィンのバトルがあり、色々愉しませてくれる。
 ミンガスのベースは終始前のめりの戦闘モードで、それが全体の空気を煽ってホーン陣のうねりを誘い、さらに呼応したリッチモンドのポリ・リズムを含んだドラミングが怒濤を作っていく。
 決して滑らかではなくゴワゴワ、ゴソゴソした感触だから、好きになれない人も当然いるだろう。
CHRALES MINGUS-b TED CURSON-tp ERIC DOLPHY-as,bcl BOOKER ERVIN-ts DANNIE RICHMOND-ds & BUD POWELL(*)
Jul 13, 1960
Atlantic
1.WEDNESDAY NIGHT PRAYER MEETING 2.PRAYER FOR PASSIVE RESISTANCE 3.WHAT LOVE ? 4.I'LL REMEMBER APRIL 5.FOLK FORMS T 6.BETTER GIT HIT IN YOUR SOUL
THE CASE OF THE 3 SIDED DREAM IN AUDIO COLOR/RAHSAAN ROLAND KIRK
 まあ、何と申しましょうか、敢えて言うなら「ファンクな白昼夢劇」というところなのか、若造の言い方を借りれば「マジ、やばいっすよ、これ!」という1枚。ジャケットがキング・クリムゾンか?という趣を持つ怪しさそのものズバリ。
 しかしこれは構成が怪しげであるだけで、ラサーンの陽気さが満開したテナーがR & B調、或いはヒップなリズムに乗って繰り広げられている。
 ビリー・ホリディの名曲が組み込まれたPORTRAIT OF THOSE BEAUTIFUL LADIESは快演だ。2トラックあって最初のはリズミックに処理されたアレンジに巧妙にホリディの曲がはめ込まれており、ラサーンのフルートが効果的に奏でられている。後のはけだるいテナー。これまたネトーっとした味でラサーン味とホリディ味が納豆のように混じってしつこくてイイ。
ROLAND KIRK-ts,bs,fl,tpstrich,manzello CORNELL DUPREE,KEITH LOVING,HUGH McCRACKEN-g ARTHER JENKINS,HILTON RUIZ,RICHARD TEE-key FRANCISCO CENTENO.MATATHIAS PEARSON,BILL SALTER-b SONNY BROWN ,STEVEN GADD,JOHN GOLDSMITH-ds AND etc
1.CONVERSATION 2.BYE BYE BLACKBIRD 3.HORSES 4HIGH HEEL SNEAKERS 5.DREAM 6.ECHOES OF PRIMITIVE OHIO & CHILI DOGS AND etc ALL 20TRACKS
THE MAN WHO CRIED FIRE / RAHSAAN ROLAND KIRK
スモーキーなブルースから始まるこのアルバムは73年から77年までの記録を寄せ集めたコンピレーションなのだが、ラサーンの「濃さ」、多彩ぶりを実感するには恰好のものだ。
 中でも圧巻はシャウトしながらフルートに息を吹き込む土砂降り演奏。あまり長尺なものは収録されていないが、ラサーン自身がDJしながらあれこれ紹介していくバラエティさ一塊りでラサーン臭を味わえる。やぱりスモーキーなソウルが伝わって来る。どろっとしてるのに、聴いてる側は何故かハイテンションになっちゃうマジックがある。
ROLAND KIRK-ts,fl,manzllo,strich, HILTON RUIZ-p HENRY PEARSON-b SONNY BROWN,ROBERT SHY,JOHN GOLDSMITH-dsJOE TEXIDOR-perc STEVE TURRE-tb KENNY ROGERS-bs
1973-1977
HYENA
1.SLOW BLUES 2.BYE BYE BLACKBIRD 3.MULTI-HORN VARIATIONS 4.UNDENTIFIED TENOR SELECTION 5.YOU DID IT YOU DID IT 6.NEW ORLANS FANTASY 7.NIGHT TRAIN 8.MR. P.C. 9.A VISIT FROM THE BLUES
