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2002年03月11日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day11そう、フ○イブ・ミ○よりも。
急に陽気が暖かくなって服装に戸惑う。しかも、バイクなどに乗っていると案外風はまだ冷たいのが余計に私を混乱させる。
仕事は暇だしモラトリアムは続いているし。いっそ仕事の暇な日は近場で映画でも観てきてやろうかと思うくらいである。しかし今日はそこまで余裕が持てなかったので、帰宅後未鑑賞のDVDに手をつけてみる。これを書いている現在、『π』を鑑賞中。DOS時代のPCを思わせるモノトーンの映像が痺れます。何だかんだ言って、映画でもこっちの脳味噌を揺さぶってくれるような作品がいちばん好みらしい。
――しかし面白すぎるのでここらで一旦中断する。懸案の短篇が依然未完成のままだし、現在読んでいる資料もページ数が残り少なく、そっちを片づけてからの楽しみにしておこう……などとやっていると結局いつまで経っても片付かなかったりするんだが。MYSCON参加申込が昨晩締め切られた。そこでふと思うのは、参加者の中に何名『メメント』を鑑賞した人がいるか。都内での上映館渋谷シネ・クイントの公式サイトに専用の掲示板が用意されているくらいで、あの作品の楽しみ方のひとつに「残された謎について徹底的に語り合う」というものがある。ミステリ読書を趣味とし、そういう人間ばかりが集う場に顔を出すぐらいなのだから、その気になればかなり深い議論が出来るのではなかろーか、と思っているのだがいかがか。だが、どれほどのヒット作であっても統計を取れば100人に30人も見ていればいい方、というのが現実であり、たとえMYSCONと言ってもいったい何人が、あのミニシアター中心の話題作を観に行ったことやら。2・3人で議論するのでは雑談とあんまし変わらないしねえ。……かく言う私自身、このアイディアに執着はないので、いざその場にあって本気で討論するかは定かではなし。
本日のお買い物
1,北山猛邦『『クロック城』殺人事件』
2,佐藤友哉『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』
3,浅暮三文『左眼を忘れた男 I wanna see you』(以上、講談社ノベルス/講談社)
4,マーク・ボウデン『ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録(上)(下)』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫/早川書房)
5,西澤保彦『ナイフが町に降ってくる』(祥伝社文庫/祥伝社)
1〜3は例によって講談社ノベルス今月の新刊より。何を言われてもとりあえずメフィスト賞は買っておく浅ましさよ。題名・粗筋ともにオーソドックスな本格ミステリの印象がある1だがはてさて。3は眼球だけが見つめる世界での謎解き、という、細部を略すると意味不明だが、兎に角浅暮氏いつも通りに不思議な状況での物語。
4は今月末日本公開予定の、ジェリー・ブラッカイマー製作、リドリー・スコット監督『ブラックホーク・ダウン』の原作。相互補完するような関係にあるようなので、例によって映画鑑賞の予習として購入。5は、相変わらず親本持ってますけどいちおう買いました、というもの。なつこシリーズのイラストを手掛ける上杉久代氏が新たに装画を手掛けている点にお金を払った、と思っておこう。うん。保立道久『平安王朝』(岩波新書/岩波書店)読了。資料としてなので別枠での感想は抜き。本来の目的を蔑ろに白河院政の“ファム・ファタール”璋子(「たまこ」或いは「しょうし」)の話を書いてみたくなった由。つくづく私はこーいうテーマに弱い。
まだ資料として収集した本は残っているのだが、このままだと永遠にほったらかしになりそうなので久し振りに小説に着手する。西澤さんの未読単行本を優先したいところだが、今月末以降に公開予定の映画で原作を購入済のものが複数あるので(今日の4もそのうちのひとつ)まずそちらから読むことにした。……また追い込まれて資料に戻る、というパターンも大いに有り得るけど。……ああ、も一回『メメント』が観たい。未鑑賞の知り合いをダシにしたろかと思うくらいに観たい。ちなみにシネ・クイントでは前回鑑賞時の半券を提示すると一律1000円になるサービスあり。
2002年03月12日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day12森薫『エマ』はいい。激しくいい。身内でそーいう意見を聞いたことがないので(そもそも身辺で『コミックビーム』を定期講読している奴自体おらんが)この場で叫んでおく。素晴らしくいいのだ。
凹みっぷりが危険なレベルに達しているのが画面からも解る桜玉吉『幽幻漫玉日記』に、飄々とした印象のまんまの鈴木みそ『オールナイトライブ』、この二本の長期連載が次号で完結、というのに仄かな危機感を覚えるが、『エマ』に福島聡の短篇連載『少年少女』、それに『恋の門』で異常なヴォルテージを見せつけた羽生生純の新作『青 オールー』と、従来の強烈な灰汁に苦手意識のある層でも受容可能な作風の新シリーズが増えているので、雑誌としては多少安定期に来ているのではないか――と希望的観測を口ずさんでみる。取り敢えず『エマ』がきっちり完結するまでは続いてくれと思うのみ。須藤真澄・竹本泉らの連載も勿体ないと言えばそうなのだが、彼らは仮に雑誌がなくなっても引き取り手はあるはずだし。……政局は話題にするさえも馬鹿馬鹿しい……
本日のお買い物。今日はとても狭い。
1,鮎川哲也『死びとの座』
2,鮎川哲也・監修/二階堂黎人・編『新・本格推理(2) 黄色い部屋の殺人』
3,土屋隆夫『影の告発 [新装版]』
4,山田風太郎『山田風太郎ミステリー傑作選10 補遺篇 達磨峠の事件』(以上、光文社文庫/光文社)
光文社文庫新刊だけー。
