diary / 2001年12月下旬

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2001年12月21日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day21

 初雪観測だそうです。しかし私はじかでは確認しておりません。予報を聞いて母の車にて便乗出勤し、それから帰宅まで職場に籠もっていたからです。ただ寒いだけなのです。

 昨晩室内の山の一部が崩落したことに危機感を覚え急遽切り崩しにかかる。雑誌類を段ボール箱に詰め屋根裏に運ぶだけ、しかも段ボールのストックが三つしかなかったので大して減らず。それでも視界は広がったし崩落時の危険も軽減された――はず。しかし、段ボール箱ひとつに定期講読の雑誌が半年分しか入らないのは、流石に買いすぎかも知れない。
 大した量じゃない、と思われるだろうか。だが、定期購読誌って基本的に平綴じの薄いもの中心なのである。それがたった半年程度しか段ボールに入らない、というのは如何に一ヶ月あたりの量が多いかを示している。しかも、『メフィスト』などの小説誌は基本的に全て弾いているし、保管の意図がないものも除けてこれなのだ。やれやれ。今月に入って二誌ほど止めたが、もーちょっと削るべきか。

 本日のお買い物
1,あさりよしとお『細腕三畳紀』(アフタヌーンKC/講談社)
2,ジャン=クリストフ・グランジェ/江崎リエ・編訳『ヴィドック』(角川文庫/角川書店)
3,倉田英之『R.O.D.(5)』(スーパーダッシュ文庫/集英社)
4,宇佐美 渉『HAPPY COLOR』(WANI MAGAZINE COMICS/ワニマガジン社)
5,木村茂光・編『教養の日本史 平安京 くらしと風景』(東京堂出版)

 油断してました1。だって随分延期続きだからもう年内には出ないのかと思ってたんだもん。内容は、三葉虫。それだけ。……カールビンソンの続きはどうしたの?
 2は宛ら乱歩のような世界観を思わせる予告編で内心期待しているフランス映画のノベライズ。純粋に、異様な雰囲気のある前振りから気にしていただけなのだが、脚本はあの『クリムゾン・リバー』の原作者である。んで、ならば文章版も安心して購入できるだろう……と思っていたら、日本人による編訳でした。いいけど。映画公開は年明け、12日。
 3は集めているだけのシリーズです今のところ。トレカ封入で中身だけの盗難を恐れてか包装済み。カバーをかける店員さんが大変です。
 4は……資料を頼むついでに、つい。以前購入した別の単行本と違って、題名の割に黒い内容が多いようです表題作など一部除いて。
 だから5は資料なのです。舞台はここじゃないのだが世界観と生活とを把握したかったので。……え? 当時、「僧兵」って言わなかったの……?

 三石琴乃をナレーションに使う芸能業界の披露宴って……


2001年12月22日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day22

 特に竹藪がいい。

 現在午前9時15分。映画鑑賞に出向く前に軽く更新。何故だかミステリ系サイトであんまし言及されていない模様なので、いちおう触れてみる。
『すべてがFになる』、KIDがゲーム化。
 ……なぜ今頃、なぜ『F』、そしてなぜ(よりにもよって)KID、と謎は深まるが、真賀田四季役がこおろぎさとみというあたりは激しく何かを狙っていると見るべきか。……個人的にはね、原作付きのミステリAVGってあんまり歓迎したくないんだが。原作なしでも成功しづらいのに。
 しかし本当に凄いのは、KIDのホームページ頭では『王子さまLv.1』と並べて告知されていることだな、うん。

 本日の映画鑑賞は、今日から正式にロードショーと相成った話題の作品バニラ・スカイ』(UIP・配給)。どの辺が話題かというと、スペインで作られ高い評価を受けた『オープン・ユア・アイズ』のハリウッドによるリメイク作品であり、トム・クルーズが共同製作者と共に自らリメイク権を獲得し、更にオリジナルに出演したペネロペ・クルスをハリウッド版においても起用しついでにトムがそのペネロペと恋仲になってしまったあたりである。しかもオリジナルの監督・脚本を務めたアレハンドロ・アメナーバルの最新作はトム・クルーズが製作しており、主演はあろーことかトムの前妻ニコール・キッドマンという念の入りよう(?)。まあ、私は周辺の話題には関わりなく、純粋に作品の方向性が嗜好に合っていそうだと直感したので前々から期待していたわけだが。
 だいたい、私の興味は話題のカップルよりもトムに袖にされる役柄のキャメロン・ディアスの方に向いていたりする。何故なら、別に意図したわけではないのだけれど、昨晩日記をアップしたあとに鑑賞したDVDが彼女の主演最新作『姉のいた夏、いない夏 (the invisible Circus)』(Pioneer LDC)だったから。どちらにしても、彼女が容姿の愛らしさだけで売れた女優でないことをきっかり示しております。
 詳しい感想は――のちほど。何故なら先週鑑賞した裏切り者』(Asmik Ace・配給)がまだ残っているうえに、DVDも『姉のいた夏〜』のほか『パンダコパンダ&パンダコパンダ雨ふりサーカス』(ブエナビスタホームエンターテイメント)まで観てしまったために随分優先順位が下がっているから。今夜から明日にかけて片づけて順次アップする予定。取り敢えず、『裏切り者』の感想からどうぞ

 巨大な蠅取り紙以外にスカイフィッシュの捕まえ方は考えつかないのかきみたちわ。折角巣穴と目された縦穴の最深部まで潜るという冒険を試みたのに殆ど成果ないじゃん。面白かったからいいけど。

『二重箱』(ケロQ/Windows95・98・Me対応/18禁)クイズゲームに関する報告がない、と訝っている方、ご安心下さい既に三名クリアしてます煩悩のみで。ええ煩悩のみですともだって車の話なんか幾らされたって解らないしゲームだって一部のAVG・RPGに偏っていてそれ以外の知識なんかないもんそれでも三人は文字通り攻略したしひとりは半脱ぎ(おい)だぞ。でもねでもね、それを延々何時間も続けられないからどーしても途中で止めざるを得ないのよ。ゲームの性格上日中は満足に出来ないし夜だって日記書きとか色々でゲームに割けるのは1時間か2時間が精々なのよそれでどーやって全員一度にクリアしろと(ちなみにセーブ不可能)。しかしそのうち完全攻略してみせますええみせますとも。
 それにしても北条くんてば。

