■ 病気
メダカの病気には白点病、尾ぐされ病、水カビ病などの病名があります。専門的な病気の知識はありませんので、それぞれの病気については、検索してみてください。ここでは、私が経験したケースについて書いてみます。
病気の兆候
水中にはいろいろな微生物、良性・悪性の細菌などが無数にいるといわれています。人間もそうでしょうが、体力があるときは病気になりにくいですが、弱ってくるとちょっとしたことで風邪をひいたりします。メダカにもあまりストレスを与えないように、良好な水の下で自然な生活をさせてあげることが一番の予防策だと考えています。
さて、以下のような症状が見られたら要注意です。幸いメダカを飼い始めた頃をのぞいて重大な危機は訪れていませんが、病気によっては全滅することもあるようです。病気にならないように水質を維持し、毎日水槽を観察して早期発見するのがポイントだと思います。
- 水面近くで口をパクパクして、呼吸が苦しそう。
- 底のほうでじっとしていたり、動きが鈍い。他のメダカがえさを食べている時にも関心を示さない。
- 泳ぎ方がおかしい。とにかく動きが急になる。急に旋回したり、上下に狂ったように泳ぐ。カルキが十分に抜けていなかったりすると起こるようです。こうなったメダカは助かりませんでした。
- 体表に白い点があったり、部分的に色が違う。水草に体をこすり付けるような動きをする。なお体表に傷があると病原菌が入りやすくなるようです。
対処法
私はとにかく、まず病気の疑いのあるメダカを隔離します。そして、メチレンブルーという薬品を規定量、そして食塩を入れて1週間程度様子をみます。ショップでは0.5%の食塩水と説明を受けたことがありますが、実際に0.5%の食塩水を作ろうとするとこんなに塩を入れていいの?というくらいの量になりました。今では0.1%くらいの食塩水しか作っていません。
薬浴したメダカを元の水槽に戻すときはより念入りに水合わせを行う必要があります。私は半日くらいかけて行っています。
症状が軽いと考えたり、病気じゃないかもしれないと思われるメダカも隔離しますが、薬浴まではしません。隔離して、太陽の光によく当ててやるだけです。これで結構元気になったりしています。薬浴中は直射日光を避けるように説明書きがあるので、発見が遅れた場合以外はすぐに薬浴せず、まず自然な姿で直ってもらうようにしているのです。
直接水槽に投入できる薬品がほとんどだと思いますが、薬品が水槽の良性な微生物にも影響を与えるので私はそうしません。水槽内のバランスが崩れてしまい、ふたたび水つくりを最初からやり直さなければなりません。薬品によっては水草にも影響を与えるので、あまりお勧めできません。そういう時は、水槽を再セットアップするほうがよいと考えています。
2005年3月の経験
この時は、ほんとに多くのメダカを★にしてしまいました。それも僅か1週間の間にです。とにかく病原菌が広がるのはあっという間で、メダカが★になるのは僅か2-3日のことです。普段から観察を怠らず、危ないと思ったら早め早めに対処する必要があります。その経緯には、2005年3月の日記でも触れているのですが、ここに一連の流れをまとめてみました。またメダカのphotobookにも関係する写真をupしています。
<経緯とか>
- 3つある子メダカ水槽の1つでメダカが全滅。3日ほど前までは元気な姿を確認していたので訳がわからず混乱、病気によるものだとは気がついていませんでした。(2005.3.12以降の日記)
- ★になった子メダカがクロメダカと緋メダカの合いの子で、体表に付着していたであろう白点病と考えられる特徴を見逃してしまいました。
- 全滅した水槽の掃除を行うときに水草を別の水槽の縁にしばらく置いてしまう。その際に滴り落ちる水槽水と一緒に病原菌が別の水槽にも侵入してしまったようで、それが2番目の悲劇の原因になったと想像しています。
- その5日後、2つめの水槽で、3匹(実際には水草に隠れていたのでもっと多かったかもしれません)が★になっているのを発見しました。この時点でもまだ病気によるものと気づかず、とりあえず水槽に塩を投入するがその後もメダカの大量死が続きました。(2005.3.17の日記)
- 夜になってようやく、クロメダカの体表に白点虫と思われる白い綿のようなものがまとわりついていることを発見。メチレンブルーによる薬浴を開始しました。2つめの水槽は最初のものに比べて5倍程度の水量があり、病原菌の広がりが遅かったようです。(2005.3.18以降の日記)
- かろうじて生き残った2匹も薬浴終了後の水合わせに失敗?★にしてしまう。(2005.3.24の日記)
<対処−2つめの水槽を中心に>
- 2つめの水槽は3匹(実際には水草に隠れていたのでもっと多かったかもしれません)が★になった時点で、朝に0.1%程度の塩を投入。
- 夜になってもメダカの大量死が治まらず、この時点でようやく病気を疑って、メチレンブルーによる薬浴を始めた。
- 水槽水と底砂利、水草はすべて処分。水槽はよく洗って、太陽で1週間以上殺菌しました。
<反省点>
- 冬なので3日に1回程度しか餌をあげることがなく、水槽の観察が疎かになっていました。普段からの注意深い観察と早期発見による予防、対策はこれに尽きるといっても過言ではないと思いました。
- 複数のメダカが同時に★になった時は、まず病気を疑ってみる。
白点病の原因となる白点虫は水温が15−18℃の時が一番増えやすく、冬から春、秋から冬への季節の変わり目はとくに注意する必要があることを忘れていました。(この項目は、とくに「藤沢メダカの学校を作る会」のサイトにある「メダカの飼い方」を参考にさせていただきました) - 水槽全面を水草が覆わんばかりに茂っていたことも発見を遅らせた一因になりました。適度にトリミングする必要があります。
- 今回は最後の最後まで塩と薬の投入を決断できませんでした。日ごろから水質には十分気をつけていたという過信もありましたが、なるべくなら水槽内の循環サイクルを破壊せずに具合の悪いメダカを隔離することで対処したいと考えていたからです。
冬場はメダカも餌をあまり食べず、抵抗力が弱まっていると考えられます。ほんとに病気が広がるのはあっという間でした。