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2002年07月21日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day21

 本編完成……あとは余剰3ページを利用した予告編だけ。何とか間に合いそうです。

 一日中こればっかりやっていたため特に書くことがない。が、ひとつだけ思い出したので書き留めておく。
 昨日の映画鑑賞にて。二本目の作品を特に決めていなかったので、マリオンでかかっているものをざっと眺めたあと、シャンテシネまで足を伸ばす。『暗い日曜日』が先週いっぱいで終わったため、現在かかっているものは全て未鑑賞となった(……たまーに、全部観ている時期があるのが我ながら怖い)ので、選択肢は三つ。しかし、実際に観た『父よ』以外は初回の時間が前後にずれていて対象外だったので、迷いはなかったのだが――それでも数分、劇場前の看板をしげしげと眺めてしまったのには理由がある。
 現在シャンテシネの三館で上映している作品とその粗筋。
『父よ』……ジョゼ・ジョヴァンニ監督が22歳の時、実際に死刑判決を受けて収監されていた際、密かに息子の汚名を濯ぐため奔走していた父の姿を描いたドラマ。
『ラッキー・ブレイク』……フル・モンティのスタッフによるコメディ。刑務所の所長が企画した、囚人によるミュージカルを利用して脱走を図る人々の物語。
『チョコレート』……ハル・ベリーがアカデミー主演女優賞を獲得した作品。夫が死刑になり息子は交通事故死し家すらも失った女性と、その夫の処刑を見届け我が子の短銃自殺を目の当たりにした看守の歪な恋愛物語。
 ……なんで、全部刑務所絡みなんだ? 来週か再来週には『イン・ザ・ベッドルーム』が入るため、僅か2週間の出来事とは言え。

 さて、これで明日にはよーやく謹慎も解けます。他のことを全てうっちゃっていたために、やっぱり本当の意味でのゆとりはあんましないんだけど。とりあえず『かまいたちの夜2』が遠慮なく遊べるだけでも幸せだ。


2002年07月22日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day22

 ――そのたった3ページに思いのほか手間取って(少なくとも、日中に手掛けた本編残り3ページよりも遥かに時間がかかった)、結局全作業が終わったのは『性善説』本文と同じ午前5時半。準備などしているうちに更に時は過ぎ就寝できたのはやっぱり6時を廻る頃なのだった。
 2時間程度の睡眠ののちに出勤、特に急ぎの仕事がないことを確かめて慌ただしく入稿に向かう。眠気の所為かイージーミスか、配置画像を一枚だけCD−Rに焼き忘れていたことが発覚するが、帰宅後にメールでお送りすればいいとのこと。他に問題はないらしいのでいちおう入稿・支払ともに済ませる。
 まだいま職場にいるため、焼き忘れのデータ送信がまだ済んでいないのだが、ともあれよーやく二ヶ月近くに及んだ格闘が終了。あとは本番までのんびりと
 ……は、できないんだよな。実はまだあれやこれやとやることがあるんだよな。何より問題なのは、サークルの名義上責任者で相方の内田竜宮丞がどーも当日来られそうもないことであって――空いた席どーすりゃいいんだ。随分前から売り子をお願いしていた某にもまだスケジュールの確認してないし。幾らなんでもひとりで売るのは勘弁被りたいっす。

 本日のお買い物
1,『TVアニメーション版 Kanon Sound Track Vol.2』(CD)
2,『Kanon Band 4 [初回限定版]』(以上二枚、東映アニメーションMovic/DVD Video)
3,『コミック新耳袋2002』(メディアファクトリー)

 1と2は箱を埋めるために。
 3は年一冊刊行が定着した感のある雑誌判コミック版『新耳袋』第三巻。再録が一部あるものの、これまでで一番出来は良かったように思う。こと、先日発行された文庫版『エレベーターの闇』で私が徹底的に腐した永久保貴一氏が堅実な仕上がりを披露している点はちゃんと評価せねばと。ただ、裏表紙には新耳袋(『怖い日曜日』を例外として)初の映像版『美女怪談』の広告が載っていて、中にも2ページのみながら『美女怪談』発売を記念した木原氏へのインタビューがあるのだが、前者では「7/24 OUT」後者では「7月25日」と記してあるのはどーにかしてくれないものか。たまたま職場に持って行った「DVD&ビデオでーた」では7/24となっていて、数の上では24日が有力なのだけど……まあ、発売日が過ぎてしまえば一緒という気もするのだが。とりあえず、週末行けた場合はその場にいるはずの関係者を小一時間問い詰めさせていただこうかと。

 ああっ、気づかないうちに某社のメイドさん募集が本気になってる……

 肩の荷も降りてさあ他の作業に尽力するか――と思ったら、このひと月ばかりのツケが一気に噴出してまあ眠い眠い。やっと『かまいたちの夜2』を遊び始めたし、昨日までに読み終えたアレについてもーちょっとはっきりと批判をしておきたいし(一番面白いのが「対談」じゃあまりにも酷い)、作業のために埋まりきったハードディスクのお掃除のことなんかも書きたいのだけど、映画の感想も含め全部明日以降にします。あー、メールも沢山出さないといけないんだよー。


