フランチャイズチェーンにおける見切品の値引販売が話題になっている。
昔から閉店間際になると残った商品を安く売るという店は多かった。残して廃棄するよりは、格安で売った方が店も消費者も助かる。
しかし、それがエスカレートすると値引き合戦になる。このため、フランチャイジーが見切品販売に待ったをかけ、個別店主と争いになった。
両者の言い分は、それなりにわかる。
全国から農産物を持ち寄って物販する展示会がある。
最終日の午後3時過ぎになると、投げ売り状態になる。残った商品を持ち帰るのも難儀だ。
しかし、毎年同じようにやると、来場者の方も学習し、その時間帯を狙ってくるようになる。これでは逆効果だ。
出展者もそこらへんは心得ていて、目玉商品と量販商品を分け、目玉は早い時間に売り切れになるようにする。来場者は残念がるが、終わり間近に来た自分にも責任がある。せっかくだから・・・というわけで、量販品を買っていくことになる。
年1回のイベントならともかく、店先が毎日こういった状況になるようだと、収益は大きく落ちる。
そこで、フランチャイズ元は、値引きをしないよう指導する。が、残った品物を買い上げるようなことはしない。あくまでも経営は店側の責任だ。
もちろん、賞味期限切れの商品を売ることは許されない。とはいえ品切れがあると「ちっともコンビニエンスじゃない!」と、買い物客は怒る。十分な在庫を用意すれば、廃棄しなければならない商品も増え、経営は厳しくなる。 |