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−楽しい授業11− 私は今年,算数の少人数学級の基礎コースを担当しています。基礎コースには算数を苦手としている子がやってきます。先日校内研究授業がありました。その時に参観された先生が次の日,写真と感想を机の上に置いて下さっていました。 −楽しい授業12− 「楽しさ」を生み出す指導方法として,授業を進めていく上でのリズムやテンポ,言葉や動作等のバリエーションもいくらか影響してきます。指導内容としては,学習するステップの滑らかさの度合いが学習の心地よさを左右します。また,適度な高さのハードルを用意しておくことで,質の高い楽しさを味わうこともできます。今回の研究授業では「体積」(6年生)を取り扱いましたが,「滑らかさ」と「ハードル」の両方を意識してはいました。 −楽しい授業13− 授業を参観した後,コメントを書いて下さる先生もおられます。その中に,「滑らかさ」と「ハードル」に関して評価して下さったものもありました。 −楽しい授業14− 先日保護者の方が「近所の子で,先生の基礎コースに行っている子が「天国だ。」と言って楽しみにしていますよ。」と教えて下さいました。算数の苦手な子どもたちがやってきますから,課題提示の部分から気をつかってはいます。しかし,授業を楽しく受けることとテストの点は必ずしも比例するとは限りません。理解への手立てと共に定着に向けて鍛える部分も大切です。 −楽しい授業15− スポーツを楽しむという中には辛い練習も入っています。授業でも当然鍛えられなければならない部分があります。それを避けて授業を楽しむという境地にはたどり着けないように思います。私の場合はまずフォーマットを行います。自分の授業がしやすい雰囲気,感覚,テンポをしみ込ませていきます。1学期に土づくりをしっかり行っておくと,その後は楽しくなるというのが今までの経験から言えることです。 −楽しい授業16− 後から楽しくなるために,最初に鍛えることはいろいろあります。例えば字を書くことや計算をする速さを毎時間意識させていきます。はっきり言ってこれは1年中「速いねー。」「きれいだねー。」と評価し続けていきます。またノートに必ず筆算の跡をはっきり残すことや,補助計算を必ずすることにこだわり,注意していきます。 −楽しい授業17− 子どもが授業を楽しめるようになるためには,その授業に必要なある程度の技能を習得しておくことも必要です。そのために鍛えます。そして分かりやすい指導をしていく。ここまでは教師として当たり前の仕事です。その上で子どもたち一人ひとりが学ぶことを楽しめるための教師の技として必要なものは,「集団づくり」だということを今まで書いてきました。そして最後に,授業自体の中で「楽しさ」を生み出すために必要なものは「コーディネート力」と「コメント力」だと密かに思っています。 8月へ |