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-32- (2007.2 - 2007.4 ) 


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 ('07/4/30) 
Biglobeへ越してきて5ヶ月

So-net から Biglobe へ引っ越してきてから5ヶ月。便利なのは、アクセス分析サービスがあり、リンク元やどんなキーワードで検索されたのかが、分かることです。最近ちょっと見かけないリンク元があったので、調べてみたら、Biglobe の個人ホームページサービスのガイドにある「今週のピックアップ 2007年4月第3週」で拾っていただいておりました。私が応募したわけではないので、どなたかが推薦してくださったものでしょうか。ご厚意感謝いたします。

ところで、連休前半は天気にも恵まれてバイクのツーリストも目立ちました。私も後半には、分割ですが、いよいよバイクで日本一巡の旅を開始できそうです。9年前にSo-netでこのサイトを立ち上げてから、「こんなサイトが必要でなくなる日」が来たら、晴れてずっと保留にしていた日本一周に旅立つことが、ひそかな夢でした。


 ('07/4/25) 
もうひとつの謎の島 - イースター島

巨大石像モアイで知られるイースター島も、長いこと人々の想像を掻き立てる謎でした。つい先日読んだ、環境史についての本のまえがきは、このイースター島の、解明された驚くべき事実から書き起こされています。

しかし、研究の結果、新たにわかった事実は悲惨だった。(中略)紀元後5〜6世紀に渡ってきたわずか数十人の一団が現在の島民の祖先であり、彼らがこの島に高度な文化を築き上げたことが解明された。だが、16世紀半ばには、瀬戸内海の小豆島ほどのこの島で、人口は7000人以上にも爆発し、食べ物から樹木まですべての資源を消費し尽くしてしまった。最後は部族間の紛争に発展し、互いに食い合うまでになって衰退していった。
 (石弘之ほか『環境と文明の世界史』 2001年 洋泉社)
大抵の「謎」は分かってしまうと他愛のないものであることが多いのですが、これは環境問題を考える人々に衝撃を与えるものでした。言うまでもなく、これこそ今地球規模で起っていることそのものを、象徴しているからでした。イースター島文明の終末については、こちら 『生薬・薬用植物と身近な野生植物のページ』のサイトに、もうすこし詳しい記述があります。
エジプト文明の伝播先であったギリシアおよびその周辺には地中海文明が発祥したが、それは常緑硬葉樹林帯に高度に発達した文明であった。しかし、長い月日の間にこの地域でもエネルギー源となる森林はほとんど消失してしまった。その結果、欧州文明の中心はアルプス以北の落葉広葉樹林帯に移行し、西欧文明が栄えたのである。欧州での文明の興亡も基本的にはイースター島で起きたことと類似の現象が起きていることがわかる。ただ、イースター島のように閉じた空間ではなく、外に膨大な資源をもつ伝播先があったからこそ、文明が発展し続けたのである。
 『イースター島モアイ文明の滅亡の教訓』
 http://www2.odn.ne.jp/~had26900/topics_&_items2/Easter_tragedy.htm
同じ島国でありながら、森を破壊して丸裸にしたイギリスと、いまなお深い森と里山を持つ日本との文明のありかたの違いを、バイクで走るたびに思い知ります。

earthday ('07/4/22) 
アトランティスは津波で沈んだ?

BBC NEWS の4月20付けの科学・自然ニュースで、アトランティスは津波で破壊されたミノア文明(クレタ島)という有力説を紹介しています。

The wave that destroyed Atlantis http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/6568053.stm
プラトンの著書に「海底に沈んだ大陸」として登場するアトランティスは、謎の伝説として関心を集めていました。ウィキペディアには
近年の研究によって、地中海にあるサントリーニ島の火山噴火によって、紀元前1400年ごろに突然滅んだミノア王国がアトランティス伝説のもとになったとする説が浮上してきた。...現代の構造地質学が示すところによれば大陸規模の土地が短時間で消失することはまずあり得ないため、実在説の多くは島などの消失がモデルになったものとしている。
とあります。それが、クレタ島に残る遺跡や遺物の放射性炭素の測定により、その年代がクレタ島のの北70キロのサントリーニ火山が大噴火した1500BCと一致していること、津波で運ばれたと思わせるような遺物の混在があること、とりわけ、2004年のスマトラ沖地震による津波の映像が、この説を裏付けるものとなっています。

BBCの記事は、つまり、1500BCサントリーニ火山の大噴火は大津波を引き起こし、海洋国家だったミノア国(クレタ島)の沿岸の主要都市を飲み込んで、壊滅させた。クノッソス宮殿は津波の被害からは逃れたものの、火山灰の被害、沿岸の都市を失ったことにより、衰退した、というもの。津波に襲われたことが、「一夜にして海に沈んだ」との伝説となったものでしょうか。

子供のころからの謎が、こうして解明されていくのは知的興奮を覚えます。ところで「ムー大陸」伝説はどうなったのかな?