 でもね、第一作と第二作ではキャラが違えば声優も違う。どーいうことでしょう。その間に一体何があった。

 現在午前2時。どーにか就寝前に『バニラ・スカイ』の感想を書き上げたのでアップロードする。当初見た順番通り、『姉のいた夏、いない夏』から書き上げようかと思ったが、DVDで手許にしているものは何度でも内容確認が出来るが、現在ロードショーの真っ最中であるものは劇場まで足を運びお金を払わないと反芻できないので、優先順位を改めた次第。基本的にネタバレはしておりませんので、これから御覧になろうとお考えの向きも参考にしていただければと――但し、なるべく先入観なしで見た方が面白い作品ではあるはず。
 しかし贅言を弄さなくとも、この作品は一言で語り尽くすことが出来るのだ。でもやったら流石にどつかれそうなので止めておく――明日あたり、堪えきれずに伏せ字で吐き出すかも知れないが。


2001年12月23日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day23

 いちおう叫んでおこうか。ね。バニラ・スカイ』(UIP・配給)って、

  ひとこと

 ――というわけだ。どーだ、これだとソースでも確認できないぞ。反転する以外に方法がない――はず。取り敢えずIEでは他に手段がありません。背景が白以外で表示されるとか、変な設定にしている場合は責任持てませんですはい。

 映画に行こうかと思ったが起床時間が遅くなったので、漫然と過ごす。それで疲れが抜けないのは漫然としていても頭の中ではぐるぐると作業についての思考が繰り返されている所為なんだろう。しかも頭の中での出来事だから具体的には何も進まず。休むか作業をするかどっちかにすればいいんだろうが今日はそーいうことにさえ思い及んでいなかったりする。まったくこの男ときたら。
 鑑賞したDVDの感想を書くつもりが、その為に再生していた『猿の惑星』をやっぱり漫然と眺めているうちに完成に至ることもなくこんな時間(午後十一時)になってしまった――そこで別の火急事を思い出して俄にそっちに着手するつもりになる。多分完成は早くとも深夜なので、取り敢えず日記だけでっち上げてしまうことにした。

 遂に、『笑う犬の発見』の鑑賞を止めた。『冒険』後半、具体的には遠山景織子の脱退からレベルダウンの兆候が窺えたが、『発見』になった途端如実となってしまった。毎週繰り返される連続企画が大半を占め、しかもその殆どが退屈。加えて、力業や他人を小馬鹿にしただけのギャグが増えており、単品なら兎も角番組全体として見た場合に面白さよりも不快感の方が募るようになってしまった。原因は色々あるが、一番大きいのはウンナンとネプチューンだけの番組に改悪してしまったことだろう。それ以前は新人との切磋琢磨があってコントを作ることへの緊張感らしきものが窺えたが、こと『発見』になってからはネプチューンの増長だけが明確になってしまった。しかもそれが面白くないんだから救いがない。今後は、状況が改善したかどうかを調べるために時々確認するだけで、定期的に鑑賞することはないと思う。――『冒険』初期のスタイルに戻してくれないかなー。
 ちなみに、二月には『冒険』の傑作選がビデオ・DVDで発売されるらしい。そっちは買う。

 感想を書くために『猿の惑星』を観ていたわけだが、その際、とーとつにあることに気付いた。マーク・ウォルバーグが演じているのは、レオ・デイヴィッドソン大尉。彼は先頃日本公開された『裏切り者』にも主演していたわけだが、そちらで演じていたのはレオ・ハンドラー……だからどうだ、という話ではないが。ついでに言うと、ハリウッド映画では出自に秘密を抱えたものはデイヴィッド(David)という名前が付けられる場合が多いよーな気がする。『バニラ・スカイ』、『アンブレイカブル』、『A.I.』、『ウォッチャー』……私が最近見た中ではこのくらいだが。


2001年12月24日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day24

完成したのは午前四時四十分。

 ……取り敢えず、寝る。

 上は完成直後、午前五時ちょっと前にアップロードいたしました。ここから先は普段通り夜の更新。取り敢えず上のイラストは涼元悠一さんと元担当さんに捧ぐ。土曜日は私も大阪にいたかったんだよぉぉぉ。解説は久々にCGページに追加したこちらを御覧ください。

 そして安らかに眠り、母に起こされたのは午前9時半。……普段、目が醒めた直後は暫く呆然とするのだが、今日に限って首を傾げる。
 確か、今日はゴミ出しのために早めに起きると聞いていた。だから、こっちはその前に起こして貰えると安心して徹夜していたのだった。だが、どーも私の方は、今日も映画を観に行くつもりであったことを言いそびれていたらしい。
 映画の上映開始時間、午前10時20分。
 焦りました。折しもクリスマスイヴ、世間にはど下手なドライバーと明らかに道を知らないであろうナンバーが溢れかえっている。そして例によって例の如く2・3組ぐらい轢いても構わないんじゃないかとふと魔が差しそうなほどあちこちにいるカップル。それを死に物狂いでかいくぐり、到着したのは――10時25分。予告編というものがあって助かった。
 ともあれ、そんなこんなでもしかしたら今年最後になるかも知れない映画鑑賞は耳に残るは君の歌声』(Asmik Ace・配給)。感想は例によって別ファイルでどうぞ。……そちらには書かなかったが、クリスティーナ・リッチとジョニー・デップでラブシーンやられると『スリーピー・ホロウ』を思い浮かべるんだが。

 本日のお買い物
1,高橋しん『最終兵器彼女(7) 初回限定版』(BIG SPIRITS COMICS/小学館)
2,『オープン・ユア・アイズ』(Pony Canyon/DVD Video)

 1は今年の話題作完結編、カレンダーつき。bk1にて購入。カレンダーは実用したい、が出来れば保存版で置いておきたい、のでもう一部確保できるまで開封しません。即ち、未読。
 2は一昨日鑑賞した『バニラ・スカイ』の原作となったスペイン映画。DVD購入によく足を向ける店で二度も発見できず、今日とうとう注文する気になって店員に訊ねたら、ちょうど本日再入荷。早速購入してみました。まずは冒頭だけちょっと眺めてみる――ああ、見事に同じ展開。だが、想像していたとおり色彩感覚と音楽の使い方、そして人物の解釈に早くも差違が窺える。まるきり同じ作品という評価はやはり間違いではなかろーか。無論、きちんと考察するのは全部観てからにするつもりだが。

