■ 水
水が命
まずカルキ抜きを使って塩素を十分に抜きます。市販のカルキ抜きで十分です。私はマンションに住んでいるのですが、マンションの場合は塩素消毒が強いかもしれないと考え、少なくとも3日間は天日干しした水を使用しています。
水換えは、1週間に1回蒸発分を足し水します。1ヶ月に1回程度は3分の1程度水換えを行います。この時はポンプで底砂利の部分から水を吸い上げます。水槽をセットアップした時は、1週間に1回3分の1程度水換えをします。
半年もすればどうしても底にえさの食べ残し等が溜まり水が汚れますので、水槽を再セットアップするとよいでしょう。時期的には産卵シーズン前の3月から4月、産卵シーズンが終わり冬を迎える11月くらいが適当だと思います。
最初にメダカを飼うときや、水槽を再セットアップする時は、できれば水は1週間前に作り始めるのがよいと思います。多少なりとも微生物が生息を始めるからです。また既存の水槽の水をベースにするのもよいと思います。
水が汚れてくると、苔が発生します。水藻が必要とする以上の栄養分(リンなど)が発生して、苔が生息を始めます。苔が生えないように必要なだけのえさをやり、水を換えることが一つの目安になります。
水合わせ
飼ってきたメダカをすぐ水槽に放してはいけません、水質が異なるからです。ショップの水には様々な成分が含まれているようで、私が通うショップでは「ショップの水はすべて捨ててください」と説明しています。またpH(水中の水素イオン濃度)も異なっていて、あまりpHが異なると「pHショック」を起こしてメダカがなくなったりします。
<水合わせの方法>
- まずメダカの入った袋ごと移そうとする水槽に30分間くらい浮かべ、水温を同じにします。
- 次に水槽の水を徐々に袋に入れて、メダカを新しい水に慣らしていきます。袋の水の5分の1くらいずつを目途に足していくとよいでしょう。
- 少なくとも1時間くらいかけて、メダカを新しい水に慣らします。とにかくじっくり時間をかけるのがコツです。
- 水合わせに使った水を捨てて、メダカを水槽に移します。
水流
本来メダカは水流の弱い川や池の浅瀬に住む生物です。コンクリートで固められた川の激しい水流に絶えられず、メダカは減っていったのです。ろ過器の水流が強い場合は天然石や流木などを入れて、水槽のレイアウトを考えながら、水流の弱い場所を作ってあげるとよいと思います。私は強い水流の水槽は水深を深くして、エアレーションをしています。
孵化したばかりのメダカの水槽は、エアレーションだけでろ過器は不要です。強い水流で子メダカがろ過に巻き込まれてしまうからです。
水温とpH
メダカは夏の30℃超の水温でも冬の氷点下でも生息できますが、やはり人間と同じように20-25℃くらいが気持ちよさそうです。私の屋外のメダカも無事に冬を越すことが出来ました。
注意すべきは冬になり水温が下がってくると微生物の活動が衰え、水が汚れやすくなるということです。冬はとくにえさを少なくしないと、水がすぐに汚れてしまいます。
逆に水温が高くなると、水中に溶け込む酸素量も少なくなります。メダカだけではなく微生物の活動も活発になり、ますます酸素が不足することになるので、エアレーションが必要になります。なお酸素が不足するとpHが高くなり、水はアルカリ性になります。
水温が高いとメダカや微生物は活発に活動するので、よさをよく食べ排泄物も多くなります。排泄物は微生物によって硝酸塩に分解され水中に溜まっていきます。硝酸塩は酸性ですが、その濃度が高くなり水が酸性になると微生物が激減してしまいます。そうなると有毒なアンモニアや亜硝酸が増えてしまいます。適度な水換えとエアレーションが必要な理由です。