 ('07/4/14) 
Dark Angel ノーカット版が放送中です

私は視聴できないので知らずにおりましたが、AXNが Dark Angel シーズン2の字幕版、吹き替え版両方を放送中です。スケジュールはこちら http://axn.co.jp/darkangel/index.html。何度見ても、黒のZZRがヒロインにマッチしていますね。


 ('07/4/13) 
モーターサイクル文化は成り立つのか?

以前エッセーで触れましたが、戦後日本の誇るべき精密機械製品の代表はカメラ、時計、それとモーターサイクルと思っています。そのカメラは今やデジカメに取って替わられて、精密機械というより電化製品となりました。時計はクオーツ、電波時計と推移して、これまた精密機械というより電化製品になりました。電化製品となってしまったので、あとはコストの競争で、いずれみな中国製となることでしょう。

片やモーターサイクルは、どういうわけか日本ではアウトサイダーの陰がつきまとっていました。いまでもオートバイにどこか不良っぽさを求める空気が残っています。私自身は、オートバイなんかには無縁だったのに、その機能美に魅せられてライダーになった異端児のようなものですが、それだけに、レーサーレプリカ路線には違和感を覚えたものです。ネイキッドブームはその反動でもあるでしょうが、バイクはレーサータイプかネイキッドタイプか、ではなくて、ツーリングモデルか街乗りモデルかに、これからは分かれていくのではないかと思っています。

私のようなごくフツーの人間がモーターサイクルを楽しむようになること、それが日本で開花したモーターサイクル文化を次世代に引き継いでもらう基盤と思います。モーターサイクル博物館さえまだ持たない日本のオートバイは、このままだと、時計のクオーツと同じように、どこでも作れる工業製品に成り下がる運命が待ちかまえています。せっかくリターンライダーが増えそうな今、スイスの機械式腕時計のような、芸術作品としての価値をアピールするモデルが登場してもいいように思います。まあ、これはCBXに工芸品のような暖かみを感じていた私のこだわりかも。


 ('07/4/9) 
リターンライダーを掘り起こす?

数日前のYahoo! News に『ヤマハ発動機、二輪車の魅力訴求 人気作家とネットで連動』のフジサンケイ・ビジネスアイの記事がありました。ビジネスアイはちょっと前も、その第1面にバイクツーリングの記事を掲載したことがありますが、記者にモーターサイクル愛好者がいるのかも知れません。今回の内容は、

低迷が続く国内の二輪車需要を盛り立てようと、ヤマハ発動機がインターネットを使った
新たな需要促進策を進めている。同社のホームページ上で...人気作家の花村萬月氏の
書き下ろし二輪車小説を公開している。国内二輪車市場がピークの1982年の6分の1
まで縮小しているだけに、ライバル各社もヤマハ発の取り組みに注目している。
2年前のエッセー『成熟社会のバイク産業とバイク文化』で、現在のバイクメーカーを支えているのは国内市場ではなくて、圧倒的に海外市場である事実を指摘しました。それが、いくらか国内市場の拡大にメーカーも力を入れてきたということでしょうか。ターゲットは以前バイクに乗っていたことのある世代のようです。
同社では「リターンライダー」と呼ばれる、30代後半〜50代前半を狙い二輪車の
魅力を訴求する考え。
課題は、二輪の魅力を伝えることもさることながら、なぜバイクを降りたのか、なぜリターンしていなかったのか、という点でしょう。その理由のひとつがバイク盗難であって、欲しいけれどまた盗まれるのがいやだ、という元ライダーが多いはずです。いまや、スーパーの食品にまでICチップが付けられて、トレーサビリティによる安心を重視する時代。バイクも、VINとICチップで、いくらでも盗難情報とパーツの入手経路を監視できる条件があるのに、今のままでは、盗まれて海外へ密輸されるバイクを増やすか、ネットオークションを繁盛させるだけのことになりかねません。