2002年07月23日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day23

 普段より早く眠り普段より早く目醒めてほぼ完全恢復。社会面の記事が妙に面白いじゃないか今日、と非常に不謹慎な感想も抱ける程度にまでいきなり復活しました。
 何はともあれ、保留にしていた読了本感想をひとつ。
 まずは一昨日、平谷美樹『百物語 実録怪談集』(ハルキ・ホラー文庫/角川春樹事務所)を読了。基本的な感想は19日に書き留めた暫定的なものと変わりなく、ここ数年に読んだ怪談本の中で二番目ぐらいに酷い出来。後半に来てやや面白いエピソードは出てきたものの、そう感じたのが取材による数本のものだけ、という時点で、著者の体験談を多数収録したと謳う本書の詰まらない理由は想像がつこうというもの。結局、読んでいて一番面白かったのは巻末の座談会だけ、では百物語を標榜することはおろか怪談本を名乗る資格さえありません。この本ぐらいで恐れをなしている某氏には是非とも平山夢明氏の『怖い本』シリーズや木原・中山両氏の『新耳袋』シリーズを読まれることをお薦めします。比じゃないもの。
 続いて今朝、早起きした勢いで山田風太郎『剣鬼喇嘛仏』(徳間文庫/徳間書店)読了。最後の忍法帖、と銘打たれた新書判を親本とする短編集。確かに最後の一冊といった印象で、全般に初期の冴えも迫力も見出せない、というのが正直なところ。しかしその艶めかしくもおぞましい奇想の力、意表を突く物語展開の巧みさ、随所に盛り込まれた風刺やお遊びの楽しさなどなど、多分に技巧的ではあるが読みどころは無数にある。個人的なお気に入りは、宮本武蔵という存在を背景に“人の業”を描いてみせた表題作と、クライマックスの発想があまりに秀逸な『甲賀南蛮寺領』の二本。

 最初に来たデータが、Illustratorのai形式で記述されていたにもかかわらず「pdf形式のエンコーダーが見つかりません」というエラー表示が出て読み込めなかった(つまり、額面と実際の形式が違っている)段階で厭な予感がしていたのだが、いちおう「うちの職場ではIllustrator8.0以前の形式でしかフォローできない」こと、「フォントのアウトライン化は必須である」こと、という常套的な指摘のもと改めてメールで送ってもらったら、何の臆面もなく
「pdf形式で送りましたから写真データはいりませんよね?」
 などと寝ぼけた但し書きとともに新しいデータを送ってきた。……昨年某雑誌の編集氏が冗談で「入稿をpdfでしなきゃならなくなるかも」と笑っていたぐらいでそもそも実際の入稿の際に意味もなくpdfを使うこと自体に問題があるのに、予めIllustrator8.0以前で、とお願いしたのに敢えてAcrobatで保存して送ってくるっていったいどういう了見だ。てか、こういうのが他の会社のオペレーターにとって普通の仕事の仕方なのか? 頼むから話をちゃんと聞け――――――――――っ!!! それ以前に、社長と別のところで付き合いがあるのか知らないが、というかそれなら余計に社長がオペレーターをやっているわけではないことを理解しているはずなのに臆面もなく仕事のメールで○○ちゃん(社長のファーストネーム)なんていう宛名を使うなぁぁぁぁぁぁっ!!!?

 本日のお買い物
1,竹本 泉『トランジスタにヴィーナス(4)』(MFコミックスフラッパーシリーズ/メディアファクトリー)
2,園田健一『砲神エグザクソン(5)』(アフタヌーンKC/講談社)

 もはや「お色気スパイ大作戦」という表現しか当たらなくなった1。楽しみ方もだいぶ偏ってきてますがそれが素敵。関係ありませんが――というわけでもありませんが『ねこめ〜わく3』来月発売予定。
 2は進展が遅い進展が遅いと言い続けて早幾年、よーやくちょこっとだけ前進の気配を見せた最新刊。いったい何を以て話を決着とするのかいよいよ曖昧模糊としてきたが、さて。
 なお、昨日触れた『美女怪談』は24日発売が正解でした。今日入手できるかと思ったのだが、店を訪れるのが早過ぎて、登録はされているが倉庫からまだ出てきていない状況だったようで、取り置きにしてもらって引き取りは明日・明後日以降とする。24・25・26と何かしら買うもの(買いたいもの)があるのが困りもので。

 帰宅後、必要なメールを書く傍ら、ようやくメン・イン・ブラック2』(Sony Pictures・配給)の感想を脱稿。こちらからどうぞ。関係ないが、『千と千尋の神隠し』DVDの変色騒動はいったいどーいう結末を見るのやら。私自身は「色が濃い」と思いながらも普通に見てしまったので、どっちでもええのだが。

 最近アニメ版『あずまんが大王』を見た記憶がない。

 ――もう平常モードかと思いきや、今日もまた午後9時が近づいたあたりから急激に眠気に襲われるようになった。ああ、今日も『かまいたちの夜2』が進まない……


2002年07月24日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day24

『かまいたち2』日記
 完0、終3。眠気とゲームに割ける時間の乏しさから(何だかんだで作業をしていないと駄目な躰になりつつあるらしい……)遅々として進まず。しかしその終のうち2つまでが「わらべ唄編」犯人告発だというのは我ながら妙なもので。今のところ、本格ミステリと言うには前作と較べて骨格が弱いかな、と。

 社長が取引先から何やら持ち帰ってきた。紙包装のDVD、同じもの五枚ばかり。なんじゃこりゃ、とよくよく眺めてみると。
 ……『T3 RISE OF THE MACHINES』特報入りのDVDだった。しかも「20000 DISCS ONLY」と書いてある。
 早速、ノートPCのDVDドライブにかけてみる。……まあ、そんなもんだろうとは思っていたが。何だかんだ言いつつも『T3』は出来の善し悪しに拘わらず見てみたいのは事実だしこれはこれで嬉しいのだが……しかし五枚も。