1は見ていると幾分悔しさが滲んでくる。鬼貫長篇の中では最新作に当たりながら、新潮文庫に収録されて以降一度も復刻されず入手の難しい方に属していた作品。ほか詳しいことは感想を御覧下さい。ああ、いい加減鮎川哲也研究もきっちり始めなければ。
2は編集長が二階堂氏にバトンタッチしてから二冊目。が、正直いまのシステムでは継続する意味はあまりないように思えて仕方ない。というのも、前回までは曲がりなりにも全投稿作品に鮎川氏が直接目を通し、そのうえで採用点数から何から判断を下していたからこそ新人・常連・本職とバラエティに富んだ作家陣が形成されていた。が、この新シリーズでは一次選考を経て絞り込まれた作品群を二階堂氏に渡し、そこで初めて氏の判断が加わる。個人的に、集団で行う選考会というのは多分に集団の恣意が絡むため、それが匿名の一群であればあるほどに判断にはムラが生じると考えている。つまり、この段階で集団としての方向性に合致した作品が選ばれやすくなる、という傾向が生じてしまう訳だ。そうして既に絞られてしまった作品を更に二階堂氏が取捨選択するのだから、常連作家が残りやすくなってしまうのは当然の帰結と言える。
鮎川氏が編集長であった時代の作品には、私の知るかぎり批判意見のほうが多かったのだけれど、それでも善し悪しは兎も角収録作品はバラエティに富んでいた。元々枚数制限を100枚にまで増やし、一冊ごとの収録作品点数が減少しているところに、年間一冊まで刊行点数も絞られている。現状では続ければ続けるほどに閉塞感が強まっていくのではないか、と危惧を覚えるのだ。――とは言え、実作者として現役バリバリの二階堂氏に応募作品全てに目を通していただく、というのは相当に無茶なお願いだ、と承知しているわけで。思いつく改善策としては、二階堂氏同様の本格ミステリプロパー、或いは自身の名義で編著を刊行している評論家など、複数のメンバーで選考を行い、それぞれの名義による『新・本格推理』を発行するかたちで、年間2・3冊に増やす、という方法だが――それにしたところで結局選考委員それぞれに全投稿作を読んで戴かなくては現状打破に繋がらない、という欠点に変わりはない。いやもう、ほんとにどうしたもんか。なお、私自身の投稿は某企画の進展次第らしい。
――で、そんなことを考えながら、ふと同様の企画をホラーやSFで併設してくれないかな、とも一瞬思う。既に『異形コレクション』というテーマ別書き下ろしアンソロジーが光文社文庫には存在しているので、そちらはテーマでの拘束はなし、という形で。……あ、でも、この場合も『新・本格推理』に呈したのと同様の膠着状態が危惧されるのか……ああああ何か書けば書くほど自家撞着を起こしそうだ。
そして漸く3に言及する。第5回日本ミステリー文学大賞受賞記念として、絶版状態となっていた光文社文庫収録長篇を全て新装版として復刻するようだ。取り敢えずこれと来月の『危険な童話』は奇蹟に等しい名作なので、土屋作品を知らないミステリファンは読め。というか旧ヴァージョンも『針の誘い』以外全部集めていて創元推理文庫の全集も買っている私がなんでまた新装版まで揃えようと。短篇二本とエッセイ三本、それに山前氏の書き下ろし解説が新たに収録されているとは言え(短篇にしても以前光文社文庫で編纂された短編集に収録済みだ)。
4はあと8巻が一冊残っているが、いちおう完結巻ということで編者・日下三蔵氏の全巻に対する解説が付されている。物議を醸した第二巻での『帰去来殺人事件』削除問題についても簡単ながら言及があり、興味深い――某所での日下氏の記述に拠れば、これでもかなり事情は省略されているようだが、まあ現状では復活が決定されているのだし二刷・三刷購入者も光文社に頼めば『帰去来−』収録版に交換して貰えるとのことなので良しとしよう。個人的に哀しいのは、このシリーズが刷を重ねるほど好評だったのならどーして講談社文庫版の忍法帖全集はあそこ止まりになってしまったのかってことでぐぢぐぢぐぢ。お買い物言及が長くなりすぎたのでひとまずここまで。こんな余力があるなら作業に割けよと自分でも思う。
映画『自殺サークル』を観に行こうかと俄に思い立つ。何故かというと、明日以降は毎日のように上映前のトークイベントが用意されているからだ。ファンなら嬉しいだろうがただただ作品が観たいだけ、という私のような人間にはいささか鬱陶しい。数少ないイベントなしの上映日であるため、狙って訪れてみようか、と思ったのだ。
――が、迷いに足踏みしているうちに移動時間がなくなってしまった。毎度のことです。そんなこんなで、漸く懸案の短篇、悩んでいた場面のアイディアが纏まる。あとは構成を練り直して文章にするだけ。出てこないときは本当に出てこないのよ。
2002年03月13日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day13民族紛争を核ボタンひとつで解決しよう、と言うくらいに無理があると思うのだがどうか。力にルールが存在するからこそ虚構として優れているのであり、そのルールの中で生きる姿がどういったものなのかくらいは、それこそ想像で補ってくれてもいーんでないか。
……なんの話かって? 解らないならそれでもいいんです。ただ、連鎖反応で腹案の真っ黒なファンタジーが無性に書きたくなった。本当に『ベルセルク』ひとつで描く必要がなくなるほどに不毛のジャンルなのか。あ、しつこいですが全部の意味を分かろうとする必要はありません私も出典忘れてますから。本日のお買い物
1,小池田マヤ『…すぎなレボリューション(6)』(Kiss KC/講談社)
2,磯田和一・絵と文『書斎曼陀羅 本と闘う人々(1)(2)』
3,土屋隆夫『土屋隆夫推理小説集成7 粋理学入門/判事よ自らを裁け』(創元推理文庫/以上、東京創元社)
4,原 由子『東京タムレ』(タイシタレコード/VICTOR ENTERTAINMENT/CD)
5,結城心一『ももえサイズ VOL.1』(零式コミックス/シュベール出版)
このまま安定期に入るのかと思いきやまたしても暴発気味の展開を迎えてしまった1。段々これは作者の悪い癖なんじゃなかろーかと思い始めてたりして。……ところで、体脂肪って予算で落ちるの?