 ('07/4/7) 
二輪車ETC問題 その21『ご注意! また購入支援キャンペーンが変更になっています』

2007/3/27付けで、「ETCマイレージサービス」のHPに二輪用ETC車載器キャンペーン延長のお知らせが掲載されています。内容は「延長」ではなくて「変更」ですので、ご注意ください。 

 平成20年3月31日までに、新規に二輪車用ETC車載器を購入・取付け・セットアップ
(再セットアップを除く)し、ETCマイレージサービスにご登録いただいた場合、以下の
とおりETCマイレージポイントをプレゼントします。
 新規に二輪車用ETC車載器を購入・取付け・セットアップ(再セットアップを除き
ます。)し、ETCマイレージサービスにご登録いただくと2,000ポイント(16,000円相当
の無料通行分)をプレゼント

ETCマイレージサービスの二輪車特例登録で600ポイントプレゼントを受けられたお客様は、
二輪車特例措置によるETCマイレージサービスのご利用が終了する平成19年11月30日までに、
新規に二輪車用ETC車載器を購入・取付け・セットアップ(再セットアップを除く)し、
当該ETC車載器のETC車載器情報その他所定の事項を届け出ていただきますと、本キャン
ペーンの対象となります。
以前、購入支援キャンペーン内容が曖昧で、一貫したものでなかったことを指摘したことがあります。先月ETCを装着した私にも適用になって2000ポイントがついてくるのか、それとも1200ポイントしかつかないのか。まさか先着1万の800ポイント加算と一緒で2000ポイントとなるとは思えませんが。

いずれにしろ、これから車載器をつけると16000円相当の割引がありますので、以前実施したアンケート調査の結果と比べても、車載器が実質15000円であること、四輪用の車載器並にコンパクトになったこと、さらにETC利用による割引サービスもありますから、アンケート回答者の7割ほどのライダーには受け入れられるものと思います。

その意味で、車載器の価格を実質15000円とするキャンペーンは評価したいところです。もっとも、最初から2000ポイント還元キャンペーンにしていれば済んだ話なのに、やはり、官僚組織は「様子見しながら対応」の習性が抜けませんね。


 ('07/4/5) 
中国で考えたこと

Katie Melua のヒットナンバー『Nine Million Bicycles』のごとく、12年前のように北京ではさぞかし自転車が道路を埋め尽くすように走っているものと思いきや、実際は、今や道路は車の専用物のようになっていました。しかも新車のようなピカピカの車がほとんどです。たまたま滞在したのが北京大学の近くなので、場所にもよるのかも知れませんが、自転車は車に追いやられてしまったみたいに、めっきり少なくなっていました。

バイクはこれまた意識的に捜さないと目に入ってこないくらい、これもまた少ない。Nine million motorcycles の台北とは大違い。温暖化の影響か、思ったほど気温も低くはなかったのですが、まだ自転車やバイクには寒いのかもしれません。

急成長を続けて、大都市の変貌だけが報道される中国ですが、その成長を支えているのは、農村からの安価な労働力。そういえば、レストランにはたくさんのウエイトレスがいるけど、みな子供のような顔つきの若い女性。料理も安いが、それも食材、コック、ウエイトレスが安価なせいか。きっと地方出身者なんでしょう。薄給でもそれだけ雇用があることをよしとするのか。

中華料理は好きなほうですが、それでも油をたくさん使う料理を毎日食べると食傷気味。あらためて中国の友人に「ねえ、中国の人って、毎日毎日中華調理を食べていて飽きないの?」と聞くと、そんな質問はされたことがないみたいに、中華料理以外の料理を食べようとはしない。今日はイタリアン、明日は和食、つぎはメキシカンなどと日替わりチョイスの私たちの感覚とは違う。

そういえば、何でも食べる中国人がタコを食べない、というのがおかしくて、ときどき中国の人に「ねえねえ、なんで中国ではタコ食べないの?」と聞くと、これまたそんなことを聞かれるのは初めてというケースも多い。でも日本に滞在したことのある中国人も増えているので、日本でタコの味を覚える人も増えていることでしょう。

