■ ギンザめざましクラシックスVol.4 |
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1998年6月20日(土) PM7:00
この日はフランスでワールドカップの“日本×クロアチア”戦のある日だった。
「日本中が注目している試合と同じ日にコンサートを開いてお客さんは来るんだろうか?」と高嶋・軽部の両プロデューサーは心配していたようだが、
ところがどっこい王子ホールはほぼ満席(いやぁ、良かった良かった)。 |
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■ オープニング |
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まず、この日の1曲目はグリーグのペールギュント組曲から『朝』のはずが、メンデルスゾーンの『歌の翼に』へプログラムが変更されました。
演奏が終了したところで、後ろから軽部さんが詩の朗読をしながら登場。
はじめは「なんで詩を読んでいるんだろう?」と思ったが、なるほど、今回のテーマが「言葉と音楽」だからだね。納得、納得。 |
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■ いろんなロミオとジュリエット |
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『ロミオとジュリエット』では様々な音楽家の作曲した『ロミオとジュリエット』が演奏されました。
・プロコフィエフのバレエ音楽
・チャイコフスキーの幻想的序曲
・ベルリオーズの劇的交響曲
・ニーノ・ロータ 映画「ロミオとジュリエット」より『愛のテーマ』
など、こうやって聞いてみていろいろな『ロミオとジュリエット』があることが良くわかった。
しかもその1つ1つがそれぞれ印象が違っていて、シェイクスピアの書いた1つのお芝居からこんなにたくさんの曲が作られたのかと思うとすごいことだよなぁ。 |
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■ しましまソックスのブラッド |
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サン・サーンスの『動物の謝肉祭』ではチェロのブラッド・リッチーさんが大活躍。
普通、コンサートで演奏するとき男性はタキシードなどを着て演奏するので、だいたい黒or紺の目立ちにくい靴下を履くそうなんですが、
この日なぜかブラッドさんはしましまの靴下を履いていて、リハーサル時に履き替えるように言われたそうです。
でもブラッドさんは「この靴下がいいんだ!」と言い張り結局そのままステージへ。
そのブラッドさんが演奏したのがチェロの名曲『白鳥』と本来はコントラバスで演奏される『象』。
『白鳥』を生で聴くのは初めてだったけど「良かった」の一言につきる。もともと好きな曲ではあったけどあのチェロの深みのある響きには思わず感動した。 |
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■ 忠臣蔵? |
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第2部のスタートはなんと「忠臣蔵」。そしてこの時、軽部さんは大石内蔵助の格好で登場(めざクラ定番、軽部さんの今回の扮装はこれでした)。
ここでなぜ「忠臣蔵」なのかというと、これは今回のゲストである近藤サトさんのアイディアで、この日のテーマでもある「言葉と音楽」にそった実験として、
忠臣蔵の名シーンの朗読にクラシックの曲をあててみるというものでした。
どんな感じかというと有名な“松の廊下”のシーンではショパンの『革命』。大石内蔵助とお軽のからみのシーンではドビュッシーの『月の光』などがあてられていました。
これがまるでこのシーンのために作曲されたんじゃないかと思ってしまうくらい、驚くほどマッチしていてビックリ。
特に“松の廊下”では近藤さんの朗読と高嶋さんをはじめとするメンバーの演奏でその映像が頭の中に浮かんでくる様だった。
この実験はアイディアも斬新で良かったけど選曲もピタリとはまっていてとても素晴らしかった。 |
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■ マーク&タッド&酔っぱらいおじさん? |
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ガーシュウィン・メドレーでは、マークさんとタッドさんのソロになんと飛び入り(!!)で佐山雅弘さんが参加。
ところがこの佐山さん、王子ホールに来る前に近くのお好み焼き屋で一杯やってから来たらしく、ちょっと酔っぱらい気味でお酒のにおいが...。
でも、さすがは日本を代表するジャズピアニスト。それまではどう見てもただの酔っぱらいおじさんだったのに演奏に入るとバリバリのピアニストに変身、
軽快なアドリブを聴かせてくれました。 |
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■ アンコール |
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この夜のアンコールは『007のテーマ』をジャジーなアレンジで。 |
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■ 今回のひとこと |
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高嶋さんとサトさんが同じ歳だったとは...。そうは見えないなぁ。 |
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