2は連載時から単行本化を楽しみにしていた、作家の書斎探訪録。ミステリファンにはその整然端然ぶりでつとに知られる京極夏彦氏の書斎は無論、縄田一男氏や内藤陳氏など既に生活の場には見えない書斎まで、それぞれの文字通り本との奮戦ぶりを丁寧なイラストと文面で再現した好著。それにしても内藤氏の書斎など見るにつけ私などまだまだ修行が足りないと、なにそんなこと思う必要ないと。そうね。
3は東京創元社版の全集第六回配本。中短篇の集成である。当初この辺に収録されるはずだった書き下ろし作品『聖悪女』は予定より長大化したため単行本として別途刊行されるそうな。
実はサザンの曲もよく聴いている、しかしグループとしてよりはソロに愛着がある(愛聴盤のベスト10に掲げる一枚に、桑田佳祐初のソロアルバムがあるくらいだ)。というわけでこれまた待望の一枚、数年振りの原由子フルアルバムとなった4。ボーナストラックの『花咲く旅路』を除いて全曲古き佳き歌謡曲のカバーである。現代的な華やかさを施しながらも、原曲のメロディと空気を温存しているのは、原由子というヴォーカリストに元々そういう資質が備わっているからだろう。夫・桑田佳祐のコーラス・デュオに渡辺香津美のギターも聴ける贅沢さ。
5は、スタジオDNAのアンソロジーなどに寄稿している漫画家・結城心一氏のオリジナルシリーズ。回を追うごとに要素が追加されサブタイトルが凄いことになっている。今月末に第二巻が発売される予定で、その事実から初めて本書の存在を知って泡食って注文した次第。……変な漫画。昨日の買い物とその紹介文が鮎さんのそれとそっくりであったのに苦笑する私であった。移動の都合から昨日のうちに3を購入していなかったのが悔やまれる。
怪奇事件の謎解きを集中的に行うような新聞テレビ欄の紹介記事に期待して、特番『超オフレコ』を点けてみるが……だいたい7時20分くらいにチャンネルを変えただろうか(その時まで忘れていたのだ)、あまりに看板に偽りあり、という内容に珍しく、テレビ相手に本気で不愉快になった。その時に紹介していたのは連続する重機盗難に持ち主ら自らが犯人探しをした、という事件。規模は大きいが、その顛末はごく有り体の三面記事のそれだし番組での扱いもご近所で実際にあった武勇伝程度のもの。どー考えたって、「呪いか殺人か奇跡か偶然か?本当にあった…怪事件謎&トリック解明」という煽りに相応しい内容ではない。40分頃から漸く、「呪いのフランス人形」といういかにも如何にもな素材に内容が移ったが、この編成は酷い。短気な人なら早々とチャンネルを変えるはずだ、とその程度の可能性は考慮して煽りは作りましょう。
で、その後最後まで『超オフレコ』を見たが、どーもいま三くらいのネタが大半であった。自然発火じゃないとしたら着衣に細工があると考えるのが普通だろうに、そんな大仰に特集するほどのものか? 有り得る現象や有り体の科学知識で原因が推定できるものを、怪奇事件と簡単に呼ばれちゃなー、と。ミステリ書きの苦労を何だと思ってるねん<論点がずれてる 時々優れたレポートを出してくる番組だが、今日のは下の下。もっと冷静に語っていればそれなりに意義のある特集となっただろうけれど。
懸案の短篇、ノってきました。ノりすぎて書くことが増えました。……あれ? それでも当初の想定とあまり変わらない枚数になりそうだが。……あれれ?
『ReNN』を1000円で買った知人に一瞬殺意を覚える。嘘です。買ったときは値下がりすることは常に念頭に置いているので、本気で苛立つことはありません。流石にその一瞬は辛いものがあるが。
2002年03月14日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day14あああああああっ、この期に及んで見逃してしまうなんてっ!!? ……はあ、結局これもDVDご購入か……。ちなみに、本当にあと2週間で終わるらしいです。残り五話。
あとにして思うと、見逃した原因の一つは、PCがまたみょーな状態に陥ったことにある。大したことではない、CD−ROMのオートラン機能が正常に動作しなくなっただけの話だ。だが、CDは無論数多のゲームに興じている私にとって、オートランが利用できないだけで手間がひとつ増えることになる。
いちおうWindowsではオートランの適用を、各々のドライブのプロパティ設定で制御する、という建前になっている。実際、大抵はこの設定を再調整することで修復できるはずなのだが、今回はまるで改善する様子がない。どうも根本の設定項目が何かの拍子に書き直されてしまったようなのだ。昨日購入した原由子のCDの期間限定特典を利用するために幾つかのソフトウェアをインストールした際に生じたトラブルだろうが、この場合原因が解っていてもあんまり意味はない。必要なのは解決方法だが、関連サイトや落としたデータに同梱されたReadme.txtなど、何処を参照しても現状打破のヒントすら見出せなかった。
以前の、万事に余裕のあった時分であれば、あちこちで動作不良を来していることも考慮して、OSからそっくりインストールし直すぐらいの乱暴な対応をしているところだが、そんな暇も余裕もいまはない。更にWebを徘徊して、手っ取り早い修復方法を模索する。最終的に、Tweak UIという、Microsoftが無償・サポートなしで提供しているレジストリ調整ツールを初めてインストール(オリジナルは英語版だが、ちゃんと日本語化ツールも有志がフリーウェアとして供給しており、そちらも併せて導入)して修正を試みた。
……簡単にオートラン修復。なんでこんな楽な方法をいままで利用せなんだか。ただ、音楽CDの自動再生に利用するソフトウェアの設定が消えていることをシステムに指摘され(どーして今まで指摘してくれなかったのかが謎だ)、その場凌ぎにWindows Media Playerの再インストールまで行わねばならなかったのは誤算だったが、取り敢えずこれで久々に標準に近い環境を復元できたことになるのでよしとする。
すっかり安心しきって、ここ数日魔が差して遊んでいた古いゲームをちょこちょこと進め、作業もちまちまと進め、としているうちに先々週までの習慣を忘れてしまったらしい。悔しい。てゆーかいい加減観念して固有名詞出せよ俺。本日のお買い物
1,岡本綺堂/東 雅夫・編『伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集』(学研M文庫/学習研究社)
2,津原泰水・監修『エロティシズム12幻想』
3,山口雅也『垂里冴子のお見合いと推理』