海外の食を現地で試すと、日本料理の見方もちょっと変わってきます。食は文化の重要な要素なんだな、と思うこともしばしば。英語には海藻の語彙があまりありません。Seaweed なんていうと、まるで海の雑草かい? 最近気づいたことは、海藻類をうまく食材にしているのは、ひょっとして日本だけではないか、と。海苔、ワカメ、昆布、モズク等々、「なんでも食べる中国人」がなぜ海藻を見逃したのか。もしや、油でいためるのに不向きだったせいなのかなあ。

油料理に飽きたらギョーザ。瀋陽には有名な「老辺餃子」店があります。日本と違うのは、餃子だけで食事になること(餃子ライスは日本だけ)、餃子の中にはニンニクを入れずに、擂ったニンニクをつけて食べる、蒸し餃子が普通で、次に水餃子。焼き餃子もあるけど、12年前には、売れ残った餃子を焼き餃子に使う、なんていう話を聞いた。以来、私は日本でも水餃子派になりました。そういえば、子供のころ、餃子を鮫子と読み間違ってしまい、てっきり鮫のタマゴはこんな形をしているのかと想像していた思い出が。


 ('07/3/25) 
中国に行っておりました

先週は北京と瀋陽に、仕事で出張しており、昨夜帰国しました。いつもはPowerBookを携帯するのですが、今回は、ホテルの各部屋にまでは高速回線が来ていないだろうと思って持っていかなかったら、ホテルが良かったせいもありますが、部屋にイーサネットの回線が来ていました。前回北京と瀋陽を訪れたのは12年ほど前、その変貌ぶりは想像していた以上でした。いずれ、中国バイク事情なども。


 ('07/3/12) 
やっとETC車載器がついた

車検をお願いしたときに「なんとかETC車載器を取り寄せて、着けてやるよ」とバイク屋さんが約束してくれたとおり、昨日車検の上がった愛車を受け取りに行くと、車載器がちゃんとついていました。入荷したばかりで、私のが装着第1号だったかも。店には1ダースほど積まれていたけど、すぐに予約の分ではけてしまうので、「これから暖かくなって希望者が殺到すると次の入荷まで間が空くかも」とはショップの社長さん。

私は結局4ヶ月待ったことになります。実物を見ると、アンテナは四輪用のものと同じくらい小さくなっているので、取り付け場所も自由度があります。ただ、取り付け角度の関係で、フロントスクリーンとメーターパネルの間にすっぽり隠れるまでは至りませんでしたが、いちおうスクリーンの内側にすっきり収まりました。

さっそく高速を使って帰ってきました。ノンストップ通過も快適でしたが、それよりも、貧乏ライダーの私には、ETC割引のほうがありがたい。いずれ、使い勝手などをレポートしましょう。


 ('07/3/7) 
こんどは旧車狙いの業者か

国際組織窃盗団は休眠しているのか、退治できたのか、どちらにせよ、このとろこ大型バイクの被害が減っていることは喜ばしいことです。その一方で、旧車、つまりビンテージバイクを狙う手口が目立ってきました。以下はNo.4'078 世田谷区の CBX550F INTEGRA さんから。

はじめまして 世田谷在住の[Y]と申します。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、掲載をお願い致します。
同じCBXやられました…。
なお臨時でWebサイト立ち上げております。
ぜひCBX550Fサイトもリンク頂けると幸いです。

http://sepiaprint.fc2web.com/

実は小生、一度目の未遂の時に犯人と追いかけっこをし相手の風貌を見ております。
現場周囲には、明らかに長く放置されている綺麗なゼファーや
人気のない駐車場に置かれたリッターマシンがあるにもかかわらず、
盗難防止チェーンが厳重だったCBXを狙ったのには理由があると思います。
つまり旧車を必要としている連中ということです。

そして調べていくうちに暴走族だけではなく旧車會という新しいマーケットでも
ビンテージモデルがもてはやされていることがわかりました。

バイク盗難は「暴走小僧の窃盗」「外国へ不正に密輸する窃盗」にプラスして
「族系不正改造車両を高額で売る業者」という需要も出てきたようです。
おそらく小生のCBXは族上がりの業者系に流れたのではと推測しています。