 本日のお買い物
1,『歌月十夜 アンソロジーコミック』
2,『こみっくパーティー3 アンソロジーコミック』(以上2冊、Twin Heart Comics/MISSY★COMICS/宙出版)
3,『To Heart コミックアンソロジー Vol.17』
4,『月姫 コミックアンソロジー VOL.2』(DNAメディアコミックス/スタジオDNA)
5,『ゲームコミック To Heart(2)』(ラポートコミックス/ラポート)
6,須藤真澄『おさんぽ大王(6)』(BEAM COMIX/enterbrain)

 多っ。店頭で思わず叫んでしまったでわないか。面倒なので解説も省略。実は『歌月十夜』まだ手付かずなんですとだけ添えておく。
 で、以下は帰宅途上のお買い物。
7,『スパイ・ゲーム コレクターズ・エディション』(東宝東和/DVD Video)
8,『新耳袋・木原浩勝の美女怪談』(KING RECORDS/DVD Video)
9,BOOM BOOM SATELLITES『PHOTON』(Sony Music Records/CD)

 7は私が昨年いっぱいに観た映画のトップに推した傑作のソフト化。そら買わないとあかんでしょ。特典ディスクには、あの事件の影響から公開版で削除されたビル崩壊のシーンが収録されている。この場面がなくとも映画の質に影響はなかったものの、入っていたら――衝撃は大きかっただろうな、流石に。しかし、吹き替えがロバート・レッドフォード→野沢那智、ブラッド・ピット→山寺宏一というのにやや笑ってしまうのは何故かコンパイラ。……ひとりに通用するかどうかだなこのネタ。
 8は待望の発売、新耳袋本来の形では初めてとなる映像化。まあわざわざ眼鏡外しておっかなげな髪型に整えて、三輪ひとみ嬢相手に怪談を語る木原氏の姿は愉しげですらある。まだ冒頭2話しか見ていないが、いきなり七話まで飛んでいるのは……現場では本気で九十九話を語り尽くしたと言うことなのか。やはり直接聞くためにも、今度のライブは行くべきなのか? ……ところで、映像はそこそこ大丈夫と仰言ってますが……くすくすくす。怪談の本質はやはり「語り」なのですよ。くすくすくす。
 ……という話はさておき。9は久々にやってまいました、店頭でかかっているのを耳にして一発で惚れ、その場で衝動買い。ポイントが有り余っていて助かった。基本の編成はギターとベースのふたり組、それにほぼ全曲をサポートするドラムが入っており、CDの扱いもロック寄りなのだけど、私が最初に聴いたときの印象は「ドラムン・ベースやブレイクビートの洗礼を受けたエレクトリック時代のマイルス」。こと、たまたま私が立ち寄ったときにミュートをかけたトランペットとサックスが加わっていた曲がかかっていたから余計にそう感じたのかも知れない。よくよく聴くと決してジャズほどに技巧には走っていないのだが、ギター・ベース・ドラムの生音に随所にシンセサイザーなどの電子音を絡めた一筋縄ではいかない旋律と演奏は、クラブ・シーンのジャズにも通じる印象がある。そして、挑発的な楽曲が続いたところでいきなり素直なロックに移行したかと思うとまた細かい工夫を施してくる企みの深さ。これはめっけもんでした。既に5年ほど活動しており海外にも出ているようだが、何故今まで知らなかったんだか。――ただ、ジャケットはPCでの作業に疲れ果てた目には非常に辛いです、デザイン凝りすぎで。中村光毅氏の筆によるイラストは美しいんだけど。

 いま、『美女怪談』をダミーヘッドによる音声で聴いていますが……こわ。しかもまともに見始めたら必要以上にクーラーが効いてるねんけどどーゆーこと。

 先週土曜日の補完作業、『父よ』(Cetera International・配給)の感想を追加。こちらからどうぞ。素晴らしい作品なのだがいざ語ろうとすると言葉が及ばずにこんなシンプルになってもうた。

 ――ああっ、んなことしているうちに今日もまた眠気がっ! 10時過ぎ、昨日よりはやや遅い時間からとは言え。今日もあまり『かまいたち2』に時間が割けそうもない……


2002年07月25日(木)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day25

 今日は元バイト先の書店で段ボールを譲り受けて、修羅場中に山となってしまった本を一部切り崩して詰め、然るべき場所に仕舞う。それから今日買った本にカバーを掛けて、……それで殆ど日が暮れる。てか、まだ終わらない。

 本日のお買い物
1,霞 流一『首断ち六地蔵』(カッパ・ノベルス/光文社)
2,常光 徹『学校の怪談 口承文芸の研究I』
3,志村有弘・訳/根岸鎮衛・著『耳袋の怪』
4,小松和彦『神隠しと日本人』(以上三冊、角川ソフィア文庫)
5,牧野 修/ポール・W・アンダーソン=脚本『バイオハザード』(角川ホラー文庫/2から5まで、角川書店)
6,倉田英之『R.O.D. 第六巻』(スーパーダッシュ文庫/集英社)
7,森見明日『結びの杜(2)』(YOUNG KING COMICS/少年画報社)
8,坂田靖子『坂田靖子セレクション第14巻 ビギン・ザ・ビギン(1)』(潮漫画文庫/潮出版社)
9,飯野文彦『ザ・ハンマー』(EX NOVELS/ENIX)
10,森嶋プチ『Kanon(2)』(電撃コミックス/メディアワークス)

