2000年10月上旬の日常

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2000年10月1日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day01

 やあ、今年も残り三ヶ月れすね。……という雑談をたらたら並べる余裕既になし。でも出来るだけ書きます。

 というわけで、久々の『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー。ウォーレン・マーフィー『千ドル稼ぐ方法』西澤保彦『葬儀と祝宴 『夏の夜会』第一話』霞 流一『首断ち六地蔵 <第一首>地獄院長は燃えた』の三編(2000/11/7付けで全て別ファイルに格納しました)。

 ……漸く『ジャーロ1』半分くらい? まだまだ先は長いなり。そして長篇もまだまだ始まったばかりなり。というわけでこれにて失礼。

 と書いたがちょっとだけ追加。『[el]』(elf・PCゲーム・18禁)。ちょっとだけ進める……今時コマンド虱潰しかよ、と思いつつ。やっぱり展開が古すぎ。またエリートと言うには間抜けすぎる主人公たちが見ていて腹が立つ。遊びばかりが過ぎて選択肢が少ないのも気に掛かるところ。そのシステム面での古めかしさが却って懐かしくて、飽きは来ないのだけれど、これでいいのかという気にはさせられる。「男は生。」などと気取っていないで早く新作、否、鬼作を出しなさい。もう他にストック無いでしょ?


2000年10月2日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day02

 本日のお買い物
1,クラーク・ハワード『ホーン・マン』(光文社文庫・英米短篇ミステリー名人選集II)
2,ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ『赤い右手』(国書刊行会・世界探偵小説全集24)

 奇しくも人に勧めて貰ったものばかり。

 仕事が延び延び。帰宅珍しく遅れる。ぼけぼけ。執筆滞る。今日までに第一章終わらせたいの。だからここまで。因みに一章毎に目算30〜50枚を要し、それが全9章。二日で一章脱稿ペースで執筆できれば理想なのだが……


2000年10月3日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day03

 以後毎日味も素っ気もないでは申し訳ないので、『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー。読み終わり次第書くように心懸ければ負担にならないだろう……きっと。ジョルジュ・シムノン『モンマルトルの歌姫』。(2000/11/7付けで別ファイルに収納)

 ……新作は法月綸太郎らしい思わず執筆の手が止まった。詳細は今日付け発売のその手の雑誌を参照下さい。って広告しか載ってませんが。

 昨日とはうって変わって仕事がない。ったく。その代わり、執筆のペースはじわじわと向上中である。一日10枚ならさほど集中せずとも進むようになった。幾分肩の力も抜けているから、語彙が目詰まりを起こすことも少なくなった。いい兆候、だが20日までの脱稿は流石にしんどかろう。

 中島みゆきのニューアルバム延期の報を受ける。ここでは未定となっているが、私が話を聞いたところでは一応次の発売日も決まっているらしい。今月の楽しみが一つ減る。あとは綾戸智絵『Natural』に期待するしか。……って今月はミニアルバムもあるんかい。6日発売……買うしか。

 部屋を片づけたい。でも流石に今月は、大勢が判明するまでは無理。ああ、今にも部屋の何処かが沈みそうな……

 どうでもいい話。今月1日分から、日記過去ログのそれぞれの日付にタグを付けるようにしました。例えば昨日だとhttp://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day02という具合(ドメインと「tuckf」との間に「members」の入っているアドレスも有効ですが、こっちの方が短いので)。以前は過去の記事を引用する必要があるときにのみタグを付けていたのですが、今後は忘れない限り毎日タグを付けておきますのでご利用下さい。忘れないように日付の下にも該当するアドレスを記載するようにします……って、嵐山薫さんの処みたいだが。今後サイトを移転するときに厄介だがそれはその時考えることにしよう。


2000年10月4日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day04

『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー、もう何回目だ? そろそろ長篇も読みたいぞと。『赤い右手』とか『新・探偵物語』とか。恩田 陸『劫尽童女(こうじんどうじょ) VOLUME1化現』スチュアート・M・カミンスキー『ヒーラ通りの猫の死体』。(2000/11/7付けで別ファイルに収納)

 執筆にかまけているうちに随分未返信のメールを貯め込んでしまった。もう数ヶ月ほったらかしのものもある。御免なさい。今月が終わればひと段落つきますので、その時出来る限りお返しします御免なさい御免なさい。どうも特定個人に向けた文章の方が苦手らしい。