現在、デザイン優先のフォルムばかりで購入したいバイクがみつかりません。
悩みは尽きません…。

CBX550FはCBX400Fと同じ車体で排気量をアップしたモデルです。どちらも、海外ではそれほど人気があるわけではなく、どういうわけか、日本では暴走族少年に人気がありました。今でもそうなのかも。たぶん、彼らは自分の知らないCBXが大人気だった一時代に、ある種ノスタルジーを膨らませているものでしょうか。「CBX伝説」というところかな。私がCBXを買ったころは、もうだれも見向きもしない型落ちモデルでした。それにしても、バイクの暴走行為って、もう時代錯誤にしか思えませんが、まだしがみついている少年がいるんですねえ。そういう人種は、いちどサーキットを走らせるといいと思います。暴走とは迷走だったと、自覚できる力はあるでしょう。

 ('07/2/27) 
二輪車載器の品不足と在庫

旧正月で中国がお休みのせいか、窃盗団が鳴りを潜めています。それとも、ステンレス鋼のほうがバイクより高く売れるのか。いまのうちに集中的にETC問題を整理しておきましょう。暖かくなってきてETC装着希望者が一気に増えるるでしょうし。以下はMさんから。

Re: ETCの申し込み状況に関して
===

いつも興味深く拝見いたしております。

さて、ETCの申し込みですが、私が先週日曜日に行った
下記の店舗では、すぐに在庫機器が目の前に出てきて
セットアップの申し込みができる状況でした。
http://www.racingworld.co.jp/

来週末には取り付け作業ができそうです。
てっきり私は全然需要がないのかなぁと思ってしまいました。
その日も取りつけ作業を行っていたバイクは1台だけでしたし。

このようなお店がある一方で2ヶ月待ちの状況が
あるのも不思議な話ですね。

そんなことより、近所のバイク屋で「うちで買ってもらった車両にしか・・・」
とのことで申し込みを拒否されることが多すぎることのほうが
気になります。

オートバックスのようなカー用品店でもっと門戸を広げてくれると
いいのですが。

情報をどうもありがとうございます。在庫のあるショップがあるのは、一日でも早く、というライダーにはありがたいですね。ただ、考えると、同じバイクショップなのに、大手のチェーン店に配給になる数量と、小さなバイク屋に回ってくる台数に差別があるとしたら、これはこれで問題ですね。私は、外車のせいもありますが、いつも面倒をみてくれるショップにお願いしています。そのために、ずっと待たされ状態ですが、そのぶん配給の割当になにかウラがあるのかしら、と疑い深い私は勘ぐってしまいます。

 ('07/2/25) 
二輪車載器のセットアップ状況から見えてくるもの

昨日のコラム『二輪ETCの本格運用は始まっていなかった?』について、さっそくBMW R1100S のWさんから丁寧なコメントをいただきました。ありがとうございます。

Re: 二輪ETC について
===

前略、大型バイクに乗り換えたのを機に盗難対策に関心を持ち、
偶然こちらのサイトを見つけて以来、時々覗かせてもらっています。

さて二輪ETCなのですが、私の場合、
茨城から実家の静岡まで、年5〜6回はバイクで帰省しますので、
時間割引のメリットが大きく、導入することにしました。

2年ほど前に自動車にETCは取り付けていましたので、
時間割引の関係で、バイクの通行料のほうが車より
高いというふざけた状況も我慢できませんでしたし。

11月半ばに予約申込をして、セットアップ完了したのが1/15でした。
セットアップ台数が、ORSEの発表では12/2時点で4,000強でしたので、
先着1万台に入るコトはないだろうと思っていたのですが、
2/20にマイレージポイントが2,000点付いていました。

運が良かったとは思ったのですが、
それ以上に、車載器の供給状態はどうなってるんだ?
という疑問のほうが大きかったですね。

1カ月あたり5,000セット製造されていないということでしょうか?
これで年度内に30,000セット出荷できるとは思えないのですが・・・。

想像するに、二輪ETC車載器は、当初製造メーカーを募集した際、
商売にならないと参入するところが無かったのではないでしょうか?
(↑モニター用のぶさいくな機器が10万近くなるという話でしたし)

そこで官公庁と関係が深い日本無線に泣きついた結果、
一社独占というカタチになったのではないかと私は考えています。
(↑日本無線は旧財閥系の企業ですので、官公庁との繋がりはかなり強い筈です)

国交省の面子を立てて参入してやったのだから、
儲からない二輪ETC車載器の増産はあまりしたくないのでは?
と考えてしまうのは勘ぐり過ぎでしょうか?