 稲垣両面待ちで来てみたら実はフリテンだったみたいな。


2001年12月25日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day25

 予告。今日は、お買い物の報告しかしません。

 本日のお買い物。出版社五十音順。
1,『こみっくパーティーアンソロジーコミック3』(Twin Heart Comics/MISSY★COMICS/宙出版)
2,神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission 03』
3,茅田砂湖『レディ・ガンナーの大追跡 上』(以上、角川スニーカー文庫)
4,奥田ひとし『新天地無用!魎皇鬼(2)』(Kadokawa Comics Dragon Jr.)
5,北村 薫・南天 佑『名探偵・巫弓彦 蘭と韋駄天』(あすかコミックスDX/以上、角川書店)
6,田中芳樹『クレオパトラの葬送 薬師寺涼子の怪奇事件簿』(講談社ノベルス)
7,CLAMP『ちょびっツ(4)』(ヤンマガKCDX)
8,村枝賢一『RED LIVING ON THE EDGE(9)』(アッパーズKC/以上、講談社)
9,ほったゆみ・小畑健『ヒカルの碁(15)』(ジャンプコミックス/集英社)
10,喜国雅彦国樹由香『この花はわたしです。(1)』(SUNDAY GX COMICS)
11,七月鏡一・藤原芳秀『闇のイージス(5)』(YS COMICS)
12,高橋しん『最終兵器彼女(7)』(BIF SPIRITS COMICS/以上、小学館)
13,那州雪絵『嵐が原』(JETS COMICS/白泉社)
14,喜国雅彦『本棚探偵の冒険(初回配本)』(双葉社)
15,竹本 泉『トランジスタにヴィーナス(3)』(MFコミックスフラッパーシリーズ)
16,和田慎二『ピグマリオ(7)』(MFコミックス/以上、メディアファクトリー)

 …………………………………………………………。
 …………ええと、では上から。1はもはや何の意地で買い続けているのか解らないアンソロジーシリーズ。出来に不満なシリーズは切り捨ててもいいはずなんだが。
 2は確か去年も今頃の刊行で、すっかりこの時期の定番になりつつあるシリーズ。さっさと読むべ。対して3は、暫く前に刊行された『〜冒険』の続編。前のは例によって積んだまま。ちなみに下巻は来年2月刊行予定。
 なんだか気付かないうちにまたメディアミックスが始まっている4。……え? OVA第三期は聞いていたが、テレビでもやるの? しかしこの漫画版は既に別の世界になっている気がしなくもない。5は存在自体知らなかった、『冬のオペラ』で語られた巫弓彦探偵譚の漫画化作品。南天佑氏、かなり上手くなったよな。
 6は、最近シリーズものではこれしか書いていない気がする田中芳樹氏最新作。『春の魔術』は? 『創竜伝』は? 『銀英伝外伝』の残りは?
 7は特典なしの通常版。特典付きの方は、まだ届いてませんbk1から。8は今回も予定表で見なかった気がするどーなってんだおい。9は……なんかもうコメントする必要ないのと違うか。
 10は、先日から探し求めていた匂いつきでしかも京極夏彦氏の帯という変な漫画。第一号だけ買ってそれだけになってしまった『GX』誌で目にしてから実はずっと待ってました、だのに何故かすぐには入荷されなくってねえ。しかし、国樹氏の絵柄でこれというのは喜国氏のそれよりエッチかも知れない。
 11は妙にハイペースな最新刊。段々ゼロが主役級に格上げされつつあるぞ。横から圧縮したジャン・レノが。12は、カレンダー同梱版はとーに注文打ち切りだったとかで行き付けでは入荷されず通常版での購入。
 13も刊行時に配本がなく、余所で買おうかと考えつつも行く暇がないうちに捜して仕入れてくださいました。結構古い作品らしいが。
 ……そして結局誘惑に屈してしまいました。この造本と特典は卑怯です喜国さま、の14。恍惚と矯めつ眇めつする私。
 15は意外と長持ちしているきせかえスパイ(……?)シリーズ最新作。この方の刊行ペースはむちゃくちゃ早いが、某社で仕事をしているときに聞いた噂からするとすっごく自然なのだった。今回のあとがきにも、多少出版業界の知識があると異常に聞こえるエピソードがふたつほど出ているが、それも竹本氏のペースあってこそだったり。……羨ましい。16は、毎月なので略。

 総額は考えないでください。

 ちょっとだけ追加。漫画の積読は、昨日の段階でいちど解消しております。今日で元の木阿弥となりましたが。しかし、取り敢えず今日買ったものを今日読み始めることは出来る状態にある。ふう。
 で、生殺し状態だった『最終兵器彼女(7)』をまずは読了。成る程なー、と思う。幾つかのキーワードに対して誠実であり続けた作品なのだ。この決着に異論を唱えることは容易いが、そこに至るまでの表現だけでも本編の存在意義は充分にあるだろう。あとがきのコメントも(あとがきが存在すること自体に寝穢さを感じる向きもあるだろうが)潔い。実は私、ほぼデビューした当時からこの作者に注目しておりましたが、この連載ひとつでその甲斐があったと感じました。堪能。
 その次に読み始めたのが『この花はわたしです。(1)』というのが我ながらアレだが。
 ちなみに、ここ数日に読んだ漫画の中で最大のヒットはあさりよしとお『細腕三畳紀』でしょう。後半のエピソードは既に三葉虫らしき別の生き物になっているがそんなこた問題ではないのだ。


2001年12月26日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day26

 様子窺いに二箇所に電話。ついでにちょっと手を打ってみる。たまにはこーいう役得もいいじゃないか。……が、出荷状況によっては先に手に入ってしまう場合もあるが、いいの別に。くす。企画は年越しだけどいいわ新年から嬉しいことずくめだから。

 えーい、いい加減覚えてくれ、「弱小製版に届けるデータはアウトライン化済みのもの必須!」それなしに正常な出力を期待するなっ!!

