保育園・託児サービス業の経費
そして、保育園や託児サービス業の経営を「経費」から考えてみましょう。
経営の基本的な算式です。
売上-(人件費+その他経費)=利益
個人事業だろうが、会社運営だろうが、また、どんな業種だろうが、これが基本です。
ここでは、保育園・託児サービス業の経費から経営を考えてみましょう。
保育園・託児サービス業の経費には、どんなものがあるでしょうか。
まず経費を、主に開園・開所にかかる初期費用(イニシャルコスト)と、開園後・開所後にかかる運転費用(ランニングコスト)にわけて見ていきます。
保育園・託児サービス業の初期費用(イニシャルコスト)
初期費用(イニシャルコスト)の中には、会計上の「費用」にならず、「資産」になるものもあります。
そして、少し難しい話になりますが「資産」の中には、減価償却をすることによって、「少しずつ費用になる」ものもあります。
ここでは、会計上「費用」になるか、「資産」になるかは関係なく、開園・開所当初かけることになるお金を「初期費用」(イニシャルコスト)として紹介します。
開園当初・開所当初にかかる費用
保育・託児スペース (賃貸物件か所有物件かで異なる部分もあり) | 敷金・保証金(→賃貸物件の場合)、改装工事、防犯設備費、エアコン購入代・設置費用、看板など |
スタッフ確保 | 人材募集費用 |
利用者・園児向け広告 | 開業告知費用、園児募集費用 |
子ども用品 | おもちゃ、絵本・教材、ベビーベッド、ベビーフェンス、おまる・子ども用便座、子ども用イス・机、食器類、寝具類 |
家具類 | 荷物棚、おもちゃ箱、下駄箱、食器棚 |
医療器具・医薬品類 | 体温計、ばんそうこう、消毒液、包帯・ガーゼなど |
事務用品 | 電話機、FAX機(複合機)、パソコン、デジタルカメラ、文房具類など |
保育園・託児サービス業の運転費用(ランニングコスト)
開園後・開所後にかかる費用
保育・託児スペース (賃貸物件か所有物件かで異なる部分もあり) | 家賃・賃貸料、更新料(→賃貸物件の場合)、水道光熱費 |
スタッフ人件費 | 給与、通勤費(→任意)、社会保険料・労働保険料など |
利用者・園児向け広告 | 園児募集費用 |
傷害保険、賠償責任保険 | 損害保険料 |
日用品 | 清掃用具、トイレ用品 |
医療器具・医薬品類 | 体温計、ばんそうこう、消毒液、包帯・ガーゼなど |
保育園・託児サービス業の経費について大事なこと
経費を節約する、無駄な経費をかけないということは経営においては、もちろんのことです。
保育園・託児サービス業に限らず、どんな業種においても言えることです。
それを前提として、しかし、お金をきちんとかけなければならないところもあります。
保育園・託児サービス業でお金をケチってはいけないところ、それは、「子どもの健康と安全」にかかわるところです。
子ども自身の身の安全と、我が子を預ける保護者の安心のため、子どもの健康と安全には、ぜひ惜しみなく、適正にお金をかけることを忘れないでください。