さて日本無線の車載器についてですが、実際に使用した感じでは、
第一世代であることを考慮すればまずまずといったところです。

ただ印象としては、スペックが過剰な気もします。
防振については、ポーチ等で外付けにしている人には無意味でしょうし、
自分(もしくはバイク屋さんが)で防振パットを下に敷くことを前提にすれば、
もっとコンパクトになるでしょう。
インジケータのLEDも夜間走行すると光が目に入ってきてやや気になります。
(↑ニュートラルのランプが点きっぱなしな感じです)

今回の騒ぎで、バイクのユーザーがどれだけETCを待ち望んでいるのか、
他のメーカーの人が気が付いてくれれば、
より安くて使い勝手がよい車載器が市販されるかもしれませんね。

長々と取り留めのない文章になってしまいましたが、失礼します。
これからも頑張ってください。

たしかに日本無線の顧客は官公庁が多いですね。高速道路を走行できる125cc以上のバイクの保有台数が300万台ですので、四輪と比べたら二輪の車載器の市場が小さいのは否めませんね。それは最初から分かっていたことですから、四輪用の車載器を転用できるような設計にすればよかったのにと思うのですが、きっと、なんにも考えずに四輪からスタートしてしまったのでしょうね。それとも、二輪はそもそも眼中になかったものか。オートバイは四輪よりもはるかに誇るべき日本の技術史の主役のひとつなのに。

 ('07/2/24) 
二輪車ETC問題 その20『二輪ETCの本格運用は始まっていなかった?』

晴れて私のバイクに車載器がついたら、この連載もその最終章を書くつもりでいるのですが、なかなか期待どおりにいきません。むしろ新たな疑惑まで生まれてきています。

二輪にしろ四輪にしろ、ETC装着のいちばんのメリットは料金割引です。たとえば通勤割引の時間帯を利用すると100キロ圏内で半額になります。たまたま私のよく行く山中湖や山梨方面はちょうど100キロ弱の距離なので、昨年11月に車載器がついてさえいれば節約できたはずの費用はすでに1万円を越えています。

私のバイクショップにはまだ車載器が届きません。いったい、セットアップ状況はどうなっているのか? 4輪ではキャンペーンの目的もかねてセットアップ台数をこまめにプレス発表してきたORSEですが、二輪ETCのセットアップ台数についてはまだなんの発表もありません。その一方で、セットアップを申し込んでも、あちこちのショップで入荷待ち、なんでも二ヶ月待ち、という状況がふつうだそうです。(下記の引用文参照)

この供給不足は不測の事態なのか、それとも最初から予定されていたことなのか?

まず、日本無線の供給能力を調べようとして、そのHPをみても、製品情報はこれだけ。今年度の製造予定は3万台と、利用者には根拠のない数字をその製品発表で添えていました。経緯をまとめると、

昨年10月25日 車載器発売開始。
11月1日 二輪ETC本格スタート。
それが、11月20日には早くも、
『二輪車用ETC車載器の供給不足について』(日本無線ニュース 2006年11月20日)
ちょっと考えてみても、そもそも初回の製造ロットがたったの3000台というのが事実なら、品不足は当然予期されていたはず。しかもスタートしてからわずか20日でお詫びのプレスレリースを出すのは、手際が良すぎるように見えるのはしかたありません。事実、いまでも品不足が続いているのに、その後お詫びも、販売計画上方修正も、なんら発表されていません。いったい、これまで累計で何台配給になったものでしょうか。

ETC車載器を装着したくともできない状況を作っておきながら、

『ETCマイレージサービスの二輪車特例措置を終了いたしました。』(2006年11月30日) 
というのもちぐはぐさを拭いえません。さらに、当初1月31日までだったリース割引を
『二輪車ETC車載器リース制度の実施期間の延長について』(2006年12月25日)
3月31日まで延長したのは「二輪車ユーザーの皆様より延長要望が多数寄せられ」たからというのは、ホントかね、それなら、期間限定なしにしてよ、とだれもが思いつきそうです。入荷と装着を待っているライダーは、その間、割引されていたはずの料金を払い続けています。すでに、リース割引額よりも多くを負担したライダーもいるはず。