 本日のお買い物
1,戸板康二『小説・江戸歌舞伎秘話』(昭和ミステリ秘宝/扶桑社文庫/扶桑社)
2,陽気婢『身想心裡 陽気婢作品集』(ヤンマガCKDX)
3,ロクニシコージ『すべてに射矢ガール(3)』(ヤンマガKC/以上、講談社)
4,高橋しん『最終兵器彼女(7) 初回限定版』(BIG SPIRITS COMICS/小学館)

 1はすっかり定着した感のある昭和ミステリ秘宝最新刊より。はじめからチェックしていたのだが、店頭では同時刊行の半村良と見比べて随分悩みました……いや、週末があるので両方はちょっと。
 2は『えっちーず』などの陽気婢による短編集。この人は基本的に短篇向きなんだろうな。意外と入り組んだ着想の話もある。3は某氏に薦められて以来読み続け。
 4は……ええ、結局開封するためにもう一冊買ってしまったさ。

 午前中、お買い物のついでに銀行に入金してくる。……週末にはまた入り用になるのだが、いちおー。クイックロビーには二台のATMがあり、入口から見て左側は背の高い男性が利用していたので、私は右にあるやや古い機械に向かった。……が、様子がおかしい。何度入れても、紙幣を一枚しか受け付けてくれない。やったらピンピンな札ばかりだった所為なのかも知れないが、これでは埒が明かない。数回繰り返して、諦めて隣のATMを使わせて……
 まだやっていた。
 仕方なく後ろで待つ。どうもかなりの高額を複数の口座に振り込んでいるようで、しかも操作に慣れていないのか何度も失敗している。その間に新しい客が現れて、私の様子を見るので促して先に手続をしてもらう。結局、これだけのことに十五分ぐらい費やしてしまった気がする。しかも、いざ左の機械が空くと簡単に入金できてしまうのが却って切なかった……

 その帰途、自転車を漕いでいるうちに、久々にネタが降ってくる。嬉しさの余り猛スピードで自転車を漕いでしまう。職場に戻ると息も吐かずにノートパソコンに内容を記録する。……問題は、そこまで欣喜雀躍したネタというのが漫画でしかも16ページに達するかどうかの短篇だ、ということだ。しかし、これで時間つぶしのネタは出来たな。


2001年12月27日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day27

 そろそろウイルス警告も外して大丈夫だろうか? この小康状態のあとに、ウイルスソフトは定義ファイルを更新しないと実質役立たずになるということを知らない人々を狙って次の猛威が訪れるような気がしてならないのだが――いやまあ、早い話がいい加減警告文そのものが鬱陶しくなってきたんですけど。
 ……と、職場で暇潰しに書いていたら、その隙にもー一通届いてくれやがった。ああもう。まだまだ警告文が外せません。

 神坂 一『トラブルシューター シェリフスターズMS mission 03』(角川スニーカー文庫/角川書店)読了。このシリーズは随分内省的ではなかろーか。元々そういうきらいのある書き手ではあったが、今回は特に著しい気がする。それでいて相変わらず堅苦しさを感じない作りには好感を持っているのだが、最近、特にこのシリーズではギャグが少ないのが不満だ。とりわけこのMSのほう。

 本日のお買い物
1,角川書店・編『都市伝説研究読本 仄暗い水の底から』(角川書店)
2,CLAMP『ちょびっツ(4) 初回限定版』(ヤンマガKCDX/講談社)

 ひえーん、Outriderが2月1日発売分で休刊となります……唯一買っているバイク雑誌だったのに。そら恐ろしくなるほど美しいグラビアとツーリング記事が魅力だったのに。しくしくしく。集めていた雑誌そのものはあとあと参考に利用できるのだが……今後が哀しい。
 それはさておき、1は来月より公開の鈴木光司原作による映画『仄暗い水の底から』に関連した書籍。半分が制作者・出演者へのインタビューと資料各種、残り半分が映画にちなんで「水」にまつわるエピソードを集めた都市伝説研究となっている――尤も、体験者自らの言葉がそのまま用いられている、という形が多いため、厳密な「都市伝説」研究とはちと呼べない気がするが。前者は一種のお祭り企画ゆえそこそこの内容だが、後者は「新耳袋」などの怪談本を彷彿とさせる悪くない語り口で、突出したエピソードはないもののなかなかに読み応えがある。ただ、どちらも単独では本になりにくいので纏めた、という雰囲気に見えてしまうのはどうかと。双方とももーちょっと膨らませても良かったのでわ。但し、かるーく読むだけなら最良の一冊。何せこの私が買ったその日に読破したのだから。
 2は……言わずもがな、やはり通常版と別途仕入れてしまいました(bk1より)。

 某氏宛て私信――本日午後十時頃にメールを再送しましたが、また届いていないと困るので。時間については仰言るとおりで構いません。日中の待ち合わせ地点には別の某氏も誘ってあるのでその節は宜しくお願いしますー。以上、メールと大筋は一緒。


2001年12月28日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day28

 連絡:29日・30日はハレの日であり、諸般事情からPC環境に触れる時間が激減する予定です。その間に至急のご連絡があり、深川のPHS番号を御存知の方はまずそちらからお願いします。と言っても、ここ暫くメールでの返事も怠けがちですが。……昨日、送信フォーム経由の連絡に対する返信を怠けていたことに不意に気付いたり。あ、日記だけは数行でも更新しますので。

 昨年同様、一部の知人に対して年賀状を送らせていただこうとずっとずっとずっと図案を練り続け――昨日、漸く結論に達する。
 というわけで一部の皆様、しょーもないテーマによるイラストの年賀状が届くかと思いますが、どーか温かい目で見てやって下さい。深川と面識のある方でそのしょーもなさを目の当たりにしたい、という方は連絡先を明記の上メールか送信フォームでご連絡くださいお送りします。が、上記の事情からたぶん元旦には届きません。というかこの状況だと年が明けても書いているような。

 夜中にひっそりと間抜けをやらかす。うーん。

 本日のお買い物
1,安 克昌『心の傷を癒すということ』
2,山崎幹夫『毒薬の誘惑』(以上、角川ソフィア文庫/角川書店)
3,aiko『初恋』(Pony Canyon/CD Maxi)