4,ジェフリー・ディーヴァー『死の教訓(上)(下)』(以上、講談社文庫/講談社)
1は分厚い伝奇名作選集の第二巻。前巻は悩んだ挙句に未だ購入していないのだが、本書はたまたま私が現在勉強中の平安時代をモチーフとした長篇『玉藻の前』が収録されていることもあって、お勉強のためと自分を偽り購入。分厚いよう。
2はENIXで刊行されたアンソロジー・12幻想シリーズの文庫化。何故か順序がオリジナルと異なっているが大した問題じゃないか。親本を所持しながらも、加筆・改稿、という巻末の断り書きに惹かれて購入したのだが、よくよく考えると、それは京極氏がいつものように文字組みに合わせて文章を修正したことを言っているんじゃなかろーか? ……いや、それでも別に構わないんだが。
山口雅也氏の多芸ぶりを示す、安定した作風が楽しめるシリーズ初の文庫化である3。これもオリジナルの四六判を持っているが、そこここに微妙な違いがあるようなのでこれまた購入。雰囲気をよく捉えた装画もいい。
4は『ボーン・コレクター』などのシリーズで近年評価の高いディーヴァーが、キャリアからすると初期にあたる1993年に発表した長篇。日本で人気を得る最初の契機となった『静寂の叫び』よりも、『眠れぬイヴのために』よりも先んじる作品である、従って多分昨今のファンが想像するのとは異なった作品であると予想されるがいかがなものか。ちなみに私は結構買っているが『監禁』しかまだ読んでません(ご想像の通り、題名がツボに嵌ったんです)。本日も『奇跡体験! アンビリバボー』を見る。
……内容はひとまず脇に置く。その前に、この番組の放送作家、すこし文章の勉強してこい。「香織ちゃん(恐怖体験に悩まされる当人)はこのとき初めて身の危険を感じたという。だが、女の行動はこの夜からエスカレートしたのだ」(文章一部うろ覚え)――だが、じゃないだろうこの場合。香織ちゃんが危険を感じたとおりに、怨霊と思しき女の行動がエスカレートしたわけだから、「だが」ではなく「香織ちゃんの予感通り」とか「まさしく〜」とかそういう言葉を挟むべきだ。しかもその夜の出来事というのが「複数の幽霊が現れた」というものだから、厳密には最初の女の霊が過激な行動に出た訳ではない。他にも、それ以前のエピソードから充分に予測可能な展開に「意外にも」とか「驚くべき」とかいった大袈裟な前置きを添えるのが非常に鬱陶しい。無理矢理に期待を煽るようなフレーズを入れようとして描写が破綻している。そーでなくても独自取材は穴だらけなんだから、せめて包装ぐらいは丁寧に務めてくれい。ったくもう。
そして、後半の企画は個人的にどーも不快感を禁じ得ないシリーズの続き。書店で今日、関連書籍を目にした時点で厭な予感はしていた。基本的に、紹介されている彼らや彼に関わった子供達・善意の第三者に不快を覚えはしないのだが、問題はその周辺で明らかにテレビを意識した行動を選んでいる人々。
こう言っては何だが、彼らの境遇は特別ではない。テレビで放映された、という事実を除けば幾つも同様の例を知っている(こうも幸運に進まなかった例も)。彼らの誠実な認識や覚悟を否定するつもりはないが、それを差して安易に「奇跡」などという言葉を使うな。最大のテーマは言葉として用いるな、或いはギリギリまで封印しろ。それが感動を描写するためのセオリーであり、同時に辛い境遇に身を置く人々への誠実さというものだ。
……兎に角今日は一時間あまりのツッコミどころの多さに疲れ果てた。他にも色々思うところはあるがひとまず伏せておく。間違いなく言えるのは、スタッフ全員、レポートを作るときの態度を見直せ。そのままでは間違いなく新たな不幸を招く。
と文句を言いつつたぶんまた来週も見るんだが。基本的には憎めない内容ばかりだし、稀に、本当に稀に、悪くない企画がひょっこり出てくる場合があるのよ。――堅い話はさておき。当サイトを拾う検索キーワードの中で、常に上位に存在するのが『奇跡体験アンビリーバボー』。引っかかっているのは無論、杉沢村特集に触れたこの文章である。勢いで一輝に書き綴ったこの文章、粗さも含めて愛着はあるのだが――ちょっと待って欲しい。上の記述を御覧下さい。番組の正しいタイトルは『奇跡体験! アンビリバボー』、真ん中辺りの棒引きは不要なのだ。私自身ずっと勘違いしていたことではあるが、世間でもこれだけ多くの人が誤解している事実に驚愕する。……どっちでもいいと言ってしまえばそれまでだが。ちなみにアクセス解析開始以来不動のトップはこれだ。
というわけでいつか書くはずの「嵐の山荘」テーマ長篇での被害者その一は某氏に決定しました。覚悟しといてね。そういや学生時代、私がとある古典名作ミステリを読んでいるときにその犯人をうっかり口にした同級生がいた。いつか最低の殺し方をしてあげよう、と目論んで早幾年。ステーシーでさえ甦らないくらいに細切れにしてやるつもりなのだが、こいつは問題の某氏と同じイニシャルだった。
実際、同一キャラクターを用いない短篇中心の執筆活動が続いていて、それ以外にも腹案が蓄積している私にとって常に最大の悩みはキャラクターたちの名前なのです。時期も登場作品も不確定的、という条件で「使ってもいいぞ」という寛大なかた、いらっしゃいましたら「探偵」「犯人」「ヒロイン」などなど希望する大雑把な役回りとメールアドレス、それに当然ながら使って欲しい名前を明記のうえ送信フォーム或いはメールでご連絡ください。極端な話、名前そのものは偽名やペンネームでもいいのです、要は不自然でない名前が欲しいだけなのですから。使わせていただいた方にはその初出本を謹呈いたします。――ちゃんと載ったら。ちなみにかなり本気です。ただ、続けっぱなしだとあとあと面倒なので、取り敢えず2002年3月いっぱいでひとまず締め切ります。応募がなくてもいっこーに構わないがあればとっても助かるので書くだけ書いておく。
2002年03月15日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day15磯田和一絵・文『書斎曼陀羅 本と闘う人々(1)(2)』(東京創元社)読了。流石に絵と文、ページ数少な目でしかも本の山がテーマ(←誤読)とあれば読み終わるのも早い。私などまだまだ修行が足りないと思う反面、京極夏彦氏の整然たる書斎、佐野洋氏らの機能的な書斎は尊敬の念を禁じ得ず、北村周氏(連載時の担当編集者)らの採用する移動式書架などは見れば見るほどに羨ましくなる。私のような人間にとって危険な自己正当化の根拠となり、また徒な憧れを植え付ける悪魔の書物である。蔵書数千冊という領域の意味を理解しない人々にとってはホラーのように映るかも知れず、実に多様な楽しみ方が出来るシリーズでもある。折角「上」「下」とせず「1」「2」とナンバリングしたのだから、更なる継続を願う由。
