三線の選び方
       いざ、三線をやりたい!と思っても、楽器がなければはじまりません。 
      でも、いったいどこでどんな三線を買えばいいのか悩ましいですよね。  
そこで、購入する時のコツをつかんでもらおうと思います。 
大きく分けて、3つのポイントがあります。 
 
1,いくらの三線を購入するか 
  消耗品の三線を買う 
  財産となる三線を買う 
  裏技 
  ほかの人はどんな三線を買ったかのデータ 
2,どうやって購入するか 
  方法1:ネット上でデータを集める 
  方法2:メールで納得いくまで問い合わせる 
  方法3:できるなら、実物を見て判断する 
        A・・・近くにお店で展示してある時 
        B・・・注文した品物が送られてきた瞬間 
3,どんな三線が良いか 
  棹と胴のバランス 
  弦の位置 
  棹の具合 
  皮の張り具合 
      4、といっても、やっぱりシャイなあなたに 
       
      おまけ この三線は誰が作ったのか気になったとき 
       
      さいごに 
       
      では、さっそく一つ目から見ていきましょう。 
 
1、いくらの三線を購入するか? 
 三線を始めるに当たって、初心者としてはいくらぐらいの代物を持っていればいいのか、悩みどころです。 
もし、誰かに相談する機会があった人はこのように言われているのではないでしょうか。 
「高ければ高い方がいい。」 
でも、そういわれると、「当たり前やん!」と叫びたくなりますね。 
本ホームページ(HP)は高い三線と安い三線どっちも薦めます。 
なぜなら、それぞれにいい点があるからです。 
そして納得の上で、選ばれてはどうでしょうか? 
本HPはそのための情報を提供するよう力を尽くします。 
 
なぜ、「高い三線を買いなさい」といわれると思いますか? 
それは、できの良い三線は財産になるからなのです。 
というのも、陶器や磁器と同じように良い楽器というのは、使い込んで年季が入るほど、楽器そのものの風格が出てくると言われています。 
一方、廉価な三線は消耗品として考えられます。消耗品ですから、扱いも気軽にできるという点はいいかもしれません。 
良い三線は購入してから年月がたつにつれ、中古の三線ではなくヴィンテージ三線となるのですね。消耗品三線ならば、買い換えたりいろいろな種類を集めることができるでしょう。 
 さて、ここで選択肢が二つ出てきました。 
 一、消耗品の三線を買う 4000円〜3万円 
 二、財産となる三線を買う 8万円以上 
この二つについて分析してみましょう。 
 
消耗品の三線を買う 
 もし、とりあえず三線を始めて見たい、でもお金がない!という方には、消耗品の三線をおすすめします。 
それは、カンカラ三線(缶でできた三線)でもいいし、2,3万円くらいの三線でよいでしょう。 
消耗品といえども、音も出ますし、特にカンカラ三線の場合は扱いがたいへん楽です。 
なにせ、缶ですから、ちょっとやそっとのことでは壊れません。 
でも、デメリットもあります。それは、もし三線教室に通うとなった時、カンカラのままでは注意されることがあるかもしれません。 
そのときは、2本目をかってください。(私は、注意されつつも貧乏学生だったので1年間カンカラ三線でした。)
      
      財産となる三線を買う 
 では、財産となる三線を買うのはどういう方にむいてるでしょうか? 
それは、三線を最低1年以上続ける情熱がすでにある人におすすめします。 
黒木で、本蛇皮の三線を購入してください。そしてなによりも、木の材質にこだわってください。三線の価値は、蛇皮ではなく木の部分にあります。 
なぜなら蛇皮は、3年サイクルの消耗品(約3万円)で、張り替えが必要となります。また、丸い胴の中の部分は、工場を見てきた限り、3万円と10万円の三線の区別はありませんでした。 
だから 
良い三線を買う最大のポイントは、棹の木です。とくに黒木は、密度が高く三線の深い音を響かせるのに重要です。 
 
次に、蛇皮を勧めている点は、人工皮と明らかに音が違うからです。人工皮は少し甲高い音がします。 
弾き慣れてくると、暖かく包み込むような音をだしてくれる本皮に惹かれます。 
あなたが情熱ある方なら、ぜひ黒木の本皮をおすすめします。 
 
裏技 
財産となるくらいの三線がほしいけどちょっとでも安い方がいい。 
財産となるくらいの三線が欲しいけど3年毎の費用はつらい。 *約三万円 
という方に、アドバイス。 
黒木の人工皮はどうでしょう。 
どうせ、本皮は3年もすれば、破れて張り替えなくてはなりません。 
だから、とりあえず人工皮で、欲しくなったときに本皮に張り替えてもらうのはどうでしょうか? 
そんな三線が見つからない場合は、工場におねがいするといいでしょう。 
       
