保育園・託児サービス業の本当のニーズを把握して、それを事業化する
さらに細かいニーズを効果的に知る方法とは
「ある程度見えてくるニーズ」は、大枠的なものかもしれません。
それにより、自分がやりたいこと、自分ができそうなことのイメージがわきあがったでしょうか。
そのイメージにより、サービス形態や、営業方針が絞れてきたら開業もグッと近づきます。
そして、もし開業前にできれば、「本当に必要とされる保育・託児サービスを事業化する」ことに進みましょう。
これは開業前には少し難しいことかもしれません。
開業前に難しければ、開業後のステップアップとして取り組むということでもいいと思います。
「本当に必要とされているニーズの事業化」は、お客さんの、もっと細かく、より具体的なニーズをつかんで、それをサービスに組み入れることです。
ではどうすればいいでしょうか。
簡単な方法があります。
それは、お客さん、またはお客さんになりそうな人や会社に、どのようなサービスをしてほしいか直接聞くことです。
本当に簡単ですね。
でも開業前に把握するのは、結構難しいものです。
さて、直接聞く方法の1つとして、
- フリーフォーム・自由記載で相手に記入してもらう
- 相手との会話の中でキャッチする
というやり方があります。
ただ、フリーフォーム・自由記載というのは、書き手は案外、書きにくいものです。
また、会話の中でキャッチするのは、聞き手がかなり意識をする必要があります。
他の用件がある中での会話だと、頭は本件のことでいっぱいです。
そのような会話中に、隠れたニーズに気づくということは実はなかなか難しいことです。
これらの短所をカバーするための方法として、
- 相手の潜在ニーズを引き出すようなアンケートを作成しておき、それに答えてもらう
- 事前に項目設定を準備しておいてから、ヒアリングのための時間を設ける
という方法もあります。
お客さんの細かいニーズまでわかっていれば、保育や託児の基本サービス(こちら側でやることや用意すること)に加えて、例えば、家庭や保護者でできないことや、なるべくならやってもらいたいと思っていることを、オプションとして有料で請けるといったことでサービスの幅を広げることができます。
売上も上がる。
お客さんにも喜ばれる。
素晴らしいことですね。
認可外保育園、認可外託児所の生きる道
認可外保育園や認可外託児所は、比べてしまえば認可保育園より利用者の確保が難しい部分があります。
選ぶ側(=子どもを預ける保護者)にとってみれば、利用料負担の違いが大きい要因になるからです。
でも認可外保育園や認可外託児所にも求められている部分があります。
それは、認可保育園にはない(できない)キメ細かいサービス。
そして、公立保育園にはない(できない)柔軟な対応。
認可外保育園・認可外託児所は、運営に対する助成や補助がないため、その分どうしても保育料金が高くなってしまいます。
でも、利用する料金が高くても、それに見合うサービスが受けられると利用者(=園児の保護者)が感じれば、事業は成り立つのです。
当初、認可保育園に入れず、認可外保育園・認可外託児所に入園したご家庭が、その後認可保育園の空きが出たので転園したところ、サービスの違いの大きさに不満を感じるということは、よく聞く話です。
ここが認可外保育園や認可外託児所の生きる道ではないでしょうか。
それにはやはり、「本当に必要とされているニーズの事業化」です。
柔軟な発想と、澄みきった感性と、綿密なコミュニケーションで、そのニーズに気づいてください。
保育園・託児サービス業のニーズの類型もご確認ください。