 本日のお買い物
1,浅美裕子『Romancers(3)』
2,ほったゆみ・小畑健『ヒカルの碁(9)』(以上、集英社・ジャンプコミックス)
3,津田雅美『彼氏彼女の事情(10)』(白泉社・花とゆめコミックス)

 森生まさみ『おまけの小林クン』もフライングで入手できるはずが一歩出遅れ。ところで浅美裕子が井上雄彦と同時に手塚賞を受賞したこと覚えてますか。そうか、旦那は光原 伸か。

 缶コーヒー『FIRE』のCM、私が把握しているのは五木ひろし、八代亜紀、鈴木雅之、Tina、Gacktの五人だが、この中で何故かGacktだけが働いていない。デパート屋上で子供の遊具を占領しているだけ。意図は何処に。


2000年10月5日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day05

『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー。先が見えてきた。ジェフリー・ディーヴァー『トライアングル』高橋克彦『新フェイク FAKE1』。(2000/11/7付けで別ファイルに収納)

 執筆の気晴らしに軽く、と『[el]』(elf・PCゲーム・18禁)を再開したところ……そのままクライマックスまで雪崩れ込んでしまい愕然とする。で、感想はというと――やっぱり、elf、やばいとしか思えない。内容を単刀直入に言えば、(ネタバレのため以下伏せ字)→岡嶋二人『クラインの壺』(新潮文庫)←(ここまで)の下手くそな応用(発表年代からして、本当にパクッた可能性も否定できない気がするのだが……?)。更に言ってしまえば、→体のいい夢オチ←。きちんと中盤の演出や伏線が整っていればそれだって評価には値するのだろうが、メインとなる事件の犯人像はあまりにアンフェアだし、そこから「隠された真実」に至る過程が唐突かつ強引で、ユーザーは殆ど置き去りになっていると言っていい。そして肝心の「隠された真相」についても、ディテールがいい加減すぎて単なる悪ふざけ程度にしか見えない。コマンド虱潰しにしてはあちこちに小細工がありそれなりに楽しめるのだが、一本筋のAVGだからこそ気を払うべきシナリオに穴が多すぎるため美点が大半帳消しにされてしまった感がある。更に言えば、この類の→入れ子構造の←仕掛けはelfにとって手癖とも言えるものであり、同趣向の構造を持つ作品が近年にも(しかも代表作と呼ばれるような完成度で)発表されている。そこへ来て、今更こんな拙劣なシナリオを推敲も施さず(としか思えない出来で)リニューアルとして提示する意図が理解できない――敷衍して、本当に今のelfは人材も資産も枯渇しかかっているのだ、としか思えないのである。通常より定価が安く設定されていたのも、「金返せ」と言われないための狡猾な細工か、と余計な勘ぐりまでしたくなるほど。
 まだCGモードに欠落があるが、その為だけに鬱陶しいコマンド虱潰しをさせられるかと思うとうんざりする――このまま放置する可能性大。ちょっとでも期待した私が馬鹿でした。はい。失われた私の時間を返してくれ。お陰で昨日のノルマが片付かなかったじゃないか。

 ――そうそう、恐ろしいことに『ドラゴンナイト』(98対応)シリーズはまだ現役らしいです>N様。思わず買おうかと思った。

 本日のお買い物
1,森生まさみ『おまけの小林クン(4)』(白泉社・花とゆめコミックス)
2,綾戸智絵『Everybody Everywhere』(ewe・CD)
3,Chick Corea & Return To Forever『light as a feather[完全盤]』(verve/Polydor・CD)
4,鬼束ちひろ『月光』(東芝EMI・CD)

 今日はどーしてもジャズが聴きたかったので、夕方帰宅する際、僅かな時間で寄り道して2と3を購入。2は先日話題にしたミニアルバムであり、注目のシンガー綾戸智絵初のオリジナル曲を収録したCD(インディーズ時代のものには収められていたかも知れないが、メジャーではこれが最初、ということで)でもある。発売日は明日であり、これのフライング販売を見越しての来店である。もう一枚は、当初ジョン・コルトレーンの『バラッド』を買うつもりでいたのだが、ない。いつもは人気の少ないジャズの棚、しかも何故かコルトレーンのブロックに人が溜まりがちで、気付くと商品が減っていたり。ほぼ気持ちが固まっていたためコルトレーンの別作品、という妥協が出来ず、いずれ改めて揃えるつもりでいたRTFの3を選んだ次第。3については、そのうち時間があったら詳細に触れます。
 で、4は……すいません両替のつもりで買いました。聴きたかったのも本当だが。ドラマ『TRICK』の主題歌として話題を攫った一枚。