午前中、とりわけ出勤時間に激しい雨。こういうときはたいがい両親いずれかの車に便乗して職場に向かうのだが、帰宅時含めて行動の自由が一挙に狭まるのが辛い。しかも午前中にはすっかり雨も止んで帰途は夕陽すら拝めたのが余計に悔しい。本当なら今日は寄り道して某ゲームを仕入れてくるはずだったのにー。
本日のお買い物
1,『GIALLO No.7 2002. SPRING』(光文社)
2,『KADOKAWAミステリ2002年4月号』(角川書店)
3,『IN☆POCKET 2002・3月号』(講談社)
普段なら「定期講読3冊」で逃げるところだが。
1は周辺で「大丈夫か」「本当に連載で保つのか」「隔号連載になるんじゃないのか」(本当に言った人がいます)と話題の新連載がふたつ。資料読んだり何だりでいつ読めるか解らないのはいつものこととして、取り敢えず知人のものをざっと眺めようかと、まずは光原百合さんの新シリーズを捜す。タイトル『花もちぎれないほど……』……どっかで聴いた記憶のあるフレーズだ。1ページ目を見る。左側には野間美由紀さんのイラスト。いいなー、と思いつつ右下の本文を見る。
(ノ ̄□ ̄)ノ ~┻━┻
さだまさしかよっ!? しかも『もう愛の歌なんて唄えない』かよっ?!! ちくしょー俺もいつかネタに使うつもりでいたのにようっ??!!!
……取り乱しました。御容赦下さい。ああ、しかし大っぴらにネタに使えるのが羨ましい。
2は――すっかり短篇がなくなって、単行本準備誌のようになってしまったな、と。それが悪いとは必ずしも思わないのだけど色んな理由から。しかし、そういう認識を与えるあからさまな誌面作りには危険を感じる。評論・コラム以外にも、「この号が読みたい」と思わせるような創作やオリジナル要素が欲しいような。
3も似たような弊害を常に負っておりますが、あくまでベースが「文庫情報誌」という体裁なのであんまし問題を感じなかったり。ただ、私がこれを定期講読している理由は綾辻行人氏の『暗黒館の殺人』を初出の状態で揃えておきたいからであり、だとすれば休載している今号はそもそも仕入れる必要もなかったのでは、という問題が先にあるんだけど――敬愛するデイヴィッド・フィンチャー監督『ゲーム』が地上波で放送されていたので鑑賞。流石のいい仕事。ただ、『セブン』の監督ならばあの一歩手前で終わらせていたよーにも思う。DVDを買うか随分迷っていたが、これなら持っていても損はなさそうである……いや、なんか買った直後に廉価版とかトールケース版(現在発売されているのはジュエルケース)が出てしまいそうな気がしてるんですが。
耐え難くなって、続きを書き始める。
昨日の募集に早速お二方から申込をいただく。いや、本気で助かります。いつになるかは解りませんがちゃんとご登場願う予定ですので気長にお待ち下さい。
ただ、昨日は触れ忘れましたが「探偵役」だけはややハードルが高く、最も登場時期が定めづらいのでなるべくなら避けていただきたい。というのも、既に表に出ている春川敬、メイド探偵(←まだ書く気だ)のみならず、出番待ちの探偵役が私には腐るほどいるのです。しかもその殆どが既に名前を持っているため、「探偵役」での起用は一作のみ登場のそれを必要とするトリック、テーマ、エピソードが思いつかない限り難しい。無論、それでも構わないという方がいればより有り難いのですけれど。
ともあれ、今月中は受け付けておりますので奇特な方はメールアドレス・使わせていただけるお名前・希望する役柄を明記の上、送信フォーム(日記下のものでも構いません)或いはメールでご一報下さい。
2002年03月16日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day16週末恒例の映画鑑賞、本日はハーレイ・ジョエル・オスメント主演最新作『ぼくの神さま』(GAGA・配給)。詳しい感想は例の如く別ファイルにて――と思いましたが諸般事情から感想は深夜から明日いっぱいにかけての何処かでアップロードします。
余談だが、この間DVDで『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』を鑑賞した。20世紀初頭に撮影された吸血鬼映画を題材にし、主演が本物の吸血鬼であったことが理由で起きる騒動を描いたものだが、この絶賛された吸血鬼役がウィレム・デフォー。『プラトーン』『処刑人』などに出演し「ブチ切れ俳優」などという形容も為される鬼才だが、この『ぼくの神さま』にもハーレイと共にメインを飾る俳優として登場する。役柄は……神父であった。ナチス占領下のポーランド、傍若無人な軍人の振る舞いに悩まされ全うできない信仰に苦しみ、子供の前で煙草を吸ったり「イエスはユダヤ人だよ」と諭すように語る一風変わった神父ではあるが、それにしても極端すぎやしないかデフォー。本日のお買い物
1,池上洵一・編『今昔物語集 天竺・震旦部』
2, 〃 『今昔物語集 本朝部(上)(中)(下)』(以上、岩波文庫/岩波書店)
3,ルーディ・ラッカー『フリーウェア』(ハヤカワ文庫SF)
4,アゴタ・クリストフ『第三の嘘』(ハヤカワepi文庫)
5,ドロシイ・セイヤーズ『箱の中の書類』(ハヤカワ・ミステリ/以上、早川書房)
とっても偏ってませんか。
1・2はすっかり歯止めの利かなくなっている平安資料収集の一環として。読み終えた資料のあちこちに登場するエピソードを原文に近い形で読んでおこうと思い立ち、当初は講談社学術文庫版を購入するつもりだったのだが、収録内容が異常に解りにくいので、対訳こそないものの順序が一目瞭然であるこの四冊を選んだ次第――が、収録内容によくよく目を通してみて驚く。あちこち抜けている。第一・第二・第三ときたあとに第五・第七なんて配置が散見し、しかもいちばん必要としていたエピソードが収録されていない! 困ったもんだ。もう一回学術文庫版をチェックしてこなければ。
3は某掲示板を眺めているうちに洗脳されて。かな〜り妙なSFらしい。シリーズ第三弾らしい、が既刊に挙がっているのがこれ含めて二冊しかないのはどーしたわけだ。
『悪童日記』『ふたりの証拠』に続く連作第三弾にして完結編の4。纏まったのでいい加減読みますか。