ほかの人は何を買ったのかデータを見る 
       
以下のデータは、皮についてのアンケート結果ですが、参考になるかもしれません。 
 
○習い始めたときの三線は?(@誠和会のHPさん・・・2004.04.11現在)
      
       
  
    
      | 選択肢 | 
       | 
      回答比率 | 
     
    
      | 回答なし | 
       | 
      ]]]]] 8.70% | 
     
    
      | 本皮(ニシキヘビの皮)。 | 
       | 
      ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]] 39.13% | 
     
    
      | 人工皮(ナイロン製)。 | 
       | 
      ]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]]] 34.78% | 
     
    
      | 本皮強化(本皮とナイロン製)、。 | 
       | 
      ]] 4.35% | 
     
    
      | カンカラ(空き缶製) | 
       | 
      ]]]]]]]] 13.04% | 
     
  
 
      
 
       
 
      
      2,どうやって購入するか 
 なかなか目にしたことのない三線をどうやって購入すればいいのか、悩みどころですよね。 
ネットオークションやインターネットショップでうってるけれども、どこで買えばいいの?と思っておられることでしょう。 
大概の人の答えは、 
「三線をやっている人に聞くのが一番いい!」 
でも、そういわれると、「当たり前やん!」と叫びたくなりますね。 
このHPは、そんな無粋な事はいいません。 
「自分で納得いくまで調べて、自分の力で購入してください。」 
そのため、本ホームページ(HP)はシャイなあなたにできるかぎりの情報を提供するつもりです。 
 方法1・・・ネット上でデータを集める 
 方法2・・・メールで納得いくまで問い合わせる 
 方法3・・・できるなら、実物を見て判断する 
では順に見ていきましょう。 
 
○方法1、ネット上でデータを集める 
       本HPをはじめ、ネットで「三線」や「沖縄三味線」で検索するなどをしてできる限り多くのHPを見ます。 
そのとき、「沖縄HPリンクの分析」が役に立つと思います。 
 
○方法2、メールで納得いくまで問い合わせる 
 三線関係のHPを見ていると、時には疑問点やわかりにくい点が出てくると思います。 
もしかしたらしょうもないことかもしれないけど、聞きたくなることってありますよね。 
たとえば、「蛇皮って、くさくないですか?」とか、「蛇の祟りとかありそうで、お供え物とかいりますか?」なんて、質問したくなるかもしれません。 
 
そこで、アドバイスです。 
      そんなときは、掲示板で質問をしてみましょう。重要なポイントは書き込みが多いHPの方が返事が早いことです。 
また、仲間内の話で盛り上がってる掲示板に書き込むなんて恥ずかしいわ!という、シャイな方は、そのホームページを管理している方へメールをするのがいいでしょう。 
メールアドレスは、「お問い合わせ」欄やHPの下の方に記載されていることが多いようです。探してみてください。 
知らない人にメールをどうやって書いたらいいかわからないわ?という方へ。下にメールの雛形を作ったのでよければ利用してください。 
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題名:三線についてお尋ねしたいことがあります 
内容: 
 はじめまして。 
ホームページを拝見し、三線について知識を深められていると感じ、メールをいたしました。 
私は、三線に興味を持っているのですが、まだ初心者のためわからないことが次から次へと出てまいります。 
お教え願えないでしょうか? 
私が、疑問に思ったのは、 
・・・・・ここで疑問を述べる・・・・ 
お忙しいところ突然のメールもうしわけありません。 
もし、お返事をいただけるなら、幸いです。 
 
<名前> 
<メールアドレス> 
<住所> 
************************************************************************************** 
      
      ○方法3、できるなら、実物を見て判断する 
 自分で選ぶということは、実物を見てあなたの目で選ぶことです。 
実物を見る機会は2つに分類できるでしょう。 
 A・・・近くにお店で展示してある時 
 B・・・注文した品物が送られてきた瞬間 
さあ、この2つを分析してみましょう。 
 
A・・・近くにお店で展示してある 
 さて、もしあなたの近くに三線を直接購入する場所を見つけることができれば、あなたが得てきた情報を活用するときがついにきました。 
店員さんの話を聞くのもいい。経験はなくても、一介の店員さんより知識量ではまけないはずです。そんなあなたに店員さんも、協力してくれるはずです。 
でも、ここでアドバイス。 
店員さんもすべてが三線のスペシャリストではありません。どんな三線がいいのか判断するのはあなたの目と手です。視覚と触覚です。「3、どんな三線が良いか」を参考にしてください。 
       
 
B・・・注文した品物が送られてきた瞬間 
 どんなに調べて、注文しても現物は到着してからでないと、見ることができない場合。 
購入のポイントは、後払いにすることです。 
本当にその三線で納得できましたか?あなたは、十二分に調べてから注文されたはずです。しかし、お店もいい物を売ろうと細心の注意を払っていても、もしかしたら忘れていた所があるかもしれません。そういう時は、違う三線と交換してもらうのもいいでしょう。 
では、どんなところをみればいいのでしょう。「3、どんな三線が良いか」を参考にしてください。 
 