 多っ!! でも昨日よりはバラエティに富んでいるのでちゃんと解説しよう。
 1は『ジャーロ』創刊号から連載されていた連作短篇の単行本化。掲載時からその変な雰囲気が結構好きだったので実は待望の一冊だったり。
 2から4は今月のソフィア文庫新刊全部。なにゆえ人の嗜好のど真ん中を突いてくる。
 5は来月下旬から日本公開予定の映画版『バイオハザード』をあの牧野修が小説化したもの。映画は単純なホラーアクションのようだが、あの(しつこい)牧野氏が手掛けたものなら仮にオリジナルが駄目でも大丈夫だろうということで。
 7は掲載誌の休刊で事実上未完のままの最終巻。この人の作風結構好きなのだが(演出的にどーもこなれない面はあるんだけど)、不幸にもきっちりと完成された長篇というのは未だにひとつもないように思うのだが。慣れないあとがきで謝っているくらいなら、一冊丸ごと書き下ろしにするくらいの気概で完結させてほしーものです。難しいことは百も承知で。
 8は……もう持ってるのか持ってないのか解らないまま新刊と聞くとひとまず買ってしまうのだった。帰ってからデータをひっくり返し、初見であることを確認してほっと胸を撫で下ろす。例によって変な楽園物語。
 9は飯野氏久々の(……だよな)オリジナル長篇。ハンマーで人を潰して廻る殺人鬼の話らしい。
 10も完結、ただこちらはペース的にもここらが妥当なあたりでしょう。まだ読んでいないのだが、アニメ版のよーな過酷な線引きを用いなかった分綺麗にまとまっているような。

『かまいたち2』日記
 昨日の記述間違ってました。終は2こだけ回収。完がひとつ増えて、完1の終2が現在の成績……遅。「わらべ唄篇」を決着まで見届けたわけだが、負け惜しみでなくこの仕掛けは最初の段階で気づいてました。手懸かりの提示にちょっと疑問を覚えたが、1以上に正調新本格といった趣で内容的には満足。続いて冒頭まで戻り、「陰陽篇」に突入。分岐の回収はあとまわし。しかし今夜も早々と眠気に見舞われており、果たしてどこまで進められるやら……というかカバーかけが……


2002年07月26日(金)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day26

 いい加減隠す意味もなくなってきたので公表。――『性善説Vol.01』の、じゃなくて私個人の本の内容。『性善説』のは、まだ不透明なところがあるのでもーちょっと保留。月明けにはなんとか。

light as a feather
サークル“light as a feather”名義
『AIR』(Key/Visual Art's)の二次創作でしかも漫画
本文18ページ+α
価格未定

 ……価格がどーも判断できない……。IllustratorとPhotoshopにPower Toneを併用しているため、仕上がりに色々と不安があるのですが(入稿自体がギリギリだったので見本の到着も本番直前になる模様)、考えようによっては『性善説』以上に手が込んでいるので併せてお買い上げいただければ幸いです。

 本日のお買い物
1,京極夏彦『どすこい(安)』(集英社)
2,CLAMP『ちょびっツ(6)』(ヤンマガKCDX/講談社)
3,小池田マヤ『いちごオフィス(1)(2)』(Daito Comics/大都社)
4,『痕 リニューアル版』(LeafAquaplus/Windows98・Me・2000・XP対応ゲーム/18禁)
5,『刑事コロンボ完全版 Vol.9&10 BOXセット』(ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン/DVD Video)
6,有栖川有栖『山伏地蔵坊の放浪』(創元推理文庫/東京創元社)
7,西条真二『365歩のユウキ!!!(2)』(少年サンデーコミックス/小学館)

 しくしくしくしくしくしくしくしくしく今日も多いよう。
 1は四六判から新書判にお色直しした、変態的連作短編集。文字組みが変わってしまったために、四六判では激しく効果を上げていたあのリフレインがいまいち迫力に欠いているのがちと悲しい。従って、親本を持っている私にとって最大の読みどころは喜国雅彦氏の解説、ということになるのだけど――駄目よお喜国さん喉の方にもちゃんと改行入れないと。
 2は……もう疲れてきたんですがそー思った矢先に完結間近だそうな。初回版はもう買う気が失せてます。……流石に、ぼりすぎだと思われ。
 3は、小池田マヤ氏初期のコマ漫画初の単行本化。来月にも3・4巻が発売されていちおう完結となるのかな?
 ……いまだに納得しきっていない部分があるのだが、インスパイアされるところも多かった身としては買わずにいられなかった4。絵柄からオリジナルの鋭さが抜け落ちてしまったこともそうだが、説明書にあるキャラクター紹介を見て描き分けの力も衰えているような気がしてしまった……さて、ゲームのなかではどうなのやら。未だかつてなく余裕があるはずなのに即座に手をつける気も起きず。
 5は店頭で見つけるまで発売そのものを忘れていた、久々のコロンボ完全版シリーズ最新巻。発売元がCIC VICTOR(現・Paramount)からユニバーサルに移ったため、旧ボックスセットシリーズの復刻とともに続きも同時発売したという形らしい。例によって二巻セットがふたつ同時発売となっているのだが、4のあとに見つけてしかも懐のほーはもうあまり余裕がない(そもそも『バニラ・スカイ』を買うつもりでDVDのフロアを訪れたはずだったのだ)のでまずこの一組だけ購入した。よーやく名作の誉れ高い『別れのワイン』も収録である。
 6と7は自宅近くの書店で用足しついでに購入。6は『隅の老人』スタイルの本格もの文庫化――まあお察しの通り親本も持ってますが。そんなんばっかかい。7はやっぱり行き付けの書店では配本すらなかったので、遅ればせながら棚から拾い上げてきました。

