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Ⅲ.IVR科について
インターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)
● X線透視・超音波・CTなどの各種の画像診断技術を応用し、
これらの画像を見ながら体内に細い管(カテーテル)を入れたり、針を
刺したりして行う治療行為であり、放射線医学の一分野です。
放射線診断技術の治療的応用・血管内治療と呼ばれます。
大きくは血管系IVRと非血管系IVRに分けられます。
● 血管系IVR
腫瘍に血液を供給する血管内から抗癌剤を注入する動注療法
腫瘍血管や出血の原因となっている血管を塞栓(血管を詰めて血流を
遮断すること)する血管塞栓術
細くなったり詰まったりした血管に対し血管を広げて正常な血流を回復
させる血管形成術などがあります。
● 非血管系IVR
腫瘍に針を刺してラジオ波(電磁波の1種)を用いて腫瘍を壊死させる
ラジオ波焼灼術
体内にたまった膿などにチューブを入れて体外に排泄させるドレナージ
術などがあります。
● IVRの特徴
1.) 第一に従来の外科手術と比較して低侵襲であること
身体にあたえる負担が少ないこと。
高齢の方や、合併症のために全身麻酔での手術に耐えられない方
でも治療<可能な場合があります。
2.) 画像で確認しながら治療を行いますので、病変のある部位を狙って
正確に治療が可能
周囲の正常な組織への影響も比較的少なく、なおかつ疾患によって
は外科手術と同等の高い治療効果を得ることができます。