そして本格ミステリ愛好家にとっては驚きかつ待望の5。1930年に、第三者との協議に基づいて執筆したセイヤーズ唯一のウィムジー卿が登場しない長篇である。……内容はさておき、登場人物一覧のトップに「ジョージ・ハリソン」とあって笑った。何故映画感想のアップが遅れるか。それは、レイトショーを観に行くから。……『自殺サークル』。これを観たあと帰りに電車に乗る、というのはかなり異様な体験ではなかろうか。
やっぱり異様な体験でした。舞台もちゃんと新宿駅だったか……。
ともあれ、『自殺サークル』(アースライズ・配給)鑑賞。驚いたことに、トークショーがあるとは言え、立ち見が出るほどの盛況だったことである。トークショーには上映前、監督の園子温(その・しおん、と読む)に、メインテーマとなる歌を自作自演した放送構成作家の倉本美津留、そして出演者の中から石橋凌演じる黒田刑事の息子役を演じた松本創、同じく娘役の菊地美香の四氏が登場した。僅か20分足らずのことゆえ大した話は出なかった――それ以前に、作品そのものを観ることしか頭になかった私はただただ「早く終われ」と念じていたのだった……。
ともあれ、感想はこちらからどうぞ。日中に鑑賞した『ぼくの神さま』よりも先にアップするのは、どーいうわけかこの作品プログラムを発行しておらず、粗筋や感想を書く際参考とするものがないため早く書かないと印象があやふやになってしまうからである。いつも記念に購入しているものが存在しないので、仕方なく『自殺サークル サウンドトラック』なんてものを劇場で仕入れてみたが、これにしても一曲を除き全てが歌ものであるにも関わらず歌詞カードのひとつも添付していない不親切な代物だし。まあ、個人的には内容に不満を感じなかったので良しとしよう――ほかの人のことは、知らん。
2002年03月17日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day17どーにか『ぼくの神さま』(GAGA・配給)の感想をアップ。ああ、短篇がそろそろリミットだとゆーのに。
余談だが、昨日レイトショーで鑑賞した『自殺サークル』は論客の知人に見せたい気がする一本であった。ケロQのSCA−自さんとか滅・こぉるさんとからじさんとか。やっぱり楽しんでもらいたいからではなくその反応に興味があるから、というろくでもない理由からなんだが。先週は店頭で臨時休業を知るという不手際をしでかしたので、今日は店を開けているのを電話で確認してから家を出る。大病を患って休んでいた店主もどうやら完全復帰したようで、味もちょっと小さくなったように感じていた海老の天ぷらも元に戻っていた――と言いつつ私が頼んだのはお気に入りの若鶏南蛮であるが。堪能して支払を済ませていたところ、店のおばちゃんに呼び止められて、田舎から送ってきたというふきのとうまで分けてもらう。つくづく、贔屓にしておくといいことがあるもんだ――いきなり休むのが玉に瑕ではあるが。
本日のお買い物
1,『妻みぐい』(Alicesoft/Windows95・98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)
……………………てへっ。一昨日、買う予定があると言っていたのはこれのことでした。現在最も安定感のある老舗・アリスソフトの最新作、でありながらいきなりの税別2800円というお手ごろ価格。ストーリーも世界観もかなぐり捨ててそっちに邁進したと思しいタイトル、その男気を見過ごすわけにもいくまい。
2002年03月18日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day18『妻みぐい』(Alicesoft/Windows95・98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)、取り敢えず、最初に提示される目的は無事達成。値段を考えれば当たり前なのだが、シナリオ構造は単純で選択肢の幅が乏しい。とは言え流石アリスソフト、シミュレーション部分とのバランス感覚は絶妙で、この分量できちんと育成→攻略の楽しさを堪能させてくれる。標準の8800円でもこれを下る水準のゲームは幾らでも見つかるだろう。お得感たっぷりの一本。もっとシナリオに奥行きをとか、通常イベントの挿入をとか、もっと盛り沢山のHシーンを、と望むのは贅沢に過ぎる。
職場、と言っても元々暮らしていたところで、事務室と言おうか待機室と言おうか倉庫と言おうか、ともかく普段私が詰めているのはかつての自宅である、という話は既に何度かここにも記しているとおり。従って、銀行やカード類、各種会員権に家族の所有する車の顧客データには未だ職場の住所と電話番号が記載されており、その手の連絡や勧誘は職場のほうにかかってくる場合が少なくない。今日も一件、かかってきたのだ。父の車のディーラーから。
「ご購入のXXX(車名)が二年経ちましたので、ご様子を窺いにご連絡差し上げたのですが……」
と言うが、午前中にたぶん「自宅」として登録してあるはずの番号に連絡してくるのも不思議な話ではある。父の仕事は外回り中心のため今は不在であると答え、電話を切った。そういえばもう二年も経つのかと思い、いまどんな状態だったか考えてみる。
……オカマ掘られて廃車になってた。叔父の奥方が骨盤骨折で入院したという。親類の家の駐車場で、車と壁の間に挟まれたのだそうだ。車を運転していたのは、……叔父。もともと不注意なところの多い人物だが、バックしているときに急に回転数が上がったと言う。話を聞いた母が、それは車に異常があったのでは、と指摘したところ、当人もその可能性を考えてすぐに連絡したのだそうだ。車のメーカーは、と訊ねると。
ああ、確か最近、リコール隠しが問題になったねえ、そこ。即ち原因とは言い難いまでも、そのままでは保険も満足に下りない事故内容のため、調べてもらう価値はあるだろう。本日のお買い物
1,あだち 充『KATSU!(2)』
2,高橋留美子『犬夜叉(25)』
3,安西信行『烈火の炎(32)』(以上、少年サンデーコミックス)
4,皆川亮二『ARMS(21)』(少年サンデーコミックススペシャル)
5,藤田和日郎『うしおととら(11)』(少年サンデーコミックスワイド版/以上、小学館)
6,八神 健『ななか6/17(6)』(少年チャンピオンコミックス/秋田書店)
7,山下 定『自殺サークル』(EX NOVELS/ENIX)
8,斎藤 純『風と旅とオートバイ -ツーリング・シーン12章-』(廣済堂文庫/廣済堂出版)