 帰宅後、「本日のお買い物」の手前まで書いた日記をアップロードしたあと、電車を乗り継いで四谷の『スフレ・サレ』というフレンチレストランへ。明日、三省堂神田本店にて行われる柴田よしきさんの新刊『PINK』発売記念サイン会前夜祭という体裁でのオフ会である。色々あったが料理も美味しかったし楽しんできました。最大のトピックは某嬢の舞子姿の写真披露であろう。繰り返すがあれを見合い写真に持ち出すのは反則だと思うぞKぞー。執筆も滞りがちだし明日も色々と出費がある筈なので、今日は一次会のみでお暇したが、少々勿体なかったかも。
 で、この日記を書き終え次第、ひとっ風呂浴びて執筆を再開する予定なのだが、今日は既に生涯最大の酒量を注ぎ込んでしまっている(と言っても、ビール一杯にワインをグラス四杯程度だが。……下戸を装ってきた身には充分だと思う)。果たしてまともに書けるかどうか。それ以前に、一時ぐらいでダウンしまいかと心配する私であった。


2000年10月6日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day06

『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー。松尾由美『銀杏坂』。(2000/11/7付けで別ファイルに収納)
 遂に残りは三編、新世紀謎倶楽部の競作のみ。これは全て読み終わってから纏めて評価することにしましょう。あー長かった。

 本日のお買い物
1,村枝賢一『BIBLE』
2,同『RED LIVING ON THE EDGE(5)』(講談社・アッパーズKC)
3,柄刀 一『アリア系銀河鉄道 三月宇佐見のお茶の会』
4,田中芳樹『窓辺には夜の歌』x2(以上、講談社ノベルス)
5,あすか正太『アースフィア・クロニクル 大魔王アリス』(メディアワークス・電撃文庫)
6,太田忠司『狩野俊介の冒険』(徳間文庫)
7,宮部みゆき『蒲生邸事件』(文春文庫)

 ここまでは午前中、元バイト先の本屋での購入。流石に怖くなって探し回るのを止めた。4の後ろに書いてあるのは(以下略)
8,ジェフリー・ディーヴァー『コフィン・ダンサー』(文藝春秋)
 で、夕方は柴田よしきさんのサイン会&おふおふ会のため三省堂を訪れ、そのついでに8を購入した。『ボーン・コレクター』と同一主人公を起用した第二作。他に色々と探そうと思っていたものとか、買おうと思っていたものがあったのだが、店頭でこれを見付けてしまったために全てがぶっとんだ。
 おふおふ会(本会は昨日のである)は三省堂地下の店にて。色々お話ししたがここで書けること(書いていいこと)が少ないので勘弁。
 疲れたので、今日は執筆を程々にして休むかなー……


2000年10月7日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day07

『ジャーロ1』(光文社)散発レビュー、完結編。ああしまった、これで話の引きが無くなる。●新世紀謎倶楽部・新世紀犯罪博覧会 第一会場三作総評。(2000/11/7付けで別ファイルに収納)

 ――というわけで、『ジャーロ1』レビュー、対談やコラム等は省きましたが、どうにか完結いたしました。後日一つのファイルに纏めて見易くしておきます。ふう。(しつこいですが2000/11/7集成)