  
      
      3,どんな三線が良いか 
      いい三線を見分けるには、どこに注意を払えばいいのかを見ていきましょう。 
ポイントは次の4点です。 
 棹と胴のバランス 
 弦の位置 
 棹の具合 
 皮の張り具合 
では、順に見ていきましょう。 
 
棹と胴のバランス 
 ポイントは、三線を平らな机に置いたとき、胴と三線の頭の先部分が机についているかです。 
音色には関係ありませんが、見栄えの問題です。 
      
      弦の位置 
 ポイントは、弦を張ったとき、棹のほぼ真ん中に位置しているかどうかです。 
もし、ウマを移動させても修正できないようであれば問題です。 
 
棹の具合 
 弦の下に位置する棹の面はまっすぐですか? 
ポイントは、途中で窪んでいたり、反っていたり、ねじれていたりしないかです。 
目で見て、手で触ってください。(注意:間違っても目で触るのはやめましょう) 
 
皮の張り具合 
 もし、親切な三線屋さんに出会えば、あなたの住んでいる場所を気にしてくださるでしょう。 
三線の蛇皮は寒暖差や乾燥を嫌います。そのような環境だと、破れやすくなります。 
そんな時は、沖縄の標準よりも少しゆるめに蛇皮を張ってもらえるでしょう。聞かれなければ、注文のとき、その旨を言ってみてください。 
職人さんによって、張り方は異なります。でもあなたの気持ちが加わることで、あなた独自の三線ができるはずです。 
 
→どんな三線がいいか不安なところを聞いてみる 
 
      4、といっても、やっぱりシャイなあなたに 
 ここで、店員さんに相談してみましょう!と、「本に書かれている」ようなことをいってしまいましたが、店員さんに相談するなんて〜恥ずかしい!と、ちょっとためらってしまう人がおられると思います。三線を始めて3年、今にしてみれば、楽器屋さんに入ることに抵抗はなくなりましたが、当初ちょっと気恥ずかしいものでした。 
      だって、三線をしたいといっても何にも知らない事が、店員さんにバレルのってハズカシー。 
      だから、お店に行く時は自分なりに下調べをして、憧れの三線に逢うため気恥ずかしさを振り切り行ったのです。 
      店内で三線を興味津々で眺めている幸せの絶頂を味わえました。 
       
      でもそんな時、なによりも困ってしまう瞬間がありました。 
 店員さん 「一度弾いてみてください」 
       わたし   「えっ・・・・!」(凍りつく) 
       
      三線を眺めるだけなのに、店員さんは、人前で弾いたこともない、自分でろくに弾いたことさえない私を、いったいどこの誰と間違えたのでしょうか? 
プロのりんけんバンドか登川誠仁さんみたいに見える? 
これから三線を本格的に始めようとしているのに、そんなんまだまだ人前で弾けません。 
       
      その一言で、三線の関心がふっとび、ひたすら店から如何に脱出するか目的がかわったのです。 
      結局、初めてのお店訪問は店員さんから逃げるように出た記憶があります。 
      (これは、ハワイにウクレレを買いに行った僕の伯父も似たような事をいっていた)) 
そんな、恥ずかしい修羅場を乗り越えなくても、インターネットショッピングっていうのも最近は良いかもしれません。 
シャイな方にはこのほうが手軽だし、勇気のいる店頭買いをしなくていいと思います。 
       
  
      おまけ、この三線は誰が作ったのか気になったとき 
 自分の三線またはお店で手に取った三線がいったい誰が作ったものなのか知りたいことがあるかもしれません。 
それを知る方法があります。 
糸を外し、胴から棹を抜いてみてください。普段は胴の中に隠れている棹の部分に、製作者の名前や製造年月日が入っているはずです。 
それは、宮大工さんがお寺の屋根に自分の名前を刻むのと同じで、立派な三線をつくったぞという職人さんの誇りが感じられると思います。 
沖縄を訪れたとき、その三線を持って職人さんの元を訪れれば、きっと喜んでくださるでしょう。 
 
もし、何も書いてなかったら・・・ 
      自分の名前を書くチャンスです。 
 
      5、さいごに 
 さあ、三線を買ってみる心の準備はできたでしょうか? 
このページを見たからといって、十分な情報とはいえないと思います。 
納得の行く買い物をするためにも、これから下調べするのが重要なのです。 
皆さんが、納得の行く三線を購入して、上達されるお話しが聞けることを楽しみにしています。 
      それでは、がんばってくださいね。 
       
       
       
       
      弾き方のコツのページに行く。 
       ここでは、三線を弾く時のコツを載せています。 
      どうすれば、三線の良いところを引き出せるのか?というところに焦点を当てています。 
      また、三線に必需品?となる、バチについても書いてあるので、三線を購入する時にはぜひご覧あれ。 
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