 行き付けの書店では、既に定期刊行のものも単行本・コミックスの類もほぼ(私にとっては)年内分は出尽くしてしまい、買うものがない。最近入荷状況が悪化している職場近所で一番大きい店に立ち寄り、1と2とを購入。どちらも予定表で確認したときからチェックを入れていたものだ。1は間違いなく資料になるだろう、と題名だけで購入候補に入れていたのだが、実は阪神淡路大震災の被災者が罹患したPTSDの治療に携わった著者がその体験と治療の上での問題提起を記した一冊らしい。やや目当てとは違っていたがこの分野では臨床報告に勝る資料はないので購入。著者は昨年、肝細胞ガンにより早逝したという。2は、まあミステリ読み(書き)としては抑えておかないとという気持ちで。
 3は『おやすみなさい』ですっかり嵌ってしまったので。アルバムを買いたいところだったが、明日・明後日とどの程度散財するのか予測がつかないのでマキシシングルで我慢します。

 午前中で仕事も片付き、午後にどーにか必要な連絡も終えて、買い物を済ませて自宅に戻ると――大きめの荷物が着いている。何かと思えば――『マスカレード』の見本、しかも先日お願いした追加分含む、であった。大フライング。そして、よくよく見れば別便で手を回していた本も、同じくらいの大フライングで到着していたのだった。流石年末進行。というわけで、明日駐車場で寒さを堪えながら読む本が必然的に決まってしまった。


2001年12月29日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day29

 てなわけで、ハレの日。ケガレの日という説もあるがそれはさておき。本日のお買い物報告は、今日の出来事ダイジェストと取り混ぜてお送りします。

 午前六時四十五分起床。前夜、珍しく日付が変わる前に就寝したのだがこの一年来蓄積した疲れに加えて日常と異なる生活時間に躰が順応せず、ふらふら。七時ちょっと過ぎに、A氏(特に名を秘す)から入電。六時には現地入りする、と言っていたが色々あってこの時間に到着したとのこと。既にかなりの人手があるらしい。
 ざっと身支度を整えたあと、七時二十分頃家を出、電車で東京駅に向かう。動輪広場にてB氏(特に名を秘すその2)と落ち合い、雑談しながら直行バスに乗り込む。このとき、到着済みの『マスカレード』見本を進呈したのだが、これのお陰で行列での待ち時間退屈しなかった――眼前で批評されるのは作者にとっても読者にとってもけっこー痛い体験だと知る。いや、それはそれでありがたいし色々と収穫はあったのだが。
 バスは東館直行だが、私が予めチェックしていたサークルの状況に興味があったので、企業ブースもひっくるめて先に西館をチェックすることにし、二人して大陸移動。……何回来ても、この移動が一番しんどい。
1,『星*めぐり FIRE EMBLEM Genealogy of the Holy War 再録』
2,『MOTHER2 "INSIDE MOONSIDE"』(以上、オヨグネコ)
3,『轍』
4,『あいしているよ』(以上、怪電波)

 ともあれ、目当てのサークルを見て、非常に穏やかな状況だったので悩まずに以上を買い入れる。1と2は、『しあわせインベーダー』などのこがわみさき氏、3と4がコアマガジン刊の小説『SWEET SWEET SISTER』の挿絵担当ナヲコ氏のサークル。どっちも元ネタとなっているゲームやったことないんだが(1・2は題名にあるとおり、3と4は『俺の屍を越えてゆけ』)、どちらもタッチが好きなので私には良し。……ところでB氏との話に出てきたこがわ氏の旧作『でんせつの乙女』復刻するようです、スタジオDNAから。へー。
 その後、上方にある企業ブースに移動する。まずは、B氏共々縁のあるケロQのブースを訪問した。企業としては初の参加ということもあり、元々どの程度の混雑なのか読めなかったが――意外と並んでいる。ご挨拶したい、という意図もあったので、世界の同人誌展を覗きにいったB氏と一旦別れ列に加わる。が、結構忙しそうなので声をかけるタイミングが見つからず、取り敢えず一度買ってみたかった紙袋だけ入手。そのとき先方がどーも私に気付かれたように思うのだが、困ったことに私は一回逢っただけでは顔を覚えない人間ゆえどなたか判断も出来ず、軽く会釈してものを購入するとそのまま離れてしまった――結局このあと西館に立ち寄る状況にならず、ご挨拶できずじまい。まあ、明日もあるからいいか、と。
5,『ケロQ 二重箱&モエカン紙袋』X2(ケロQ)
 そんなんわざわざ書く必要あるのかしかもかける2かよ、というツッコミは無視して、次に進む。世界の同人誌展にてハングル語の本を眺めていたB氏と合流し、もう一箇所寄ろうと思っていた大手は行列を見ただけで断念し、早々に西館を辞去した。探し始めたらきりがないものだって。
 東館に着くと、再びB氏と別れ散策開始。購入した順序は不明だがこんな感じのものを仕入れる。
6,『別冊シャレードVol.62 山沢晴雄特集4』
7,『別冊シャレード63号 西澤保彦特集2』(以上、甲影会)
8,『人形はどこで推理する?』(あびころりん)
9,『怖い話をしよう6』(探偵の匣 怖い話をしよう研究部会)
10,『塗仏の宴 前夜祭』(北斗科学株主総会)
11,『BLASTER! VII&VIII』(神坂一公認FCめが・ぶらんど企画)
12,『竹本泉ML通信 えら〜め〜る14』(竹本泉ML)