 大場惑氏といえば『雪色のカルテ』のノベライズも手掛けてたよーな。

 それにつけても『あずまんが大王』アニメ版DVDは高いのか安いのか。

 他の未鑑賞DVD全てをすっとばして『スパイ・ゲーム』を観る。くあー、格好良すぎるぞロバート・レッドフォード。

『かまいたち2日記』
 陰陽篇をちょっと進めただけ、見たエンディングの数も昨日と変わらず完1終2……遅すぎないか俺。主人公の情けなさがわらべ唄篇から5割増しくらいになってるのが素敵。今夜は資料代わりの本を読み進めるのと、あとはちょこっとだけ『痕』を遊んでみる予定なので、またしても進展なしの予定。いつ終わるんだ。

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2002年08月11(日)
コミックマーケット62に参加します

西地区“ね”16a
サークル『性善説』名義にて
(内田竜宮丞との共同サークル)
発行予定
作品集『性善説1』
掲載作家
☆小説☆
梅村 崇/ひでむら/松本楽志
内田竜宮丞/深川 拓
☆挿絵☆
河井つぐのすけ/陸奥聖
(もうひとり参加予定だけどまだ内緒)
☆その他のイラスト・編集・デザイン☆
深川 拓
全編書き下ろし

同時発行
light as a feather
サークル“light as a feather”名義
『AIR』の二次創作でしかも漫画
本文18ページ+α

……いずれも価格未定……


2002年07月27日(土)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day27

『痕』リニュ版日記
 ……………………っておい。
 それは兎も角、意外と遊べました。思っていたほど違和感はない――が、絵柄は言うまでもなく、文章までが丸くなってしまったために、既に完璧にストーリーを把握していることを差し引いてもかなり緊張感に欠く。こうしてみると、旧盤の『痕』はいい意味でも悪い意味でも「粗さ」が魅力の作品だったことに気づかされる。
 が、同時にシナリオ上の不備もきっちり見直され対応がなされていて、その点は(当然っちゃ当然なんだが)感心した。とりわけ(以下ネタバレのため背景色→)旧作では最初に耕一が意識を殺人鬼に蝕まれたとき、柏木家の娘達に介抱されたことになっていて、そのあと耕一が自分を犯人ではないかと疑っている場面に違和感を残してしまっているのだが、ここを「外の風に当たりたくなった」として耕一を表に出し、林道で目醒めさせることで記憶の空白を強調している(←ここまで)あたりはフォローとしても正解だろう。但し、細部を明確に描きすぎたために、謎の敷居が低くなってしまっている箇所もあるが、この辺は評価も分かれると思われ。
 まだ最初のシナリオ、クライマックス手前までしか進んでいないが、現時点での感触はそれほど悪くない。今作り直すならこのくらいは当然だろう、というレベルには来ている――が、初見のプレイヤーにとって面白い作品になっているかは、ちょっと断言できない。ストーリーを殆ど把握していることがどの程度影響しているか自分でも量りかねているのだが、それにしても緊張感が薄れているように思えてならないのだ。

 で、本日の映画鑑賞は、スタジオジブリ最新作『猫の恩返し』&スタジオギブリ制作『ギブリーズ episode 2』二本立て(東宝・配給)。徳間文庫の栞を使って300円引き。感想はこちらから。二本立てだが流石にこれを二本と勘定するのは気が退けたので、ひとつのファイルに纏めました。
 シャンテ前の道にバイクを停めて、日比谷映画に向かう。途中、宝塚劇場の前を通るのだが――劇場向かいの舗道に、まるでこれから記念撮影でもあるかのように、前列はしゃがみ後列は起立して、雛壇のように規則正しく並んで劇場の方を一心に見つめている一団がいた。正面には地下にある日比谷スカラ座に通じる階段入口があるが、記念撮影にしてはその辺りにカメラマンの姿があるわけでもない。――どうやら、出演者が劇場入りする姿を見ようと待ち受けているファンの一団らしい。宝塚のファンはそーいうときになるべく歩行者の邪魔にならないよう並んでくれているのでいいのだけど、正直、脇を通るときにちょっと怖い。

 本日のお買い物
1,ビル・S・バリンジャー『煙で描いた肖像画』(創元推理文庫/東京創元社)
2,『コミックマーケット62 CD-ROMカタログ』

 昨日、本当は1を探しに行ったのだった。秋葉原で2を買うついでに探し、無事に購入。袋綴じ返金保証で知られる『歯と爪』のバリンジャー久し振りの新訳。小学館からも同書の別訳が出ているらしいが、そこまで思い入れはないので文庫版のこちらのみで済ませます流石に。……あ、『赤毛の男の妻』も読まねば。
 で、まあ、印刷された方も購入しているけど、実際に参考とするにはこっちの方が何かと便利なので、ってーことで2も入手。ところで、普通こういうのって「ブラウザ」じゃなかろーか。56ページには「プラウザ」って書いてあるのだけど……?
 で、「プラウザ 意味」で検索してみたらこういうページを発見。だが私のIMEは「ぶらうざ」と打つとちゃんとカタカナ変換してくれる謎。「プラウザ」だけで検索しても結構釣れるのであった。がとりあえず、「プラウザ」でここが釣れるのは流石に拙いと思う。自社の商品名間違えてどないする。