ようするに、事実と実情をよくみると、たとえ二輪ETCを利用したくてもできない現在の状況は、11月1日以前とまったく変わらず。結局、二輪ETCを利用しているのはモニター器装着のバイクと、一部の新規製品装着車に限定されているのは、なんのことはない、たんにモニター期間が延長されて、「モニターライダー」が少し増えただけのこと。二輪ETCの本格スタートとは、ただ建前だけのことでした。

もしも品不足だけが原因なら、なにも日本無線一社独占にしないで、複数のメーカーを参加させれば良かっただけのこと。私は二輪車載器の「初期導入ユーザー」を20万と見ています。日本無線とORSEが、どうして今年度中の出荷予定を3万台に押さえたのか、さっぱり根拠がわかりません。どんな権益をめぐる密約があるのやら。そのあたりを追及するモータージャーナリストも不在です。

以下は Moto Guzzi LeMans のTさんから。

話は代わってETC。今更ですが、今年になって、急に車に付けました。
年代物のハコスカですが、あまりに安くなっていたので。
近所のオートバックスで1時間も掛からずに作業もセットアップも出来上がりました。
実際に走ると、便利で安い事を改めて認識し、バイクへの導入を決意。

しかし、ショップやディーラーによって、あまりに違う対応。
どこも2ヶ月待ちは当たり前。でも、周りには付けている人が大勢居ます。
早いもの勝ちは仕方ないにしても、供給の不安定さと不公平さが目立ちます。

どこもバックオーダーを抱えているのに供給が増えないのは、日本無線
一社の独占状態であることと、3月末のマイレージサービス終了が原因かと。
恐らく、春以降は他社も参入して、価格もかなり落ちるようなうわさもあります。
常々感じておりますが、こうした行政がらみの設備や機構は何事も利用者不在ですね。
四輪の松下・三菱独占にしても、またインターネットを活用しているかのような
広報活動も、余剰人員の受け皿を正当化するような感じがします。

一般企業だったら、ぱっと普及させて、さらに進化を遂げるのが普通なのに。
携帯電話の普及、発展から比べると、あまりに違いますね。


 ('07/2/19) 
映像と声の影響力

映画の『不都合な真実』を見た直後にその「書籍版」を買ったのですが、じつはこの本の構想が先で、映画が「本の映画化」だったことを知りました。書籍も好評のようで、ベストセラー入りもしているようです。映画も書籍も、その収益はすべて温暖化防止のために「超党派・非営利の取り組みに寄付」されますので、喜ばしいことです。

映画もこの本も、冒頭に宇宙空間から見た地球の二つの映像が使われています。アポロ宇宙船からの写真ですが、ひとつはアポロ8号からの「地球の出」、そしてもうひとつが、一枚しかないという「満地球」というか「Full Earth」の画像。アポロ17号による撮影。どちらも、NASAのイメージギャラリーで高解像度の画像として見ることができます。

これが印象に残ったのは、宇宙からの地球の映像が意外と少ないということと、当サイトのタイトルグラフィックスに使っているのが、やはりアポロからの地球の画像だったからでした。角度を変えたり、解像度を落としたりと、いちおう加工してありますが。ほんとは、三日月型の地球の映像を捜したのですが、このアングルのものしかないのが腑に落ちなかった記憶があります。

私の世代の人たちはだれもがおそらく、初めて宇宙飛行したガガーリンのことば「地球は青かった」を記憶していることでしょう。でもこのたった一枚の Full Earth の映像は、ガガーリンの名言からの一大飛躍のように思えます。それほど、この映像とそれについてゴアの語ることばは訴えるものがあります。書籍の中にはゴアの以下の回想が挿入されています。

私が14歳だった時、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』を読んだ母は、たいへん感銘を受けた。母はそれから10〜12日連続で毎晩夕食が終わると「本を読むわよ」と、その本を読み聞かせてくれたのだ。姉と私は、ダイニングテーブルで母のそばに坐って耳を傾けた。このことをよく覚えているのは、母が読んで聞かせたいと言った本は、後にも先にもこのカーソンの本だけだったからだ。(124ページ)
食卓で読んで聞かせたいとまで思わせたレイチェル・カーソンの本が、45年後にゴアをしてスクリーンで語らせている、そんなことを思いながら本のページをめくります。