 おお、意外と少ない。6と7はミステリ愛好家には言わずもがな。他にも欲しいものはあったが取り敢えずこの2点に絞る。後者はもーちょっと迷うつもりがどこかで見た名前を多く発見して思わず。8は河内実加さんの協力ありの我孫子武丸氏『人形シリーズ』本。筆者は綾部瑞穂氏……だと思うんですが(確認しろ俺)。9は前回も購入し、いちいち異論はあるがなかなかに面白かったので引き続きチェックの、怖い話研究本。10は、あの『爺さんと僕の事件簿』の著者・しかくの氏のサークルだ。購入したのは題名からも一目瞭然、京極堂シリーズにちなんだ作品。それにしても、あとでこの本を見せたときに「爺さんの作者」と表されたのは何ともはや。……私もそう言うしかなかったんだが。11は神坂一氏のロングインタビューや神坂氏が作品のあとがきで触れている自筆の年賀状イラストなんかが収録されてたり。12は、今回唯一の竹本泉サークルでの購入。
 と、ざっと巡ったところでいい頃合いになったので、A氏・B氏双方に指定した待ち合わせ場所である甲影会前に舞い戻る。と、先に、別途お会いする約束をしていた茗荷丸さんが登場。暫くその場で立ち話をするが今回甲影会の机はいわゆる島と島のあいだに位置しており通行の邪魔になるので一旦避難する。茗荷丸さんからはこのとき須藤真澄『アクアリウム』が映画化されたときのチラシのコピーを頂戴する。当時は映画マニアになっていなかったため私は未所持。ありがたや。
 待ち合わせもあるので再び甲影会前に戻るが、両者とも姿を見せず。仕方がないので茗荷丸さんと一緒に待機する。その間色々と話をしていたら、たまたま話題に出ていた葉山響さんとばったり出くわす。葉山さんと同行されていた方も交えて更に歓談。そこで篠田真由美さんの話が出たので、比較的近くにある篠田さん参加のサークル前に移動。ちょこっと紹介していただきついでに篠田さんが日記で触れていた妖怪根付けのダブりを頂戴したり。だからというわけではないが二冊購入。
13,『YAOIの法則』(三人淑女)
14,『Blue Blue Blue』(大沢探偵事務所)

 前者は篠田真由美氏・柿沼瑛子氏・溝口彰子氏によるまんま「やおい」研究本。後者は秋月杏子氏による『センティメンタル・ブルー』本、しかも篠田氏自らの手になる書き下ろし短篇つき。
 そして再び甲影会前に戻る。話題に耳を傾けているうちに私も買わないと拙い気になってもう一冊購入。
15,『別冊シャレード61号 天城一特集』(甲影会)
 そうこうしているうちにまずB氏が登場、遅れてA氏とも漸く落ち合えたので、紹介と更に雑談を続けて(通行の邪魔だったろうなーいま思うと)から三人で離脱。予定通り、『放課後メイド探偵』のイラスト担当・しんたろーさんのところへご挨拶に窺う。ちょっと情報交換をしたあと、予めお願いしてあった新作CG集と下敷きを戴く。
16,『G4 Chobbits & CG Collection』(GRAPEFRUIT)
 ご挨拶を済ませると、これ以上の長居は無用とビッグサイトを離れる。私一人食事を済ませていなかったので、近辺で食べる場所を探し歩くが流石に見つからない。どうにか蕎麦と酒類の店を見つけて入るが、食べ終わってみれば既に三時過ぎ。取り敢えず、B氏と参加予定のオフ会会場に向かうため駅を目指した。ある方に紹介したいという意図もあって、A氏も引っ張っていくことに。が、駅に着いてみれば思いがけない行列で、方針変更しビッグサイト前まで戻りバス利用者の行列に就く……が、これが更に間違いだった。行列管理の拙さで、水上バス・ゆりかもめ利用者の移動行列とバス利用者の行列、それに別の交通手段を利用する人々とが入り混ざって、あちこちで割り込みや混乱が発生していたのだ。結局四時過ぎに漸くバスに乗る。しかも、唯一の途中下車地点である豊洲で降りるはずが東京駅直行のものに乗り込んだ……と思い込んでいたら、間に合うか間に合わないかギリギリのところで豊洲駅にてゲートを開いてくれたので慌てて飛び降りる。
 どうにか約束よりやや早い時刻に月島着。人数が増えたためにぎちぎちの状況でもんじゃを食することになったが、これはこれで愉しい。結構なヴォリュームを堪能し店をあとにする。明日のコミケ再戦組は移動の途中で離脱した。――人に会いっぱなしで非常に疲れたが、年に二回のことだからいいのである。つーか、12回もあつたら身が持たない。

 帰宅してから気付いたが5、阿波路家メイド隊って何よ

 ……ええと、23:32に公衆電話から私のPHSにかけたのはどなた? 返そうにもどーしようもありませんでした公衆電話の番号は出ないし。日中のは全部A氏なのですが。

 と書いているうちに送信フォームからタレコミ情報を頂戴する。欣喜雀躍。ありがとうXXXXさま。本気で足を向けて寝ることは出来ません。というか、あの場で話題にしてませんでしたっけこれ。

 って、あああ、ダイジェストというヴォリュームじゃないぢゃん。明日も早いのにー。


2001年12月30日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day30

 ハレの日2日目。それにしても某所の日記と照らし合わせるとA氏とB氏の正体バレバレですなはっはっはっ。

 昨日とほぼ同じ時刻に起床。但し本日は単独潜行のため、あまりあとのことは考えずに行動することに。8時の待ち合わせがないので若干早めにバスに乗車。うまいこと座席が確保できたので、昨日は批評攻撃に遭ったため読み終えられなかった本をどーにか読了する。鮎川哲也『ペトロフ事件』(鮎川哲也コレクション 鬼貫警部事件簿/光文社文庫/光文社)。……最初に読んだのは青樹社版だが、ミステリ読書歴のごく最初に読んだものなので、見事に細部を失念している。正確には鮎川哲也前、と呼ぶべき位置づけの作品なのだが、『黒いトランク』による本格デビュー以後の作品群に触れていた方がより驚きを感じられるというのが不思議な、実質的第一長篇である。
 読み終わって暫くしたところで駐車場の行列に到着。昨日よりも10分か20分ほど早めに着いたはずだが、真っ正面にある出初め式の看板に見覚えがある――寧ろ、昨日より後ろ気味だったように思う。ともあれ、場所を確保するとあとは入場開始までひたすらに読書読書読書。本格ミステリをしかも熟読したので半分も進んでいないが、昨日といい考えようによっては入場後よりも充実した気分を味わっていたかも知れない。
 そして入場。待ち合わせもなく、ご挨拶に向かおうと思っていたところも二箇所ほどしかない。それに対してチェックした数は昨日の三倍(ただしはなからその1/3は積極的に行くつもりはありませんでした)。CD-ROM版で印刷した地図を眺めチェックの入った場所を随時確認しつつ、過去の自分に操られるように虚心に巡る。以下、ほぼ何も考えずに買いまくった結果を区画ごとに提示する。
○東4・5・6ホール
1,『1/8th GOD's』
2,『2/8th GOD's』
3,『3/8th GOD's』(以上、8th GOD's)
4,『absolute 00 #01』(ODΓ)
5,『holon』(holon)
6,『GOLDEN HARVEST:4』(みるつ茶屋)
7,『二重無双「改」紗枝』(ひろえん堂)
8,『Feel So Good*』(Feel So Good*)
9,『紗枝100%』
10,『W BOX』(以上、ぷーたろう)
11,『C'MON EVERYBODY VOL.2』(スタジオDHA)