9,秋田禎信『魔術師オーフェンはぐれ旅 話が館にさまよえ虚像』(富士見ファンタジア文庫/富士見書房)
1は、通して読んでみると意外と愉しい。結局いつも通りとは言え、それはそれで方法なのだろう。3は次で完結、が本誌を読んだ際の記憶からすると残りの話数は大してないようにも思うのだが。7はいっときの剣呑なムードを乗り越えてほのぼの路線まっしぐら、という風情。
7は一昨日鑑賞した映画のノベライズ、というより古屋兎丸氏と同様に映画のストーリーに触発されて手掛けたオリジナルストーリーらしい。漫画版と較べるとオリジナルの要素はかなり残っているが、パラパラと眺めた限り確かに細部の展開がかなり異なっている。映画では仄めかされもしなかった人間関係を提示したり、行間を書き込んでみたり。いつものように予習を名目として優先して読むことは出来ないが、楽しみ。
8は『ル・ジタン』で推理作家協会賞を受賞した著者が、長年の趣味であるオートバイをテーマに綴った短篇小説を集めたもの。大半を初出で持っているが、最初の単行本は見過ごしていたようなので購入。それにしても勿体ないぞOUTRIDER。PCで常用しているDVD再生ソフトには奇妙な特徴がある。「常に手前に表示」の設定を使用しない場合、当然ながらアクティヴな窓に画面が隠れてしまうのだが、その際何故か黒い部分だけにDVDの映像が透過して見えるのだ。今まではただ何故だろーかと首を傾げるばかりだったが、ふと原因はさておき有効利用することは可能じゃないか、と気づき、早速実践してみた。エディターの設定を変更し、通常の白い画面に黒い文字で打ち込む形ではなく、黒い地に白の文字を打ち込む形にしてみたのだ。目論見通り、文章表示部分だけとは言え、下にしたDVDの映像がきちんと見える。今まではエディターの窓を邪魔しない、小さめのサイズで表示させていたが、これからは遠慮なく大きいサイズで鑑賞出来るというもの。
……ただ、当然ながら白で表示させた文字の部分は画面が隠れるのだし、そうなると今度は文字そのものが邪魔に思えてくるので、根本的な問題――物書きをしながらDVDを鑑賞すると気が散る――は何ら解決しないわけなんだが。それにしても、一般媒体に寄稿するつもりの小説で「ふみゅ〜」とか書きたくなる癖はどーにかしたほうがいいかも知れず或いは個性と割り切ってほうっておいていいのかも知れず。執筆そのものはギリギリになってようやっと軌道を捉えた。
長期メンテナンス中のTok2に続き、ニフティまでもがメンテナンスを予告し、それに先駆けてcgiサーバ停止。おーい。
安斎肇氏と有栖川有栖氏は確かに似ていると思います市川尚吾さん。
2002年03月19日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day19暖かさもいちどは極まって桜もとーに綻び始めている。しかし昨日に較べると今日はまた涼しめで、バイク乗りのわたしは毎日服装で悩んでいる気がする。うっかり軽装にすると風の冷たさに喉がいがらっぽくなるし、重装備にすると汗ばんで先日などは映画の上映中にトレーナー一枚脱がねば済まないくらいだった。つまりは三寒四温を地で行く日々。
作業が山場にも関わらず遊び、そういう状況でもするするといいところまで進められるのが『妻みぐい』(Alicesoft/Windows95・98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)のいいところ。脱線キャラ攻略。……本筋ともある意味では同じオチというのが気に掛かる。また、本来の攻略キャラよりも異常な脇役のほうが目に付くというのもどうかと。インド人がインド人がインド人が。やはりシナリオのボリューム不足という感想は覆せないが、それでも損を感じさせないのはシミュレーション部分の緊密な構成ゆえ。うまいわあ。
本日のお買い物
1,中条比紗也『花ざかりの君たちへ(17)』(花とゆめコミックス/白泉社)
2,東野圭吾『レイクサイド』(実業之日本社)
3,宮部みゆき『あかんべえ』(PHP研究所)
この人も出来れば短篇を読ませて欲しいと思う1。だいぶ佳境まで来ているようなので、結局これも完結まで付き合ってしまいそうだが。
2は予定表に組み入れつつ購入を躊躇っていたが、本格ミステリの雰囲気があるので行き付けの書店に仕入れて貰う。湖畔、受験合宿、閉鎖された環境での殺人。もお理想的。
3は先週土曜日にいちど存在を確認したのに、なかなか行き付けで入荷してくれないので本日せっついた。無事入荷されたが、恐ろしいことに初版二刷であった。……一日で重版がかかってる。全く羨ましくて机をひっくり返したくなるではないか。帯をみてもいまいち内容が判然としません。……宮部作品ももはやどこまで読んだのか記憶がなく、楽しみにしていいのかよく解らなくなってます。はあ。……あああ、そう言えば『自殺サークル』の関西での上映は5月からでした(大阪はシネ・リーブル梅田で11日より、名古屋はシネマテークで25日より)。というわけでその頃にもう一度歌ってみます――ほんとにただただ反応が見てみたいというそれだけなので、お口に合わない可能性もひじょーに大きいのですが。
久々に見ると意外と面白い『ドリフ大爆笑』……無論新作ではなく往年の傑作選だが、メンバーの若さもさることながら実はかなり論理的にコントを作っていると気付いて驚く。役割分担もはっきりしていて、パターンはあるのだがちゃんと笑わせてくれるのだ。いまこのままのスタイルで新作を発表するとメンバーの体力とか気力とか作り手の状態を云々するより前に、細かなシチュエーションに難癖を付けられるのではないかと思うけど。『笑う犬〜』が凡百のバラエティに堕してしまって以来コント中心のテレビ番組そのものにご無沙汰だったこともあって、結構楽しんでしまったのだった。
昨日記したDVDプレイヤーの特権的異常は、訳あって別のソフトをインストールし直したり削除したりしているうちに無効となってしまった。哀しい。その代わり、何故か従来使用していたプレイヤーソフトがいつの間にかDVDの挿入で自動実行されるように設定が書き換えられる、という嬉しいんだかどーでもいいんだか解らない特典が付与されたが。
2002年03月20日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020311~.htm#Day20ふ、
ファイナル・セーラー・クエストは竹本泉の絵じゃなきゃやだーっ!!!! スギサキユキルじゃ小綺麗すぎだーっ!!!!!?
