心理学用語の吊り橋効果とデート
心理学の吊り橋効果とは、吊り橋の恐怖によるドキドキと恋愛のドキドキを混同して、錯誤する事から生じます。だから、デートでジェットコースターに乗るのは、吊り橋効果から考えると、理にかなった行為なのです。
吊り橋効果と恋愛
好きな人といると、ドキドキする事がある。また、映画やサッカーの試合を見ている時にドキドキする事がある。この二つのドキドキの原因は全く別のものだが、人間の脳はそれを混同してしまう事がよくある。これを心理学用語で『吊り橋効果』という。
吊り橋効果の実験
『吊り橋効果』というのは、次のような実験からきています。200人の男性を二つのグループに分け、一つは高さ50mの揺れる吊り橋を、もう一つは、高さ1mの頑丈な橋を渡らせます。どちらのグループも、橋のまん中で一人の女性に幾つかの質問を受けます。渡り終わった後で、女性に対しての印象を聞くと、吊り橋を渡ったグループの男性は女性に好意を持った人が多かったという結果が出ました。二人で美しい景色を見るのも良いでしょう。景色の美しさと相手の美しさとを混同して、誤解してしまうのです。
愛とは、誤解を真理にする、長い道のり
恋は誤解から始まる。だって、そうでしょう。雅夫がみほに恋をして、太郎が花子に恋をする。太郎はみほに恋をしていない。この時、「みほが世界で最高の女性だ。」と、思っているのは雅夫だけで、太郎は思っていません。つまり、それは絶対の真理ではなく、誤解です。さらに言えば、その誤解を「みほが世界でただ一人の最高の女性である。」という、絶対の真理にする長い道のりが、愛なのかな、と思います。親子の愛はかなり最初から真実ですが、他人への愛は真実にしていくのだと思います。
初めてのデート。映画館の中での吊り橋効果
映画館の中はそんなに混んでいなかった。
ロンドンの小学校。ガキ大将のオーンショーと気の優しいダニエル君がいた。
二人は大の仲良し。
そんなある日、二人は体育館で女の子たちがバレーの練習をしているのをのぞき見する。
ダニエル君はその中の女の子、メロディちゃんに一目惚れ。
彼女のことを思い浮かべて走ったら、運動会で1位になった。
それを知った親友のオーンショー、友情を発揮するのはこの時とばかり、
恋のキューピットの役をかってでる。
しかし哀しいかな、メロディちゃんは反応なし。
でも、本当はメロディちゃんもダニエル君が好きだったんだ。
それが女心というものか。
そんなこんなで、ダニエル君とメロディちゃんは墓地でデート。
二人で手をつないで歩いている。そこに夕立が。
ダニエル君とメロディちゃんは翌日、学校を休んで海岸に遊びに行く。
(良い子はまねをしてはいけません)
砂浜でトンネルを掘ったり、二人でアイスクリームを食べたり(小学生だからね)
それはそれは素晴らしい一日でした。
でも、翌朝ふたりは校長に呼び出され、説教をされる。
そこで、ダニエル君は宣言する。「僕たち結婚します」メロディちゃんもうなずく。
さあ、大変。大人達は大混乱。
「なぜなんだ。一緒にいたいから結婚したいだけなのに。」
教室に戻ったダニエルを、オーンショーを筆頭にみんながからかった。
(良い子は恋をからかいの対象にしてはダメ。本人は真剣なのです。)
それで、気の優しいダニエルも、ガキ大将のオーンショーにとっくみあいのけんかを挑んだ。
その後、オーンショーはダニエルに謝る。
そして、「二人を結婚させてやるんだ。」と心の中で誓い、
結婚式の準備を始める。
昼休みが終わっても、生徒達は教室に戻らない。
先生たちが騒ぎ出す。頭の固い先生たちは二人の結婚式を許す訳がない。
二人は結婚できるのか。たわいのない話だが。
みほ「心臓がドキドキしてきたわ。」これが吊り橋効果です。
雅夫は無言。
ガード下の空き屋で子供達だけの結婚式が開かれていた。
オーンショーが牧師。そこへ先生達が侵入してきて大騒ぎ。
オーンショーは花嫁と花婿をトロッコに乗せる。
ダニエルとメロディの二人は花咲く野原をまっすぐに、どこまでも…。
日比谷公園。思い出ベンチ事業167へ続く
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。