 では、新耳袋のトークライブを聴きに行くとしましょう。


2002年07月28日(日)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day28

 トークライブ『新耳袋23』から帰還、一眠りして昼食を採りに出かけているときに、昨日の『痕』リニュ版日記で背景色にすると断り書きした一文をまんまで放置していたことに突如気づき、でも眠気が収まらないので更に一眠りしたあと、とりあえずその箇所だけ修正。時間潰しの映画鑑賞と『新耳袋23』についての話は、あとでまとめてアップします。っても、『新耳袋23』は例によって大事なところは全部他言無用だったので、そんなに書くことはないんだけど。

 まずは昨晩のその後の出来事から。
 軽い食事のあと新宿に向かい、LOFT/PLUS ONE前で9時に行われた2度目の整理券配布に一番乗りを遂げる――それでも番号は60番台後半。急ぎ新宿駅傍まで戻り、近くにある新宿武蔵野館を訪れた。時間潰しのために映画を観るつもりで、直前まで『ハッシュ!』を観るか別のものを観るか迷っていたのだが、到着した時点で『ハッシュ!』は始まっていたので否応なしにもう一方に決定。ラップミュージシャン・スヌープ・ドッグ初主演のB級ホラー『BONES』(GAGA・配給)。新耳袋のライブ訪問で時間を潰すときは基本的にホラーを選ぶように心懸けていたからこそ選択肢に入れていただけで、内容にはそんな期待していなかったのだが……感想はこちらから。内容はさておき、スヌープ・ドッグ目当てかはたまたわたし以上に目的意識のない時間潰しの連中か、上映中にもこそこそと物音を立てスタッフロールが流れ出すと途端に無遠慮な声で会話を始めた若者の一団がいたのに辟易した。
 観賞後もまだ時間が余っていたので、ついでにちゃんと食事を済ませることにする。会場間近のファーストフードでのんたらしていたところへ松本楽志さんから電話があり、新宿に到着した由。片づけて待機場所の公園に向かう。遅れてやって来た楽志さんは……本当に浴衣姿であった。
 そして肝心の『トークライブ新耳袋23』。運良く最前列の二席が確保できたので、早速陣取って録音用に持ち込んだMDのステレオ小型マイクを仕切り越しに壇の方へ垂らしておく。録音は2度目だが、これだけ好条件を揃えたお陰で絶好の状態で収録できた。
 前半は、女優の三輪ひとみ嬢と映画監督の鈴木浩介氏を招いての『美女怪談』発売記念撮影秘話・裏話の公開。怖がらせるのは好きだが当人は怪談自体苦手というひとみ嬢、実は撮影当初こそなんとか相槌を打っていたものの後半は殆どただ怖がっているだけでなるべく木原氏と目を合わせないようにしていたとか、鈴木監督もまた実はそーとーの恐がりで未だに発売された映像を見ていないとか。木原氏は普段眼鏡着用だが、ビデオでは流石にイメージが違うということで眼鏡を外していて、当然のごとく真向かいにいるひとみ嬢の顔も輪郭と目がどの辺にあるかぐらいしか解らずいい意味では話に集中していたとか。未鑑賞の観客のためにさわりだけ上映も行われたのだが、オープニングで撮影用にメイクを施した木原氏の顔が大写しになったところで会場が爆笑に包まれたのがなんともはや。あーいう空気だからこそ笑えたのであって、本編はこと自室でひとりで観るとこの上なく怖い、といちおう弁護しておく。
 一連の話のなかで、撮影中の奇妙な出来事にも触れていたのだが、そのなかで「話の途中、『どんどん』と扉を叩く音が聴こえた」というエピソードが登場した。実はこれ、私もちゃんとDVDで確認している。ただ、三氏の話では「前半にいちどだけ収録されている」ということだったのだが、私はDVD特典であるダミーヘッド版の音源で、ほぼ全編に渉ってこの音を聞いた覚えがあった。聞いているときは「風の音だろう」ぐらいに思っていたために結構驚き、閉会後木原氏に直接訊ねてみたが、二人までが恐がりでもうひとりは自分の顔を映像で見るのが恥ずかしい、というメンバーだったためにいずれも本編をきちんと鑑賞していなかったようで、本当のところは解らなかったのだが――果たして。
 ひとみ嬢は事情があって3時までに会場をあとにせねばならず、2時30分ごろにひとまず前半終了。これまた新耳袋ライブとしては異例の撮影会のあと、DVD及び『新耳袋』関連書籍へのサイン会もどきを挟んでの後半は、怪談とは趣を違えた「忌まわしい話」。例によって他言無用の内容ゆえ詳述はしないが――非常に勉強になりました、とだけ書いておく。
 終了後、楽志さんと山手線の途中で別れ、お清め代わりの買い食いをして帰宅。さっさと寝るつもりだったが躰中にまつわる汗があまりに不快で、なるべく音を立てぬように気遣いつつ入浴して、ようやく眠る。