LACH DOCH MAL / CHIHIRO YAMANAKA
VERVEに移籍してから彼女は変わったと、どちらかというと澤野時代に比してマイナスな評価が割と多い。
 大西順子をこの際比較の対象にするのは適当ではないが、ダイナミックなエリントン系のピアニズムを発揮する大西に対して、愛おしくなるほど少女っぽい山中のイメージは、独特なオリジナル性の中から沸いてくるように思う。 そのオリジナル性こそ狂おしく愛しさをかき立てる。
 ひとつひとつのタッチにいちいち彼女の表情が思い浮かばれ、華奢な身体を懸命に使っていまこのフレーズを弾いてるんだな・・・というような慈しみを禁じ得ない。
 僕にとっては、澤野の時の千尋と今の彼女には確かに変化を認めるが、否定的になる要素をみつけることが出来ない。
 まあ、ミーハーなのかも知れないが。
CHIHIRO YAMANAKA-p LARRY GRANADIER-b JEFF BALLARD-ds JOHN CARLINI-g(1.5)
Junr 14.152006
VERVE
1.QUAND BIRON VOULUT DANCER 2.SABOT 3.SERENAD TO A CUCKOO 4.RTG 5.THE DOLPHIN 6.NIGHT LOOP 7.ONE STEP UP 8.LACH DOCH MAL 9.LIEBESLEID 10.MODE TO JOHN 11.WHAT AADIFFERENT A DAY MADE 12.THAT'S ALL
BROTHERMAN IN THE FATHERLAND
 このところ味の濃い脂っこいものを喰いすぎて下痢ぎみである。ドルフィー、ミンガス、オーネット・コールマンそれにラサーンと相次いで腹に押し込まれ、ゲップどころの話ではない。
 なかでもこのラサーンの70年代の未発表ものの、圧倒的、圧倒的、もういっちょアットウテキ!なテナーアクションには腸のなかを全速力で尽きぬけられたかのようなもの凄さに「うっ!!」という声さえ挙げる暇を与えない。
 もし、ラサーンの愛聴盤を挙げろといわれたら、今までのフェバリットディスクを全部引っ込めて「これ!」といって出す。
 ブラック・スピリットを滲ませてフルートでやってるMY GIRLなんてのあるし、凄くて濃くて、ハッピー・・・である。
RAHASAN ROLAND KIRK-ts,fl,manzero,strich,etc RON BURTON-p HENRY PETE PEARSON MATTATHIAS-b RICHIE GOLDBERG-ds JO HABAO TXIDOR-perc
March 3,1972 HUMBURG
HYENA
1.INTRO/LIKE SONNY 2.MAKE IT WITH YOU 3.RASAN'S SPRIT 4.MY GIRL 5.SEASONS/SERENADE TO A CHCKOO 6.PDAL UP 7.LASH LIFE 8.AFRO BLUE 9.BLUE TRANE
TOWN HALL CONCERT / CHARLES MINGUS
ドルフィーがミンガス楽団に在籍していた頃の記録というのが、これほど刺激的なものだとは知らなかった。よりによって・・・というしかないが、バイアード、リッチモンドというリズムセクションにホーン陣の寄せ集め方がまさに僕が今指向して聴いているそのものズバリという感じで不思議な因縁を感じている。
 実はミンガス嫌いだった。しかし、直ぐ耳に入った彼のベース音は「こういうのをまってたのよ」という的中もの。何からなにまで的中したこの時期のミンガスは追わねばならない。
CHARLES MINUS-b JOHNNY COLES-tp CLIFFORD JORDAN-ts ERIC DOLPHY--as,bcl JAKI BYARD p DANNIE RICHMOND-ds
April 41964
JAZZ WORKSHOP
1.SO LONG ERIC 2.PRAYING WITH ERIC

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