■ ギンザめざましクラシックスVol.8 |
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1999年6月25日(金) PM7:00
8回目の公演を迎えた“ギンザめざましクラシックス”。しかし、梅雨時ということもありこの日はあいにくの雨に見まわれてしまった
(どうも“めざクラ”の公演日は天気に恵まれない)。 |
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■ オープニング |
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西川さんのピアノに乗せてステージに現れた軽部さん。その軽部さんの第1声は「イッヒ・リーベ・ディッヒ」。
続けて「我愛称(ウォー・アイ・ニー)」、「ジュテーム」、「アイ・ラブ・ユー」、「君が好きだ」と世界中の国々の愛の言葉で“ギンザめざましクラシックスVol.8”は幕を開けました。
この時に西川さんが弾いていたピアノの曲がベートーヴェンの作曲した『イッヒ・リーベ・ディッヒ』。軽部さんの第1声にかけた、なかなか味な選曲をしてくれます。
今回のテーマは〜ラブ ストーリー・イン・クラシック〜。第1部では様々な形の愛がもとになって作られたクラシックの名曲の数々を演奏。
第2部ではポピュラージャンルから珠玉のラブソングを選りすぐって演奏するという構成でした。 |
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■ 高嶋さん登場 |
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軽部さんから「今日の1曲目はイギリスの大作曲家E・エルガー作曲の『愛のあいさつ』です」と曲の紹介があったその時、
客席の左手後方から聞こえてくるヴァイオリンの音色。そこには高嶋さんの姿が...。高嶋さんはそのまま演奏をしながら客席の間を抜けてステージへ。
以前(Vol.6)にも同じような登場の仕方があったけど、コンサートで後ろから音が聞こえて来る感覚というのは新鮮に感じられる。 |
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■ ピアノの詩人 |
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多くのピアノ曲を残し“ポーランドのピアノの詩人”とも呼ばれているショパン。この日はそんなショパンの名曲の中から『ノクターン』と、
ショパンが19歳の時に作曲したというブルボンのお菓子のように甘くて(笑)ロマンチックな曲〈by軽部さん〉『ワルツ 第13番 変ニ長調』、
そしてショパンがチェロのために書いたという『序奏と華麗なるポロネーズ』、最後に有名な『別れの曲』の4曲がメドレー形式で演奏されました。
この曲は正しくは『12の練習曲 第3番 ホ長調』という曲名らしいが、ショパンの伝記映画「別れの曲」で使われたことから、
この『別れの曲』という呼び方が一般的になったという珍しい曲です。 |
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■ リストになりたい |
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オーバーアクションの技巧派ピアニストで知られるリストは、ピアノの技術だけでなく、大変な美男子だったため女性から非常にモテたそうです。
そこで高嶋さんから「もし生まれ変わったらリストになりたいでしょう?」と振られると軽部さんは「そりゃそうですよ。リストは女性からモテていただけじゃなく
同姓も含めて大変に人望があったんですから」と答えていました。この日演奏されたのはそのリスト作曲の『愛の夢』でした。 |
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■ ベートーヴェン不滅の愛 |
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いくつもの恋をしながらも生涯を独身のまま過ごしたというベートーヴェン。失恋を乗り越えることで生み出されたという名曲の中から、
この日は『ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 「悲愴」』から第2楽章をピアノトリオバージョンにアレンジして演奏していました
(ところでベートーヴェンが恋をしたという9人の女性の名前が分かる人いますか?)。 |
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■ 深い夫婦愛 |
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クラシック音楽界でも深い夫婦愛で結ばれていたことで有名なロベルト・シューマン、クララ夫妻。
この2人はシューマンの師でもあるクララの父親に反対されながらも裁判の末に結婚する事ができました。しかし、名ピアニストだったクララに対して
次第にプレッシャーを感じるようになったシューマンは自殺を図ってしまったそうです。でもクララはそんなシューマンを最後まで献身的に看病し続けたのだそうです(う〜ん、深いね)。
そのシューマンの曲から『ピアノ四重奏 変ホ長調』より第3楽章が演奏されました(この曲は高嶋さんお気に入りの室内楽曲の1つ)。
この曲はピアノ四重奏ということで、演奏された楽器はヴァイオリン、チェロ、ピアノ、そしてヴィオラの4つ。この曲でヴィオラを演奏してくれたのは渡部尚子(わたなべ・しょうこ)さん。
聞くところによれば、ご主人は読売交響楽団のチェリストだそうです。今回は高嶋さんのお友達ということで友情出演してくれました。第1部はここで終了。 |
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■ ゆかたの2人 |
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第2部では開始時に客席左手の扉から“ゆかた姿”の高嶋さんが登場(お見せできないのが残念)。そして反対側の右手の扉からは軽部さんが(こちらもゆかた姿で)登場。
軽部さん 「楽屋では親方と呼ばれていましたよ」(笑)
高嶋さん 「うん、うん。ちょうど現役引退してダイエットに成功した親方みたい」
軽部さん 「ダイエットに成功したと言ってくれてありがとう。夏が近いのでゆかた姿で登場してみました」
軽部さん 「王子ホールができてから8年、ゆかたでステージに立つのは我々が初めてでしょう」
そんなわけで“めざクラ”恒例のコスプレ、今回は“ゆかた”でした。 |
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■ 本日の格言「食べることは大事!!」 |