 この間僅か30分(本当)。後半少しだけ我に返ったが考えないことにした。1〜3は八神健氏のサークルにて、いずれも商業・同人における旧作再録。よく見たら昔買ったものと重複する内容もあった、……いいけど。4はそもそも最初に買った理由を忘れ始めているODΓ、5はそのメンバーのひとりである村崎久都氏単独のサークルholonでの新作。ODΓ、holonいずれも同じ品揃えだったので後者で購入だって先に見つかったから。6は『FULL HOUSE』が結構好きだったみるつ氏のサークルの本、オリジナルシリーズ最終回、でも前のがないのね。まあ10周年記念の小型マウスパッドは確保できたので良しとする。……ところでこれ、表紙にも中にも咄嗟に解る誤字があって、あっちゃーという気分になったが。7〜10はいずれも『二重影』『二重箱』がらみ。11は、スタジオDNAのコミックアンソロジー参加作家の脱線。
 他に幾つかの大手も眺めるが行列を目の当たりにして殆どはすぐさま離脱する。ご挨拶に向かうつもりだったケロQのSCA−自さんらのサークルは、諸般事情から本は間に合わずペーパーのみ、という話だったがやはり早々に捌けてしまったようで不在。仕方なく、今日はなるべく外すつもりだった企業ブースへの立ち寄りを決める。
○東1・2・3ホール
12,『まこ録3』
13,『GIRL』(以上、BERRIES)
14,『森見屋3号店』(森見屋)
15,『きゃろぴあ』(G-SCAN CORP.)
16,『すっ』(幸田ん舎)
17,『Romancero』(Bis & LIFE LIKE "rie")
18,『高純度〜プラトニック〜』(LIFE LIKE "rie")
19,『あんず山短大寮事件簿総集編(1)(2)』(どりあんしすたーず)
20,『私立鳳凰学園一年純愛組原画集』(つぶあん同盟)
21,『笑止三流亭』(魔法使いのおぢさん)
22,『まんが家しちゃお』(やぶうち本舗☆Utopia)

 それにしても元ネタも考えずに買うのはどーだろう自分。
 まそれはともかく、12と13はどーにもお気に入りの漫画家さん・まつおゆりこ氏の新作。13なんか明らかにツボです。14は森見明日氏個人サークルの新刊だが、ゲストが外薗昌也氏に犬上すくね氏という最近個人的に注目しているお二人なので、珍しく迷うことなく列の後ろについてしまった。15、16は14と同じ机で扱っていたので、衝動的に。後者の元ネタが本気で解りません。17・18は『AIR』アンソロジーコミックで知った、深川姓の作家さんの作品である……絵のタッチもわりと好みだが、その一致が主な理由だったりして。そーいう買い方をするから袋が膨らんでしまったのだな、うん。19・20は影崎夕那氏のサークル、20が新刊で19はかなり古いものしかも四刷。既にシリーズで何冊も出ているので、新しいものだけを買うのは性格上気が退けたからだ――なら元々の作品をよく知らないのに原画集買うなよって、ね。22はサークル名からも解るとおり、やぶうち優氏による漫画の描き方指南の本。雑誌に連載していたものを纏めたもので、夏のコミケで発行したらしいが私は気付かなかった(多分切れていたんだと思うが)。
 例によってこちらにも見ておきたい大手が他にあったが、既に精神的疲労がピークに達しつつあったので、何はともあれ西館に移動することにした。
○企業ブース
 というわけでケロQさんを訪問――が、既にサイン会が始まっていてやっぱり話しかけられる状況ではない。ただ、レジ前の行列は解消していたので、売り子をされていた方(実は昨日もこの方に気づかれた)にご挨拶と、『マスカレード』を一冊お渡しして立ち去る。閉会後まで待てば多分お話ぐらいは出来たのだろうが、あんまり粘ると年末年始寝たきりになりそうなので、西館の一般サークルを見回って退出することにした。Visual Artsは……昨日よりは人道的な行列だったが、それでも既に後ろにつく気力はない。
○西1・2ホール
23,『えあふり 観鈴ちん危機一髪 The 61th winter――』(渡辺製作所/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム)
24,『月華の鬼士』(いつものところ/Windows98・Me・2000対応ゲーム)

 のんびりと廻る。チェックしているところはあったが、金銭面からも積極的に買う気にならず、上の二つだけ――実は、絶対に買えないだろうと最初は思っていた二箇所だったりする。ピークを過ぎた所為なのか、何の問題もなく購入。……よかったの、これで? 前者は『AIR』のキャラを過去の某名作アクションゲームによく似たシステムに載せたもの。後者は、早い話がリバーシだが、そこに何だか色々なゲームのキャラが入り込んでいる。いつもの目の死んだキャラクターも健在である。……あ、アルクの目も死んでる。
 24を買ったところで、そろそろ足の裏が痛くなってきたのでシャッターから退出した。ゆりかもめ経由で帰途に就く。途中、切り忘れていたPHSが振動するが、混雑の中で両手が使えず何より車内ゆえ取ることは出来ない。いっそそのまま映画でも観に行くつもりで台場で一旦降りようかとも思ったが、結局帰宅した。車中で二回着信があったが、その後は連絡なく誰かは不明――たぶん、某大手に並ぶというので私の分もお願いしていたA氏だと思うのだけど。

