みほの結婚と雅夫の結婚

恋をしているわけではなかった。長野からの帰りの車の中。みほの指には指輪が光っていた。
今、優子さんと雅夫の距離は100のうち、80ぐらいかな。
残り20の半分、10を埋めるのに5年。
その残り10の半分を埋めるのに、また、5年。
残り、5の半分を埋めるのに、また、5年。・・・。・・・。
数学の漸近線って、知ってますか?
これが、愛するということ?

みほの結婚

それから、何年かの月日が流れた。雅夫は22才になっていた。
長野からの帰りの車の中。みほの指には指輪が光っていた。
雅夫は言った。「みほ、幸せになれよ。」
「ありがとう、雅夫君。」

雅夫の結婚

雅夫は25才の時、結婚する。雅夫の奥さんの名前は優子。
何十年かの月日が流れた。途中、夫婦の危機もあった。半年間、口をきいてくれない時もあった。
でも、今は銀婚式も終え、二人は幸せである。
二人の関係。
雅夫は、優子さんを尊敬しています。
「これまで、バカにしていてごめんね。今は、尊敬しているよ。」と、謝りました。
優子さんは笑っていました。
分かり合えたようで。分かり合えていない。
雅夫がイライラしている時に優子さんがああだ、こうだと言うんです。
「ぼくの事を思って言ってくれているのはわかるんですが、よけい、イライラする。」
そこで、「ごめん、ごめん。今、いろいろ言われると、逆効果かも。」
今、優子さんと雅夫の距離は100のうち、80ぐらいかな。
残り20の半分、10を埋めるのに5年。
その残り10の半分を埋めるのに、また、5年。
残り、5の半分を埋めるのに、また、5年。・・・。・・・。
数学の漸近線って、知ってますか?
これが、愛するということ?(天の声)まだ、わかりません。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。