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ゆかたでは演奏しづらいので高嶋さんは着替えのためにステージ裏へ(ゆかた姿を見れたのはチョットだけ)。
この間をつなぐために軽部さんとピアノの西川さんの2人でトーク(西川さんのトークを聞くのは初めて)
軽部さん 「何の話をしましょうか?」
西川さん 「そうですね。食べ物の話でもしますか」
軽部さん 「食べ物?今回はテーマがラブストーリーだからもうちょっとロマンチックな話の方がいいんじゃない?」
西川さん 「いえ、いえ。食べることは大事ですよ。恋愛だって食べなきゃできません」
と格言めいた言葉を残したところで高嶋さん再登場、貴重(?)な西川さんのトークはここまで。そして『Without You』と『We Are All Alone』をピアノトリオによるメドレーで演奏。
続いてアンドレア・ボチェッリとサラ・ブライトマンのデュエットで歌われた『Time To Say Good-bye』がヴァイオリンとピアノで演奏されました。 |
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■ 古川さんCDデビュー!! |
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“ギンザめざましクラシックス”4回目の出演となる古川さん(両プロデューサーを除けば最多記録)。チェロが上手いだけじゃなく、そのルックスの良さもあって
学生時代からかなりモテていたらしい(高嶋さん「まるでリストのように」)。そんな古川さんが先日ついにCDデビュー。
チェロの名曲を集めた「Cellissimo!」とポップスからラブソングを集めた「I LOVE YOU」の2枚を同時にリリース。この日の公演では「I LOVE YOU」から
DREAMS COME TRUEの『LOVE LOVE LOVE』を演奏してくれました。 |
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■ セミレギュラー SweBe |
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グループとしては2回目の出演となるSweBeのヴォーカル3人組。今回はカーペンターズの曲をメドレーで披露。
『愛のプレリュード (We've Only Just Begun)』〜『遙かなる影 (Close To You)』〜『青春の輝き (I Need To Be In Love)』
以上の3曲をお得意のコーラスで聞かせてくれました。 |
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■ 軽部’Sコーナー |
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「カーペンターズはやっぱり名曲ですねぇ」という軽部さん。気づくとマイクの持ち方がカラオケ用の持ち方に変わっている。そこですかさず
高嶋さん 「今日も歌うんですか?」
軽部さん 「ええ、そうなんです。ただ、いつも単純に私が歌うだけじゃもの足りないので今回はステキなピアニストをお招きしています。それではどうぞ。」
シ〜ンと静まり返るホールの中、おもむろに高嶋さんがピアノの前に座る。そう!なんと!! ステキなピアニストというのは高嶋さんだったのです(笑)。
このために1週間ピアノの特訓をしてきたという高嶋さん(軽部さん「今回演奏する曲の中で1番まじめに練習したんじゃない?」)。
この日2人で演奏してくれたのは、ナット・キング・コールの『Love Letters』とエルビス・プレスリーの『Love Me Tender』の2曲。
高嶋さんがかじりつくように譜面を見ている姿は、普段ヴァイオリンを弾いているときにはまず見ることができない貴重な光景でした
(ちなみに軽部さん曰く「このコーナーはチケット代には含まれておりませんので安心してください」(笑))。 |
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■ スペシャルゲスト登場 |
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高嶋さんと軽部さんのかくし芸(笑)の後に、今回のスペシャルゲスト原田真二さんが登場しました。
まずポール・マッカートニーがリンダ夫人のために作曲したという『マイ・ラブ』をヴァイオリンとピアノの弾き語りで演奏。
原田真二さんは22年前に彗星のごとくデビュー(原田さん「彗星だからついこの間まで冥王星の向こう側まで旅してきて、やっと帰ってこれました」(笑))。
『てぃ〜んずぶる〜す』、『キャンディ』、『シャドウボクサー』の3曲が同時にオリコンチャートインするというはなれ技をやってのけた。
ちょうどこの頃、テレビの人気番組「8時だよ!全員○合」にゲスト出演する予定でリハーサルを行っていた時に、複雑な事情からドタキャンして家でその放送を見ていたという
裏話を聞かせてくれました。 |
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■ デュエットで熱唱 |
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そんな原田さんはさらにもう1曲、ダイアナ・ロスとライオネル・リッチーの『エンドレス・ラブ』をSweBeの中山さんとのデュエット、ピアノ弾き語りで熱唱。
演奏が終わると会場からの拍手に手を挙げて答えながらステージ裏へと去っていきました。ここまでラブソングを中心にロマンチック(?)に進められてきたこの日の“めざクラ”。
プログラム最後の曲はテルソン作曲の『Calling You』をピアノトリオバージョンでしっとりと締めくくりました。 |
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■ アンコール |
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この日のアンコールは、ポール・マッカートニー作曲の『心のラブソング(Silly Love Songs)』を出演者全員で演奏。
この曲では原田さん、ピアノでは無くギターで弾き語りをしていました。さらに会場の手拍子を誘い、なかなかのエンターテイナーぶりを発揮していました。 |
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■ 今回のひとこと |
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“めざクラ Vol.8”、演奏が良かったのはもちろん、高嶋さんと軽部さんのトークはますます磨きがかかってきて最高におもしろい。 |
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