 ところでタオルは確保できました?>A氏。わたしは本気で本気でしたが。

 ……とか書いていたら「寝過ごした」という連絡が。あああああああああ。いいけど店頭売りでも買えるのだし。いやでも、タオル〜……

 家に帰るまでが、という定番のフレーズがあるが、どーやら私にとっては日記を書き新規リンクを貼り終えるまでがコミケだったらしい。……まさか、三時間もかかるなんて……


2001年12月31日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20011221~.htm#Day31

 色々とし残した作業はあるが、今年最後の読書はこの一冊を、と決めていたので久々に集中的に頁を繰る。そうこうしているうちに正午となり、近所の駅まで松本楽志さんを迎えに行く。毎年大晦日は車でないと行きづらい贔屓の蕎麦屋にて年越しそばを買い、そのついでに昼食を採るのが習慣となっているのだが、以前からの約束で今日は一緒に行く手筈になっていたのだった。前回は入荷数の関係で差し上げられなかった異形コレクションを渡し、代わりのように次のものを受け取る。
1,『XXIc. 1st. 中島みゆき プログラム』
 ……発売元はどこだろう? まあ、要するに先の学園祭で買いたくても買えなかったコンサートプログラムである。あれ以降逢う機会は何度かあったのに、楽志さんが忘れてきやがったので。
 駅を出て親父の運転する車に載り、比較的空いた道と店内ゆえに手早く用事が済んでしまった。この忙しい日に、病気で倒れ療養していた店主が復帰しているのを確認し一安心する。
 楽志さんの次の用事までまだ間があるので、家に上げて土産話に魔窟を見てもらったり居間にて雑談したり。二時過ぎにお見送りして、私は読書に戻る――前に、まだ溜まっている疲れを抜くために昼寝。

 ともあれ、今年最後の読書は待望のあまり、担当さんが知り合いであるのをいいことにフライング購入してしまった鮎川哲也『黒いトランク (初刊バージョン)』(鮎川哲也コレクション 鬼貫警部事件簿/光文社文庫/光文社)である。数の多くない鮎川長篇とはいえ、私が愛読者となった頃には大半が入手困難の憂き目にあり、私がこれを読んだのは全体からするとかなり後半。とはいえ、既に六・七年は経過しているので、なかなか新鮮な気分で読んだ、のは昨日の『ペトロフ事件』同様。当時はその破壊力抜群のメイントリックにばかり目がいっていたが、全体としてはどうなのか、その点を確かめながら読む。結果は……やはり、これは凄い。まだ精進の足りなかった当時よりもショックを受けているかも知れない。基礎となる仕掛けは単純であっても、その単純さを盲点に陥れるために細やかな罠を挿入し、更にそのひとつひとつが忽せに出来ないほど緊密に結びついている構成の巧みさ。描かれているのが殆ど鬼貫警部による執拗な調査光景のみであり、動的な描写もないという一見無味乾燥な作り、しかも後年の諸作と較べて地方風俗の描写も乏しいとあってどうしても地味な印象が勝っていたのだがどうしてどうして、寧ろそんな夾雑物が不要だからこそこのストイックな構成が認められるのだ。近年における本格ものの隆盛には目を瞠るものがあるが、ここまで複雑でいて単純、そして高い完成度を誇る作品がいったいどれだけあるか――と質せるほど私自身は近年の作品を読んでいない気がするが、ともあれやはり十数年も市場から消えていたことが口惜しくてならない。時を置かずして作者自らが更なる推敲を行った最新バージョンが東京創元社・創元推理文庫から刊行されるが、この異常事態も寧ろ新しい読者により広く門戸を開くことと歓迎するべきかも知れない。本格推理愛好家を標榜するなら、事後の評価はさておき兎に角読め。

 さて。
 年内の更新はこれが最後となります。CGになかなか着手できず(故にまだ年賀状も描き上がってません)、懸案であったトップページのリニューアルが出来なかったのが心残りですが、そーした自業自得の出来事を除けば色々な意味で充実した一年でした。お世話になった皆様に心より御礼申し上げます。
 某氏にもよく言われるように仕事貯めまくりな深川ですが、来年以降もその状況に大差ありません、というか、既に宿題と結果待ちが複数ある哀しい状況であり、今後も日記と映画感想以外の更新は困難となりそうです。しかし、ミステリ系としての矜持は守りたい。そこで、若干方針を変えることにしました。
 今後、小説に関するページでは、一定期間内はひとりの作家に絞って語っていく形にしたいと思います。それ以外のものは、これまで日記内で行ってきた短い感想を掲げるのみとして、粗筋は記しません――この粗筋込みの詳細な感想を好きと仰言ってくださる方もあったのですが、この方法だと感想を書くことそのものがかなりの負担になるので、執筆の方にツケを回さないためにもこの辺は御了承いただきたい。その代わり、一定期間内(基本的に一年間のつもり)にかぎり、特定の作家については出来るかぎり詳細な感想を記していこう、と考えております。可能な限りの資料にも当たり、書誌的にも充実させる方向で。
 取り敢えず、2002年は鮎川哲也を集中的に取り上げる予定です。……予定、と付け加えてしまうあたりに若干意志の弱さがありますが。光文社での復刊もまだまだ継続される気配ですし、創元推理文庫からは『黒いトランク (最新バージョン)』以外にも最盛期の傑作『黒い白鳥』『憎悪の化石』が、更に他社からも復刻予定があるとの噂もあり、幸いに素材には欠きません。というか目指せ全長篇の安定供給。というわけで、既に言及した『ペトロフ事件』『黒いトランク』も含め、ページを新たに設けて考察したいと思っております。……いやまあ、あまり期待せずにお待ち下さい、といいつつ同時に資料面などでのご協力も賜れればと思っていたり。特にB氏(まだ引きずってる)頼りにしてます。
 なお、映画感想のページはいままで通り、詳細な粗筋つきでお届けします。だからここの目玉は当分、映画と鮎川哲也……何だそりゃ。

 新年も平常通りの更新を行います。年末恒例の企画も基本的に新年の暇潰しとして放出予定。ともあれ、良いお年を。


「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
来年も宜しくお願いいたしまするるる

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2001年12月中旬
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