 午前中、正午前ぐらいまでを費やして秋葉原を周遊する。まず、親に頼まれていたCDを探しにいつも寄るソフト屋へ。目当ては、近日発売されたジョン・レノンのアルバムのリマスタリング版なのだが――両親は勝手にその中に楽曲の『Imagine』が含まれている、と思いこんでいた。で、店頭にて面出しで棚に置いてあったのは、『PLASTIC ONO BAND(邦題:ジョンの魂)』――詳しい方ならすぐにお解りだろう、これに『Imagine』は収録されていない。『Imagine』が収録されているのは、アルバム『IMAGINE』であり、こちらは今年はじめに既にリマスタリング版が発売されている。店内は携帯電話の使用が禁じられているので、一旦表に出て自宅に電話する。相談の結果、両方買うことになったのだが――店内に戻り、私は見落としに気付いた。今日(というか、本当の発売日は10/9)発売になったリマスタリング版は『PLASTIC ONO BAND』だけではなく、最期のアルバム『DOUBLE FANTASY』もあったのである。こっちには、現在CMで使用されている『Starting Over』も収録されている……が、ひとまず無視することにした。
 その後別の店に入り、これまた親に頼まれていたワープロ用の感熱紙ラベル10面付けを探す……が、最近は各店舗の特化が進み、しかもPC関連の製品が優遇される傾向があるため、大手で探すと却って見付けづらい場合がある。OAサプライ、と銘打っていても見つからないことがままあるのだった……というわけで、最初の店では何故かCD専用の折り畳みコンテナケースを一つ購入するのみであった。
 次の目的地・ラオックスの楽器店に向かう。途中でロケット何号店(ナンバー失念)に立ち寄り探してみると、案外簡単に感熱ラベルが見つかる。言い訳が立ったのをいいことに、楽器店でちょっとのんびりとあちこちを眺めてみる。ここにはジャコ・パストリアスのベースの模造品は見当たらない……値段を確認したかったんだが。IbanezのPMモデルも、先代のものが置いてあるだけ。前に立ち寄った楽器店で「取り寄せになるのでは」と言われたが、その通りらしい。管楽器も眺める。一個の値段はギターと大体変わらず、高級品は天井知らずだが中堅・入門者用のものは大体7〜8万もあればそこそこのものが買える様子。更に上の階に、アコースティックギター及び中古品の売場がある。中古品に見るべきものは特にない(ダブルネックのエレキだけは魅力的だった)が、エレアコがちょっと欲しい。私は純然たるアコースティックしか持っておらず、これはフレットの一番下が弾きづらいため、ソロや広がりのある演奏がやりづらいのである。……ウクレレかあ。……2000円? 最高18万円? マーティンの廉価版が3万円ちょい? …………マーティンかなあ。いつか纏めて買ってやる覚えてろよ(誰が)と呟きつつ店をあとにする。
 最後は書泉ブックタワー。昨日三省堂で見つからなかった文庫を探すために来たのだが、ここでも発見できない。代わりに、と言っては何だが、芦辺 拓さんと柴田よしきさんの書き下ろし作品を含む短篇集を購入した。――この段階で帰宅すると親に言っておいた時間にギリギリだったので、慌てて来た道を戻る。というわけで本日の買い物は以下の如し。
1,John Lennon『Plastic Ono Band [邦題:ジョンの魂]〜ミレニアム・エディション〜』
2,同『Imagine』(以上、東芝EMI、CD)
3,水木しげる・監修『書き下ろしホラー・アンソロジー 妖かしの宴2 変化』(PHP文庫)

 ……うろうろした割には少ないな。

 昼食のため行き付けの蕎麦屋に向かう途中、親の要望で立ち寄ったユニクロで親二人よりも私の購入総額の方が上回っていたのはこれ如何に。

 恩田 陸『上と外(1) 素晴らしき休日』(幻冬舎文庫)読了。たまにはこういう企画ものを、意図通りに楽しんでやろう、という思いから急遽読んだ……これで漸く話が始まったという雰囲気で、あれこれ語れる段階ですらない、というのが正直な感想。評価するなら全巻読んでからか。さて、早く二巻を仕入れてこなければ。


2000年10月8日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day08

 暖気に時間がかかる。おまけに現在やや頭痛あり。ので今日は軽めでご勘弁を。

 ピーター・ラヴゼイ『服用量に注意のこと』(ハヤカワ文庫HM)読了。詳しい感想は後日、余力が出来たら。一篇一篇に細かなツイストがあり読み応えのある作品集でした。但し、『クリスマス・ツリーの殺人』は証拠の提出にちょっと疑問を感じる。
 そして久々に二階堂黎人・編『密室殺人大百科(上) 魔を呼ぶ密室』(原書房)を読み進める。折原 一『本陣殺人計画 〜横溝正史を読みすぎた男〜』読了(レビューは2000/11/9付けで別ファイルに格納しました)。

 人がオフだ何だと騒いでいた一昨日、世間は大騒ぎだったわけだが、その中で私が一番気に掛かったのは国会で泣いていた議員。「民主主義は一体どうなるんだ」と嘆いていたが……私が思うには、そーいう処で安易に泣いてみせるあなたが一番不安だったんだが。

 映画『ストレイト・ストーリー』主演のリチャード・ファーンズワースが死亡。短銃自殺だったという。新聞では動機を含め死亡の詳細には殆ど触れていなかったが、引用したニュースのページからすると末期癌を苦にしたと見える。咄嗟にジェイムズ・ティプトリー・ジュニアを思いだした――ともあれ、ご冥福をお祈りする。しかし「自殺」と書くんだったらせめて推定される動機ぐらい書いておいてくれ新聞。


2000年10月9日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day09

 小鷹信光『赤き馬の使者 探偵物語』(幻冬舎文庫)を探していました…………自分の家で。一応自宅にある在庫は殆どひっくり返したんですが、見つかりません。棚卸しの必要があります。その為にも、長篇を早く脱稿しないと………………あれ?