 ――修羅場中の疲れが抜けきっていなかった所為もあり、起床後も1日眠気に見舞われっぱなしで特に何もなし。食事を採り水を飲んでとりあえず夏バテ防止にだけは努める。

 あ、先日購入した『美女怪談』DVDはきちんとサイン入りに化けました、言うまでもなく。


2002年07月29日(月)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day29

『痕』リニュ版日記
 優先順位はらじさんに準ず(嘘)。
 一人目を無事攻略し、二人目までハッピーエンドを確認。この二人目のシナリオ後半に大幅な改訂があった。オリジナルにはない、時間の経過を利用した展開の変化が用意されていて、お陰でなかなか結末に辿り着かなかった。一人目のシナリオもそうだったが、不自然な印象のある分岐をなるべく補う方向で改稿が施されている。ただこれも前回触れたとおり、説明しすぎの感があるちょっと困りもの。間違いなく、前回も問題にした緊張感の欠如はそこに一因がある。
 そしてもう一つ、この二人目についてはエッチシーンに若干の書き足しがあった。これは発表当初から散々言われていた不満に応えたもので、ある意味予想通りの追加。たぶんこの追加シナリオがなかったら確実に顰蹙を買っていたことでしょう。オマケみたいな書き足しだったが。寧ろ、問題のシーン以前に書き足しがあったことに驚く……いや、そこは仮に私がやったとしても書き足しただろうけど。
 あと、これはオリジナルを知っているからこそ余計に感じる点かも知れないが……メッセージスキップが遅い。システムが最新のOSに合わせて重くなっている分、既読文章の読み飛ばしにかかる時間が格段に長引いている。当然、ハード自体が新しく高性能であればあるほど問題にはならなくなる点だが、オリジナルの軽さを知っているだけにどうにも鬱陶しい。基本的に文章とグラフィックだけなのだから、そんなに処理が重くなるのが不思議でならないのだけど。

 職場で『美女怪談』をダミーヘッド音声で眺めながらこれを書いてますが――聴こえるって! ずーっと誰かが後ろで戸や窓を叩いてるよ?! 一昨晩、三氏が話していたノックがどれなのか解らないくらいあっちこっちで聴こえるってばっ?! いやーっ??!!!

 本日のお買い物
1,赤川次郎、鯨統一郎、近藤史恵西澤保彦、はやみるかおる『ミステリ・アンソロジーVI 殺意の時間割』
2,村瀬継弥『僕の推理とあの子の理屈』(以上2冊、スニーカー・ミステリ倶楽部/角川スニーカー文庫/角川書店)
3,稲川淳二『稲川淳二の恐怖がたり 〜怨み〜』(竹書房文庫/竹書房)
4,宇河弘樹『朝霧の巫女 平成稲生物怪録 参 学園編II』(ヤングキングコミックス/少年画報社)

 1は書き下ろしアンソロジー第4巻。鯨さんと西澤さんが再登場。2はすっかりジュブナイルミステリ作家という雰囲気になった村瀬氏のスニーカー初登場作。装画は美樹本晴彦氏である。
 3は、そろそろもーいーかな、という気はしたのだけどいちおう購入。まだ読んでないがこれだけは忠告しておく、棒引きは最小限にしなさい。
 予定より遅れての4は裏表紙の「…………絶品、巫女蕎麦!」というフレーズが異様にハイインパクトである。そしてあとがき漫画を読むと何故かケロQを思い出します。なんで。……関係ないが、帯に書いてあるアニメ版の声優陣、殆ど名前知りません……思えば遠くに来たもんだ。

 ですぺらでの朗読会は餃子に敗けました、私の中で。……いや、金銭事情も絡んでるんだけどさ。夏のあいだはイベント目白押しで困ります。しかもコミケでの状況次第で今後の対応も変わってまうし。

 ちなみに、この日記の最新ログページの題名は『nowadays』です>某氏 ついでに書くと指摘を見つけた段階で自分でもミスに気づいてましたはっはっは。

 中島みゆきニューアルバム情報が届く。久々のセルフカバーアルバムだが、個人的に『あの人に似ている』の収録に驚愕し、歓喜する。だって、あのさだまさしとのデュエットだぞ?! これに驚き喜ばずにいられるだろーか??!!!(平蔵さん風)

 なお、8/1にトップページとサイト名をリニューアルします――するつもり。予定。


2002年07月30日(火)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day30

『痕』リニュ版日記
 三人目、四人目、犯人、そして追加されたエピソード一本におまけシナリオ一本終了。あとおまけは三つ、画像閲覧モードで埋まっていないのは2箇所だけ。内容知っているから早い早い。
 概ね、どうしようもない改悪はない。緊張感に欠く、という欠点はともかく、文章的にも内容的にも不備はきちんと見直されていて、オリジナルを知らなければ結構シンプルに楽しめるのではなかろうか。こと、別シナリオまるまる一本という形で追加されたエピソードは、オリジナルで私が最も問題と感じていた設定上の問題を補完するもので、こういう形で付け加えられたこと自体がなかなか興味深い――既に完成された世界観にあっては蛇足の感も強いのだけど。
 ……それにしても初音に対する思い入れ強すぎませんか。

 予告したトップページのリニューアルのためにソフトウェアと格闘。当初、Flashを利用した凝り凝りである意味人を遠離けるようなトップにしようと目論んでいたのだが、さんざ試行錯誤を繰り返した挙句、手持ちのツールでは思うようなデザインは難しい、というか却って難しいと解りいったん断念。思っていたよりシンプルなものになりそうである。……このために新たなデザインツールを導入する余裕は私にはなく。

 本日のお買い物
1,宮崎莊平『紫式部日記 全訳注(上)』(講談社学術文庫/講談社)
2,岡崎二郎『アフター0 著者再編集版(1)(2)』(ビッグコミックス オーサーズ・セレクション/小学館)
3,奥田ひとし『新・天地無用! 魎皇鬼(3)』(Kadokawa Comics Dragon Jr./角川書店)
4,『かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄 公式ファンブック』(CHUN SOFT)