すいません取り乱したでも納得いかんぞちくしょ。懸案の短篇、帰宅直前に仕上がる。買い物を済ませ家にとって返すと、慌てて担当氏に電話連絡する。
……帰宅したあとであった。
タイムアウト、ではあるが、元々間に合わないことを見越して既に一本お渡ししてあるので、ひとまずそちら一本で様子を見ることとしよう。どっちみち別件で一度連絡差し上げようと思っていたことだし、明後日の昼頃に電話差し上げるときにいちおうまだ間に合うか確認する事を前提に、明日一日費やしてもーちょっとブラッシュアップしてみる。まー、これでひとまず一段落。
――などと言いつつ、新作執筆中に色々と構想が固まったり膨れあがったりしてしまったので、まだ残っているモラトリアムもその調整に費やすことになりそうなのであった。本日のお買い物
1,陽気婢『ロケハン』(SUNDAY GX COMICS/小学館)
2,武田俊也&うたたねひろゆき『セラフィック・フェザー(7)』
3,芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行(9)』(以上、アフタヌーンKC/講談社)
4,津原泰水『蘆屋家の崩壊』(集英社文庫/集英社)
5,『プラトーン -特別編-』(20世紀フォックスホームエンタテインメント/DVD Video)
6,『ウォーターボーイズ』(フジテレビ、アルタミラピクチャーズ、電通、東宝/DVD Video)
7,『トゥームレイダー プレミアム・エディション』(東宝東和、丸紅、Pioneer LDC/DVD Video)
8,『リベラ・メ [Libera ME]』(松竹ホームビデオ/DVD Video)
……くらくらくらくら。
1は実はとっても巧い描き手なのではないかと最近思い始めた陽気婢氏の最新長篇+短篇一本。長篇のほうは題名通り学生による映画撮影の話で、装幀も帯を含めてDVDのトールケースを模したものになっている。
2は……いったい何年続くんだろう。もはや感想はそれだけ。3のほうはそもそも時間を忘れたような黄昏の世界を舞台としているので、完結まで何年かかろうが(何十年かかろうが)気にかけはしないんだけど。
4は「好きな短編集は?」と訊ねられた場合まず思い浮かぶ一冊。たとえ追加作品が一本だけでも改めて買う価値はある。てゆーか単行本二冊(しかも両方ともサイン入り)で持ってますが。
そして5から下は月末好例DVD新作ラッシュ。
5はわたし、というよりも親父の要請に基づく購入。オリバー・ストーンの名を不動のものにした、アカデミー作品賞受賞作品。最初これのことを親父は「ウィレム・デフォーが出てくるベトナム戦争の映画」と説明していた。
もう言わずもがなの6は二枚組、撮り下ろし番外編まで収録した豪華版。なんでも一部には監督或いはボーイズの誰かによるサインが入ったパッケージがあるらしいが、わたしのはハズレであった。こういう特典当たった例なし。
7は思い返してもゲームそのものだった映画の、特典ディスク付き初回限定版。どれよりも先に本編を見始めたのは、途中を端折っても何ら問題のない話だからだ。音を聞いているだけでも爽快だしスピーディな映像も結構目の休養になる。目の保養と言わないのは、大きい胸はわたしの専門外だからだ。……ああっ自分でも冗談なのか本気なのか判断が……
8は個人的に『JSA』よりも買っている部分の多い韓国映画の大作。韓国での予告編だけ先に鑑賞したのだが、御丁寧に本編同様リマスター作業を行ったようで恐ろしく美麗、しかも非常にセンスがいい。炎に彩られた狂気の物語、今日買った中では『ウォーターボーイズ』共々一押しである。……なまじ御本人を知っているだけに否定できない……<何の話だ
大規模メンテナンスも終了が近付いていると見え、まだ反応は重いがぼちぼちTok2に設置したページも閲覧できるようになっている。それと時期を合わせたようにニフティのカウンターがぶっ飛んだので、以後Tok2設置のものを公式のカウンターと決定いたしました。今後は、このようにTok2がメンテナンスなどで長期的に動かなくなった場合にのみ暫定的に設置するものとします。といいつつ、まだTok2のメンテナンスが完全に終わったわけではないので、ニフティに置いたものもあと二・三日はそのまま利用する予定。でも数値は直さない。
「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)。
映画鑑賞が止まりません。
2002年03月上旬
2002年03月下旬
Past
nowadays
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