 二階堂黎人・編『密室殺人大百科(上) 魔を呼ぶ密室』(原書房)より、霧舎 巧『まだらの紐、再び』読了(レビューは2000/11/9付けで別ファイルに格納しました)。
 霧舎 巧『まだらの紐、再び』:夜半、都内の警察署で署長を務める折川秀壱の許に、かねてよりある内偵を依頼していた部下が二人連れだって訪れた。彼らは互いを容疑者として密告する。――それから暫くして、彼らはあるマンションに住む女性の許に押し込む。その隣室に住む女性が覚醒剤を所持している、という密告を受けたからだったが、しかし彼女は密室状態の室内で死んでいた……
 ――トリックそのものは評価したいが、語り口や筋回しに不自然が多すぎる。そもそも発端、互いを密偵している事案の容疑者と目している二人が連れ立って署長宅を訪れる必然性が何処にもない。他にも、トリックを成立させるためとはいえあまりにも無理な展開があちこちに散見され、トリック自体は興味深く感じられても物語は殆ど破綻している。くわえて、小説としても緩急に欠け魅力が足りない。今のところ、収録作の中で一番の不出来と感じる。んー……

 管理上の都合から、芦辺倶楽部内部に置いてあった掲示板過去ログ集のインデックスを、こちらに移しました。ついでに宝物殿からも移動できるようにしました。内容はほぼ一緒。


2000年10月10日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20001001~.htm#Day10

『若おやじの殿堂』
公開一周年記念特別企画実施中!
詳しくはこちらから

(〜11/10までに延期しました案の定……

 ↑……ま、そういうことです。そもそも10月まで執筆が立て込んでいると解っていながら10月中に何もかも処理しようとする方が悪い。既にお申し込みいただいている分も、発送は11月に入ってからとなりますので御了承下さいませ。だいぶ季節外れになりますが。

 1964(昭和39)年10月10日に東京オリンピックが開催された。決して謂われのない日付ではなく、数年来の統計から何故かこの10月10日は11月3日と並んで晴れの年が多く、それを見越して設定されたらしい。事実、前日まで生憎の空模様だったのがいざ当日になると晴れ渡り、自衛隊が空に描いた五輪マークも鮮やかであったそうだ。復興の象徴でもあるオリンピックの開催を記念し、この日を体育の日と決めたのは、とても自然なことだったのだけれど。
 …………晴れましたね。昨日、東京は雨でしたね。全国何処でも敢えてこの日を選んで運動会を開催する訳じゃない(というか私が通っていた学校では何れも10日を避けていた……高校に至っては4月か5月だった……)が、わざわざ連休にするために設定を変える必要が果たしてあったのかどうか。個人的には10日をそのまま休日にして翌日を国民の休日にするか、体育の日とは無関係に連休になる日を定めた方がいいような気がするんだが。無論それが10日と重なった場合は振り替えありで。

 本日のお買い物
1,レイモンド・チャンドラー+ビリー・ワイルダー『深夜の告白』(小学館)
2,新保信長『笑う新聞』(メディアファクトリー・MFペーパーバックス)
3,恩田 陸『上と外(2) 緑の底』
4,倉阪鬼一郎『不可解な事件』
5,高瀬美恵『アルーマ』(以上、幻冬舎文庫)
6,倉田英之『TRAIN+TRAIN(3)』(メディアワークス・電撃文庫)
7,栗本 薫『大導士アグリッパ グイン・サーガ75』(ハヤカワ文庫JA)

 1はチャンドラーがハリウッドで最初に執筆した脚本の翻訳本。存在は知っていたが今日までうっかり買うのを忘れていたのであった。書店で目に留まって、若干の余裕があったので購入。2は母親に頼まれた奴だが、題材が面白そうなので私も読む。1980年から2000年までの四大新聞に掲載された三面記事や間の抜けた記事に茶々を入れて笑い飛ばす本。

 芦辺倶楽部掲示板過去ログ集にちょっと手を入れる。こーいう単純作業は嵌ってしまって拙いやね。執筆もどうやら復調の気配。今のペースでもギリギリ間に合うが、そうすると改稿の余裕もないので辛い。ややアクセルを吹かし気味で行きたいところだが。……今週末ぐらいに気晴らしに出かけようかなあ……


「若おやじの日々」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
そろそろ本が読みたいねえ。

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