 ('07/2/13) 
大洗のフリマで盗難バイクを転売

No.4'061 那珂郡東海村のMONKEYさんから以下の情報をいただきました。ありがとうございます。でも買うほうも、車体番号のない原付きをどうやって再登録していたんでしょうね。登録証も偽装転売していたものか。

以前、CBXのHPに載せてもらった[M](1月20日モンキー盗まれました)です。
ありがとうございました。

今日、このような記事を見つけました。
何かの情報になればと思いメールを送らせていただきました。
都内や埼玉県で原付を盗んでいたそうです。

自分の原付があるかも。と思う方がいらっしゃっても、具体的にどうした方が良いか
わからないので参考になるかはわかりませんが、、、、。多くの方に見てもらった方
が、何か良い方法が見つかるかもしれないと思い、メールさせていただきました。

大洗のフリマは盗難バイクが多く売られていると聞き、私もチェックしていました。

『バイク600台盗んでフリマ転売、修理業者を追送検』
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070206i515.htm


 ('07/2/11) 
ヘルマン・マイヤーのバイク事故って?

昨日見るともなくテレビをつけていたら、世界アルペン選手権の男子スーパー大回転を放映していました。録画ですが。そこで、オーストリアのヘルマン・マイヤー(Hermann Maier)が滑るときに、「オートバイ事故から復帰して」云々の解説が聞こえました。ん?オートバイ事故だって?

わたしはあまりスキー競技を見ることがないので、マイヤーがバイク事故にあったことは知らないでいました。いったいどんな事故だったのだろう?乗っていたバイクは何かしら?

Wikipedia にはこうあります。

2001年8月24日、バイクで自宅に向かう途中、道を横切ろうとした車を避けようとして横転しバイクごと溝に転落、右下腿骨開放性複雑骨折の重傷を負った。ヘリコプターでザルツブルクの救急病院に運ばれ7時間に及ぶ手術を受けた。右足切断も危惧されたが、選手生命の危機を乗り越え奇跡的に復活。
ほかの日本語のサイトを検索しても、事故の明細の記述が見当たりません。そこで英語のサイトで捜してみると、www.nbcolympics.com のトリノオリンピック特集がまだ残っておりました。そのHermann Maierの紹介記事に以下のくだりがあります。
In August of that year, he was riding his motorcycle home from the training center in Austria when a 73-year-old man made an illegal left turn and upended the skier.

トレーニングセンターからバイクで帰る途中、73歳の男性の運転する車が、違法な左折をしてこのスキーヤーを転倒させた。

ヨーロッパは右側通行ですから、日本でいうところの右直事故というところか。でも、同じモーターサイクリストとして、なんのバイクに乗っていたのか、気になります。ドイツ圏だからBMWかな、それともレーサーだからバイクも高性能の日本車でスーパースポーツ系か。

やっと、www.listener.co.nz の2003年9月の記事で、マイヤーが事故ったときの愛車が、Ducati Monster とわかりました。

Two years ago, Maier was riding his beloved Ducati Monster along an Austrian mountain road when a car turned in his path. His lower right leg was so horrifically smashed that it was feared he would lose his foot.
それにしても、あわや右足切断かというほどの重症から、再び競技に復帰できるまでに回復するとは超人的です。上記の記事の続きに彼のこんな談話があります。
「事故にあったとき、まず専念したのは脚をくっつけること、それから歩けるようになること。そのときは、またスキーをやろうなどとは考えもしませんでした。痛みが激しくて、6ヶ月はろくに寝ることができないほどでした」
Hermannと映画「ターミネーター」をもじったthe Herminator というニックネームも、妙に言い得ています。

 ('07/2/7) 
最高の相棒

No.4'070 京都市 FTR223さんから。思い起こせば私も、最初のバイクはそれまでで最大の買い物でした。

初めまして。京都在住のバイク乗りです。[N]といいます。
先日、いろんな人がそうであるように、今までの人生最大の買い物であり、最高の相
棒であったバイクが盗難に合いました。以来、同じバイクを見つけたらつけまわして
しまうほどまいってます。
一縷の望みを託してこのサイトに登録していただきたいと思います。
原付をあげるよと言ってくれる友人がいますが、もらってしまうとあいつが帰ってく
る場所がなくなると思うと踏み切れません。
帰ってこないだろうという思いと、どんな姿でもいいから帰ってきて欲しいという思
いが交互に去来します。




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