 1は資料というか勉強道具というか。源氏物語を手掛けていた当時、中宮彰子の女房として宮廷に出仕していた日々を綴った日記に訳注を施したもの。平安期の風俗はこーいう日記文学を読むに限るというわけで。
 2は知る人ぞ知るSF漫画の傑作シリーズ『アフター0』を、最初の単行本に収録されなかった作品を追加のうえテーマごとに再編集したもの。1巻は「ミステリーゾーンへようこそ」と銘打ったSF風味の作品群を、2巻は「犯人は誰だ!?」とあるとおり謎解きの趣向を織り込んだ作品を集めており、以下毎月二冊ずつ全八巻が刊行される予定。ところで第2巻収録「私の心にダイアルを」はまるで西澤保彦作品のようだ、という感想を抱いたのだけど、冷静になると逆ですな。
 3は、個人的にOVAよりもこっちがオリジナルのような気分にすらなってきたシリーズ最新刊。と思っていたらOVAのあの男がとうとう登場してました。オリジナルよりも真っ向切った悪党になって。
 4は『かまいたちの夜2』関連書籍。……あれ? ノベルスは同時発売じゃなかったのか?

 あそこの漫画が一般書店に並ぶこと自体少ないからまず大丈夫です。<何が?

 デザインで無駄な時間を使ってしまいました。ので幾分簡単ながらこれまで。『かまいたち2』はどうした。


2002年07月31日(水)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~tuckf/Diary/20020721~.htm#Day31

 ――なんかしらんが読了報告を忘れがちである。
 まず一昨日、常光 徹『学校の怪談 口承文芸の研究I』(角川ソフィア文庫/角川書店)読了。題名のわりには学校の怪談の研究は半分程度、しかも材料が乏しいうえに体験談と伝聞をいっしょくたにしており、ところどころ焦点がぼけている。現象を無闇に現実で解釈しようとしてしまっていることも、「口承文芸」の研究としてやや迷走している感がある。が、全般としてみれば読み応えがあり、いろいろと示唆に富んだ一冊であることに違いはない。鵜呑みにするには力不足だが、非常に参考になった。
 ついで昨日は稲川淳二『稲川淳二の恐怖がたり 〜怨み〜』(竹書房文庫/竹書房)を読了。棒引きと改行と、それとライブであるがゆえの不要なタメや余計なフレーズを省くように努力すれば、たぶん200ページ前後で収まる内容だと思うんだが。いちおうライブから精選したようで、覚えのあるネタも少なくなかったが、稲川氏の著書としては比較的普通に楽しめた。

『痕』リニュ版日記・最終回
 ……たった四回だが。だって画像閲覧モードも埋まっちゃったしおまけシナリオも全部読んだし分岐埋めやったって感想はもー変わり様がないだろうし。
 おまけシナリオは、当然の如くアレは削られているが、もう一本あった意味不明のシェルターものも消えていて(……そういうことか?)都合四本。うち二本はオリジナルに若干のアレンジを施したもの(東鳩になってたの)、ほか二本が書き下ろし。一本は食卓が狩場と化す話でもう一本は――何じゃこりゃ、と思った辺りからして恐らく噂の水無月徹氏によるおまけシナリオだろう。確かに変である。
 で、全体の印象は――危惧していたほどに悪くはなかった。というより、これも半ば予想していたことだが、終わる頃には絵にも文章にも慣れて結構楽しんでいた。ただ、やはり棘がなくなり衝撃が薄れている点は否めない。最近で言うなら『月姫』もそうだが、荒削りであること自体に魅力があった作品なのだ。オリジナル版のファンに対するサービスもきちんと盛り込まれているが、作品の魅力や規模を大きく押し広げるものではない。
 結論として、オリジナルを知っていようといまいと購入してみてひとまず損はない、がやっぱりオリジナル『痕』にリアルタイムか、『To Heart』全盛期までに触れた人ほど嵌る可能性は薄くなってしまったように思う。個人的には、先に高橋龍也・水無月徹コンビの新作を発表したのち間をおかずにリニューアル版『痕』を発表した方が良かったのではないか、と考えるのだが――順序は逆でも構わないのだけど、ホームページの動きなどを見る限り即新作、という運びにはならないだろうし。

 本日のお買い物
1,我孫子武丸田中啓文牧野修『かまいたちの夜2オリジナルノベルズ 三日月島奇譚』(CHUN SOFT)
 ――つまり本来の入荷は今日だったようで。シナリオ担当三氏によるアナザーストーリー3本を収めたお得本。田中さんの新作は恐ろしいことにゲームブックです、香山さん主人公の。例によって三氏の対談があり、更に著作一覧が掲載されている。単行本未収録のものまで集めた姿勢は買う――が、このてきとー極まりない並べ方はどうにかしてくれないものか。発表順にするならする、シリーズごとに分けたいならきっちり明記する! 素人かこの編集者は。

 午後、予定していたデータも届かず何もすることがないらしいのでとっとと帰宅し、一息ついてから俄にバイクを走らせて日比谷へ。スカラ座にて、遂にスターウォーズ episode II クローンの攻撃』(20世紀フォックス・配給)を鑑賞する。感想はこちらから。もう一回叫んでおこうヨーダー――――――――――――――っ???!!!!
 あまりの衝撃に思わずフィギュアを買いたくなったが、どーやら誰しも考えることは一緒のようで見事に売り切れていた。R2−D2も見当たらないのはお約束である。ボールペンもビタットもヨーダのものだけ完璧に払底していたので、結局何も買わずに帰宅する。社長に営業のついでに仕入れて貰おう……そこまで入れ込んでどうする。


「diary」への感想はこちらからお寄せ下さい。深川が空を飛びます(飛ばねえって)
地獄を見てきました。

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2002年07月中旬
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